平野啓一郎のレビュー一覧

  • ドーン
    難しかった。
    最後の方はどんでん返しもなく、決まった結末に収束していった感じでいまいち?

    若林が勧めてたのです読んでみた。
    しかし、純文学って何なんだろう。
    これ、純文学ですか?
  • 葬送 第一部(上)
    ドストエフスキーやトルストイの小説を読んでいるようである.
    いきなりショパンの葬儀から始まるが,その後はショパンと,その親友ドラクロワの間を行ったり来たり.
    この二人の心理描写,心の声が,かなり事細かに描かれるのだが,さまよう魂の軌跡が微に入り細に入り描写される.
    上巻では特にドラマチックな出来事は...続きを読む
  • 高瀬川
    表題作は、作者と思しき若い作家と女性編集者が京都のラブホテルに入ってから朝方そこを出て別れるまでの一部始終を描写したもの、と言ってしまうと簡単ですが、ありそうでなかった小説だと思いました。
    ふつうはあえて細かく書かないで済ますというか、書かずに逃げるようなことを淡々と読ませておいて「どうでもいいよ、...続きを読む
  • 賢人の読書術
    読書界(?)から選りすぐった(??)五人の権威による読書術。成毛氏と平野氏がいたので読んでみたが、冷静に考えたら両氏の読書術は既にそれぞれの本で読んで教わったので、目当てとする新情報などあるはずもなかった。他の著者のページにも特に目新しいものはなし。というか図解がでかすぎて読むとこあんまりない。ただ...続きを読む
  • 葬送 第二部(下)
    ★3.5。
    19世紀のヨーロッパ文学の再構築、どうやら20代の時の作品のようですが、いやいやまさに力技。冗長とも思える描写も確かに(翻訳ものの)ヨーロッパ大河小説。ショパンとドラクロワを交互に描く構成も最初は?と思ったけれども、最終的には音楽と絵画という似て非なる芸術の交錯には重大な意味があると思う...続きを読む
  • 葬送 第二部(上)
    第二部冒頭からChopinの本領発揮。
    当方クラシックは門外漢なのでChopin=作曲家という認識しかないのですが、演奏家なのね、言われてみればそうだなぁ。どう転んだって音楽の醍醐味はライブだもんね。
    今でこそ技術進歩により音・映像という手段でもって追体験できるものの、音楽はやはり刹那的だからこそ魅...続きを読む
  • 葬送 第一部(下)
    えらく歩みの遅い作品。おそらくはそういった構成を意図的に採用しているのだろうけれども、その仕掛けは読者に挑戦的な感あり。
    内容としてはショパンとドラクロワの話を行ったり来たりする訳だけれども、今のところドラクロワの話の方が芸術に身を投じた人間の苦悩と悦びを粘着的に描いていて面白い。この辺り、美術展評...続きを読む
  • 高瀬川
    じっくりと腰を据えて読みたい短編集。実験的な要素も高いけれど、その言葉の紡ぐ美しさは、やはり、平野啓一郎。その感想を言葉にするのは、とても難しいけれど、なんだろう…水の滴をたどるような感じでした。
  • ウェブ人間論
    対談形式。

    ウェブはこれからどうなっていくのか。
    やはり物はそれなりに価値を持ち続けるだろうという見解。
  • サロメ
    「ヨカナーンの首」「いやいや」「ヨカナーンの首」「いやいやいや」「ヨカナーンの首」「ええーい!」がコントのようで笑ってしまった。ヘロデの話を聞いちゃいないサロメかわいい。サロメのセリフは全部ゾクゾクする。
    新訳と言われているこれが初めてのサロメだったので、これ以外を読んだら自分はどう感じるんだろう、...続きを読む
  • 決壊(上)
    所々飛ばし読み。いかにも平野さんっぽい哲学的なところを…そこが一番重要な気もするけど。。下巻読んでみて再読するか決めよ。
  • 賢人の読書術
    あらゆるジャンルのものを同時に読む超並列読書術。最後まで通して読む必要はなく内容さえも覚えていなくてよい。読時の衝撃や感動は、自分の中に必ず精神的な組み替えを発生させ、将来必ずアイデアをひねり出すとき、血肉となって影響する。加えてこの読書術は頭の切り替えを速くするとともに考え方を柔軟にする。ありとあ...続きを読む
  • 賢人の読書術
    インプットは大好きだけど、アウトプットは苦手です。
    でも、読書会は楽しそうだし、いつか参加してみたいです。

    多読から精読を目指したいです。
  • 日蝕・一月物語
    「日蝕」
    「アンドロギュヌスの正体は何か」
    「ジャンの父親は本当にユスタスなのか」等
    物語の横軸に、いくつかの謎を残す作品で
    深読みの余地は多く、それが読後の余韻にもつながっている
    しかし
    錬金術師の捕縛に際し
    逃げ出すことしかできなかったにもかかわらず
    「自分自身こそアンドロギュヌスだったのかもし...続きを読む
  • かたちだけの愛
    穏やかだったり、ゴツゴツしたり激流だったりと色々な流れで読めた。表現も美しく、全て映像となって心に残りました。
    ただ、分人や愛の形についての説明のような所が引っかかりました。
    あえてしっかり書いて伝えたかったのか。
    何となく読者の心に伝わる方が私は良かったと思いました。
  • 「生命力」の行方――変わりゆく世界と分人主義
    芥川賞を史上最年少で受賞したあの平野啓一郎のエッセイと聞いて手にとってみたが、期待はずれ。なるほどと思う考察もあったが、素人に毛が生えた程度。

    雑誌に発表したものなのでまとまりがないのは致し方ないとしても、自作の宣伝のために文章を書いている感じがしてならない。インタビューも豊富な文学的知識を披露す...続きを読む
  • ウェブ人間論
    「ウェブ進化論」の梅田さんはバランス良くネット社会を冷静に見つめていて非常に示唆を受けたが、この本はちょっと極論というか、「あれ?」っと感じることが多い。
    対談なので、「売り言葉に買い言葉」みたいな表出の仕方をするものなのかも知れない。
    「ウェブ進化論」が非常に良かっただけに、少し残念。
  • かたちだけの愛
    とても、きれいな恋愛小説。
    それは薄っぺらいとかいう意味ではなく、嫉妬や執着心や憎悪や混沌、醜悪…そういった人の卑しい部分を描きつつ、それさえも凌駕する美しさが混在している…ということ。谷崎潤一郎氏の小説やラヴェルの曲、最後はパリの街並み…とまるで映画を見ているかのような感覚で読み進められた。文字を...続きを読む
  • かたちだけの愛
    難しくてよくわからなかった。。。
    愛なのか、打算なのか、同情なのか。。。
    どういう愛を語りたかったのか、私には難しくて理解できなかった。
  • ウェブ人間論
    作家とITの中枢にいる、まったく出自の違う二人による、インターネット時代の社会論、人間論。二人の考え方の違いがわりとそのまま対談で描かれていて、その緊張感が面白い。ザックリ言うと、楽観主義と悲観主義。梅田さんの言葉を借りれば、同時代や近未来に興味があるか、過去や歴史に興味があるか、ということか。僕は...続きを読む