平野啓一郎のレビュー一覧

  • 高瀬川

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    純文学というのは、とっつきにくくてどうも苦手です。

    「清水」「追憶」は、どうしても読めませんでした。
    「清水」は、阿部公房のような、いわゆるシュールレアリズムというものでしょうか?
    文庫版を電車の中で読んでたら疲れてしまいました。
    「追憶」も同じく。実験的すぎて、頭に入ってこなかった。

    こういう類の作品は、静かなところで落ち着いて読まなければならないな、と思いました。

    「高瀬川」「氷塊」は、見事です。
    丁寧な心象描写にぐいぐいと引き込まれていきます。

    特に「氷塊」に出てくる少年の思春期らしい、真っ直ぐで繊細な感情は、読んでるこちらにもひしひしと伝わってきて、身を切られる思いでした。

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    2009年10月04日
  • 葬送 第一部(上)

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     創造という行為の価値を考える。具体的な作品名が挿入されるおかげでショパンやドラクロワの芸術に浸れる(気分になる)ところも魅力的。

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    2022年11月20日
  • 葬送 第一部(上)

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     ショパンとドラクロワが小説の中心ですが、物語というよりもその二人を通して作者が哲学的・芸術的思索をしているように感じました。しかし人物の心理描写が非常に細かいので、物語としての質は保っています。一月物語などよりも語彙は平易。

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    2009年11月01日
  • 葬送 第一部(上)

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    長い物語です。最期を迎えるまでの人間ショパンを見てください。圧倒的な文書力、平野啓一郎の最高傑作です。

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    2009年10月04日
  • 葬送 第二部(下)

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    ついに最終巻。ショパンはいかに生き、いかに死んだか・・・彼に思いを馳せるのは、ドラクロワだけではない・・・。

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    2009年10月04日
  • 高瀬川

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    日蝕で挫折したリハビリ。表題作『高瀬川』はあと4年経ったら読み直したい。壁一枚向こうであるような奇妙なリアリティがある。とにかく印象的でドキドキしてしまった氷塊。でもなんだかんだで追憶が一番好きです。読みやすいので平野氏を敬遠している方にもオススメ。

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    2009年10月04日
  • ウェブ人間論

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    ネタバレ

    片やウェブビジネスに生きる人、片や文学の世界に生きる人。
    まったく違うジャンルの世界に生きる人が対談している様子がとても面白い。
    最初はなんか微妙に話がかみ合ってない感じがしたんだけど、
    最後はけっこうしっくりきてたな。
    むしろ、異なる考え方を持つふたりの対話では、よい相乗効果が出ていた。
    考え方が違うからこそ、話が膨らんでいった。
    双方ともやはり知性があり、かしこい人だ。
    専門用語になりがちなウェブの世界を分かりやすい言葉で説明できる人たち。
    とても勉強になったぞ!!

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    2013年04月07日
  • 文明の憂鬱

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    2006年2月 平野氏のエッセイは優しい内容をここまで難しく書くか?と思うほど理論化してくれるところが面白い

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    2009年10月04日
  • ウェブ人間論

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    「ウェブ進化論」の著者である梅田さんと小説家である平野さんとの対談。「ウェブ進化論」をストックとするなら、「ウェブ人間論」はフロー。ITだけではなく文学についても知識がないと完全に理解することが難しいのではないか。「ウェブ進化論」の続編と思って読み進めると壁にぶち当たることになると思う。ちなみに、私は完全に理解できなかった。
    いい本であることには変わりないので、いずれ改めて読みたい。

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    2009年10月07日
  • 顔のない裸体たち

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    誰にも有り得る話。物語というより論文に近かった。肉体と精神の分離。快楽にすがっても大抵の人間は虚無に辿り着く。ミッチーのような例外を除いては。

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    2009年10月04日
  • ウェブ人間論

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    「WEB進化論」の梅田さんと75年生まれの作家・平野さんの対談集。ネット世界にどっぷりつかり、自在に泳ぎまくる梅田さんと、そういう世界になんだかんだで懐疑的で否定的な意見を出してくる平野さんが、超平行線上でガチンコ勝負。初めのうちはどちらかと言えば平野さんよりだったけど、後半は梅田さんの意見の方が納得できたかなあ・・・。まあ、どっちも少々極端なんですが(^^;ま、この本の趣旨は『どっちに賛同』というよりは、『じゃあ自分はどう思う?』ってのを考えさせることみたいですが。読んでる間中、「自分の頭を使って考えろ」と繰り返し言われていた気がします。印象的だったのは、平野さんは紙の本がなくなることに危惧

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    2011年07月15日
  • ある男

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    ネタバレ

    戸籍ロンダリングした元の人物を追うというミステリー本筋だけでなく、在日差別・死刑の是非・子育ての方針の食い違いによる離婚等の色々なテーマについての考察も興味深いし、それが本編と絡み合ってどう展開していくのかも気になるのだけど、如何せんモノローグが長くてくどくて何度も読み飛ばしたくなりながら何とか読み進める、多分半分以上モノローグ
    終盤になって物語が加速して最終的に謎は解き明かされるけど、道中出てきた色々なエピソードや考察は必要だったのかどうか
    結構投げっぱなしが多い気がして、ちょっと座りが悪く感じる

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    2026年07月10日
  • ある男

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    過去から解放されたい人はいるのかもしれない。
    だが、他人になりすますのも所詮過去の一部。愛も過去を知りたがるのが必然。

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    2026年07月10日
  • 本心

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    ネタバレ

    読み応えあった。
    以下ネタバレ↓


    リアルアバターやらVRやら現代よりも少し先の時代を行っていたけど、物語としては母を失って悲しみに暮れていたら1人の青年がリアルの人との交流を通して、母がいない現実世界にも次第に慣れていった。。というところかな。
    自由死とか割とセンシティブな話題も出てきていて、生き方は選べるけど死に方だけは選べないっていうのはちょっと考えさせられたな。。
    深い題材が多かったけど、最後はあっさり終わった感じはある

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    2026年07月10日
  • 高瀬川

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    表題作はほとんど官能小説のようで、電車の中で読むのが憚られた。ただ、「口内を自他の別なく行き交い…」等等、独創的で美しい表現は流石。もちろん、ベッドシーンだけでなく、ホテルを出て下着を詰めたペットボトルを川に流してしまう場面も印象的で、「檸檬」のラストシーンを思い出した。

    一方で、他の短編は、実験的な構成なのだろうが、ちょっと入り込めなかった。

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    2026年07月07日
  • ある男

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    在日とか部落差別とか犯罪者の家族であるとか、普段自分自身が生活する上で意識せずに過ごしていることを目の前に出されて、その渦中にある人々がそれとどう向き合い、どう感じ、悩み、戸籍を取替えて他人の人生を生きたいほどに苦しんでいるんだという事を目の前に差し出された。
    これを読むと、自分は当事者じゃないから、何かでこうして見たり聞いたりしてみても、その痛みはわかると言えるものではないのだなぁと。。。

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    2026年07月06日
  • ある男

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    最初から面白かった。
    時々難しい話が出てくるけど、作者の伝えたいことは伝わった。
    最後の息子の成長を感じられる終わり方がよかった。

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    2026年07月03日
  • ある男

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    自分の人生を他の誰かが過ごしたなら、どんな人生になるんだろう。
    自分が歩んだ、そして歩むはずだった人生より良いものになるのだろうか。

    自分の人生に言い訳してないか?
    親の教育のせいだ、田舎に生まれたせいだと言い訳を並び立てる自分の人生を、羨む人がいるかもしれない。
    そしてその人たちは、もっと自分の人生をうまく歩むのかもしれない。

    自分が誇れる自分でいるために、心豊かに生きようと。
    そんな自己啓発的な捉え方をしてしまいました。笑

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    2026年07月01日
  • ある男

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    愛について倦怠期の夫婦を通じて語られるパートは、ワテにはまだ早いなと思った。
    全体的に登場人物を好きになれない。

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    2026年07月01日
  • 小説の読み方

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    メカニズム(作品の仕組み)・発達(小説家の成長)・機能(読者に対する作用)・進化(時代性等の文学史の位置付け)の四つの質問から小説を分析して読む、主語と述語の関係で読むという「読み方」解説本。
    個別解説で「恋空」や「蹴りたい背中」と扱うネタが古くなってスマホがコモディティ化してSNSの発達した2026年では語り口自体が古くなるのは致し方ないがドストエフスキーの解説はさすが。
    そしてここまで小説を深く解析するご本人はSNSの政治論評がその辺の素人のおっさんと同レベルのがよくわからない…。

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    2026年06月13日