・4章くらいまでは前作の繰り返し的な内容が多く退屈に感じた。それ以降はまあまあ。
・差別的言論とは、相手が不快に思うかという情緒的な判断ではなく、アカウンタビリティ(証拠によって合理的に説明できる)で判断するのが原則。
・日本人の三分の一は読解力がない(日本語が読めない)、三分の一以上は小学4年程度の数的思考力しかない。でも先進国の中でもこれでもマシな方。→そりゃあフェイクニュースを信じる人が多いし、論理的思考できる人は少ない、ポピュリズムが台頭する
・すべてのヨーロッパ人の共通祖先は600年辿れば1人の男か女にたどり着く。すべての地球人の共通祖先は3400年前という説→人類みな遠縁は遺伝子的...続きを読む に正しい
・ヨーロッパ人は産業革命で資本集約型になったことに対し、日本は勤勉革命で労働集約型になった。日本は平地の少ない国土で稲作型村社会で人口を養う必要があり、多くの人手に仕事を回して共存しないと秩序が壊れるため。農業に家畜を使わないことからも人手を意図して重視している。遊牧民は秩序が壊れたら移住すればいいし、ヨーロッパの小麦作型は土地が広くて村社会度は低い。
・日本に華僑財閥がない理由は、東アジア人は知能が同じくらいので優位性がないから。
・同じ中国人でも北部と南部は遺伝子的に違う。南部の人が漢字と儒教を受け入れて中国人になった。実際に広東語や上海語と北京語は全く違う。南部の人が弥生人として日本にやってきた。下戸遺伝子は南部に多く、度数の低い紹興酒が好まれる。北部は少なく白酒が好まれる。下戸遺伝子保有率は北部15%,南部23%、日本は24%。日本はエリアでも差があり近畿を中心とした本州中部に下戸が多く、東北、九州四国などは少ない。これは酒文化にも表れている。
・ヒトは旧石器時代に暴力性が抑制されたという説がある。石槍が発明され、身体の大きなボスもいつ殺されるかわからなくなった。ボスは集団を平等に扱い不満がでないようにする必要性がでた。また、徒党を組んだり政治的知能や言語能力が必要になった。社会が平等主義になると極端な自己中や暴力的なやつは殺されたりハブられたりして遺伝子的にも薄まっていった。
・集団の秩序を保つには自分勝手な行為を取り締まる必要がある。これに効果的な方法が、不道徳な行為に怒りを感じ、罰することが気持ちいい本能をもつこと。これが道徳の起源なのではないか。この本能をみんなが持ち、みんなが道徳警察として相互監視をすれば秩序維持のコストは下がる。実際に道徳的悪を罰するとドーパミンがでる。ヒトにとって正義は娯楽なのだ。→不倫炎上や正義マンの発生する理由はここから始まってる
・農耕の誕生も大きな淘汰圧となった。狩猟生活で必要だった荒々しさは、農耕村社会では不用となった。
・経済学者のジェームズ・ヘックマンは、認知能力は11歳ごろまでに基盤が固まると唱えた。裏返せばそれ以降は無駄だから認知教育に税金を使うのは無駄ということ。むしろ性格スキルなどの非認知能力養成の重要性を説いた。非認知能力は10代以降でも伸ばせるから。なぜなら性格の遺伝率50%は知能の遺伝子80%より低く、環境の影響をうけやすいから。
・心理学では人格のビッグファイブを開放性(好奇心)、真面目さ、外向性(社交性・明るさ)、協調性、精神的安定性としている。業績との関係を見ると、最も影響があるのが真面目さ、次いで外向性、精神的安定性となる。要は真面目で明るく、落ち着いている人はどんな職場でも必要とされる。
・協調性は日米で違う。所得との関係はアメリカは負の相関、日本は正の相関。アメリカな個性的なほうが所得が高い、日本は逆ということ。
・東アジア人は知能が高く真面目で内向型だから、外向社会のアメリカではリーダーにはなれないかもしれなにが、賃金の高い専門職には向いている。
・内向型・外向型は扁桃体に違いがあると言われる。扁桃体は感情スイッチの役割があり、外界の新しいものや脅威を素早く察知し、闘争or逃走の引き金をひく。扁桃体が高反応だと成長すると初対面の人間に用心深く接するようになる。低反応だと動じなくなる。人間嫌いか否かではなく、刺激に敏感か否かということ。
・言葉に表現された情報のみでのコミュニケーションを低コンテクスト、言外の情報やニュアンスを重視するコミュニケーションを高コンテクストという。前者の典型がドイツ語、後者は日本語。高反応は刺激に敏感であり、高コンテクスト社会に向いている。
・セロトニンはハッピーケミカルと言われており、気分の安定に重要。うまく働かないと不安症や抑うつになる。日本人にうつが多いのはセロトニン運搬遺伝子で説明できる。この遺伝子はS型とL型があり、組み合わせでSS,LL,SLがある。Lは運搬能力が高く、Sは低い。つまりLLが1番セロトニンがでる。この遺伝子は人種によって大きく異なる、アフリカ人、白人、アジアの順でLLは少なくなる。特に日本人はLLは4%しかいなく、SLが30,SSが65である。中韓も近い。セロトニン量がうつに影響。
・ただし、SSはただ単にうつになりやすいだけでなく、いいことが起きた時にもLLより敏感に反応する。ストレスに強く楽観的に見えたLLは鈍感なだけで、敏感鈍感と違いだった。SSで内向的なのは人嫌いではなく、相手の反応を読みすぎて疲れるから。→HSPとかいう言葉が流行るのもわかる
・アフリカ人のLLからSSに変化したのも、狩猟生活から農耕村社会への人間関係への適応といえる
・人種間で睾丸の大きさが違う。黒人50グラム、白人40,アジア20という説。これは睾丸で作られる男性ホルモンのテストステロンが影響していると考えられる。高テストステロンの荒々しい男は排除された結果。
・LLとSSはたんぽぽとランに例えられる。たんぽぽはストレス環境でもたくましく育つが花は小さく目立たない。ランはストレスですぐ枯れるが最適な環境では大きな花が咲く。遺伝子はこの二種類を残すことでどんな環境でも人類が残るようにした。
・日本人は知能は高く敏感であるため、相手の顔色を読んで応答できる高コンテクスト能力が優位性となる。一方で生来の敏感さは、変化やリスクを嫌い、お互いを気にする高コンテクスト社会を作る。日本人は遺伝子的にストレスに弱いが高ストレス環境を作ってしまっている。ただ、ひ弱なランは環境次第で大きな花を咲かせる。どんな人生を選ぶかは自分次第だ。
・限界効用(ビールの美味しさを効用、一口目から二口目の効用の変化を限界効用という)逓減の法則とは、ほとんどの効用に慣れてしまう人間の本性。
・知能も限界効用がある。IQ100と120では社会的・経済的成功に大きな違いがあるが、120と140では差は小さくなる。極端に高い知能は自閉症スペクトラムとの相関があるし、社会のマイノリティの苦しさなどがあるかもしれない。