Posted by ブクログ
2013年07月08日
「マネーロンダリング」、「お金持ちになれる黄金の羽」など多くの「お金系」本を発表している著者がなぜ、法律本を?それは偶然が重なり、民事裁判の代理人を著者が務めることになったからだ。
外国人の知人が不誠実な交通事故対応をする損保会社へクレームをする手伝いを、軽い気持ちで引き受けた著者。しかし、その解...続きを読む決に奔走するうち、お役所のたらい回しと著者のライターとしての興味力が混ざり合って、あれよあれよと法廷へ。そんな実体験をベースに日本の裁判事情を初心者に語っている。
簡易裁判所から地方裁判所へ。逆の流れもあり。そんな繰り返しだけで時間を浪費し、なかなか判決を出そうとしない日本の裁判ルールは初心者にはわかりにくいというより、初心者を排除している。「裁判入門」だが、読むと裁判をしたくなくなる。社会問題にもなっているが、日本の弁護士が余っているのは庶民が裁判をしたくなくなるようなわかりにくシステムと、判決にたいした強制力がないからだろう。