Posted by ブクログ
2018年09月02日
頑張れば成功するというのは夢物語で、ある程度は遺伝で人の能力は決められているので頑張ってもしょうがない。
そんな残酷な世の中を、どのように生きていけばよいか。
ということが書いてあるのかと思ったが、あまり関係なさそうなことが語られ続けたりもしていて。。。
後半などは、この本なんの本だったっけ?と...続きを読む道しるべがなくなっているような気配も漂いました。
タイトルは、ある意味つり広告のようなもので、キャッチーにつけてあるのだろう。
色々な雑学というか薀蓄というか、経済的な理論などが小気味よく、紹介されている。
本当は難しい内容なのだろうなというものや、話題になっているような本の内容が、簡単に分かりやすく紹介されているのが魅力だろう。
何か大きなテーマを中心に語っているというよりは、筆者の興味のあることを、さくさく話してもらって、スーッとわかった気になる。
人に話したくなりそうな、話題がたくさん。
※サラリーマン向けの小ネタ集という感じも。
とにかく、何でも因果関係やロジックで説明できそうな雰囲気。
それでいて、自分の主張は、様々な権威の概説の紹介など、ほとんどが二次情報が根拠であり、読者側に何か問題を投げかけるでもなく、筆者が全部答えを教えてくれるようなところがある。
読者としては、あまり考え込むこともなく、世の中の心理が「分かる気がする」ので非常に便利な本だとも思うのだが。
一番違和感があったのは、筆者が小説家だというところ。
私の小説家のイメージは論理で割り切れないようなモヤモヤしたことを回りくどく、それでいて核心に迫って描き出すものと思っていたから、こんな直接的な言葉で、資本主義社会バリバリ勝ち組のような内容を理路整然と表現する人が、なぜ小説家なんだろうとも思った。
(でも、実際、書かれた小説も読んでいないのに、こんなこと言うのもいけないですね。小説家だって百人百様なんだし。)
経歴みたら元編集者ということでもあり、それなら、なるほど。と。
この本で輝いていた部分は、一次情報というか、筆者の経験が書かれているところだた。(マックのバイトの話、赤尾敏のインタビューの話)
こんな雰囲気の内容が小説に書かれているのなら面白いんだろうな。