平野啓一郎のレビュー一覧
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購入済み
著者の小説(マチネの終わりに、空白を満たしなさい等)や分人論を読み、著者に興味を持っていました。私だけかもしれませんが、短編のためか、残念ながら物足りなさを感じました。
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Posted by ブクログ
前半(上巻)はミステリ色が、後半(下巻)は哲学色が濃厚。ひとつのお話の中で、それぞれに違った魅力を楽しめる2冊だった。
上巻では、主人公の死が周囲にもたらした影響(痛み)が客観的に描かれ、少し離れたところからそっと眺めている感覚。犯人とされる人物以外にも、含みを持たせるような表現の巧みさに、続きが気になってどきどきしながら読み耽る。
怪談的なものを読んだり、梶尾真治さん原作映画『黄泉がえり』を観たばかりだったせいか、突然戻ってきた死者はまた突然消えるというのが物語としての定番のような気がしていたので、復生者本人や周囲の人々がそのような不安に怯えていないのが不思議だった。
上巻終盤の急展開以後、下巻ではもう少し主観的に、読者は(「分人」の主張に)視野を狭められ、全体を見渡しにくくなっていく。ゆえにこの上巻は物語の土台として重要な部分なのだけれど、久しぶりに読んだ講談社文庫、小文字の【 っ 】の主張が強くて、それだけのことなのにとてつもなく読み難かった。 -
Posted by ブクログ
だいぶ昔に、人生の中で絶対に読まねばならないと思い読んだ本。なぜなら、大学生の頃にポーランドにいき、ショパンの心臓が収められている教会にいったことや、戦場のピアニストでノクターンの響きにやられてしまったから。
ショパンの友人にドラクロアという絵描きがいて、ホットチョコレートを飲みながら芸術とは何かについて話していることが、なんとも耽美的で、ぼくはそういうのには興味ないけど、美しいと思った。
現代文ではあるが、芥川賞作家ということもあり、衒学的で、難解な長い一文を紐解くのに苦労し、ただでさえ大長編なうえに読むことも難しかったが、読み終わった感動はひとしおであった。 -
Posted by ブクログ
装丁に惹かれました。
ゴッホと目が合って。
そんな人も多いはず、、!
死んだ人が生き返るなんて嬉しいにきまってる、なんてこともないんだな。
当の本人は復生者として肩身の狭い暮らしを余儀なくされ、死に方が自殺だったならば余計に生きづらい。
自分の本当の顔というのはどれが正解なのか、親といるときか友人か家族か1人でいる時か。
分人という考え方をそのまま物語に落とし込んだような世界観。
大切な人を失うということは、その人と過ごした自分の分人も失うということ。
深いところまで掘り下げて結局本当のところが見えないから人を心から信じられない。
ドラマで実写もやってたの知らなくて、途中から役者さんに当てはめて読み進めたんだけど、佐伯の阿部サダヲ合うな、、観たい、、
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Posted by ブクログ
ネタバレ速読が流行る中、本書は「スローリーディング」を軸に、小説をどう味わうかを提示している。
印象に残ったのは「述語」の二種類――主語を説明するものと、物語を前進させるもの。これを意識するだけで小説のテンポの違いが見えてくるのは大きな発見だった。
一方で、理論編と実践編のつながりがやや分かりにくく、登場人物が多い小説の攻略法が示されていないのは残念。そこで自分なりに「人物を主語として整理し、述語の役割で物語を動かす人物を見極める」という読み方を提案したい。
小説を論理的に読む試みとして刺激的な一冊。自分なりの読み方を模索するきっかけになった。 -
Posted by ブクログ
やっと読み終わった上巻
ぞわぞわと恐怖の波が押し寄せてくる
はじめから
畳み掛けるように一気に話す崇の言葉に
ちょっと戸惑いつつ
一気に読み進めてきたけれど
頭が理解するのに時間がかかる文章に
自分の理解力のなさを
感じずにはいられないと共に
なんだか違和感を感じた
すべてが夢の中のことのように
何気ない家族の出来事は
どこにでもある
家族の悩みであって
何も珍しいことではない
だからこそかえって
恐怖を感じるような気がする
時に信頼が疑惑に突然かわることがある
その瞬間を
自分の目で見たかのような衝撃
崇と佳枝の関係がいったいどんなものなのか?
母と父の関係は?
少年と両親、同級生との関係は?
はたしてどうなるのか?
このまま下巻に巻き込まれた方がいいのか
少し、気持ちを落ち着かせてから
にしようか? -
Posted by ブクログ
登場人物の特徴的な部分でもあるが、哲学的な要素と独特な比喩表現が相まって読みづらい部分と、物語として面白いゾクゾクする狂気的な部分が入り混じっていて読み進める速度に山がある…笑
悪魔的な思想の「死」「殺人」において、自分のテリトリーで起きるか、テリトリーの外で起きるかによって考え方が違うという言い分はとても共感できる。
初・平野啓一郎で作家のクセって面白いなぁと俯瞰的に思いながら読む自分もいた。
【あらすじ】
地方都市で妻子と平凡な暮らしを送るサラリーマン沢野良介は、東京に住むエリート公務員の兄・崇と、自分の人生への違和感をネットの匿名日記に残していた。一方、いじめに苦しむ中学生・北崎友哉は、殺人の夢想を孤独に膨らませていた。ある日、良介は忽然と姿を消した。無関係だった二つの人生に、何かが起こっている。