平野啓一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
購入済み
内容(「BOOK」データベースより)
ロマン主義の全盛期、十九世紀パリ社交界に現れたポーランドの音楽家ショパン。その流麗な調べ、その物憂げな佇まいは、瞬く間に彼を寵児とした。高貴な婦人たちの注視の中、女流作家ジョルジュ・サンドが彼を射止める。彼の繊細に過ぎる精神は、ある孤高の画家をその支えとして選んでいた。近代絵画を確立した巨人ドラクロワとショパンの交流を軸に荘厳華麗な芸術の時代を描く雄編。
普段いかに簡単な本しかよんでいないかが露呈するぐらい「読む」ことに苦戦した1冊。
本屋さんで平積みになっている文庫をみて
「あれ?これショパンの肖像画???」
っていう動機だけで購入したも -
Posted by ブクログ
死が色濃くこの最終章を彩ってた。死について、そして生きるということについて、いろいろと考えさせられた。考えるという意味では、いろいろなことを考えさせられた。例えば、芸術について、愛について、恋について、愛の表現について、革命、政治、名誉、音楽、絵画、仕事、死ぬこと、生きること、友情、生きるということは喜びか、悲しみか、そういう意味では、さくっと読める作品ではないし、ある程度の時間を取って、ゆっくりじっくり読みたい作品だった。ここにもし、キリスト教やもしくは他の宗教的なスパイスが加わったら、どうなるんだろうと少し思った。それにしても、相当に質の高い本でした。
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Posted by ブクログ
第一部(上)は、深い思索がとても哲学的で、時に難解さをも感じたけれども、(下)の途中からは一転、昼ドラ的などろどろとした人間模様が描写されていて、それはそれでおもしろかった。ドラクロワやショパン、ジョルジュ=サンドの感じている憂鬱は、現代の若者の抱えているそれにも通じるような気がしたが、これは、ドラクロワらが現代にも通じるような同じような悩みを抱えて当時を生きていたということを表しているのか、それとも著者である平野氏自身が感じている現代社会の若者の悩みを、ドラクロワ、ショパン、サンド夫人を通して語らせているのか、ちょっとした倒錯感があって、それがまたおもしろかった。
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Posted by ブクログ
恥ずかしながら、平野啓一郎は初めて読んだ。難解そうと勝手に思っていたのと、たぶん長編小説を読むのが面倒になってたからなのかも。でも読んで良かった。
仮想空間が発達した近未来の日本。格差が広がり、固定し、「こっちの世界」と「あっちの世界」が同時進行している社会。どっちの世界に属するかはすでに固定されている階層で決まっている。金のない人間は仮想空間で一時の安らぎや刺激を「体験」しながら生きている。この社会では自由死が認められていて、主人公の青年の母は息子にも自由死したいと宣言したにもかかわらず、結局は事故死してしまう。母はなぜ自分から死にたがっていたのか・・・。経済的には豊かではないが、息子がい -
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★★★★ 何度も読みたい
本作の中心にはずっと『孤独』があった。悩みを相談できない孤独、近しい人の死、その悲しみを誰とも同等のものとして共有できない孤独。遺族でありながら疑われる崇を中心に、寂しさを抱え続ける登場人物たち。
崇の独白やセリフには、ずっと誰しも関係者のそれぞれに対してペルソナを使い分けているという『自己の細分化』の思想が流れている。それが物語の後半では行動・罪にも拡大され、『原因の細分化』にまで差し掛かっている。心理学が発達した現代では、行動は全てが生育環境と遺伝に帰属し、罪は「不健康」の結果であると考えられてしまう。それに納得してしまう崇の姿勢は日本の法制度への『理想的』な -
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★★★★ 何度も読みたい
3歳の息子・妻に恵まれながらも、優秀な兄への劣等感を抱え続ける良介、幸せを感じながらも、夫に対しもっと頼ってほしいと無力感を感じている良介の妻・佳枝、万人に優しく振る舞いながらも、他者からの評価と自分の存在意義が結びついていると思えず悩む、良介の兄・崇、義実家との軋轢や仕事での不調で鬱病に悩む良介の父・治夫、夫と向き合いながらも、夫の鬱からくる暴言に限界を感じ始めた良介の母・和子といった、一見幸せながらも不協和音を奏でる沢野家と、学校でのいじめや過保護な母にうんざりし、厨二病まるだしのブログで心の安寧を得る中学生・友哉の人生が交わっていくミステリ?まだ前編だが、非常