平野啓一郎のレビュー一覧

  • 透明な迷宮

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    短編。
    興味深い視点から書かれた内容が多く、気付かされることがある。
    これは平野啓一郎文学の特徴でもあると思う。
    でも長編の方が好き!

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    2018年12月15日
  • 決壊(上)

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    さすが京大出身という感じの文体。
    難しいところは読み飛ばしたが、
    文体は嫌いじゃない。
    他の平野啓一郎も読んだが、決壊が一番好き。

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    2018年12月15日
  • ドーン

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    ネタバレ

    作者が提唱する「分人」の思想にあまりしっくり来なかったため、ストーリー自体は楽しく追えたけれどイマイチはまりきれなかった。「会社での私、恋人の前の私、家族の前の私はみんな違うけどどれも自分の人格だよね」っていう主張自体はごもっともなのだけど、それが作中で世界的に、ここまで一般的に普及するほどのものかという説得力が感じられなかった。
    あとは普通に大気圏外まで出てきて浮気すんなよ、とどんな偉大っぽいことを言っていても下半身に逆らえない主人公がチンケに見えてしまって残念。

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    2018年12月13日
  • 日蝕・一月物語

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    著者のデビュー作である『日蝕』と、第二作『一月物語』を収録しています。

    『日蝕』は、ルネサンス期のリヨンを舞台に、トマス主義者である一人の青年僧が、ヘルメス主義にもとづいて錬金術をおこなっているという老人のもとを訪ね、奇怪な出来事を体験する話。『一月物語』は、明治30年の奈良県十津川村を訪れた青年が、夢とも現実ともわからないなかで美女と出会い、その謎めいた魅力に惹かれていく話。

    両作品ともに、晦渋な文体とシンプルなストーリー・ラインがアンバランスさを感じさせます。デビュー直後には「三島由紀夫の再来」という煽り文句と、何人かの批評家たちの辛辣な評価に取り巻かれていました。なかには「暴走族の落

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    2018年10月24日
  • あなたが、いなかった、あなた

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    ネタバレ

    様々な技法で小説、文章というか、本というメディアを
    分解、再構成している、そんな短編集。

    老いのために少しずつ体が崩れる世界の青年。
    ただ、その小説のページ下部には短いエッセイが
    挿絵の代わりについている作品。
    一文だけの作品。
    親子の人生をインタビュー形式で作り上げる作品 等々

    だが、この短編で最もコアなのは主人公が自殺する小説を
    書こうとしている小説家の作品だろう。
    おそらくは著者自身(平野)が投影された「大野」が
    主人公だが、その「大野」が、さらに自分の小説の
    主人公をみつめるため、実に不思議な感覚に陥る。
    さらにテーマは死である。
    死とは何か。小説にとっての。自分にとっての。
    小説

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    2018年10月13日
  • 顔のない裸体たち

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    おいおい平野啓一郎なんて小説書くんだ。「マチネの終わりに」のあと遡って読んで来ているけど、初期三作の格調高い作品が嘘のように下卑た題材である。しかし題材は下卑たものでも作風は一線を保っているのは流石と言っていいのだろうか。第2期にあたる作品群はこういう傾向になるのだろうか?楽しみでもあるが、ちょっと怖い。

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    2018年02月02日
  • 自由のこれから

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    さて、スノーデンのドキュメンタリーを見よう。

    自由に関する考察。
    自由とは、与えられるものなのか。
    獲得するものなのか。
    構築するものなのか。

    自覚する、しないも自由なのである。

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    2018年01月29日
  • 「生命力」の行方――変わりゆく世界と分人主義

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    作者の文学、アート、音楽、ファッションといった様々な分野への造詣の深さには感服せざるを得ない。自分と同い年くらいなのに圧倒的な知識の差を感じ、恥ずかしくなる。

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    2018年01月21日
  • ドーン

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    表現も独特で、描写も精緻なれど、大事なことは語らないところが少し残念。あと、アメリカである必要性と近未来である必要性に疑問。かなりの長編なれど、ずっとそれを感じたまま。

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    2017年12月31日
  • 賢人の読書術

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    この本、基本的にビジネスマン前提で書かれているので小説読みとして読むとさほど役に立つものはない。が、ビジネス書の世界みたいなのはよくわかる気がする。ビジネス書を読む人にとっては星5つかも。各人の読書術の紹介が分かりやすいし五人の人の読書のやり方を一冊で知ることができるので自分にあった読書感覚を知るには良いヒントになるかも。読む本は違っても、似たような感じで読んでたなと思うことが多かった。本に線は引かないけどね(笑)

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    2017年12月18日
  • 透明な迷宮

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    最初から最後まで、徹底して「すっきりしない」(^ ^;

    それぞれの短編が興味深い題材を取り上げ、
    情景描写も人物像もとても魅力的で...
    でも、メインのストーリーとなっているモヤモヤは
    どこまで行っても一つも解決しない(^ ^;
    解決どころか「オチが無い」というか(^ ^;

    作中にも登場するカフカのように、
    もちろん「狙って」モヤモヤさせてるのでしょうが...
    私はスカッと解決する話が好きだなぁ...(^ ^;

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    2017年11月28日
  • 賢人の読書術

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    ネタバレ

    この一冊に複数名の主張が盛り込まれており、読書という行為を様々な視点で考えることができた。正反対の主張が混在しているので、ともすれば結局何が言いたかったのか?ということになりかねない。しかし、批判的読書を実践する練習としてはよいかもしれない。
    個人的には多読、並列読書に共感できるが、一冊の本を読み込む利点にも納得できる。

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    2017年09月30日
  • 自由のこれから

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    「自由」を主張したり追求しようとすることは、とても難しい。ならば、どう生きればいいのか?「自由」のこれから「自由」の概念について考えさせられる本。

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    2017年09月28日
  • マチネの終わりに

    ネタバレ 購入済み

    感想

    正直スッキリしない終わり方でした。
    ご想像におまかせします的なのはよくある手法ですが、この作品で?と
    思ってしまいました。
    登場人物達の精神状態が不安定すぎて、私のように想像力が貧困な人間には
    「その後」を想像するのは難しいです。
    でも2人の「愛」については、とても共感しました。
    あんなに深く人を愛し愛されたい!片思い中の身には羨ましい限りです(笑)

    作品に流れる空気感はとても好みです。
    一定した静かさと、ロウソクの明かりの中にいる感じがしました。
    「実話を元に」とのこともあり、リアルな人間性も感じました。
    読後スッキリしなかったのが残念です。

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    2017年04月01日
  • 決壊(下)

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    そういう結末か…
    崇はこうするしかなかったのかな。
    ひとつの犯罪は、関係者をこうも変えてしまうんだな。

    そして、家族を殺された挙句に容疑者扱いまでされた崇の、罪と罰とか、赦しとかについて語る部分、とても重かった。
    すんなり納得はできないけど、でも、永遠に恨み続けるのも確かに辛い人生だよな…
    未だに仕事場であったことに関して、誰かになにかを償わせたい、というような不毛な感情を抱えてしまっている私には痛かった。

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    2017年03月29日
  • 決壊(上)

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    大きな事件(しかも表紙に書いてある)が起きるのが上巻の最後という。
    途中、崇が語る言葉が長かったり回りくどかったりで、かなり読み飛ばした感じ。目が滑るーそして分からなくても今のところまったく困らないー。

    登場人物の不器用さとか、他人との距離の取り方とか、かなりリアル。よく分かる。
    人間関係、いろいろあるよね…

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    2017年03月29日
  • 賢人の読書術

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    スキマ時間で読書=朝のトイレ、通勤時間は座らない、昼食後の30分、移動時間、風呂に入りながら

    マックブックカフェ
    読書会

    ベストセラーは読んでおいて損はない。

    マグロ船仕事術
    未来記憶
    選択日記

    本は批判精神で読む=能動的な読書
    電車では立ったまま寄りかかって付箋を貼りながら読む。慣れれば、待ち合わせの時間でも読める。

    周囲の人に話してアウトプット=知識が深まる。
    スペック、要約、書評をひとつにまとめる。自分の考えと行動に活かすか、を必ず入れる。
    書評ブログ。

    プロフェッショナルの条件
    ハイ・コンセプト
    アイデアのちから

    本も80:20の法則。キモはラストに集中、が多い。
    キラー

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    2017年02月08日
  • 「生命力」の行方――変わりゆく世界と分人主義

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    過去に発表されたエッセイと対談集。
    アートやエンターテイメント、文学についてのエッセイが中心だが、元ネタが分からないので理解も中途半端。
    けれど、新たなアーティストを知ったのでそれだけでも得した気分。
    対談は、森達也氏とのものが特に面白かった。
    ノルウェーで起きたテロ事件の話(P122)はとても考えさせられた。

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    2017年01月26日
  • 顔のない裸体たち

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    内容より文章の書き方に感銘。時々読み返さないと理解できない程であった。(私の文章力のレベルかもしれない)
    吉田希美子の弱さと片原盈の強引さ、こういう関係は自在しそう。
    終盤は一気に読めたが、結末は平凡である。
    兎も角、文章を楽しめる本と思う。

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    2016年12月27日
  • 決壊(下)

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    やっと読み終わりました!
    文章が難解な部分もあり、ちょっととばし読み!

    現代に生きる人間の心の闇。
    ネット社会の恐ろしさ。
    なんだか不気味で、暗くて…
    だけど、そういう不気味な事が身近でも起こり得る世の中に生きてるんだな〜って思ったら、すごく恐くなった…

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    2016年12月13日