【感想・ネタバレ】不条理な会社人生から自由になる方法 働き方2.0vs4.0のレビュー

あらすじ

人生100年時代に、日本人の働き方はどうシフトすべきか? 本書では、世界の潮流を例に、旧来の日本的なライフスタイルではいずれ立ち行かなることを示しつつ、どのように働き方を変えれば、日本のビジネスパーソンが生き残ることができるか、その解決策を具体的に提示する。具体的には、 ●生き方・働き方が衝撃的に変わる未来 ●世界も日本も「リベラル」になっている ●組織に属す働き方、属さない働き方 ●「好きなことで生きていく」しかない残酷な世界 ●「ぬるい日本」でさっさと億万長者になる ●「どこでも誰とでも働ける」という生き方 ●始めるのに遅すぎるということはない など、煩わしい組織や人間関係から抜け出し、未来世界で生き延びるヒントが満載! これからの生き方・働き方に危機感をいだいている人、必読の1冊。『働き方2.0vs4.0』を改題し、文庫版だけの「特別寄稿」を加えて、再編集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

本書で推奨されていたフリーエージェントとしての働き方は、まさに自分が求めているスタイルであり、自分の目指す方向が間違っていないと背中を押されているようでした。

世界と比べた際の日本型雇用の歪さ(性別や年齢、正規非正規による差別)や、それがなかなか是正されない理由となっている社会構造について知ることができました。非正規の公務員は最低賃金が保障されていない、という事実にはショックを受けました。

働き方よりも先に取り組むべき課題だと感じます。

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2025年03月11日

Posted by ブクログ

正社員と派遣社員だけではなく就職偏差値が「身分制 」と言えると思うが、その参加資格は大学の偏差値によるため、受験戦争が過熱する。つまり、学校の試験の出来具合が、一直線に「将来の身分制」に繋がっている。やり直しの効きにくい勝ち抜き戦である。会社人生とは、他人の支配下において、雇われ、尚且つ他者との比較で評価されるために、基本的に「不愉快」なものである。それに対して、やり直しの効かない社会、というのが不条理の根源という気がする。

どれだけ信用があっても巨額のプロジェクトを契約を個人と結べないのは、当事者がいつ死ぬか分からないから。そのため長期投資は、組織と契約するようになる。また、個人は気まぐれでもある。故に、会社はなくならない。個人単位では信用のスケールに限界がある。

新たな会社を興すのは容易ではない。それなりの力に加え、モチベーションが必要だ。だから大多数は雇われて生きるしかない。デジタルデバイドが解消されても、モチベーションデバイドが残る。故に教育格差は埋まらない、と橘玲は言う。同感だ。モチベーション格差こそ、奴隷と支配者を分ける。奴隷の扱いが緩やかになるか、苛烈になるかが偏差値の序列により決まる、というだけの構図だ。ならば、自由になるためには支配者を志向するしかないのか。

一方で、リスクの低いギグ単位のフリーランス化が進む。拘束がインスタントで、直ぐ支配関係を切り離せる。合わせてこれらプロジェクトやギグを管理する管理職が必要であり、近い将来は、管理職とフリーエージェントを増やし、管理職のソーシャルスキルが更に重要になるという。

ー 日本社会の昇進は、残業時間と相関する

女性は残業時間が少なく、故に昇進の壁が見えるという文脈での話だが、私はこれを奴隷の扱い易さを評価する証左であるものとして読んだ。モチベーションが高いと残業は増え、アウトプットはそれなりに上がる。

スコット・ギャロウェイが述べる「少数の支配者と多数の農奴が生きる世界」。ここに近づいているのかもしれない。緩やか、かつ、インスタントな切り売りで凌ぐのが賢い選択だろうか。民主主義が死なない限り、資本主義の支配者を牽制できるはずではないのか。

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2024年07月27日

Posted by ブクログ

おもしろかった
 日本をとりまく雇用状況を、世界のグローバリズムをまじへて現実的に批判してゐる。なほかつそれが将来の働き方の、明るい展望として視界が開けてくる。
 ここで紹介されてゐるネットフリックスやグーグルの人事戦略は、会社がパフォーマンスを全開にするために読んで損はないだらう。

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2024年05月05日

Posted by ブクログ

日本は欧米に一周遅れている。
新卒一括採用や終身雇用など。
働き方改革がよく言われるが残業削減だけではダメなようだ。
また、正規、非正規社員についても触れていた。
小学校の担任教師の多くが非正規採用者であると友達から聞いたばかりであったが非正規公務員と言うとは。色々と衝撃的な本でした。

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2024年02月11日

Posted by ブクログ

現在の日本での「会社」システムについてグローバルな基準から、そして時代の流れから出てきている課題が書かれている。不条理なことがある中でどう生きていくべくか、、自ら自由になるとはどういうことか、、

広い世の中で通用するスキルや経験を身につけていくことに尽きる。大切なことはベーシックだけど世のため、人のために生きていくこと。

やれることを増やし、役に立つこと、好きなことをやり、長く共に働けるようになっていこう。

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2023年01月29日

Posted by ブクログ

橘玲さんの本の多くを読んでいるのですが、2ちゃんねる創設者のひろゆきさんやホリエモンこと堀江貴文さんが主張されている事と内容的には近いかと。要は「日本はオワコン」って事なんですが、この本では日本国内に長年蔓延る非正規雇用者差別、女性従業員差別、LGBTQ差別等、普段マスメディアが取り上げない問題を判り易く解説された本です。
一点、一部歴史認識が合わない箇所があるので☆一つマイナスで4つで。

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2022年12月02日

Posted by ブクログ

正社員と非正規社員という身分差別。
他国のフルタイムとパートタイムは単なる労働時間の差である。
非正規の権利を認めるためには正社員の既得権益を削っていくしかない。
公務員の非正規は人間ですらない。

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2022年09月30日

Posted by ブクログ

Audibleで拝聴。
日本の終身雇用/メンバーシップ制と、欧米のジョブ型雇用との対比、正社員と非正規の対比、フリーランスとの対比。
とにかく網羅的かつ構造的に解説していてわかりやすい。
そして今後日本、または日本人がとるべき行動指針も示している。
非正規公務員の実例はかなりひどいと感じた。絶望すら感じるが、それでも日本に生まれたことは基本的には運がよいと前向きにとらえつつ、自身でも前向きに行動をしていくべきという提言に光を見た。
システム屋の私にはフリーランス・ジョブ型あたりは身近なので腑に落ちる部分が大きかった。

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2022年08月10日

Posted by ブクログ

社会の不都合な真実をこれまで明らかにしてきた筆者による、これからの働き方を問う一冊。
有史以来最も変化の激しい時代、人生100年時代に生き延びるために、再認識しておくべき、高度成長を支えてきた今となっては機能不全を起こしている旧来型の日本的雇用慣行の現実や、欧米で起きている働き方の変化を、知識社会化やリベラル化の軸も加えて分析している。それぞれ今置かれた状況によって受け止め方は異なるかもしれないが、
今後起こるであろう、既に起きている変化に対してどのように行動していくべきか、働き方をもう一度考えるきっかけを与えてくれる。

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2022年07月24日

Posted by ブクログ

本書の中で、現代日本が内包する国籍・親権・在日の戸籍問題を含む戸籍制度・年金・非正規労働者等の問題点と矛盾を鋭く分析している「2 前近代的な身分制社会 日本」の章は秀逸である。
周回遅れの日本が、欧米諸国の抱える諸問題を分析対応できれば、危機を回避する事は可能となるのが唯一の救いである。
「合成頭脳」と「労働機械」が跋扈する未来社会において、個々人が対応する術を身に付けなくてはならないのだろう。

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2022年04月20日

Posted by ブクログ

若い時にこの本を読みたかった。
適当なところに勤め、よくわからないことで怒鳴られ、納得いかないことを強要され、辛い新人期を過ごした。
先を見据えて資格や技能を取得した上で、会社が変わろうとも、自分にしかできないことを行うスペシャリストになるべきであった。
是非大学生に読んでもらい、会社の犬にならなよう知恵をつけてもらいたい。

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2022年04月09日

Posted by ブクログ

働き方について色々と考えさせられた。
最後の方の公務員についての内容が特に印象的だった。
今あるものが“当たり前”と思わず、時代の変化に柔軟についていけるようにしたいなと思った。

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2022年04月03日

Posted by ブクログ

確かにいろんな意味で世界は進化してるけど、残酷な世界になっている面もある。非正規公務員のところがまさに。
紙の本で買って繰り返し読みたい。

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2022年08月20日

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