茂木健一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
脳科学者の茂木健一郎と、禅僧の南直哉が、3回にわたっておこなった対談を収録しています。
南の語る内容は、彼のこれまでの著作と同様、彼自身の解する仏教の立場からまっすぐに届けられてきますが、これにたいする茂木の発言は、脳科学者の立場からなされているものとはいいがたいように感じます。ある意味では、南のことばをうまく引き出す役割を果たしているといえるかと思うのですが、「脳科学者と禅僧の問答」というサブタイトルを裏切ってしまっています。
あるいは、もはや科学者ではない、一人の人間としての茂木の姿を見ることができるところにおもしろさを感じる読者もいるかもしれません。 -
Posted by ブクログ
1章 音楽は微笑む(私の中に楽器がある―シューベルト/交響曲第八番「未完成」
人生の絶対的な座標軸 ほか)
第2章 音楽との出会い(あの静かな没我の様子―R.シュトラウス/歌劇「エレクトラ」
「知りたい」という気持ち ほか)
第3章 音楽と創造力(まるで一つの啓示のように
モーツァルトとザルツブルク ほか)
第4章 音楽のように生きる(日々と音楽―ワーグナー/楽劇「トリスタンとイゾルデ」
知らない自分との対面 ほか)
第5章 特別対談 「音楽の力」―ルネ・マルタン×茂木健一郎(ルネ・マルタン印象記―茂木健一郎
本物の「美」と出会える場「ラ・フォル・ジュルネ」 ほか) -
Posted by ブクログ
すこし重めのエッセイという感じ。脳科学者の茂木氏がこの世界を見つめる視点への補助線を示してくれる。
まえがきの中の文章が一つ印象に残った。
「大事なのは、「何が正しいか」ということではなく、「何がしたいか」という情熱のほうなのではないかと思うようになった。」
まさに今の日本では「何が正しいか」を表面的に追い求めるばかりで、じゃああなたは一体何がしたいのか、ということに対して明確に答えを出せない人が増えてきている気がする。
単に知識を増やせばこの世界を知った気になれるかも知れない、しかしその先が無い。そんな人生は気を抜けば一瞬でまっさかさまに落ち込んでしまう気がする。
とまあ、そういった感想 -
Posted by ブクログ
副題が「トヨタとノーベル賞」とある。一見関係ない二つであるが、日本に眠る創造性を掘り起こすキーワートとして取り上げられている。
戦後日本人は他国の文化を仕入れ、必至にそれをまねすることで高度経済成長を築いてきた。しかしそれは単なるものまね、という言葉で切り捨てられる物ではなかった。
世界に誇る日本の自動車メーカートヨタが作り上げた「改善(カイゼン)」という言葉は、すでに海外で通用する言葉になっている。
それは、日本という国が大きな天才にではなく、小さな普通の人々が良い知恵を少しずつ出し合って作り上げてきた文化の象徴だといえるかもしれない。
これからの日本を考える上で、ひとまず希望がわい -
Posted by ブクログ
まとめの章であるⅣが良かった。
貧困に陥った社会的弱者を自己責任で片付けず、一つの社会として、どういう救済?システムを組み上げることが出来るのか。
教育機会にしても、試験は公平さを掲げながら、試験を受けるまでの背景には、既に公平さを欠いた構造があるということ。
踏み外したら戻って来れない不安の中ではイノベーションは育たないということ。
そして、「一律」を遵守する日本のお国柄はそこから外れた人々を潰していくという。
最近読んだ本に、日本の「一丸」気質は、成長型社会においては驚異的な力を発揮したけれど、成熟型社会ではむしろ多様性を重んじなければならないとあった(何の本か忘れたけど)
この本