茂木健一郎のレビュー一覧
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もっと集中して読めば感動を得られただろうなぁ。
登山の仕方には典型的なものもあれば、非典型的なものもある。登坂ルートが異なる。登るときの方法が違う。学校の教育法は、そこに投入される社会的資源の制約などから、典型的な子供に照準を合わせている。その中ですくすくと育っていくのはいわゆる「優等生」。しかし、心地落ちこぼれてしまうような「劣等生」でも、学習していないと言うわけではない。学習法が典型的ではないと言うだけのことである。
保護者が子供に十分な「安全基地」を与えることができた場合、すなわち、子供の自主的な挑戦を背後から見守り、それを妨げない。ただ、見守っていると言うメッセージだけは子供に伝 -
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正直半信半疑だったのですが、思っていたよりも、よいフレーズや気づきがありました。
P25 探求学習の堀川高校
P29 大人が実際に仕事でやっていることを
こどもの内からやってみることも探求学習。
P83 親と子の会話量=1:2親は傾聴。
P90 2016年の世界経済フォーラムにおける
2020年に必要となるスキル。
1. 複雑な問題解決力
2. クリティカルシンキング
3. 創造力
4. マネジメント力
5. 人間関係調整力
これに必要なのが、プロジェクト形式の探求学習
P153 セレンピティ(偶然の幸運に出会う能力)
「行動」「気づき」「受容」の順で現れるので
まず -
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脳科学者による勉強法の本。見出しについては、「本当に頭のいい子を育てる世界基準の」とついてるが、子供だけにかかるものでなく、大人でも参考になる勉強の仕方がある。
確かにAIの発達により、記憶だけの勉強と、記憶がメインの試験は変化していかざるを得ないであろうと納得でき、ではどうすべきかということを分かりやすく説明している。
言われれば、ついカッとなって子供には「○○しなさい」など、よく言っている自分としては、子供の未知なる能力をある意味潰しているのかもしれないと、反省すべきなのかもしれない・・・
気長に見守る、興味を助長させるという姿勢が大切であるとも教えられた。 -
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「グローバリズム」「無限」「アカデミズム」「多世界解釈」「音楽」など、20のテーマについてのエッセイです。
われわれを取り巻く世界は、たえまなく変化しつづけており、無限の多様性に満ちています。われわれの脳は、こうした世界からやってくる情報の海のなかを泳ぎわたっており、こうした世界のかぎりない豊饒性をあじわうことが大きな喜びであることはたしかでしょう。本書で著者が説いているのは、固定したものの見かたにとらわれることなく、豊饒な世界を駆け抜ける「疾走する精神」のありようです。
ただし、たえず変化しつづける世界のなかで、どこまでも自己を拡散させて自己を見うしなってしまってもいけないと著者は考えま -
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脳科学者であり、さまざまなメディアで八面六臂の活躍をしている著者のSF小説です。
大学で科学史・科学哲学を学んだ高田軍司は、想いを寄せていた高木千佳という女性の死をきっかけに、それまでも彼の心のなかに渦巻いていた、「私」とは何かという根源的な問いにとりつかれていきます。その後彼は、金融オペレーションと政治的なプロセスの連関を明らかにした「スペラティヴ」という理論を考案して莫大な利益を上げ、その資金をもとに世界から一流の科学者を集めた「クオリア研究所」を創設します。
一方、天才的な脳科学者として注目を集めていた川端武志は、意識の謎を解き明かす「プロセス・アイ」理論を発表するための会議を、ウィ -
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ひらめき(「アハ!体験」)と脳の関係について、さまざまな角度からわかりやすく解説している。
あとがきからもわかるように、一般の人向けに、茂木氏の考えをわかりやすくまとめた一冊。テレビ番組(「世界一受けたい授業」など)での茂木氏の話をそのまま本にしたような内容。脳科学の難しい話は置いておいて、「ひらめき」とはどういうものか、脳の中では何が起こっているのか、日常生活との関連などを説明している。
ちなみに、私は3枚目の「アハ!ピクチャー」だけは答えを見てからも暫くわからなかった。やっとわかったときでさえ、スッキリ感はなく、「えーっ、これかよー」という感じ…