平野啓一郎のレビュー一覧

  • ウェブ人間論

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    2008/11/13開始
    対談形式で読みやすいと思いきや、お二方とも頭の良い人なので、逆にちょっとだけ読みづらかった(笑)

    ウェブ進化論に関してつっこんだ内容を、平野啓一郎氏による文学的検知からひたすら語りまくった内容をログしただけの本であるが、ウェブ進化論で語られなかった部分についてもかなり深いところまで話し合われているため、梅田氏の一連の「ウェブ〜」を補完する内容としては読んでおいて損はないと思う。

    特に「リンクされた脳」というセクションで語られる、その人の能力というものが、その人本人の力ではなく、自分の力を補完してくれる人や引き出しをどれだけ持っているか?というものに変わっていくとい

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    2020年02月17日
  • 「カッコいい」とは何か

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    タイトル通り「カッコイイとは何か」について考察した本。カッコイイは巷で特に若い人達の間で使われるが、その語源、定義は曖昧で、何をもってカッコイイというのかは、人それぞれである。
    著者は古今東西のカッコイイ事例を取り上げ、思想、歴史、芸術、ファッション等様々な観点で考察している。著者の定義によると主に3つの分類がある。
    ・1 見た目のカッコよさ
    ・2 一見平凡だが、本質的に優れている。そのギャップがカッコいい
    ・3 優れた本質が矛盾なく外観に現れ、存在自体がカッコいい
    自分もこの分類は間違っていないと思う。自分の周辺にもそれぞれの定義で思い当たる事例があった。人生で出会った友人知人、テレビや映画

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    2020年02月13日
  • ドーン

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    長編だけど、読みやすい。
    二つのストーリーが進んでいくので、あきが来ないし、シチュエーションを上手に利用していると思った。
    何よりは、この本の面白さをTwitterで呟いたら、作者様からリツイートしてもらえたこと。

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    2019年12月11日
  • 決壊(下)

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    ひたすらハード。ほとんどの登場人物が砂像のようにジワジワ壊れてゆくその先に希望はない。
    主人公の崇の言ってることが難しくて理解できず字面だけ追った頁もあった。なんだか頭が冷静になってしまい「作者が考えてることを言わせてるだけ」じゃないかと思ったり…
    読みごたえはある。随所に見られる純文学的表現はさすが。共感できるリアリティ。不気味なまでのリアリティ。
    凄い作品だけど読後感は重い。

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    2019年11月25日
  • 高瀬川

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    実験的な試みによる短編が収められた短編集。

    ある一夜を切り取って細かな行動描写と
    心理描写で男女の心のなかを探った高瀬川は、
    セクシャルな内容に目が行きがちだけど
    描写の模索が感じられて面白かった。

    あとは、氷塊。
    2人の物語の交錯が見事だった。

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    2019年09月30日
  • 決壊(上)

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    平野作品初読。短い叙述でもいちいちうまいなあ、プロだなあ、と感心しつつ読み進めました。
    筋は下巻からいよいよ佳境で、読むのが楽しみ。

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    2019年09月08日
  • マチネの終わりに(文庫版)

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    相手の事を考え過ぎた故の愛
    たった数回の出会いで、分かってくれてると思い過ぎた故の過ち
    第三者の想いに対する無関心さ
    そんな話。
    情景が美しくて映像で見てみたくなりました。
    映画楽しみ

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    2025年12月07日
  • 「カッコいい」とは何か

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    ネタバレ

     今日でも私たちは、ルーヴル美術館でドラクロワの≪サルダナパールの死≫の前に立ったり、ブルーノ・マーズがコンサートで≪Just the Way You Are≫を歌い出したり、ワールドカップでメッシがスーパーゴールを決めた瞬間などには、激しく「戦慄」し、「しびれる」ような生理的興奮を味わう。何かスゴいものを目にした時には、「うわっ、鳥肌が立った!」と、その証拠に服の袖を捲って、わざわざ見せてくれる人までいる。
     ドラクロワは、美を端的に、「戦慄」をもたらす感動の対象と捉えていた。「戦慄」があれば、つまり、それは美なのだという彼の確信は、それだけ、芸術家としての自らの感受性に自負を抱いていたから

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    2019年08月30日
  • 賢人の読書術

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    多読
     覚えて活かすことが目的ではなく、刺激を受けることを目的とする
     スキマ時間を有効に
     色々なジャンルを並行して読む
     重要そうな部分のみ読む

    選書
     タイトル、帯で選ぶ
     目次前書き天気内容確認
     新聞、雑誌の書評欄を参考に波長の合う書評家を見つけてフォロー
     ベストセラーにも目を通してみる
     入門書から入る
     オリジナル、引用元にあたる

    インプット、アウトプット
     読む目的をはっきりさせる
     目次で全体像を把握する
     マーキング、メモ書き
      共感、疑問等を余白も使って書き込む
     図解を使って把握する
     批判精神を持って読む
     読書記録をつける
      本の情報
       タイトル、著者

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    2019年06月23日
  • かたちだけの愛

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    ネタバレ

    義足を作るということを通して、仕事とは、価値を生み出すとはということを問いかけてくる。自分自身でも良くわからない、処理できない気持ちにじっくり向き合って整理していく過程が印象的だった。
    最後に希望が持てて良かった、

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    2019年06月19日
  • 高瀬川

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    高瀬川、と氷解、が好きでした。

    高瀬川は少し官能小説のようでもあるのだけれど、陳腐でなく愛情を感じるまでもないような、表現の仕方で。
    でもやっぱり、少し男性目線かなと。

    氷解が良かったのは特異な文章構造でときたま2人の人生が交差するところに少しはっとさせられる。
    女の人から見た目線、思考、感情と
    男の子が考える構想と現実のあい交える妄想と

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    2019年05月21日
  • 「生命力」の行方――変わりゆく世界と分人主義

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    途中難しくてわからない箇所もあったが、平野啓一郎さんがぎゅっと詰まった一冊だと思った。横尾忠則さんとだけ、長電話をするというのもわかる気がした。

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    2019年03月07日
  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講

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    さすが『物欲なき世界』を書いた菅付さんのキュレーション。VUCA時代を生き抜くための最新かつ普遍的な思想をもつ各界のイノベーターたちの言葉はすごくしっくりくる。

    テーマ偏らず、幅広い教養の基礎を身につけることかでき、ここから深掘りしていくことが、これからの時代を賢く楽しく生き抜く近道だと思う。

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    2018年12月02日
  • 決壊(下)

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    京都で崇と会ったあと、良介は猟奇的な殺人事件に巻き込まれてしまいます。さらに警察は、良介とのあいだに心理的な確執のあった崇が犯人ではないかと疑いをいだくことになります。警察の取り調べとマスコミの報道に加えて、家族や親しい人びととの関係が激しく揺さぶられた崇は、理知的な振る舞いによって接点を結んでいた現実との関係にヒビが生まれ、追いつめられます。

    その後、友哉が安由実を殺害する事件によって、崇への疑いは晴れますが、事件は「悪魔」による無差別テロへにつながっていくことになります。

    上巻とは打って変わってスピーディな物語の展開になり、一気に読んでしまいました。ただ、現代の社会のあり方のほうに焦点

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    2018年11月12日
  • 決壊(上)

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    デビュー以来、さまざまな手法で文学の可能性を追求してきた著者が、ミステリふうのストーリー構成によって、「現代社会」と「物語」の関係をテーマにした、長編小説です。

    30歳の沢野良介は、妻の佳枝と幼い息子の良太をともなって実家に帰省し、兄の沢野崇と会うことになります。良介は、幼いころから優秀だった兄を尊敬しながらも、同時に複雑な思いをいだいており、そんな心のうちを「すぅのつぶやき」というサイトに書き記していました。ところが、佳枝が偶然そのサイトに気づき、彼の悩みについて崇に相談をもちかけます。その後、サイトに「666」というハンドル・ネームで書き込みがなされるようになり、佳枝はそれが崇の書き込み

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    2018年11月12日
  • 透明な迷宮

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    久しぶりに、同時代の作家で、文学らしい作品を読んだ。という印象。
    わたしの言う「文学らしい」とは、ストーリーを追うのではなく、じっくり細部を読み込みたくなる、という意味。あらすじに還元してしまったら、もったいない感じ。

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    2018年11月04日
  • 決壊(上)

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    ハッとさせられる言い回しが多い。
    特に印象的だった下り。
    「現代では、冗談でもなんでもなく、悪は健康の欠如にすぎなくなっている。古の偉大な宗教家が悪の問題のつもりで扱っていた人間が、実は脳に気質的な障害を抱えた病人だったと知ったり、
    生育史に重大な問題を抱えた行為障害者だったと知ったら、愕然とするだろうね。篠原も、鳥取の少年も、悪ではけしてない。ただ、健康でなかったというだけだ」

    罪と罰はすでに古くなってしまった。
    罪は誰のものでもなくなってしまった。そんな時代に生きている。

    神は死んだ。
    そしてたぶん、罪も殉死したのだろう。

    この作品では、連続殺人犯をとおして、倫理というものの限界を

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    2020年10月04日
  • ドーン

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    火星探査船「ドーン」に乗り込み、人類初の火星探査を果たして一躍英雄となった宇宙飛行士・佐野明日人。しかし、闇に葬られたはずの火星でのある「出来事」が、アメリカ大統領選を揺るがすスキャンダルに。
    近未来の宇宙飛行、ラブロマンス、大統領選をめぐる情報戦…輝かしい要素が満載にも関わらず、この小説が目指しているのはその方向ではないようでした。むしろ惨めで地味な現実が暗雲のように立ち込めています。精神に異常をきたしたクルーの世話に追われ、自らも薬に頼らざるを得ないほど追いつめられる明日人。帰還後は軍事企業のCEOに絡め取られそうになり、妻の今日子とは不和に。
    しかし読み進めるうちに、気が滅入るどころか、

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    2018年10月22日
  • 決壊(下)

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    非常に重い内容.赦すとは何か?強く考えさせれれる.この小説で提示している問題は,答えがでる事柄ではないと認識しつつ,自分なりに逃げずに考えると言うことが大事.著者はほぼ同い年.

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    2018年10月09日
  • 自由のこれから

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    今まで自分が考えていたことを正確に言葉で表現してくれていて、すごくスッキリした。
    自分の行動は全て自由で自分自身が決断しているのだと思われがちだが、実は周りの価値観や環境によって行動が制限されている事実を認識しておかなければいけない。

    この「〇〇しなければいけない」という表現自体も誰にとってどういう結果にとって〇〇しなければいけないのか、定義されていない。
    こうやって設定を曖昧にして、自分に関係しているのではないかと思わせることも、人の行動を制限している。

    自由と制限は表裏一体で、どちらかが大きくなれば、もう一方は小さくなる。そのバランスを認識しながら自分たちが、世の中がどの方向に進んでい

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    2018年09月23日