【感想・ネタバレ】マネーロンダリング入門 国際金融詐欺からテロ資金までのレビュー

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Posted by ブクログ 2016年07月24日

パナマ文書で脚光を浴びたタックスヘイブン。そのタックスヘイブンを利用して、犯罪で得た資金の秘匿や脱税を行うマネーロンダリングの仕組みを紹介。今では勢いを失いつつあるプライベイトバンキングですが、当時は巧みな方法でいかに簡単に口座開設して資金決済されていたのか分かりやすく解説されています。税の捕捉はい...続きを読むかにあるべきかを考えさせられます。

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Posted by ブクログ 2015年03月23日

[金は、低きに流れて]フィクションの世界にとどまらず、今やあらゆるニュースでその名前を聞くところとなった「マネーロンダリング」。複雑そうに見えるその仕組みや実際に行われた取引を、一般の人にもわかりやすく説明してくれる一冊です。著者は、金融情報小説『マネーロンダリング』で2002年にデビューを果たした...続きを読む橘玲。


「あ、なるほど」と思わせてくれる記述が随所に見られました。マネーロンダリングと聞くだけで、「複雑そうだなぁ...」と構えていまっていたのですが、読んでみて「あ、なんだそんなことだったの」と驚いてしまうことが多々ありました。ただ裏を返せば、そんな簡単なことで社会を震わすようなマネーロンダリングができてしまうことにも驚きを覚えたのですが......。


本書を通じて、金融やお金そのものが持つ匿名性や無国境性といった側面についていろいろと考えさせられました。橘氏が提示する金融の未来には、酸いも甘いも、良きも悪きもがごった煮になっているイメージが垣間見えたのですが、まさにそういった点こそが元々に金融やお金が持っている特徴なのかもしれません。実際に起きた事件の説明についてはまるで犯罪小説のようでしたので、単純に面白く読めるというのも本書の魅力の一つかと。

〜金融とは、その本質においてグローバルなものである。そこに無理矢理国境という線を引こうとしたところに、制度の綻びの原因がある。〜

お金は低きところに流れるということは本書から得られた一つの教訓かもしれない☆5つ

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Posted by ブクログ 2013年08月29日

いや~とにかく面白かった。

海外に投資をしようと思ってから
とたんにグローバルな金融の実情が自分の視野に入って来るようになってきた。

以前は「法の目をくぐり抜けるってどういう事ですか?」
「くぐり抜けられない法律を作ればいいじゃないですか。」
と、単純に思っていたのだが
現実はそんな...続きを読むに単純ではないことが、だんだん分かってきた。


なぜ、法の目をくぐり抜けられてしまうのか。
それは世界の主権国家がそれぞれ法律を作っているからである。

世界の国家の数は190以上。
世界の通貨の種類は100以上もある。

一国の法律と通貨でも、税金を計算するのには税理士が必要なのだ。
二ヶ国間、三ヶ国の取引と複雑性を増していけば
どこかで必ず「法律では規定していない取引」ができてしまう。


金融とは、その本質においてグローバルなものである。
そこに無理矢理国境という線を引こうとしたところに、制度の綻びの原因がある。



なので、制度と通貨が世界共通になることが
法の目を張り巡らすための必要条件であるが
世界政府と世界通貨などというのは、いまのところ夢のまた夢である。

だが、グローバル経済は、制度の矛盾などいっさい気にかけずに猛烈な勢いで世界を駆け巡り
一般人までもがその流れに追随するようになってきた。


経済のグローバル化のなかでマネーが国境を超えて移動し、次いで企業が多国籍化した。
そしていま、個人の国籍離脱が始まっている。

マネーロンダリングはたんなる金融の世界にとどまらず
こうした世界史的な変化の中でとらえる必要がある。

個人の「多国籍化」「無国籍化」こそが、グローバル資本主義の終着点なのだ。
本書では、これを道徳的な善悪の問題として議論しない。
私たちは、こんな世界に生きている。



なんか怖いね。

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Posted by ブクログ 2011年10月18日

現在の資本市場におけるマネーの動きと規制の関係を論じることを通じて、読者の社会倫理的スタンスおよび経済的在り方を激しく揺さぶり、再考を促す、非常に素晴らしい本。

タイトルにはマネーロンダリングとあり、これは一般に犯罪資金の洗浄を指す言葉だが、本書はこの語をもう少し広く捉え『財テク』と似たような意味...続きを読む合いで使い、うまく規制を迂回し収益性をあげる資金の動き全般を扱っている(もちろん違法資金の洗浄手法に関する記述も載ってはいる)。
しかし本書の本質はそうした『マネロン』手法の記述にあるのではなく、以下の3点にまとめられる:

①収益性を求め資本が自由に移動し続けるグローバル資本市場と、国家ごとに閉じている上バラバラで硬直的な経済制度は本質的に矛盾しているため、各種規制を迂回する資金の動きがなくなることは決してない(税率や規制に差があれば、資金はより収益性の高い方に自由に移動していく)。

②よって個人や国家は、水が低きに流れる(グローバル労働市場で賃金が平準化していくように、税はタックスヘイブンの水準に収斂していき、資本は規制があるところからないところへ移動していく)という現実を受け入れた上で対応するのが正解であり、これを無視した理想や理念を声高に掲げたところで、無駄であるばかりか有害でしかない(例:格差を是正するため税率引き上げによる所得再分配?高所得者は資産をオフショアに振り向けるため効果がなく、中所得者以下だけが重い税負担を強いられ逆効果)。

③資本市場と経済制度の自由度および統合度に乖離がある限り、上記は変わらない。恐らく今後しばらく、この乖離は開く一方であり、与えられたルールに盲目的に従うタイプの人間は急速に資産を失っていくだろう。経済的豊かさを守りたいのであれば、個々人が自衛するしかない。幸い、そうした環境は揃ってきており、誰でも『マネロン』が出来る環境となっている。その善し悪しは個人の判断であり、どうするかは各自が自己責任で決めるべきだが、少なくとも我々はそういう世界を生きている。


上記の結論を以って、道徳的に暗澹たる思いに駆られるか否かは、読者の社会倫理上のスタンス次第だろう。
個人的にはそうした観点よりも、この傾向が世界レベルの壮大な市場の失敗を齎しかねない点が非常に気になった。

現代国家の経済的繁栄を支える自由主義の下では、合法かつ他人に直接的な不利益を齎す行為でない限り、個人または組織が自己責任の下でルールの抜け穴を突くのは、目的を達成すべく創意工夫を凝らす活動の一環として是認される。
そうした合理的な創意工夫が社会全体の利益となるような配慮するのは、国家の役目であり、だからこそ自由市場が失敗するような領域において規制を設計、執行し、そのために国民から税を徴収する権限を認められている。

しかし本書は、資本市場がグローバルに統合された昨今、国家レベルで市場制度を設計、執行していては、市場の失敗を妨げることはできないことを明確に示している。例えばタックスヘイブンというフリーライダーが存在する以上、各国は減税競争に走り、税率0%というナッシュ均衡に向かって突き進む。各国の税率が0%に近づけば、市場の失敗を回避する制度を運用する公的機関は存続できない。究極的には、安全保障や司法、公衆衛生といった純粋公共財すら過少供給となり、人権が守られるか否かは自身の金を儲ける腕次第、という社会になる。個人的に、最低限の基本的人権を保障するセーフティーネットがある状態での自由競争は大いに賛成だが、それすらない状態で万人が万人に対し闘争を繰り広げる原始的世界は、まっぴらご免である。

こうしたリバイアサン状態を防ぐには、資本市場に合わせて市場制度もグローバルに統合し、グローバル市場の失敗を防ぐ役割を担うに足る権限を持つ国際機関を構築するしかない。が、経済的豊かさや文化が激しく異なる国々が、統一的な制度の下経済運営を行うことが如何に困難であか、昨今のユーロが証明してしまった。世界基準で見れば経済的に均一かつ裕福であり、戦争で血塗られた歴史を繰り返すまいという強力な政治理念を持つユーロ圏ですらこの有様、グローバルレベルで統一的な経済制度が機能する世は、相当先になると思われる。

当分の間は、統一的な経済制度を構築する下準備として、自由経済を促進し富の平準化を図っていく他ないだろう。自由経済の促進は、グローバル資本市場と市場制度の乖離を一時的により一層深めるだろうが、他に道はない。乖離を少しでも小さくすべく、国家はできるところから規制や制度の統合を少しずつ進めていき、個人や民間組織は、著者の主張する通り、自己責任の下それぞれの『マネロン』を展開していく。

相矛盾する動きを同時並行で進めていくことになるが、バラバラのインセンティブを持つ集団を纏めていくとは、得てしてそういうものだろう。一方向に突っ走ってうまく行くのであれば、誰も苦労はしない。

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Posted by ブクログ 2010年02月09日

非合法で稼いだ金がどのように合法的な金に生まれ変わるのか、イメージではわかっているような気がしても、実際にどのような取引が繰り返されるのかを知っている人は少ないだろう。そんな、知っている人だけが知っているマネーロンダリングの実体を、さまざまな経済事件を題材にわかりやすく解説している良書。
アメリカが...続きを読む北朝鮮マネーを封鎖できた理由や、高度なマネーロンダリングを駆使していたと思われたライブドアが、実はただ行き当たりばったりなだけだったことがわかったりして、事例も興味深い。

驚いたのは、どんな悪党が行っているにせよ、マネーロンダリングの手段のすべてが必ずしも違法というわけではない、ということ。
むしろ洗浄そのものは(脱法行為もあるものの)、各国の法に則った形で行われている。たてえば、自分にとって有利な取引がA国では違法であってもB国では適法なのであれば、B国でその取引を繰り返していくことで、いつの間にか汚いお金もきれいになってしまうし、租税回避だって可能だ。
これはまさしく、著者が主張するように「マネーは国の枠を超えてグローバルに動くもの」である所以だろう。

そしてそれらの方法は、別にミステリアスなものでも、技術的に高度なものでも何でもない。正しい知識と情報さえあれば、誰でも行えるものなのだ。

その意味では、本書のタイトルには、2つの意味がある。マネーロンダリングに関する知識を教えてくれるという意味での「入門」、そして、誰でも実践できそうなマネーロンダリングの技術を教えるという意味での「入門」である。

自分の資産では、租税回避のためにマネーロンダリングをする必要は感じられないが、バカ高い日本の相続税などにうんざりしている人は、ぜひ本書をひもといてみてはいかがだろう。
なんと相続税を0円にする方法が紹介されているから。

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Posted by ブクログ 2009年11月08日

著者は至って簡単な手法と思っていらっしゃるが素人には難しい。ただし、ライブドア事件の手法は他の手口よりも優しいようで分かりやすかった。もしこの著者がもっと簡単な手法の解説本を出していたら読んでみたい。

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Posted by ブクログ 2009年11月08日

この本の後半が相当いいです。BCCI(イスラム発の国際銀行)やバチカン銀行などのマネロンについてが丸分かりです。

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Posted by ブクログ 2021年01月17日

カシオの事件等 事実の話は読み応え有
マネロン、租税回避 人はどんどんグローバル化している
ある人間には国籍そのものが邪魔になりそう

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Posted by ブクログ 2020年02月09日

仕事でAMLと言う単語が飛び交うようになり、手に取った一冊。ヤクザがプライベートバンクを使う話から始まり、テロ組織、個人レベルのマネーロンダリングも出てくる。国際送金の話は普段の生活でも触れる話であり、仕組みが学べたのは良かった。また2006年の本だが、イーゴールドの紹介の中で、中央集権でない仕組み...続きを読むがあれば超通貨が出来るだろうとあり、ブロックチェーンと暗号資産も示唆されていたように見える。

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Posted by ブクログ 2019年08月06日

1冊目としては難しかったけど、雰囲気は分かりました。システマチックな内容の本をもう一冊読めば、なんとなく理解出来そう。

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Posted by ブクログ 2018年10月12日

この人はどんな人なんだろう??
橘氏の著作を読むたびに思う。

本書では、海外投資の一つの形として、
マネーロンダリング(資金洗浄)を説明する。

カシオの詐欺事件をはじめとして、
マネーロンダリングに関する
ノンフィクションとしても楽しめる。

コレスポンデント口座の話などは、勉強になった。

...続きを読む直言って、すべてを理解し切れたとは言い難く、
従って、マネロンの指南役にもなれないのだが、
こういう世界があるのか、と感心させられる本だった。

[more]
(目次)
はじめに 山口組の指南役になった日

第1章 世にも奇妙な金融犯罪
発端
計画
流出
隠蔽

第2章 プライベートバンクの憂鬱
プライベートバンクとは何か
香港マネーロンダリング事件
組合年金巨額損失事件
ライブドアの闇
神話の崩壊

第3章 北朝鮮はなぜミサイルを撃ったのか
コレスポンデント銀行
マネーロンダリングへの入口
ウルトラ・ダラーの謎
送金情報は盗まれている

第4章 世界でいちばん短いマネロンの歴史
神の銀行家
犯罪銀行
テロリストの顔

第5章 誰でもできるマネロン
ハンドキャリー
地下銀行
国際租税回避
マネロンの未来
グローバル資本主義の終着点

あとがき

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年05月01日

富裕層ははっきり言って、
相続税をまともに払えば
崩壊してしまう事態になるわけ。
結局のところ税を納めてもらうチャンスは
それだけなくなるわけ。

マネロンの手法を詳しく解説する本。
かの有名なライブドアの事件も
ここでしっかり解説されています。
まあ、複雑な手法を持って
莫大な金を生んだわけですよ...続きを読む
(ン十億ですってよ!!)

結局匿名の部分を悪用したり
他国の法律の穴をかいくぐっているので
結局のところ犯罪がなければ
そこを突くことは不可能です。

犯罪に使われたとて
早急に何とかしなければ
そのお金は悪しきものの手に渡るわけですよ。
そう、テロ組織とかね。

たぶん、マネロンに関しては
いたちごっこでしょうね。
誰だってきちんと保障しない政府に
お金は払いたくないですもの。

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Posted by ブクログ 2015年03月01日

「銀行とは概念にすぎない」

橘玲氏の本。マネーロンダリングの方法が書かれている。現在は多くができなくなっているが、考えればまだいろいろあるのだろう。資金洗浄を行い汚いお金をクリーンなお金に換える。そう考えると、普段流通しているお金はキレイなものとなる。であれば、お金が汚い、とい論調は間違っている。...続きを読む私がいま考えた詭弁だ。

本書の中で特に参考になったのが、コレスポンデント口座について、である。我々が銀行で外貨預金をするとき、その外貨はどこにあるのか。答えはアメリカだ。アメリカにある邦銀の口座で管理されている。だから基本的に現金化するのが難しい。海外送金を絡めたマネーロンダリングも、資金そのものが世界中を駆け巡っているように見える。しかし、実際はニューヨークにある銀行の口座間を移動しているにすぎない。驚きである。

最後の相続税の話も面白かった。富裕層は相続税が強化されても困らない。シンガポールに移住すればいいのだ。困るのは中級階級の人々。彼らは日本国籍を捨てる気概がないので搾取される。私もいずれは海外に移住したい。

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Posted by ブクログ 2014年12月10日

普通に生活し、金持ちではないが普通の生活を送っている自分にはあまり関係ないかと思いながら読み進めたが、あとがきを読んでハッとさせられた。
結局のところ一国の租税制度は部分最適でしかなく、しわ寄せは中流層に来る。
中流層に果たして身を守る術はあるのか。あるとすれば、よく税金について学び、積極的に政治に...続きを読む関与していくことだろうか?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年10月26日

非常に面白いしタメになる。カシオ詐欺、ライブドアとかの事件を資金移動の観点から小説チックに解説してくれる。
バチカン銀行、BCCIの話は知らなかった。理念と実態は乖離するのだな、と。考えれば考えるほど、金の流れの善悪を区分するのは難しい。
この本を読んで、ビットコインの強力さがよく分かった。

あと...続きを読むがきの最後の段落が最も象徴的で腑に落ちた。備忘のためそのまま転載する。
「いつの時代でも、理想や正義を声高に語る人の後をついていくとろくなことはない。この本に書いたのは、たとえば、そんな単純な真理である。」

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Posted by ブクログ 2013年11月27日

どうやってマネーロンダリングをしてきたか、という過去の話がいろいろ載っており、ほほぉ、そういうこともあったのか。と読み物として、楽しめた。決して、指南書ではありません。まあ、あの手この手で法の目をかいくぐり、金持ちは納税を避けようとしているというのはよく分かりましたが、現状、縁のない世界です。

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Posted by ブクログ 2012年08月14日

新書なので淡々と書かれていますが、マネーロンダリングという一般人に取って雲をつかむような話題をぐっと身近に引き寄せてくれる一冊です。
特にバチカンのローマ法王の怪死のエピソードだったり、アフリカの虐殺の話など、現在の社会問題やら宗教問題、もちろんアルカイダの話も含めて現代史の複雑怪奇な部分までこの本...続きを読むからかなり読み取ることができてしまうという意味では珠玉の一冊。
途中のタックスヘイブンの使い方だったり、複雑な金融スキームを解説しているところは専門的な知識がないと挫けそうになってしまいますが、悪いことをやる人は儲かるんだな、ということと、簡単な儲け話なんてそうそうない、って言うことは端的にわかります(笑)
金融業界に関わる人には改めて読んで欲しい一冊ですね。

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Posted by ブクログ 2011年06月05日

[ 内容 ]
マネーロンダリング(資金洗浄)とは、テロ資金や麻薬・武器密売・人身売買などの犯罪で得た収益を、海外の複数の金融機関を使って隠匿する行為をいう。
本書ではカシオ詐欺事件、五菱会事件、ライブドア事件などの具体的な事例をもとに、初心者にもマネロンの現場が体験できるよう案内した。
専門知識はな...続きを読むにひとつ必要ない。
グローバル化、大衆化したマネロンによって、いまや世界の仕組みが変わりつつあることを読者は知るだろう。

[ 目次 ]
第1章 世にも奇妙な金融犯罪(発端 計画 ほか)
第2章 プライベートバンクの憂鬱(プライベートバンクとは何か 香港マネーロンダリング事件 ほか)
第3章 北朝鮮はなぜ核兵器が必要なのか(ドルを支配する者 マネーロンダリングへの入口 ほか)
第4章 世界でいちばん短いマネロンの歴史(神の銀行家 犯罪銀行 ほか)
第5章 誰でもできるマネロン(ハンドキャリーと地下銀行 国際租税回避 ほか)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2011年03月12日

いくつかのマネーロンダリング事件の事例を元に国際的な金融取引の構造を紹介する。

いわゆる「複雑な金融取引」がわかっていれば大した問題ではないことを明らかにしたり、海外への送金の種々の例を示す。

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Posted by ブクログ 2010年06月12日

久しぶりに橘玲さんの本を。
マネロンに関して充実してましたね、カシオ事件とか小説のようです。
英語のハードルがあるので、自分にはできないですねぇ。

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Posted by ブクログ 2011年08月07日

最近の経済事件を扱ったノン・フィクション。それなりに興味深く読める。プライベート・バンキングといってももやはり100億円ぐらいないとゴミ扱いみたいだし、投資組合とか法人設立をするぐらいの資産がないと意味がないようだ。

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Posted by ブクログ 2010年04月16日

金融的視点から社会の事件などを見ると、いつも耳にしている話とはちょっと違った解釈をすることができる、という発見が新鮮。つうことで、例により著者買い。

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Posted by ブクログ 2022年11月25日

タイトルとは異なり、マネーロンダリングが体系的に学べる訳ではない。
情報が古いものの、読み物としては面白い。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年05月03日


小説と同著者で06著なので情報が古いと思われるが当時の合法的な節税・脱税の話。現実に起きたマネロンの事件を挙げ解説している。カシオから120億円の資金が流出した国際金融詐欺事件、クレディ・スイスやプライベートバンクの話、マネロンの歴史から金融のグローバル化と大衆化がもたらす未来の話。小説のもとの...続きを読むような話もありなかなか面白い。
金融市場の最大のプレイヤーは年金基金や生命保険会社などの機関投資家であり、数億円程度の個人投資家は影響力がない。プライベートバンクの存在意義は、富裕な個人投資家に新興市場も含め多様な商品にアクセスできるようにする事、法人や信託など様々な取引主体が利用でき匿名性を上げられる。

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Posted by ブクログ 2017年03月16日

かなり難しくてわしの知識では半分も理解できなかったけど、これからの時代ますます富裕層は富んでいってわしらは貧しくなっていくんだなと感じた。

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Posted by ブクログ 2013年04月01日

具体的な事例をもとにした話が中心なので、取っ付きやすく、マネーロンダリングがどういったものかという雰囲気が良く分かる。

ただ、個別の話に終始していて、マネーロンダリングとは何ぞやという知りたかったところがあまり書いてない。

本書の情報からマネーロンダリングの本質を自分なりにに斟酌すると、多少脱法...続きを読む的な行為が混じっていても外形的には立派な金融取引に違いないということ。そして、その違法性は犯罪に関わる金銭を取り扱うことからきているということだ。

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Posted by ブクログ 2012年01月26日

 マネーロンダリング入門といっても、別にマネーロンダリングの指南書というわけではない。要は、現金という実態のあるはずのお金が、いかにして数字と化し、その数字が世の中を巡るか、というお話だ。
 国際的なお金の話であるため、銀行や海外送金の仕組みなども説明される。これを読んだ当時は、ちょうど経理関係の仕...続きを読む事に関わっていたため、コレスポンデント口座の説明などはとても参考になった。

 カシオ詐欺事件、ライブドア事件、五菱会事件など、現実にあった事例を引き合いに出して、金融の仕組みを説明してくれる。
 この様な仕組みが考えだされるということは、それを必要とする人々がいるということだ。どうして必要な人々がいるのか、その答えが世界の何かにつながっているのだろう。

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Posted by ブクログ 2011年10月22日

大規模な金融犯罪の話から、個人的な送金の話まで、
色んな種類のお金の動き、それに関わる銀行の役割を色んな例で。

最終的には、 個人の「多国籍化」「無国籍化」をグローバル資本主義の終着点 としている。

あとがきより。
「いつの時代でも、理想や正義を声高に語る人の後についていくとろくなことはない。こ...続きを読むの本を書いたのは、たとえば、そんな単純な真理である」

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Posted by ブクログ 2011年08月14日

橘玲氏の小説「マネーロンダリング」は小説を通してマネーロンダリングを
解説する形だったが、本作は実際の事件を題材にして解説されている。
内容は、正に事実は小説よりも奇なりといった感じで面白く読めた。
ただ、全体的に内容が客観的すぎて味気ない感じがしたのが残念。

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Posted by ブクログ 2009年11月17日

著者は「実は凄く簡単な事」と言ってくれていますが、私にはなかなか理解できません。
ペーパーカンパニーを海外に作って逃がす、何てことは法に触れない範囲でどこの企業も実施していることなのでしょう。
凡例として、山口組がスイスに移していた件と、堀江さんの所の件、セイコーの件が取り上げられていました。

...続きを読むは、金融の勉強を少しして、プライベートバンクの受付でもやろうかなと思ったのでしたが
金の計算が特に不得手である為、断念せざるを得ません。恐らく。

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