橘玲のレビュー一覧
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果たして本書が世の中をハックするような示唆に富んでいるとか、その事例を紹介するような本ななのかというと、必ずしもそうでも無いが、引用が楽しい。話題が興味深い。グッと引き込まれるような本だ。
例えばこんなデータ紹介。婚活サイトのビッグデータ分析では魅力度下位80%の男が下位22%の女を奪い合う図式。逆に上位78%の女が上位20%の男に集まるのだという。まあ、これに関しては、データ説明の仕方がおかしく、上位80%の男女の傾向を示さねば対等じゃない。ただのランキング人気投票と同じなら、上位20%が男女共に票を獲得するのは、あり得る事だろう。
リンストロームのニューロマーケティングの話。商品名を隠 -
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有名な本なので読んでみた。
何も考えずに過ごしていても資産は増えないので、増やすための方法が「黄金の羽」で、それを知って、実行しよう、という内容。
この本が書かれた時から時間が経っているので、状況が変わっている。不動産は手が届かないぐらい高騰しているし、日用品も値上がりしている。
確かに、会社に勤めて、源泉徴収されて、手取りの中から住宅ローンを払って、高くなっている生活費を払って、とやっていたら資産が増えないのはよくわかる。
法人を立ち上げるまでやるかどうかはともかく、投資のことだけでなく、法律をよく勉強して、自己防衛をするというのは必要かも知れない。
それにしても、税金を払うことを泥棒に -
Posted by ブクログ
本書の内容は、題名からネトウヨ的立場による朝日叩きかと思ったが、朝日叩きの内容はほとんどなく、リベラルと保守の本質を突き詰めていく内容である。
なぜ各国でトランプのようなポピュリズムが台頭し、リベラルがどのような経緯で成り立ち、なぜポピュリズムに勝てないのか等リベラルや保守、ポピュリズムを知る上でかなり参考になった。また保守は各国独自の価値観に左右されるが、リベラルは国際基準で同じ価値観であるから、世界的に普遍の価値を有するということがリベラルの本質をついていると思われた。
本書の冒頭で、日本においては自民党が革新的立場にあり、共産党や立民党が保守のような立場にあることが、若者層の支持を -
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キャッチーなタイトルな割に中をは本格的な社会学の論評の様子。自分には難しくてなかなか入ってこないところもあったが、
LGBTと政治の関わりの変遷
秋葉原無差別殺人事件の加藤についてのエピソード
ユニバーサルベーシックインカムの問題点
このあたりはそれなりに理解できたと思う。
ラストまで読んで、ようやく本書の概観が理解できたが、
リベラルな世の中で、リベラルを追求していけば必ず格差は広がりリベラルには解決策はない、行き着く先はメタ空間での人類補完計画・・・
今、この世の中で生まれ生きている人は特に日本人は超高齢社会の中自分らしさと夢を求めることを強いられ、生きていかなければならない「無理ゲー -
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何か一つに依存するのは危険だし不自由になる。
専業主婦は夫に依存し、その夫は会社を辞めたいと思ってもなかなかできなくなる。
でも、専業主婦になりたくてなっている人はそれでいいと思う。それが世間では格好悪いと言われようが、自分にとっての幸せの方が大事だ。他人の物差しで自分の幸せを犠牲にしても、結局のところ、その不幸は自己責任にしかならない。だから、専業主婦になりたくて選んだ人は、誰が何と言おうと自分にとっての幸せを選択すべきだと思う。
でも、本当は働きたいのに、やむを得ない事情で専業主婦をしている人は、結局どうすればいいんだろうか?フリーエージェントになることを勧めているが、スペシャリストなフ -
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我々の大半は自分達を中流と思っているが(家あり、職あり)、実態は世界の富を一部の少数が独占し、中流という言葉も普通の生き方をしていればすぐに下流に転落するということで形骸化しつつある。著者が言うところの無理ゲー社会に今生きている。
上級国民に近づくためにはHACK、ルールを無視して近道を見つけ、ふつうの奴らの上を行くしかない、ということらしい。
「ふつうの奴らの上を行く」この言葉が表すように、著者には優生思想が根強くある。
性愛、金融、ギャンブル、生存本能、自己改革などの分野にHACKを試みた人達の実例が紹介されている。これらの分野に共通するのは、人間の欲望に結びついている、何らかの脳内物質