茂木健一郎のレビュー一覧
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脳というよりも、茂木さんがエッセイというかたちで遊んでくれているような気がします。
『読売ウィークリー』という週刊誌に
連載されたエッセイをまとめたものだそうです。
茂木さんのエッセイには、「寄り道の面白さ」
に通じるものがあるように思う。
雑誌感覚で読み進めることが出来て、
そこにちょろっと脳科学者の視点が
はさみこまれている感じがして面白かったです。
でもね、なかなかね、こういう軽い本では
満足がいかないところもあります。
本書でさらっと触れられた5次元の話だとか、
興味を引かれたものを、もうちょっと詳しく知りたいな
なんて感じました。 -
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茂木さんが語るようなことがコモンセンスになると世の中が少し変わるでしょう。そんなエッセイ集。
おおまかにいえば、「トヨタ生産方式」を中心に、
日本ならではの創造性のありかたに迫るというような内容。
トヨタ生産方式というのは、管理職から工員にいたるまでの
地位階級に関係のないみんなで提案書というひらめきをだしあって
改善していくという方式。約6万人という提案書提出資格者から
年間60万件超の提案書がだされるのだという。
トヨタの工場も、暗くきたなくきついという「3K」とはまったく別物の
印象を与えるものなのらしい。いいね、そういう会社は。
とはいえ、仕事をすることで、一つの大きな世界にどっぷり -
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このエッセイがなにかヒントに、そして思考の補助線になればいいという思いと、このエッセイ自体が、思考の補助線の使い方をレクチャーするものとして機能しているように思いましたが、あんまり覚えていません。
中身をチェックせずに、そのタイトルだけで選んで買った本です。
たぶん、軽めのエッセーだろうと思っていたんですが、
これがなかなか難しめの内容でした。
広大な知の領域を一手に引き受けるための思考の補助線っていう意味合いの本なのです。
そうはいっても、著者は、この膨大な知を総合的に引き受けるのは
絵に描いた餅だみたいなことを書いていますが、
それでも知的刺激を含んだ内容でありました。
頭が良くて知識量 -
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茂木さんのエッセイ。脳の本かと思うと違うのでご注意を。読んでみると、話題にされることやキーワードに見覚えや聞覚えのあるものが多かったりします。そういう言葉や知識を少々補完してくれるような本でもあります。
脳科学者でテレビでのおなじみの茂木さんのエッセー集です。軽くて読みやすい文章。
面白い雑談をきいているような感覚で読めてしまいます。
いろいろな事象の受け止め方が、ちゃんと地に足がついている感じでこなされていて、
読んでいても、「そうだよなぁ」とか「なるほどなぁ」とか
うなづいたりしながら読めます。
きっとこの人の本には脳科学についての難しいものもあるかとは思いますが、
こうやって物事が噛み -
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英語を学習する目的を改めて感じさせてくれる。英語を楽しむフローの状態をどうやって作るかがKSFである。
英語を勉強するには、英語と恋に落ちないといけない。
そしてモチベーションは、危機感からも発生。
■英語に対する誤解は?
①翻訳すること=英語の理解ではない。翻訳はとても難しい。
②スピーキングは出来なくて当たり前。ブロークンでも自分なりでしゃべる。『フローの状態』(チンセントミハイ)へ。
③PRETTY GOODは“まあまあ”の意味。
■どういった勉強法が良いの?
①鶴の恩返し。『読む』『書く』『聞く』『話す』の動作を総動員。
②継続学習。
③赤毛のアンを英語で読む(茂木流)
④英語を -
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ネタバレ[ 内容 ]
創造力、独創性、個性とは、天賦のもの。
そして、日本人には乏しいもの。
―そんな「思い込み」を消し去るところから、すべては始まる。
天才やスーパースターに頼る必要はない。
あらゆる人に開かれた、思考と発想の力を飛躍的に向上させる方法とは?一見かけ離れたかのように思える「トヨタ」と「ノーベル賞」の共通点に、ヒントは隠されていた。
閃光のように偉大な創造や発明はいつも、日々の小さなひらめきを共有し積み重ねた先に生まれる。
知の現場を駆けめぐる著者が照らす、新たな可能性の地平。
[ 目次 ]
第1章 ひらめきはだれもが持っている―「点火」を妨げるものはなにか(ひらめきはみんなのもの -
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脳科学者と中国文学者の対談。
欧米を追いかけてきた日本をあっさり抜き去った中国は、独自の進化を遂げた国だ。独特のバランス感覚で55の他民族をまとめ上げる中国のリーダーは尋常ではない力量と度量を持っている。
いま世界が中国に注目するのは、欧米とは異なる普遍を持っているからだ。
科学は一神教の宗教観が根底にある。20世紀、科学の進歩とともに欧米の文化が世界を席巻したのは偶然ではない。アジアは多神教だ。そのアジア的宗教観を根底にしたもう一つの普遍が中国にはある。
そして、日本は古来より中国の文化を取り入れ、そして20世紀は欧米の文化を取り入れた。いわば東洋と西洋のハイブリッドになる可能性を秘めている