平野啓一郎のレビュー一覧
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平野さんの物語りには、最後に「未来」や「救い」があるので好きです。
本当は誰なのか?
が知りたくて読むパワーになるけれど、本当は誰か?なんて、、、そんなに重要じゃない、、、かな、少なくてもワタシにとっては。
ワタシにしたって、貴方は本当は誰?と聞かれても…これこれこういうモノです…というのは、その時々で違いそう。
名前なんて、もっとそう。
イーロンマスクじゃないけれど「記号」のようなもの。
戸籍を変えたとして…
ルーツや過去の物語りを変えたとして…
何が変わる?何か変わる?
変わったと思ってるのは気のせいなんじゃないかな。
さして、重要だとは思わないかな。
どこをどういじっても、 -
Posted by ブクログ
扱うテーマを詰め込みすぎたような気がしました。
・格差
・仮想世界
・AI
・死生観
どれか一つだけでもいいような気はしますが。
僕も母子家庭で、母にはすごくお世話になったなと思っています。そんな母は、今教師を辞めて、楽器を勉強する学校に通っています。子どもたちが社会人になり、心配することがなくなり、自分のしたいことをしているのかなと思うと、嬉しく思います。
あまり感謝とかを伝える機会がなく(照れくさいのもあり)、地元を離れて仕事をしていますが、この本を読んで、また「母」という存在のありがたさを感じました。
母もきっと大変だったと思うけど、僕の前では弱音は吐きませんでした。
本を読むと -
Posted by ブクログ
装丁に惹かれました。
ゴッホと目が合って。
そんな人も多いはず、、!
死んだ人が生き返るなんて嬉しいにきまってる、なんてこともないんだな。
当の本人は復生者として肩身の狭い暮らしを余儀なくされ、死に方が自殺だったならば余計に生きづらい。
自分の本当の顔というのはどれが正解なのか、親といるときか友人か家族か1人でいる時か。
分人という考え方をそのまま物語に落とし込んだような世界観。
大切な人を失うということは、その人と過ごした自分の分人も失うということ。
深いところまで掘り下げて結局本当のところが見えないから人を心から信じられない。
ドラマで実写もやってたの知らなくて、途中から役者さんに当て -
Posted by ブクログ
個人(individual)と言う単語を分解する事で、分人(dividual)という人間の最小単位を単数ではなく分数にする様な概念を提示されている。
分人とは、「個人」と言う単位が"これ以上分けられない"、と言う意味で扱われている所を、本来は個人さえも様々な状況や関係性の上で分けることが出来る、と明言されている。
この提言は個人的に非常に共感する部分がありスムーズに内容が入ってきた。
本文でも明言されているが、関わる関係性や、人、場所、コミュニティによって自分という人間の性質やコミュニケーションは常に変化し、その都度立ち上がる仮説的な主体であると感じる事が多い。これは -
Posted by ブクログ
ネタバレ速読が流行る中、本書は「スローリーディング」を軸に、小説をどう味わうかを提示している。
印象に残ったのは「述語」の二種類――主語を説明するものと、物語を前進させるもの。これを意識するだけで小説のテンポの違いが見えてくるのは大きな発見だった。
一方で、理論編と実践編のつながりがやや分かりにくく、登場人物が多い小説の攻略法が示されていないのは残念。そこで自分なりに「人物を主語として整理し、述語の役割で物語を動かす人物を見極める」という読み方を提案したい。
小説を論理的に読む試みとして刺激的な一冊。自分なりの読み方を模索するきっかけになった。 -
Posted by ブクログ
2022/12/27
「ある男」読み始めました。通勤時間が短くなったのと朝は結構な満員電車なので毎日ほんのちょっとしか進まない。牛歩読書。
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(友人)
その本は見た事が無いような漢字がちょいちょい出てきました。まあ読めなくても文章の流れとか漢字そのもの意味でなんとなく理解はできるんだけど…私はそういうのをきっちり調べないと気が済まないのでスマホを手離せなかった。
そんなんだから本を読むのにいつも時間かかっちゃうのよねー
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わかるー!この作者は漢字にこだわりがあるのか同じ読みでも一般的に使わない方の漢字を当てはめてくるよね。わたしも同じくスマホ片手に読んでますw