岡嶋二人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
目が覚めて気がつくと、そこは地下の核シェルター。3ヶ月前に事故死した友人の死に関係し、4人の男女が閉じ込められた。特殊設定が際立つクローズドサークルミステリ。
絶望感に苛まれながらも、必死に脱出を試みる4人。だけど、核シェルターがめちゃくちゃ頑丈でうまくいかない。
シェルターに閉じ込められているシーンがメインなので、読んでて重苦しいし、閉塞感が凄くてなかなかしんどい。
そして、極限状態に追い込まれた人間の心理描写がエグい。協力関係を築こうとする一方で、疑心暗鬼に陥ったりする。名探偵がいるわけでもない4人の間で、なぜ自分たちは閉じ込められているのか、なぜ3ヶ月前に事故が起きたのか話し合って推 -
Posted by ブクログ
データ分析に基づいた戦略で戦うプロ球団、その情報戦略部門を舞台にした不正、策略、駆け引き、そして殺人。それだけならまあミステリーとしてはありそうかなというところだが、この小説は40年も前に書かれている。当時は携帯電話はもちろんデジカメ、パソコンもポピュラーではない時代だが道具としてコンピュータ、それに画像、動画を取り込み、データ分析するという。そのことだけでもこの小説の凄さがあるが、昔読んだ時にそこまでわかっていたのか記憶はない。
いろいろと題材てんこ盛りで最後に向けての展開と回収は少々無理矢理かとも思えるがなかなかやってくれる小説。こういう岡嶋二人作品が面白いと思ったところ。プロットは徳山氏