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人間がテクノロジーに管理される、暗い未来を乗りこえる――
ベストセラー『マチネの終わりに』著者が挑む、人間×自由の可能性とは。
人工知能、自動運転、ドローン、ビッグデータとレコメンド機能……
技術の進化によって、私たちの生活からは「自分で選択する機会」が失われつつある。
人間の自由意志はどこへ向かうのか?
予測不可能な未来と、その過渡期を乗りこえるための、新しい自由論。
田川欣哉氏(Takram代表)、
大屋雄裕氏(慶應義塾大学法学部教授)、
上田泰己氏(東京大学大学院医学系研究科教授)――
現代の「自由」をめぐる三人の専門家との対談を収録。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
新型コロナウィルスのパンデミックを挟んで、10年近く前にまとめられた書籍であるにも関わらず、アテンションエコノミー、SNSがもたらすエコーチェンバー、そしてAIによるオートメーション化がどのように「私たちの自由」と関わるのか、問いことに言及している視点の奥行きの広さと深さに驚かされる。
刊行当時理解されなかったであろう事柄、特にUber Eatsが都市部では当たり前となり、リモート会議も珍しくなくなったパンデミック以降の感覚では、「職業」によって回収される近代的個人から分人的な働き方を通じて得られる自由、あるいはリモートワークで得られる住む場所の自由も実感のあるものとして深く理解できる。
テクノロジーの爆発的発展により、見通しの効かない未来を生きざるを得ない中でここまでの議論を展開していることには驚かされるが、現在の読者としては、さらにこの先の「自由」のあり方について著者の考えを知りたいとどうしても思ってしまうのは免れ絵なことだった。
Posted by ブクログ
「分人主義」という他者に対する「個人」という見方ではなく、いろんな他者と相対するときの複数の人格を自分と捉える考え方がベースにあって、そのベースの中で、「自由」「幸福」「テクノロジーの進化」「本当の自分」などのテーマをさまざまな専門家と対談しながら、書かれていた。
分人主義という考えが非常にしっくりきて、心理学的には「自立」の考え方と似てると思った。「自立」は1人でなんでもできることではなく、様々な組織、コミュニティーに属することで依存先を増やすこと。そうやって、自分を見つけることが「自立」と言われたりしてる。
「分人」や「自立」は全然違う表現だけど、複数の他者から見た自分という観点が全く同じだと思った。
いくつか感銘を受けた部分はあるが、個人的には大屋さんとの対談で出てきた「幸福」の見解が良かった。幸福とは振り返ったときに「満足」しているかどうか。"振り返ったときに"というのが肝だなと。今この瞬間だけの幸せとなると、快楽(食、スマホ、など)が浮かぶが振り返るとだいたい後悔することが多い。振り返って満足するときは大抵、そのときは面倒だと思ったりすることだったりもする。
そして、その行動を選択する「自由」も自分で選択できることが重要であり、そういうシステム設計や政策が必要だよねって話があった。
結構オススメです。
Posted by ブクログ
今まで自分が考えていたことを正確に言葉で表現してくれていて、すごくスッキリした。
自分の行動は全て自由で自分自身が決断しているのだと思われがちだが、実は周りの価値観や環境によって行動が制限されている事実を認識しておかなければいけない。
この「〇〇しなければいけない」という表現自体も誰にとってどういう結果にとって〇〇しなければいけないのか、定義されていない。
こうやって設定を曖昧にして、自分に関係しているのではないかと思わせることも、人の行動を制限している。
自由と制限は表裏一体で、どちらかが大きくなれば、もう一方は小さくなる。そのバランスを認識しながら自分たちが、世の中がどの方向に進んでいきたいのかを考えることが大切なのだと感じた。
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