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妖しい月光の下、継父ヘロデ王の御前で艶やかに舞ってみせた王女サロメが褒美に求めたものは、囚われの美しき預言者ヨカナーンの首だった――作家・平野啓一郎が、これまでの「悪女(ファム・ファタール)」としてのサロメ像を一新し、原文に忠実に、無垢で残酷な少女としてのサロメの激情と悲劇的結末を浮き彫りにする新訳。詳細な註と解説つき。宮本亜門による舞台化原作。
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Posted by ブクログ
私の中で『サロメ』といえば、ビアズリーの悪魔的で蠱惑的なあの絵、あるいはモローのあの幻想的でアイコニックなあの絵。どちらもインパクト抜群でつい見入ってしまう歴史に残る絵ですが、当の文学作品は読んだことがなく、結局このワイルドの『サロメ』に私を導いたのはやはりビアズリーでした。ビアズリーの生涯を知るに...続きを読むつけて、ワイルドのサロメを読まずにはいられないわけだったのですが、もうひとつ、オスカー・ワイルドという人間への興味も、そこにはありました。 本書はオスカー・ワイルドのサロメを平野啓一郎版新訳として、現代に生きる私たちに馴染みやすい文体で読める、という楽しみ方だけでなく、平野氏によるサロメの解釈、さらには本作にまつわるさまざまなことがらについてのとても充実した解説がついてあって、実際、本編よりこちらのほうに多くの紙面があり、大変読み応えがあります。なんというか、ワイルドもすごいけど、平野氏もすごいというか、さすが一流の文学者だなと。私なんかは、聖書のことなどまったくの無知ですから、ただ本編をはじめから終わりまで読むだけでは、わかったようでほとんどわかっていなかったのだなと解説を読むと感じます。また、平野氏も述べていますが、私のようなビアズリーの絵から入った人間にとっては、ここに描かれるサロメの人物像はビアズリーの絵から連想されるそれとは違った印象を受けます。そこにあるのは、少女の幼気な悪の囁き。たぶん私はまだ本作の半分も理解できていないのだと思います。いろいろ知って、読めば読むほど、景色が広がる作品なのだと思います。
サロメの純粋さが恐ろしい。設定も悍ましい。本編81ページに対し解説144ページ。戯曲という形式のせいもあるだろうが光文社古典新訳文庫はこれだから高いが買うのをやめられない。
好きな男が振り向いてくれなかったから殺す狂気の女、サロメ。そしてロリコンな王様。登場人物が個性強すぎ。
平野啓一郎によるサロメ。解説でご本人が述べられていたが非常に少女性があるサロメになっている。好きな男を振り向かせようとして一生懸命なサロメ。だけど振り向いてくれず最後は殺してしまう。ヘロデも娘を振り向かせようと領土の半分を与えようとする。耽美的になりすぎず一方でサロメ独特の魅力も残したままうまく訳さ...続きを読むれていると思う。 平野さんの解説も出色で世紀末の京都の雰囲気が懐かしかった。田中さんのワイルドに関する解説もワイルド、サロメ理解を深めてくれるもので、田中さんのアドバイスがあっての平野訳ということでもあるのだろう。リヒャルト・シュトラウスのサロメとは違うということも解説を通じて知ることができた。 宮本亜門による舞台は見てみたかった。舞台は終わってしまうともう見れないから残念だ。当たり前なのだけれど。
サロメはあの絵が有名だからよく知っていた。でもまた絵で見るのと本で読むのとは違ってよかった。サロメの妖艶な感じがよく出ていると思う。
登場人物それぞれのつぶやきが、他の登場人物にまともに受け止められることなく飛び交いながら、事態は冷たい熱に浮かされながら、ラストに向けて一直線に進んでいく。そしてカタルシス。誰もがこの作品について語りたくなるのがよくわかる。平野の訳註や訳者あとがきもよいが、巻末の宮本亜門の文も面白かった。
戯曲。これがとても面白かった。今はもうこういうの出てこないだろうけど新訳で読みやすくなり雰囲気がつかみやすかった。何を見るかによって印象が違うかもしれないがそれぞれに何かを象徴していて印象的だった。
まずは新訳。表紙がなかなかホラー。そのうち鴎外にもとりかかりたいです。 言葉が右往左往する様が不穏でしゃーない(ドM顔で) あとすごくほも
FGOに登場するサロメというキャラクターが好きでせっかくなので原作を読もうと思いました。 少女らしい可愛らしさとヨカナーンへの異常な執着を見せるおぞましさが両立してるこの文庫でも魅力的に書かれていて古典作品でありながら読みやすかったです。 サロメの踊りの官能感や「ヨカナーンの首をちょうだい」と強請...続きを読むる怪しさが緊張と共に読み手にも伝わってくる素敵な文章でした。 舞台や映像にもなっている作品なのでサロメの踊りのシーンやヨカナーンの首の唇にキスをするシーンは是非そちらでも見てみたいです。
なぜ『サロメ』を平野啓一郎が?その狙いは?という答えは本人によるあとがきと宮本亜門が寄せた文章でしっかりと明らかに。そういうところから、この「古典新訳」シリーズ自体の意義や面白さについても考えさせられる。 ファムファタール的イメージに支配されない、無垢な乙女であるサロメ像が、奇を衒わない堅実な訳文...続きを読むから確かに浮かび上がっているように思う。その試みから、ワイルド→三島→平野の文学の系譜も見出せる。
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