【感想・ネタバレ】裏道を行け ディストピア世界をHACKするのレビュー

あらすじ

ふつうに生きていたら転落する。

知識社会化が進み、人生の難易度がますます上がっていくーー。

残酷な「無理ゲー社会」を攻略するための
たった一つの生存戦略とは?

才能のある者は人生を攻略(HACK)し、
才能のない者はシステムに搾取(HACK)される。

常識やルールの「裏道を行け」!


【本書の目次】

PART1 恋愛をHACKせよーー「モテ格差」という残酷な現実
PART2 金融市場をHACKせよーー効率よく大金持ちになる「究極の方法」
PART3 脳をHACKせよーーあなたも簡単に「依存症」になる
PART4 自分をHACKせよーーテクノロジーが実現する「至高の自己啓発」
PART5 世界をHACKせよーーどうしたら「残酷な現実」を生き抜けるか?


【本書の内容】

・「女性嫌悪」に走るモテない男たち
・ナンパ師が手にし損ねた「ほんとうの愛」
・道徳的な「モテ戦略」とは
・「寝てるだけでお金を貯めた」天才の極意
・ブラックジャック必勝法は存在する
・ノーベル経済学賞の先を行け
・ギャンブルは「向精神薬」
・大学生の50%が「ネット中毒」
・「ちがう自分」という強迫観念
・「自己実現した主体」が幸福をもたらす
・トランスヒューマニズムと「優生学2.0」
・「寝そべり族」はなぜ生まれたか
・自己啓発としての「ミニマリズム」
・「ストア哲学」は究極のメンタル術 ……ほか

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

橘玲さんの本を久しぶりに読んだ。相変わらず、理路整然としていて引き込まれる。なぜ今この現象が起こっているのかが世界視点から説明される。わかりやすく面白い。

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2024年09月27日

Posted by ブクログ

「金は何らかの目的を達成するための手段にすぎない」ユダヤ人、ジョージ・ソロスの父ティヴァダールはこう息子に教えてきた。

「金儲けは好きではありません。ただ、うまいだけです。」

冷静・客観的な考えが、自分の思考を防護するのかなぁと思いました(^^)読んでいる途中です、、、(メモ書き)

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2023年04月27日

Posted by ブクログ

同著「無理ゲー社会」に続く現代の社会で勝ち組にどうすればなれるのか?を解く本。
特に「PART2 金融市場をHACKせよ」「PART3 脳をHACKせよ」は面白かった。

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2023年03月11日

Posted by ブクログ

ベルカーブや、ロングテールの、下位から、上位へとハックする方法

どんなシステムにも、バグがあり、そのバグをついて、上位へとハックする
めちゃくちゃ頭のいい少数がその富を得ることとなる

女にもてるようになることも、ギャンブルに勝つことも、同様だ。

大脳生理学から、いわゆる女にもてるためにはどうすればいいのかハックをするための科学があり、ギャンブルにも、金融にも、複雑な数理モデルを駆使して富をえることができる

一方、脳にもバグがあって、そのバグのために、セックス依存症や、薬物中毒から逃れられない、Webを介したE/Cのビジネスは脳の特性を理解して、できるだけ多くの買物をさせようとしている。

結論は、こうだ。

「人間はしばしば不合理な選択や行動をし、社会・制度のバグは簡単にはなくならない。それを考えれば、むやみに大きなリスクをとることなく、経済合理的に考え行動することで、人生をハックすることは、またじゅうぶんに可能だろうと思う」

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2023年02月06日

Posted by ブクログ

近年の筆者の新書の流れは食傷気味の内容とも言われそうだが、橘玲のアンテナで拾った話題をおさらいしつつ、まだ触れていないテーマについても時たま知れるものとして個人的にはありがたい。

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2025年10月04日

Posted by ブクログ

●2025年7月30日、Yahooフリマでクーポンが出ているので本探し。以前Yahooフリマで購入した「高学歴のトリセツ」を出品してた方のほかの出品一覧よりまた見つけた。600円。

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2025年07月30日

Posted by ブクログ

戦争、某国大統領の横暴など世界はまさにディストピアと化している。正直者が馬鹿を見る世界を乗り切るためのハック。しかし、ハックで成功するのはロングテールの少数派で、主に数学の天才にのみ許されることなのだと思った。自分のような凡人は、本書に示された例=ギャンブル、SNSなどにハックされないようにしなければならない。それも石器時代から変わらない、遺伝的に組み込まれた本能に逆らってまで……。マズローの欲求5段階説も、エスリンについての説明を読むと胡散臭く見えるから不思議だ(笑)

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2025年07月11日

Posted by ブクログ

知識社会を生き延びるための裏道を紹介した本。
内容は、恋愛のモテ格差、金融市場での成功戦略、依存症の克服、自己啓発、厳しい現実を生き抜く考え方など。自分は現役世代ではないので、もう恋愛は関係ないし、依存症、自己啓発のテーマもあまり興味が無かったけれど、それ以外のテーマは読み物として面白かった。ただ、裏道が今後の短い人生の参考になるかどうかは判らない。

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2025年03月05日

Posted by ブクログ

<目次>
プロローグふつうの奴らの上の行け
part1恋愛をHACKせよ
~モテ格差という残酷な現実
part2金融市場をHACKせよ
~効率よく大金持ちになる究極の方法
part3脳をHACKせよ
~あなたも簡単に依存症になる
part4自分をHACKせよ
~テクノロジーが実現する至高の自己啓発
part5世界をHACKせよ
~どうしたら残酷な現実を生き抜けるか
あとがき

P159 チクセントミハイのゾーンに入る条件
①短期の小さな目標
②明確なルール
③即座のフィードバック
④制御(自己コントロール感)と挑戦が同時に起こっている
 という感覚

P172 オルターの行動依存の6つの要素
①目標;手を伸ばせば届きそうな目標
②フィードバック;報われる感覚
③進歩の実感;向上していく感覚
④難易度のエスカレート;徐々に増す難易度
⑤クリフハンガー;解消されそうでされない緊張感
⑥社会的相互作用;社会的結び付き

P184 ギャンブル版のSDGs
予測生涯価値

P262 富から評判へという巨大なパラダイム変換が
 さらに加速

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2023年09月09日

Posted by ブクログ

世の中のをハックした才人たちの事例がマジダイジェストで次々と紹介されていく。恋愛、金融、脳、自分、世界をハックした事例が次々示されていく。身も蓋もなく事実を記述していく橘玲節が小気味良い。情報の洪水の中でひとは行動をコントロールされており、それに対する対抗手段としてミニマリズム、FIREが流行りつつあるという指摘は面白い。紹介されている様な才人と同じ事は出来ないが正直者が馬鹿を見る世の中をそういうものだと正しく認識することの助けにはなると思う。

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2022年12月17日

Posted by ブクログ

本書でミニマリズムについて言及している箇所があると聞いたので、いちミニマリストとして興味をもち読みました。

ミニマリストとして生活費を抑え、質素で精神的に豊かな暮らしをしつつ、社会貢献度の高い仕事で一生働き続けようと思いました。

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2022年11月17日

Posted by ブクログ

人生の攻略本

●FIREの基本「4%ルール」 p446
・年間生活費を25倍した金融資産を株式と債権に分散投資すれば、毎年取り崩しても30年暮らしていける確率が95%
→毎年の生活費が4万ドル(約440万円)なら、目標金額はそれを25倍した100万ドル(約1億1000万円)で、ミリオネアが一つの目安になる

→ゆえに、倹約で必要生活費を圧縮するほどにFIREは近づく

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2022年10月30日

Posted by ブクログ

知らず知らずの内に脳がハック(誰かの思い道理にコントロール)されている現実を教えてくれる本。
個人的に好きなフレーズは、
・現実は攻略不可能な「無理ゲー」だが、イカゲームはわずかだか攻略可能性(希望)があるのだから。
・ストレスが高いときの人間の行動が一番予測しやすい。直情的に行動してパニックになるからだ。
・SNSの一見矛盾する結果は、脳の報酬系をハックしつつも、それを治療する向精神薬のはたらきもするマシン・ギャンブリングを思い出させる

また、
SNSは特に人間が歴史上味わってこなかった快感を脳に与えるという言葉にゾッとしました。

特にすぐに実行して成果が得られる手法は書かれていないが、脳がハックされるリスクをへらすことはできると思う。


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2022年10月06日

Posted by ブクログ

まさに知識社会が資本主義のようになってる様を感じる。知ってる者はもっと知り、知らないものとの差を拡大していく。
自由な社会が結果として自己責任になり、従来あったコミュニティの良い意味の効果も減少したことでその救済(といって良いか分からないが)もされにくい。
そんな社会でどう生きるかを投げかけられる。

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2022年09月14日

購入済み

世の中の不条理と向き合う

読んでいるうちに何についての本なのか忘れかけるくらい各章ごとに違った切り口で人生のHackを語っていて、純粋に各トピックで扱うテーマが面白かった。恋愛、金融、テクノロジーなどの一見すると別々の話が、人間の合理的行動がもたらす変化という点でつながっているのかなと。淡々と海外の論文や歴史的事実を積み上げて語る語り口は、悲観的な印象を残しつつも客観的信頼性を増している。

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2022年02月12日

Posted by ブクログ

★ふつうに生きていたら転落する!?
 ハックを目指してふつうの奴らの上を行け!

キレ味抜群な本を多数出版されている橘玲さんの著書。
今回も抜群な内容でした。
「1億総中流社会」は終わり、貧富の格差が広がる現代。
ハックしてロングテールの上級国民を目指しましょう!

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2025年04月18日

Posted by ブクログ

Audibleにて
現代社会でのHACKの例とHACKの勧めの本。思わぬところにHACKの種が存在している。それを指摘されて納得するようではもう遅い。HACKすることに注意深く生きて行くことに気付かされた。

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2025年04月09日

Posted by ブクログ

タイトル 裏道を行け ディストピア世界をHACKする
著者 橘玲
発行 2021年12月20日 第一刷発行

HACKという切り口から取り上げ、まとめていく範囲は膨大。一つ一つのトピックへの描写は割とあっさりしているが、よくもそれをこれだけスムーズに繋げていけるなと驚く。そのストーリーメイクに価値がある本だと思う。特に、60年代ヒッピーカルチャーが現代のトランスヒューマニズムにつながる物語になるのかは、割と腑に落ちる流れ。

もう何冊か、橘さんの本を読んでみたくなった。

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2025年04月03日

Posted by ブクログ

ハックをテーマに恋愛工学を皮切りに金融、ギャンブル等の依存症、ポストヒューマン等など縦横無尽に様々なテーマで世界の事例を紹介してくれる。圧倒的な読書量を経た上でのコタツ記事。橘玲って本業は何だか詳しくは知らないのだが、コタツ記事だけで作家として成功しているのならそれはそれで凄い。

まぁ個別の話はそんなにつまらなくはないのだが、で、何?どうしたら凡人でもハック出来るの?どしたら幸せになれるの?

人間が作った社会なのでハックする抜け道は存在するのは間違いないと思うが、あまり結論がない話だった。

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2024年11月21日

Posted by ブクログ

恋愛、ギャンブルから仕事まで、近年のトレンドを踏まえてどのような状態が目立ってきているのか解説している地に足のついた本。
中国で2021年の流行語にもなったという寝そべり族ですが、いずれ問題にはなるけどそれは10,20年後の話なんでしょうね。

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2024年11月13日

Posted by ブクログ

現代社会についての様々な分野の解説の一種

まるでSFのような最新の知識がいろいろと少しずつ覗くことができ、近年の流れをざっくり伺える。
興味深いものばかりだが、膨大な情報量をかなり圧縮してまとめているので、どこまで理解できているかわからない。

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2024年07月09日

Posted by ブクログ

 恋愛であったり、お金であったり、たいていの人が求めつつも遠く感じるものはある。

 そういうものにいかに近づき、手に入れるか。

 人間の脳には機械のように、こうすれば相手に親しみを感じるというプログラムがある。お金の流れにも、統計的な分析によって投資を確実にしたり、あるいは節税することで人より手元に残るお金を多くする手段がある。

 それが、裏道だ。

 なんて話が、さまざまな文献を逍遥しながら語られる。心理の勉強で出てきたNLPや、ミルトン・エリクソンがナンパ術の系譜に組み込まれて出てきたときは、ちょっとびっくりした。

 まぁ実際、NLPは自分であったり、部下であったり、社会生活であったりをうまいことコントロールする術としてさまざまな本が出ているからなぁ。ナンパに応用するというのも、ひとつの見方だろう。

 面白かったと思う。

 ハウトゥ本というわけではなく、にべもないといえばにべもない世界で、どう自分を保つか。そういう視点もあったのかな。

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2024年06月21日

Posted by ブクログ

30代でFIREして数年。そんな立場で読んだ感想。

まず、恋愛、金融、依存症、自己啓発の残酷な現実をこれでもかと紹介。
この辺はそうなんだなぁと流し読み。

では、どうしたら残酷な現実を生き抜けるか?
筆者の答えが、ミニマリズムとFIRE。

FIREの達成はモノをミニマムにしてれば、お金貯まる。
そして、資産運用して、4%ルールで暮らすと。
これは自分も似たような方法で達成した。
ぶっちゃけモノをミニマムは、遺伝というか性格も影響あると思う。
私は、元々モノにお金を使わない性格+副業+資産運用で達成できた。
努力でミニマムな人になれるかどうかは、わからない。
努力で収入を増やすことのほうが現実的かもしれない。

そして、FIRE達成したとして、それで幸せなのかだ。
「RE、悠々自適ではない
 好きな仕事を通して大きな評判を手に入れる」
と筆者は述べているが、そこがポイントだと思う。
REは、結局、仕事関連のストレスから開放される点では幸せだが、それ以上でも以下でもない。

個人的には
・自分が真に好きなこと、やりたいことをみつけてやること
・日々、自分が少しずつ成長すること
が幸福につながると思っている。
月並みかもしれませんが、今のところそれが自分の結論。

真に好きなことと書いたのは、
フルタイムで働いている時に「やりたいなぁ」と思っている事は、大して好きでもないしやりたいことでもない、事が多い。
FI状態になる前は、基本的に大半の時間を生きるために使っている。
その時にやりたいと感じることは、残った細切れ時間の中でやりたいと思い込んでることだから。

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2024年05月08日

Posted by ブクログ

割としっくりくる内容だった気がする。
既存の人たちが適応しづらい現実をハックすることによって、個人での勝利に向かっているというのが新しい視点だった。ただ、モテ、投資に関してはだよねぇ〜となる内容が多かった。ただ、投資の章でのワラントの空売りで儲けるという発想は今までになかった。

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2023年08月01日

Posted by ブクログ

著者のいう「無理ゲー社会」を生き抜くには、社会ルールの仕組みや人間心理を逆手にとった裏道攻略(ハック)が有効だという。戦略書というよりは事例集といった感じの一冊。
「快感回路」や依存症ビジネスなど人間心理ハックのトピックが興味深い。

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2023年06月24日

Posted by ブクログ

タイトルから、この世界を攻略するための指南書のように感じるが、具体な方法や、何かしらの新しい見解を用意しているわけではない。

それは、第2章の『金融市場をHACKせよーー効率良く大金持ちになる「究極の方法」方法』の結末が、投資で大成功したソープやバフェットの次の様な言葉の紹介であることからもわかるだろう。「インデックスファンドを長期間保有しなさい」(個人投資家が金融市場をハックするのは不可能であることを前提としている)。

投資の勉強をしたことのある人や、橘氏の本を読んできた読者であれば、こんなことは既に知っていることだろう。

本書はハック本ではなく、たくさんの本を読み、その本に書いてあることの紹介と、それを元に考えると世の中はこうなって行くのではないかという、推測がなされているだけである。本書を読んで、世界をハックする方法が見つかることはないだろうが、読みものとしては面白い。

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2023年06月08日

Posted by ブクログ

Part3 脳をHACKせよ あなたも簡単に「依存症」になる
の章が一番面白かった。報酬系回路を発見した後のラットや人間の忠実な反応ぶりを読むと、生き物も煎じ詰めるとアルゴリズムの塊に過ぎないのかな、と思わないでもない。
塩基とタンパク質を通じての個体統治では、俊敏性に絶望的な弱点があるため、脳があり、その脳を通じた代理統治が人生だと考えると、その脳にどの程度のバグが許容されるのかは、よく分からない。多すぎると淘汰圧を掻い潜れないだろうし、完全を目指して余りに脳がエネルギーを使うと燃費が悪過ぎて生き残れなさそうだ(ネアンデルタール人のように)。結局、今(ご先祖様を含めて)生き残っている、ということは、そこそこバランスは取れているのだろうか。

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2023年04月29日

Posted by ブクログ

果たして本書が世の中をハックするような示唆に富んでいるとか、その事例を紹介するような本ななのかというと、必ずしもそうでも無いが、引用が楽しい。話題が興味深い。グッと引き込まれるような本だ。

例えばこんなデータ紹介。婚活サイトのビッグデータ分析では魅力度下位80%の男が下位22%の女を奪い合う図式。逆に上位78%の女が上位20%の男に集まるのだという。まあ、これに関しては、データ説明の仕方がおかしく、上位80%の男女の傾向を示さねば対等じゃない。ただのランキング人気投票と同じなら、上位20%が男女共に票を獲得するのは、あり得る事だろう。

リンストロームのニューロマーケティングの話。商品名を隠してペプシとコカコーラを比較するとペプシの勝ち、商品名を明かすと結果は逆。脳の味を感知する腹側被殻だけでなく、高度な思考や認識を司る内側前頭皮質の血流も増加。これがブランドの力だという。

しかし、そもそも人間なんて所詮動物で、欲望を抱えながら生きているから、恐怖や快楽を餌に、十分ハックできる存在なのかも知れない。お互いがハックされないように警戒しながら、極力仲間同士で身を守りながら生きていく。恋愛とは気の緩みなのかも知れない。

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2023年04月11日

Posted by ブクログ

我々の大半は自分達を中流と思っているが(家あり、職あり)、実態は世界の富を一部の少数が独占し、中流という言葉も普通の生き方をしていればすぐに下流に転落するということで形骸化しつつある。著者が言うところの無理ゲー社会に今生きている。
上級国民に近づくためにはHACK、ルールを無視して近道を見つけ、ふつうの奴らの上を行くしかない、ということらしい。
「ふつうの奴らの上を行く」この言葉が表すように、著者には優生思想が根強くある。

性愛、金融、ギャンブル、生存本能、自己改革などの分野にHACKを試みた人達の実例が紹介されている。これらの分野に共通するのは、人間の欲望に結びついている、何らかの脳内物質が関係していることだ。
HACKをしていく過程は苛烈だ。そしてHACKし尽くした末の彼らの心持ちは、もうその分野に執着の見られない悟りのような状態になっている。

皆必ず何かに依存しながら、HACKされながら生きている。言ってしまえば人間は動物で、等しく脳に支配されているのだろう。何を好んで手に取るのかも、本当は自分の意思など関係ないのかもしれない。猫が好きな自分は、オキシトシンの下僕だ。

そして現代、人には自分の思う道を進む(と思い込む?)権利がある。そしてそれが許される社会のためにある程度の義務を果たし、逸脱しすぎれば相応の代償を払う。国家はその公正な受け皿であらねばならぬ。

しかしこの権利部分だけのいきすぎ(いわゆるリベラル思想の一部)が、今のこの無理ゲー社会の大きな一因であるという点は賛同できる。
そのうえ自分の思う通りに生きなさいと、世界は手をこまねいて人をHACKしようとしている。必然的に義務や依存は増え、ものを考えたつもりになり、転落すると受け皿はザル。抜け落ちた先は荒野で誰も助けてくれない。どっぷりとHACKされた頭では今さら這い上がる知恵も意欲もない。極端な想像だけれど。

だからこその逆にHACKせよ、だろうが、個人的にできぬ者の人生を高みの見物でおとしめることは好きではない。自分から見れば著者も、自分より下だと思う他者を見下すことで出ている脳内物質の、もしくは強烈な真実(と思っている)を他者に見せつけることによって出る何某かの脳汁(書いていて馬鹿になった気する)の依存症に見える。

この本を読んでも、新しい抜け道を見つけ世界出し抜くことは極めて難しいと思う。我々の脳はほぼ何かにHACKされているのだから。一度知った様々な快楽を誰が手放せる。また快楽に依存している状態が全て理不尽であるとも思わない(本人がそう思っている場合や被害者がいる場合は除く)。民へのHACKを誘導することで金を稼ぐ企業を軽蔑できても、この世から永遠になくなりはすまい。

逆に出来る人は、矢印を内向きから外向きに変え、できれば政治家等になって、今よりマシな暮らしができる最大公約数を増やしてもらいたい。国家は民を飼い慣らすと言う意味では最大のHACK集団なので親和性は高いと思われる。

人間はよほど追い込まれないと真価を発揮できない。そしてできない理由を適当にごまかしているうちに大体寿命が尽きて死ぬ。だがその一人の人生の中で成し得た僅かのことが、人間の数だけ何世代にも積み重なって、世界は変わっていくのかなと思う。その成し得たことがHACKすることだけならば、逆に未来は暗いのでは。

この世界をどう生きるか、最後に提案されているのは、物を捨てミニマルに暮らしながら節約投資し、早期リタイアはせずある程度社会貢献しながら自分の価値を保ち続けること、と理解した。結局皆それなりにやってることのような気もする。

この本には夢も希望もほとんどない。読んでいて疲れた。
しかし夢も希望も好きなだけ見なさいと人間を誘導し、いざ立ち行かなくなれば放置される世界もたいがい残酷だと思う。得体の知れない怒りもわいてきて、ちょっとゲロ吐きそうになった。やはり著者はある程度の本質をついているのだろう。
俯瞰的な視点を忘れずに、かつ自分は地面(現実)を歩いて行こうと思う。長文失礼。

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2023年01月24日

Posted by ブクログ

面白かったし知らないことも幾つかあった気がするのだけど、今日(読んで数ヶ月後)にレビューを書こうと思ったら、内容を何も思い出せない。。。

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2022年11月03日

Posted by ブクログ

婚活から金稼ぎまで人生の重大課題を無理ゲー化した現代社会で「どう掴むかのノウハウ」を網羅的にまとめた1冊。知っている内容も多かったので、星3で。これ系の本を読んだことがない人には良いかと思う。

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2022年10月15日

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