平野啓一郎のレビュー一覧

  • 葬送 第二部(下)

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    ついに最終巻。ショパンはいかに生き、いかに死んだか・・・彼に思いを馳せるのは、ドラクロワだけではない・・・。

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    2009年10月04日
  • 高瀬川

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    日蝕で挫折したリハビリ。表題作『高瀬川』はあと4年経ったら読み直したい。壁一枚向こうであるような奇妙なリアリティがある。とにかく印象的でドキドキしてしまった氷塊。でもなんだかんだで追憶が一番好きです。読みやすいので平野氏を敬遠している方にもオススメ。

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    2009年10月04日
  • ウェブ人間論

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    ネタバレ

    片やウェブビジネスに生きる人、片や文学の世界に生きる人。
    まったく違うジャンルの世界に生きる人が対談している様子がとても面白い。
    最初はなんか微妙に話がかみ合ってない感じがしたんだけど、
    最後はけっこうしっくりきてたな。
    むしろ、異なる考え方を持つふたりの対話では、よい相乗効果が出ていた。
    考え方が違うからこそ、話が膨らんでいった。
    双方ともやはり知性があり、かしこい人だ。
    専門用語になりがちなウェブの世界を分かりやすい言葉で説明できる人たち。
    とても勉強になったぞ!!

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    2013年04月07日
  • 文明の憂鬱

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    2006年2月 平野氏のエッセイは優しい内容をここまで難しく書くか?と思うほど理論化してくれるところが面白い

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    2009年10月04日
  • ウェブ人間論

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    「ウェブ進化論」の著者である梅田さんと小説家である平野さんとの対談。「ウェブ進化論」をストックとするなら、「ウェブ人間論」はフロー。ITだけではなく文学についても知識がないと完全に理解することが難しいのではないか。「ウェブ進化論」の続編と思って読み進めると壁にぶち当たることになると思う。ちなみに、私は完全に理解できなかった。
    いい本であることには変わりないので、いずれ改めて読みたい。

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    2009年10月07日
  • 顔のない裸体たち

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    誰にも有り得る話。物語というより論文に近かった。肉体と精神の分離。快楽にすがっても大抵の人間は虚無に辿り着く。ミッチーのような例外を除いては。

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    2009年10月04日
  • ウェブ人間論

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    「WEB進化論」の梅田さんと75年生まれの作家・平野さんの対談集。ネット世界にどっぷりつかり、自在に泳ぎまくる梅田さんと、そういう世界になんだかんだで懐疑的で否定的な意見を出してくる平野さんが、超平行線上でガチンコ勝負。初めのうちはどちらかと言えば平野さんよりだったけど、後半は梅田さんの意見の方が納得できたかなあ・・・。まあ、どっちも少々極端なんですが(^^;ま、この本の趣旨は『どっちに賛同』というよりは、『じゃあ自分はどう思う?』ってのを考えさせることみたいですが。読んでる間中、「自分の頭を使って考えろ」と繰り返し言われていた気がします。印象的だったのは、平野さんは紙の本がなくなることに危惧

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    2011年07月15日
  • 本心

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    バッドエンドじゃなくてよかった。
    主人公の精神的な成長に感動した。
    読み始めは、独特な言い回し(風景描写、心理描写)に読み難さを感じたけど、終盤は少しクセになった。

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    2025年12月02日
  • ある男

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    ネタバレ

    自分とは何か。自分を自分たらしめてるものとは何か。戸籍が変わったらもう別人なのか。では、愛した人が別の誰かの人生を歩んでいる人だと分かったら?いったい自分は誰を愛していたのか?その人のことを今も愛し続けられるのか?
    私は過去の自分が今の自分を作り出していると思うので、たとえ戸籍を変えようとその戸籍を変えるに至った「私」も「私」なのであり、名前を変えようが過去の履歴を変えようがその人であることに変わりはないと思う。そして愛した人の過去がどうであれ、今この瞬間のあなたを愛していると思う。
    美涼が言っていた、「分かったところからまた愛し直すんじゃないか。一回愛したら終わりじゃなくて、長い時間の中で、

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    2025年11月28日
  • 死刑について

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    死刑廃止か存置か
    自分はどちら側なのか考えながら読んだ
    しかし答えは出すことができなかった
    おそらくいつになっても答えは出せない気がする

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    2025年11月25日
  • 「カッコいい」とは何か

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    メルカリでセット販売してて、たまたま手に入れた本(これも偶然性と思って購入)。ずっと積読しているのも忍びないので読んでみた。470ページぐらいの分厚い本で、よく「カッコいい」でここまで書いたものだと感動すら覚える。「カッコいい」という言葉が比較的新しく、その言葉が持つ動員能力や消費刺激力についての考察はとても面白い。一部、ロックや洋服など作者の趣味領域への言及も多いので読みづらいとも感じた。もっと哲学的に論じても面白いテーマ。

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    2025年11月25日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    ネタバレ

    2025.11.23時点で今年最もガッカリした作品だ

    著者は「個人」という概念の着心地が悪く、「分人」という言葉ならしっくりくると主張している
    残念ながらそれ以上のものは掴み取ることが出来なかった

    個人すなわち意味を探究するという点において、これは哲学である
    哲学とは確かめ可能な世界のことである
    しかし、本著は問いを立てたはいいものの、全然確かめ可能ではないのだ
    誰もが等しく理解可能な言語の使用を放棄している
    また、問いを立てては投げて、問いを立てては自著の宣伝をし始める始末
    大学院の修士論文でさえ、問いを立てて、仮説を検証して、自論を述べよと教わるものだが、学者でなければ、小説家であれば

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    2025年11月24日
  • 本心

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    テーマは面白いが脱線が多いかな。結局本心がどこにあるのかはわからないまま。
    その当人でなければ本心なんてわからない。当人でもわからないこともあるのに。

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    2025年11月24日
  • ある男

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    ネタバレ

    厳しい環境に置かれた人が描かれる小説の受け取り方がまだわかっていない。著者自身の思想がよく透けていて、他の作品を読んでその思想に近づきたいと思った。美涼が都合よく城戸のことを好きになってるのだけ普通に気に食わなかった

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    2025年11月19日
  • マチネの終わりに

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    ネタバレ

    前半の半分くらいはただの恋愛小説?あまり面白くないのかなと思っていたが、三谷が洋子にメールを送ってからはストーリーが加速して一気に読み終えた。有名な作品で評価も高く期待して読んだが、恋愛系の話はやはり何か物足りなく感じてしまったため評価は星3つ。

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    2025年11月16日
  • ある男

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    ネタバレ

    信じて愛した人が名前も生い立ちも違くて殺人犯の子供だと分かっても同じように好きと思えるのかな?と考えさせられた。
    今が誠実な生き方をしていれば過去なんて関係ないって思うけど綺麗事かもなー。
    過去に囚われて普通の生き方ができなくて戸籍交換したわけだし
    朝鮮人の話や神話とかちょいちょいつまらないなって思った。
    主人公ちょっとお花畑だよね?なんか痛いおじさんだなって思った。思いとどまれたのは耐え

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    2025年11月15日
  • 私とは何か 「個人」から「分人」へ

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    NF民に読んでほしいというポストを見て手に取りました。
    読む前の期待値が高かった​ためか、自分の好みではなかったからか思ったほどの感心はなかったです。

    著者が小説家ということを知らなかったので(本を読まない人ですみません)、
    研究・論文・エビデンス系を期待していたためまずそこで不一致がありました。
    また小説家故、自作の紹介が多く、読んでいないとピンとこないのと、無意識なのか意図してかわからないですが、著作を読ませたいプレッシャーを感じてしまい居心地が悪かったです。

    前者に関しては、フィクションで書いていた「分人」について新書で出してほしいというリクエストがあって出したということで、私が勝手

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    2025年11月13日
  • ご本、出しときますね?

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    村田沙耶香さんのインタビューを読み漁っていたところこの番組を知り、当方リトルトゥースでもあるので是非観てみたいと思い、映像を探していたら書籍化されてるとの事で読みました。
    若林さんと仲の良い西加奈子さんや朝井リョウさんのインタビューも載っていてとても面白かったです。

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    2025年11月09日
  • ある男

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    感想が難しい。面白かった点と、何だかなぁって点が混在している。素朴ながらも素敵な出会いで再婚した夫が、実は偽名でまったくの別人だった。その謎を解くというあらすじは興味深くそそられたが、ストーリーの軸となるのは弁護士の人生観みたいな?なかなか偽名の謎が進展せず、弁護士のアイデンティティをじっくりと読ませられている感じ。これが個人的にはちょっと冗長だった。しかし「愛にとって過去とは何か」という問いかけとアンサーは腑に落ちて良かった。それにしても文章といい言葉のセンスといい、独特な作家さんだなぁ。

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    2025年10月30日
  • ある男

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    事故で亡くした夫が「谷口大祐」ではなく全くの別人だった。愛にとって過去とは何か?

    差別、出自、社会構造などに対する問題意識への語りが強く、ゆえに「愛に過去は必要か」という物語上のテーマがぼやけてしまっているものの、平野さんの知性や思考性が存分に堪能できる作品でもあった。

    自分ではない人生を生きるということ、自分とは何か、自分と過去の連続性とはという思想的なテーマに対してじっくり論理的な分かりやすさのもと物語ってもらえるのは、なかなかに興味深い体験だった。

    謎を紐解いていくようなストーリーそのものは魅力的で面白かった。

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    2025年11月15日