【感想・ネタバレ】マネーロンダリングのレビュー

あらすじ

香港在住で、もぐりのコンサルタント・工藤をある日、美しい女・麗子が訪ねる。「五億円を日本から海外に送金し、損金として処理してほしい」彼女の要求は、脱税の指南だった。四ヶ月後、麗子は消えた。五億ではなく五十億の金とともに。すぐに工藤は東京へ。麗子と五十億の金はどこへ? マネーを知り尽くした著者による驚天動地の金融情報小説!

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Posted by ブクログ

面白かったです。
著者の別作品である「永遠の旅行者」や「タックスヘイブン」と構成や登場人物は似たような感じです。
2作と比べると、主人公がちょっと掴みづらくてあんまり感情移入できなかったかも。

麗子が、東野圭吾「白夜行」の雪穂と重なって見えたのは自分だけかな。

解説が政治家になる前の若かりし玉木雄一郎氏なのも良い。そしてこの解説、とてもわかりやすかったです。

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2025年10月24日

Posted by ブクログ

著者の持つ豊富な金融・税制知識をもとに、2000年代前後の香港の様子及び壮大なストーリーを楽しむことができる小説。本書の最後にある解説が若かりし頃の国民民主党の玉木氏により書かれたものなのも味わい深い。

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2025年02月02日

Posted by ブクログ

タックスヘイブンを最初に読み、著者の処女作を次に読みました。そろそろ20年前の作品とはいえ、特に古さは感じずに楽しく読めました。緻密に語られる金融犯罪のスキーマは全てを理解できずとも、読んでいるだけでわくわくしてきます。脱税などの犯罪を犯そうとはよもや思いませんが、仕組みをハックして世界を舞台に活躍する主人公の秋生には憧れます。願わくばハッピーエンドで終わって欲しかったですが、取りようによってはハッピーエンドかもしれません。

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2024年10月28日

Posted by ブクログ

海外に口座を持つことによって日本での利益や損失を損益として考え 税制対策に有利になるということを教えてくれる本 だった。

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2024年08月26日

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香港と金融を細かく知ることが出来る。話もミステリーで読んでいて面白い。自身にはあまり関係ない世界ではあるが、お金に目が眩まないよう、また、巻き込まれないよう注意したい思いだ。

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2022年07月22日

購入済み

ゴリゴリの経済小説ではなく、その辺の知識が豊富でない自分でもスラスラと読み進められる構成は立派。マネーロンダリングがストーリーの中心にあるわけだが、決して過剰に主張するのではなく、一流のミステリーをまるで背骨のように目立たず中からしっかりと支えているといった感じ。

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2021年09月12日

Posted by ブクログ

香港在住のファイナンシャルコンサルタント・工藤秋生のもとに謎の美女・若林麗子が訪れ、五億の脱税の指南の依頼があり、、








金融情報小説というあまり触れたことのないジャンルであり、ぼく自身、金融・経済に疎いですが、都度わかりやすい補足説明があり、大きな混乱をすることもなく読めたように思います。

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2021年03月15日

Posted by ブクログ

橘さんが本書でデビューしたのは約20年前だけど、その時に越境金融の制度の穴は指摘されていたんだなと思うとなんとも悲しくなるし、バブル崩壊の残滓の影響の大きさというのは日本の失われた30年の体たらくから明らかなように思う。

そして日本と香港をはじめとする中華系の金融に対する意識の差は日本列島を中国資本に買い漁られてることに表れているようにも思った。要は彼らにとってはゲームなんだろう。この20年対応を怠っていたとしたら失われた30年の責任は政治にあるだろう。

倉田老人の言うとおり全ての金に色があるなら渋沢栄一の論語と算盤がいうように倫理があってこその経済だなと思う。ミステリーとも経済小説とも読めて素直に面白かった。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

20年ちょっと前の作品らしい。ここに書かれたスキームが今どれだけ通用するのかわからないけど、金融の仕組みもでてきて面白い。なんでも世の中の制度や方には綻びがあって、そこをうまくつけば儲けられるのかもしれない。文庫本の解説者にもぜひご注目を。

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2025年09月29日

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50億もの大金と恐ろしく美人の女に翻弄されつつも人道を貫く秋生に惚れる。金に絡む人の欲望が上手く描かれていた。

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2025年08月04日

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著者の小説を初めて読んだ。しかも本作がデビュー作とは驚きだ。香港で金融コンサルまがいの小商いをする主人公・秋生が巻き込まれた50億円行方不明事件。警察も国税庁も出てはこないが、日本のヤクザ、香港の裏社会、そして麗子に翻弄される秋生を通して、オフショア銀行を利用した資金洗浄のノウハウが描かれている。もちろん、本書を真似て行う行為は日本では違法であり、21世紀現在はもっと法規制が厳しくなっているはず。それは解説が元国税局職員であることからもうかがえる。しかし、解説者をもうならせる内容に満足な一冊だった。

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2024年10月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

実際今今はもうできないことは多々あると思いますが、知識に裏付けられた、マネロンをするための世界を股にかけたテクニックがふんだんに込められている。

香港に住んでいた身からすると、懐かしい名前とともに、ちょうど住んでいた頃の話でもあるので、リアルタイムで読んでいれば、この話をもっとリアルに感じられたかもしれない。

お金にとらわれすぎると身を滅ぼす。
不幸は金で解決できない、というのをすごく感じさせられた。寂しいのか、虚しいのか、でも無視できない。理不尽がまかり通り、不運が重なる。
どうにもできないことはある。

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2024年06月22日

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海外の法人や口座を使って、法の間隙をつき利益を上げる方法が書いてある。(規模が大きすぎて知識が中途半端では真似できないが)
違法と合法についても、ここまでは合法でここから先は違法など、丁寧に書かれている。
金融に興味がないと、かなり難しい小説であるが、読みごたえはあると思う。
2002年頃の話なので、法改正が進んで現在では通用しないところもあるが、参考にできる部分は大いにあると思う。

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2023年10月29日

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みんな大好き、お金の話。知識欲を刺激しつつ物語がどんどん展開していき不幸な人間が増えていく。

こういうお金に狂わされていく・翻弄されていく人間の物語はけっこう好きかもしれない。角田光代さんの『紙の月』とか。

賢い人がいろんな方法で大金を手にしようとしていて、お金とは…幸せとは…を考えさせられるけれど、やっぱり自由にできるお金がたくさんある生活は憧れちゃうよね。

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2023年10月16日

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汚い金に手をだすと、必ずその報いを受ける この言葉は心に響いた

資本主義社会では、金さえ払えば極論どんな事でも出来てしまう

しかし、お金で本当の幸福を買えるかという事は、、未だ答えが出ない謎であろう

生まれてから26年

お金で人生が狂った人はあんまり見てきてないが、この資本主義社会の日本でも、そう言った人達はいっぱいいるんだろう。

そして、自分も、そうならないように
努力をしていくんだ。

誰もが人生をやり直すことはできる訳ではない、だか、努力する事は誰でも出来る。

久々に小説を読んだが、久々に心がえぐられた感じがまだ止まらない。

面白かった、、

おやすみ

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2023年09月30日

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金融小説の超大作。
どこまでリアルなものなのか全くわからないが、オフショアを使った租税回避、マネーロンダリングのやり方にはとてつもないリアリティを感じた

最後の局面では壮絶な結末の連続で、大金が人を狂わせる様をまざまざと見せつけられた

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2023年08月18日

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ミステリというよりも金融に関する知識に感心し、アウトレイジな雰囲気と香港の雑多な賑わいを楽しむ作品。途中で最後の犯人が何となく分かったのは興醒めだったが、作品の魅力にはたいして影響はない。
この著者のミステリではない方の著書を読んで少し金融の勉強をした方がいいかなと思った。

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2023年02月06日

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金融関係の話は複雑で読み難かったので飛ばしたところも多かった。それでもストーリーの大枠にはついていけたし、殺人等のハラハラする展開が読み応えがあった。

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2023年01月14日

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橘さんのデビュー作にして代表作の小説。
金融の知識は難しくて理解できずほとんど読み飛ばし。
物語の大筋としては面白かった。

50億ものお金が絡めば当然ヤクザも出てくるし死人も出る。
人の一生を台無しにする破壊力が十分な金額である。

お金に色はついている、汚い金に手を出すと必ず報いを受けるという大富豪の言葉は心に響いた。
本当の幸せはお金では決して買えない。
でもお金がない生活は不幸である。
ほどほどのお金で家族仲良く暮らしていくこと以上の幸せはないと今の私は確信している。

主人公とメイは全てを忘れて、新たな人生を新たな地でやり直してほしいと願う。

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2022年07月06日

Posted by ブクログ

法律をすり抜けながら金を海外に移す方法が、合法的なやり方から非合法のものまであらゆる手法が紹介されている。著者はどのようにしてこうした知識を蓄積したのかが気になる。

読み初めは、金持ち達が節税や脱税に精を出し、真面目に税金を払うコトがバカらしくなってくる。しかし、スリリングな展開を追って読み進むにつれ、金に翻弄され人生を狂わされ身を滅ぼす者、精神を病む者、更には命を落とす者達の姿が非情なまでに描かれ陰鬱な気分へと変わる。精神状態が不安定な時は読まない方がいいだろう。

金には色がついている、という登場人物の富豪の言葉通り、黒い金は所詮黒く、黒い人間達が寄ってくるという事である。

誰もが人生をやり直す事ができる訳ではない。だが、努力する事は誰でも出来る。

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2022年02月26日

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個人的にも海外送金の経験があって興味があり、パナマ文書の事件以来全世界で話題になっているマネーロンダリングを題材にした小説。面白かった
麗子と聞くと、こち亀を連想させるのと、がっつりシャブ中の人が出入国を繰り返せるわけなかろうという引っかかりがあった。
今や香港は基本的人権を否定する共産党が掌握したがオフショアとしての魅力も無くなり、投資対象から外されて資金類も流出したのか…

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2021年10月20日

Posted by ブクログ

興味深い小説。集まる人には腐るほどお金があり、税金を回避しようとする。
そういう時に出てくるのがタックスヘイブンと呼ばれる国。

2001年の香港と日本が舞台だけど、ここ20年で世界もまた変わったなぁと思う。

変わらないのは一般庶民には無縁だということ。

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2021年09月09日

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マネーロンダリングなんて自分には縁がないけれどと読み始めたのに、あっという間に引き込まれた。
途中、怖くてハラハラしながら読んだ。
畳みかけるような展開で、金融の知識がない私でもぐいぐい読み進めてしまった。
男性キャラはそれぞれ魅力的なのに、女性キャラの描き方が男性好みな感じで単調に感じるのは、著者が男性だからかな。
知らない世界を味わい、ひととき物語の世界に浸るとあう小説の醍醐味を久しぶりに味わうことができた。

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2021年07月28日

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マネーロンダリングの専門性があるところが、読み応えあり、また面白い。
若林麗子には会いたいので、TV化を望みます!

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2021年04月22日

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金融のことはさっぱり理解できなかったけど、雰囲気で。お金持ちは狡いなあ。庶民は何も知らずにせっせと働くしかないな。明日からも頑張ろうっと。

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2025年09月14日

Posted by ブクログ

金融や租税回避の知識がふんだんに散りばめられたミステリー。
犯人は比較的早い段階で察しがつくため、純粋なミステリーとしての意外性は薄いものの、秋生とメイの微笑ましい関係や、見えない“何者か”にハラハラさせられ、気づけば一気に読み進めてしまった。

こういうお金の稼ぎ方や隠し方に、どこか憧れる気持ちがある一方で、実際にその度胸は自分にはない
そんな読後感だった。

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2025年07月31日

Posted by ブクログ

橘さんらしい本。読めばマネーロンダリングについて学べます。前書きに注意として本の中のやり方は必ずしも今は通用しないと断り書きがあったりする。たしかに今は使えなさそうだ。ストーリー、そうだなあ。わだつみを読んだ後だとやっぱ男性作家らしい都合のいい女が多いぞと思ってしまう。あと精神病院に主人公が訪ねていってペラペラと患者について話されてしまうのは、関係者として読むといくらなんでもありえんと。まあそこに目をつむりつつ、後半は結構面白かったです。

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2025年07月05日

Posted by ブクログ

租税回避を扱う金融小説で、消えた女を探して日本と香港を巡る。主人公の感情というか本心が見えてこないので、淡々とした話に思えた。

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2023年10月21日

Posted by ブクログ

金融勉強本に最適。

香港在住の主人公に舞い込んだロンダリングの依頼から、様々な事件に巻き込まれながらも案件をこなし、事件の真相を追い続けます。

ストーリー、人間関係、キャラクターは火曜サスペンスの域を出ませんが、著者の金融知識が惜しげ無く披露されたロンダリングや金融詐欺等の実際をストーリー仕立てで分かり易く勉強する事が出来ます。その為に読むのもアリな一冊です。

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2023年04月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

難しかった。金融の知識がないので、作中でのマネーロンダリングの手順で主人公が裏をかかれても、その方法が意外性のあるものなのか、そもそも有効なのか判断が出来ないので、主人公の反応に沿って読むだけになってしまった。

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2022年11月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本当に久しぶりに読書したがとても面白かった。
税金逃れ・マネーロンダリングの手法は凄く専門的でついていけないところはあったが、物語の展開や雰囲気が魅力的でのめり込んだ。どんな展開、結末になるのか予想つかず最後はハラハラしながら読み進めた。
まぁ、お金は人を狂わせるなぁと。家族と安心して過ごせるのが一番幸せだなぁと思った。
最後はまさかの黒幕で驚き。いろいろと謎も明かされてスッキリ。

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2021年10月06日

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