森博嗣のレビュー一覧
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ネタバレVシリーズ4冊目。
れんちゃん大活躍の回でしたね。
いやー正直な話今回はストーリー見切ったと思ったんですよ。
実際稲沢さん出てきた時にすぐに分かったんですよ、あぁこれはわざと隠してるなって。
でもそこに気付いたが故に引っかかりましたね……悔しい!!!
最初の方でもうこれは見切ったわー余裕だわーとか思ってた自分恥ずかしい!見事にミスリードに引っかかってるよ(いやここがミスリードだったのかは分からないのだけれど)!!!
まだまだ精進しなければいけませんね、やはり慢心は良くない。
そして今回の犯人怖すぎる。
怖すぎるんだけど現実の世界にいないと言いきれないのがまた何とも……いやきっといるんだろうな -
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本書は、端的には「学問の奥深さや研究の崇高さ」を描いた作品と言えるのでしょうが、不思議な別の魅力を内包している物語でした。
「不思議な別の魅力」とは、理系大学の研究や論文等お堅い内容ですが、語り手が一人称の「僕」という学生目線で、柔らかく緩衝材以上の働きを実感する描かれ方をしている点です。
「僕」は、幼少期から本を読むこと、対人関係が苦手という特性があるものの、数学と物理の才能が豊かで純粋な人柄です。院生の先輩や同期の女の子とのやりとりが、愉快で微笑ましくもあります。
こんな「僕」が、喜嶋先生の世界に触れ、憧れをもちながら研究の楽しさに惹かれていく展開です。
喜嶋先生は、研究の -
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『長針がずっと回らないまま、短針がぐるぐる時間を送るような』
あれ?私森博嗣の作品を読んでるんだよね?三浦しをんでも、伊坂幸太郎でもなく、森博嗣の作品を。
文章に紛れる独特のリズムと、鉄でできたような綿飴の味、拒絶に近い人への敬遠の影を少しずつ楽しんだ。
いつ人が死ぬのだろう。どんな悲しい別れがあるのだろう。最後は全部壊れてしまうのでしょう?と、思いながら読んでいた。でも、そんなことはこの本の中では起きない。絶妙に全てが和らいで感じる。どこか暖かいような。冬の日よく晴れた昼過ぎの日差しのような。
もちろん、森博嗣なんだから、ただじゃ終わらない。最後の数ページで濃縮された森博嗣を味わう。 -
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S&Mシリーズ6作目!
今作は今までとどう違うとか
そんな次元の話でなく
そもそも奇数章しかないという
トリッキー仕立て。
中身はと言うと、
いつもの知的な会話が少なめ…
というかテーマがマジックだからか
一貫してショーテイスト。
効果音が聞こえてきそうなほど。
S&Mならではの2人の知的な会話は
当然あるけれど、少し物足りない。
いつもの理系アプローチが少なかった印象。
理系×ミステリーではなく
マジック×ミステリーという感じ。
普段より取っ付きやすい印象はあるけれど。
萌絵も劇的な出演が多め。
特にお決まりの謎解きタイムは演出過多では…?
ちょっとお遊びが過ぎるというか…
犀川も引 -
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ネタバレ勉強は目的ではなく、ある目的のための過程である。よって、その過程である勉強が楽しくなるのは、勉強することで夢が叶うという目的(ゴール)が明確にある場合である。
義務教育は「学ぶという方法」方法を学ぶ場所であるため、「つまらないが我慢するしかない」
多くの日本人にとって勉強とは「知識を頭に入れること」、すなわち「インプット」であるため、応用は「教わっていない」となってしまう。だから、「アウトプット」も勉強であると認識を改める必要がある。
スポーツであれば、運動場などインプットの成果をアウトプットする場と機会が多くあるが、勉強においてはテストぐらいしか知識を発揮する機会はない。このインプット過多で -
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相変わらず四季の存在感がすごい。
シリーズもこれで終わりか。
不可能な殺人が続いて「こんなん無理やん!」と思ってたらなるほど、そういう事か。
どうなんだろ、一連の殺人事件の犯人やトリックに関しては恐らく賛否あり、個人的には最後のシリーズのたたみ方も中途半端な印象。
正直VRの描写なんかは今でも十分説得力があるし、時代が経験しているからこそイメージしながら読めた。
このシリーズは四季と犀川の天才の物語か、萌絵と犀川の恋愛の物語か、理系ミステリーか、密室殺人のテーマ集なのか、いやきっと自分にとっては哲学の物語だったのだ。
犀川を通じて世界と出会う、哲学の物語だったのだと思う。
ミステリー小説