【感想・ネタバレ】トーマス・マンはなぜ日本で愛されるのかのレビュー

あらすじ

生誕150年、没後70年記念出版

トーマス・マンの作品は日本で繰り返し翻訳されている。大長編『魔の山』はこれまでに七人の翻訳家によって訳出され、代表作のひとつ、『トーニオ・クレーガー』にいたっては、この100年間で日本で17人の訳者によって翻訳され、刊行されているという事実が本国ドイツで驚きをもって伝えられた。なぜこれほどまでに日本で人気があるのか。
23歳で初の短編集を出版したノーベル文学賞作家の魅力はなんなのか。同じく23歳で芥川賞を受賞した日本のふたりの小説家が、ドイツの記念式典にも招待される世界的に著名な研究者とともに、文豪マンの作品について語り尽くす。
マンは1875年に北ドイツのリューベックに生まれ、1955年にスイスのチューリヒで死去。2025年は生誕150年を祝う式典が世界各地で行なわれ、ドイツでは四日間開催され、大統領も出席したという。なぜそれほどまで愛されるのか。
本書には、九州大学で行なわれた生誕150年記念講演およびその後の鼎談を収録するほか、マンが日本の知人に宛てた五つの書簡の翻訳も掲載。略年表やブックガイドも完備。トーマス・マンを味わい尽くす一冊。

[目次]
トーマス・マンについて 小黒康正
トーマス・マン略年譜 小黒康正
日本の一愛読者 トーマス・マンと三島由紀夫 平野啓一郎
トーマス・マン生誕一五〇年記念講演会
新訳『トーニオ・クレーガー』への挑戦 小黒康正
ゲーテに倣いて トーマス・マンと『ゲーテはすべてを言った』 鈴木結生
芸術とその〝重み〞『 ファウストゥス博士』より 平野啓一郎
鼎談 講演を終えて 小黒康正×鈴木結生×平野啓一郎
私のゲーテ(西日本日独協会講演) 鈴木結生
トーマス・マンの日本人宛て五書簡 小黒康正訳
新訳『魔の山』への挑戦? 小黒康正
おわりに 小黒康正
コラム 小黒康正
日本におけるトーマス・マン受容
トーマス・マン研究と九州大学
『トーニオ・クレーガー』か『魔の山』か?
トーマス・マン文学のための登山ガイド

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Posted by ブクログ

実は、トーマス・マンを読んだことがない。そろそろその辺を読もうかと思い始めた頃にたまたま出会ったのが本著だ。
分野を問わず、マニアがその世界を語りあうのを見るのが好きだ。そんなに面白い世界なのかと気になり始める。
冒頭の対談が九州大学で行われたのも興味深い。これまで、トーマス・マンの勉強会がずっと行われてきたのだそうだ。また、平野啓一郎の講演は、同世代の地方出身として、多くの共感があった。

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2026年02月05日

Posted by ブクログ

三人のバランスが良い。
平野氏の広範な議論は難しかったが、鈴木氏のゲーテを通したマン像は分かりやすい。
小黒氏の翻訳の話が特に面白かった。

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2026年02月07日

Posted by ブクログ

西洋文学にあまり興味のなかった私が魔の山はハマったので、その理由が知りたく読んでみた。
マンに対する考察は3人それぞれに興味深く良い本だったが、なぜ日本に愛されるのかは私には分からなかった。

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2026年01月31日

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