吉川英治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
多少の停滞はあれ、とんとん拍子で蜀を制覇していく劉備である。文武ともに優れた部下も揃ってきた。
以下に興味深かった点を引用したい。
・「帰らなければ、彼が信義を失うので、予の仁愛の主義に傷はつかない」
→劉備の益州攻めの際、生け捕った敵方の冷苞を解放した際に、魏延から「あいつ、きっと帰ってきませんぞ」と危ぶまれた時に返した言葉である。なるほど、これは現代にも通用しそうだ。尽くした相手に裏切られた際に、このような考え方が出来れば恩知らずを感じることもない。今まで曹操の言葉を幾つか引用してきたが、劉備の言葉は珍しい。あまり格好の良い言葉を吐くキャラには設定されていないためであろう。それだ -
Posted by ブクログ
本巻では赤壁の戦いを描く。孔明と周瑜との絶妙な駆け引きは読んでいて実に楽しませてくれる。まぁ、常に孔明の方が一枚上手で、周瑜は毎回孔明に一杯食わされるのだが。
以下に、印象的だったシーンを引用したい。不思議にも、敗北側の魏軍の言葉ばかりである。
・「兵糧武具を満載した船ならば、必ず船足が深く沈んでいなければならないのに、いま目の前に来る船は全て水深軽く、さして重量を積んでいるとは見えません。これは偽りの証拠ではありませんか。」
→赤壁の戦いにおいて、曹操の参謀:程昱が呉軍:黄蓋の船団の偽装を真っ先に見破ったシーンである。程昱のような状況を冷静に判断出来る能力は貴重である。が、時既に遅