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Posted by ブクログ
本が出たのは2010年ですが、対談が行われたのは、2006年。
コンピュータとの将棋の対戦の話も結構出てきますが、今読んでも、まったく古臭くないですね。
そういう意味では、コンピュータと人間の関係は、ある種、普遍的なものがあるのかもしれません。
この本を読んで面白いと思った部分は(、もしかしたら、この本の本筋からはずれるかもしれませんが)、日本将棋は、ルーツの一つに、交易がある、との説明。
「金」や「銀」は、まさに交易の対象ですし、「桂」や「香」は、香料や香辛料を意味する、とのこと。
相手から奪った駒を利用できる点も、交易をルーツにもつことに関わっているようです。
また、羽生さんは、将棋においては、勝負も大切だけど、それだけではなく、独特の美意識のようなものがある、と言っています。
谷川浩司さんとの対局においては、とくに強く意識するそうです。
その内容については、本書を読んで理解いただくのがよいと思います。
茂木さんのコメントについては、相手の考えを引き出している部分もある一方で、自論の展開も多く、ウザい部分も目立ちます(笑)。
が、それをうまく受けて話を消化・展開できる羽生さんは、やはり優れた頭脳・能力の持ち主なのだと思います。
Posted by ブクログ
読み終わった、、といいものか、どうか。。。多分いけない(笑)
この本で、というか、羽生さんの印象は、変わらない。さすがは、当代きっての天才、いや『人物』です。かれは、幼少のころから、頭角を現し、長く、本当に、ナガク、トップランナーです。言っていることも、納得の、ことが、多い、稀有な、トップランナーです。
彼を中心というか、周りの方々も、渋い、ひとが多く。。。彼の心境の変化、というものが、言葉や、態度や、棋風に表れ、表現され、みんなの心に届き、あらゆる、変化、となって、世の中をよき方向に『押し上げる』ことの可能性を持った、可能性の人、かな・笑
印象の変わったのは、むしろ、茂木さん、この対談は必見です。
Posted by ブクログ
”考える”ということをテーマに棋士 羽生善治と脳科学者 茂木健一郎が対談した貴重な一冊。
この対談に棋士 羽生善治の対局の真髄が見えたような気がして、非常に興味深かった。
対談形式の本というのは話がはずむほど、各論良し、総論悪しになることが多い。本書においても茂木氏は自身の持ち味を発揮し、話を予期せぬ方向に拡散する。しかし、羽生氏は常にテーマに応じた的確なポイントに話をシンプルに打ち返してくる。まさに、水平に広げる茂木 VS 垂直に深める羽生という構図で対談が進んでいくのだ。
特長的なのは、羽生さんは将棋盤の上を逸脱する話は、一切しないということだ。それなのに、話はあらゆる方向に広がっていく。おそらく羽生氏は類まれぬコミュニケーション能力から、自分の将棋のどのような話材が他のジャンルの人に興味を持ってもらえるのかを良くわかっている。しかし、それを皆まで言わずに相手に考えさせる(させた気にする)ということが非常にうまいのだ。それはおそらく対局を通じて養われた彼の美意識によるものであろう。
本題の”自分の頭で考えるということ”について、彼は明確にそれを言語化して説明はしていない。ただ、それを鮮やかな景色として見せてくれる。これもまた彼特有の美意識か。
最後にもう一つ、まえがきで羽生氏が、あとがきで茂木氏が、それぞれ「対談中、相手がどこか遠くに行っている瞬間があった」と感じていることだ。一流同士にしかわかりえないこの感覚。ぜひ一度味わってみたいものだ。
Posted by ブクログ
忙しければ忙しいほど脱線しまくりで
別のことをしたくてしたくてたまらなくなる、って経験
ありません?
僕はついに本まで買って、読んでしまうわけだ。
「自分の頭で考えるということ」
(茂木健一郎×羽生善治著 大和書房)
昨日(9月9日)かな?
グーグルは検索語句を入力し終える前の、
最終的に検索をクリックしなくても、語句を入力していくと
的確な情報を予測し、表示するサービスを始めるとの
ニュース発表があったばかりだ。有料ながらアメリカから始め、
数ヵ月後にはヨーロッパでもこのサービスを開始するようだ。
ヤフージャパンもこの世界ではグーグルに委ね、
「全検索」の世界では一人勝ちの様相を呈してきた。
それは確かに
『役に立たない情報でも、それが莫大な量に達した時、
全然違うものに
転化するかもしれない、たぶん初めてのケース』(羽生談)
に違いないと、僕も思う。
『量が質に転化して成功したケース』だと。
以下、(茂木談)を引用すれば
『現代はそういう時代なのかもしれませんね。
この問題と関係するかも
しれないですが、あれだけ一人勝ちしているグーグルは、
やはり大きな変化の象徴と言えるのではないでしょうか?
というのは、脳のはたらきの中でも、直感とか創造性とい
うものは機会では再現できないというこ
とで、三十年をかけた人工知能の研究は失敗したともなさ
れていた。
そこには原理的な壁があると、九十年代に我々脳科学者は
思っていた。
ところが、グーグルがやったのは、身も蓋もない古典的な
人工知能の手法だった。それでもやれることが実はたくさ
んあって、グーグルはそれを愚直にやった。それが大成功
しちゃったんです。直感とか創造性に対してロマンティック
な信仰を持っていた人たちは、敗れつつある。
それが現代の潮流です。』
ということらしい。
「全検索」の中から最善手の一手を繰り出すのが
「コンピューターの思考」なら、
「直感とか創造性」を信じ、また勝敗とは全く関係のない
「美意識」をも考慮に入れながら次の一手を考える
「人間の思考」には、
ただ単に「勝つため」だけではない、人間だけが持つ思考回路
があり、それが「逸脱」なのだ。
『ガチガチに管理しようと思っても』そこから逸脱したくなるのが
人間の本質なのだという。
なるほど。
だから、忙しくなればなる程、本なんか買っちゃうわけなんだ?(笑)
Posted by ブクログ
羽生名人の本は「決断力」を読みましたが、棋士の世界がどんなふうになっているのか興味があったので見ました。
今、棋譜がデジタル化されたことで、過去の対戦についての研究が急速に進んでいるそうで、30-40手位まではお互いに「○○年の△8段と□5段の一戦と同じ展開」という認識で打ちあうのだそうです。その段階でミスを犯せば即負け。問題はその後どう展開するか、でここに棋士の力量の違いがでるのだそうです。
『たとえて言えば高速道路を全速で走り、途中で車を乗り捨ててはだしで走りだす』
ような感じなのだそうです。
手を読むには直感を使うそうですが、羽生名人が言っているのは、
「直感は感情と密接につながっている」。だから間違う、と。
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