【感想・ネタバレ】99%の誘拐のレビュー

あらすじ

岡嶋二人の代表作!末期ガンに冒された男が、病床で綴った手記を遺して生涯を終えた。そこには8年前、息子をさらわれた時の記憶が書かれていた。そして12年後、かつての事件に端を発する新たな誘拐が行われる。その犯行はコンピュータによって制御され、前代未聞の完全犯罪が幕を開ける。第10回吉川英治文学新人賞受賞作にして、2005年度「この文庫がすごい!」第1位のリバイバルヒットになり、改めてオカジマフタリの名を知らしめた作品でもある。刊行1988年。(講談社文庫)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

話は当然面白かった。
とにかく西澤保彦の解説。とても評価している作家だが、読み手としても優れている。
やはり岡嶋二人はいい。

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2025年10月03日

Posted by ブクログ

ミステリー書評
読書レベル 初級〜中級
ボリューム 444頁
ストーリー ★★★★★★!
読みやすさ ★★★★★★!
トリック  ★★★★
伏線・展開 ★★★
理解度   ★★★★★
読後の余韻 ★★★★

一言書評:
面白い!!
倒叙ミステリが好きな方にオススメの1冊!そしてまさに一気読み!ぐいぐいぐいーっと惹きつけ方が半端ないストーリー展開は圧巻デス!

初めて読む作家さんでしたが、文章の構成が秀逸過ぎる!例えば、
①Aが起こった
②なぜAが起こった?
③もしかしたらBではないのか?
④いやBはあり得ない
⑤Cという可能性は?
みたいに、読み手の思考を手玉に取るような書きっぷりで、「そうそう!そこなんだね!」「確かに、そこが疑問!」みたいに寄り添ってくれるから、読み心地も抜群でスラスラと読めてしまう。

登場人物も少ないため、そう言った意味でも読みやすいミステリでした!

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2025年07月04日

Posted by ブクログ

 完璧な誘拐事件を描いたミステリー小説。実際は犯罪小説と表現したほうが正しいか。
 血なまぐさい描写がなく、スラスラ読みやすい。
 早い段階で犯人が分かるので、誰がやったのか解き明かすというミステリー小説を想像していると本作は楽しめないと思う。
 一番の楽しみどころは身代金となる物の受け渡し方法だ。実際、その描写がかなりの量を占める。鮮やかな犯行を追いながら登場人物の誰を応援するかによって楽しみ方が変わると思う。

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2025年04月11日

Posted by ブクログ

岡嶋二人の本で1番好きな作品
すごすぎて震えた、、初めての感覚、、
ラストになるにつれて終わる悲しみと、この後どうなるのか早く知りたいという感情がぶつかった。
一度でいいから読んで欲しい作品。

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2024年05月03日

Posted by ブクログ

疾走感があって、結末が気になって仕方なかった。後半は止められず一気読み。面白かった。古い作品なのでどうかな?と思っていましたが、もともと技術的なことに疎いので、わからなくて当たり前で読めたのがよかったのかも。

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2025年10月29日

Posted by ブクログ

何処かしらに古臭さや中二臭さはあるのだが、逆にそれが誘拐というゲームの面白さを表現している。
読み返す度にその興奮は増えていく作品。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初岡嶋二人さん。
日本では珍しいコンビ作家さん。

なによりもまず読みやすくて、ぐいぐいストーリーに惹き込まれました。
コンピューターで制御された誘拐事件、という一味違ったミステリーが、犯人の立場でも、被害者や警察たちの立場でも楽しめて、とても面白かったです。

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2025年08月29日

Posted by ブクログ

一気読みした。
約35年前に書かれた技術が現在普通に使われてるのに驚き。
今の技術ならもっとすごい誘拐できそう。

慎吾が誘拐されたときの詳細も知りたかった。

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2025年04月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

20年前に起こった幼児誘拐事件。
身代金5000万円の要求に対して、会社の再起をかけた費用5000万円を準備。

そして20年後今度はその被害者であった幼児が、新たな誘拐事件の身代金受渡人に。

誘拐事件の真実とそこに至るプロセスが面白かった。

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2025年04月06日

Posted by ブクログ

 過去に起こった誘拐事件と20年後に起こった誘拐事件の二部構成になっていて、特に後半の誘拐事件は20年前の誘拐事件と共通するような部分が見られ、誘拐犯と警察の攻防やどのような結末を迎えるのか気になりながら読み終えた。また後半の、コンピュータなどの当時の最先端の技術を駆使した誘拐で警察側を翻弄する場面が「犯人はかなりの知能犯だな。」と不謹慎ながら感心させられた。ラストでタイトルの意味がわかるのも良かった。

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2025年01月02日

Posted by ブクログ

幼い頃にドラマを観て、小説を読んだけれど、うん十年ぶりに小説を読み返した。面白い。やはり面白い。クラインの壷も読み返したい。

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2024年09月05日

Posted by ブクログ

1988年に出版された本とはとても思えない。チャットやBBSといったコンピュータ用語から、対話型AIアシスタント、半導体企業などが出てくるが、技術的なギャップを感じずに読めてしまう。これだけで唯一無二の読書体験ができます。
ラップトップ(ノートパソコン)を公衆電話に繋いでチャットを行うとか、無線でヘッドセットに指示が来るシーンとかあるんですが、昭和でも出来たんですね。
スーパーファミコンすら発売していなかった時期にこれだけ技術を盛り込んだ内容を書けたなんて凄すぎる。

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2024年05月13日

Posted by ブクログ

ほんとに1988年に書かれた小説なのか?
当時で言うと近未来SFミステリー
「OCR」「電子掲示板BBS」「チャット」「オンラインゲーム」etc 
現在のデジギア・テクノロジーを見事に的中させている
まだ普及してないのは「音響カプラー」位でしょうか?

■「しかし、私みたいな素人には信じられないのですよ。コンピュータと人間が話をするなんて」
「ええ、そうですね。しかし、近い将来にはそれが可能になるでしょう」
→AIが人間相当に感じる知性をもつ時代も近い。もうすぐだ!
書いている時代レベルはELIZA相当なのに凄い
あと数年後これを読むとまた違った感想になるかも?

岡嶋二人はやはり未来人
99%で100%に満たないのは、当時のテクノロジーでトリックを証明できない所にかるかもしれない

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2024年05月05日

nk

購入済み

誘拐ものに定評のある岡嶋二人作品の中でも特に傑作との評判の高い本作なのですが、筋立てとしましてはシンプルな犯人当て推理小説ではなく、割と最初の段階で犯人の正体がそれとなく分かるような書き方がされてまして、いわゆる倒叙スタイルのような感じで話が進んでいきます。とは言いましても犯人が完全に明示されてる訳ではなく、読んでいる内に多分そういうことなんだろうなと思いながらも、でもどうやってこれを実現しているのかというハウダニットの謎が積み重なっていくという岡嶋作品ならではの面白さがあります。また後半の身代金の受け渡しの為に高速道路をひた走ったりスキー場でのアクロバットな活劇シーンは映像化にも向いている感じです。個人的には犯人の意外性から、この内容で倒叙スタイルではなく、最後にどんでん返しで犯人が明かされるスタイルで読みたかったとも思うのですが、ただそうしますとトリックとして使われている当時としての近未来的なハイテク機器の説明があまりにもマニアック過ぎて、そんなの分かるかよというツッコミが入りそうですが。

#ドキドキハラハラ

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2021年12月17日

SNK

購入済み

今読んでも新鮮。

インターネット、AIなどがある今の時代に読んでも新鮮で次はどうなるのかドキドキしながら読み進めることができる(犯人はわかっているのに!)。

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2019年05月18日

Posted by ブクログ

かつて岡嶋二人という作家がいた。人さらいの岡嶋の異名を持つ彼らの持ち味が光る一冊だ。ジャンル的にはミステリだとは思うのだが、個人的にはサスペンスよりだと認識している。ミステリはHowに、サスペンスはWhyに重きを置いているんじゃないかと思う。岡嶋二人はHowの部分も秀逸だ。だけど、Whyが人間臭くて好きなんだよな。どんなに秀逸な計画でも、些細なことで思惑から外れる。それでも走らせてしまった計画を最後まで走らせるその覚悟と執念が見応え抜群。

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2025年08月31日

Posted by ブクログ

PCプログラムが指示を出して誘拐事件を
起こすという設定のミステリー。

途中の物語の疾走感は素晴らしい。
読んでいて状況が目に浮かぶし
夢中になって読んでしまう。

ただラストが一気に急降下して
つまらない。
オチらしいオチも無く今までの
盛り上がりもあったせいか
一気に冷めてしまう。
もったいない作品だ。

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2025年04月14日

Posted by ブクログ

最初の読み始めは、これはめちゃくちゃ面白くなるのではないかと感じさせたが、読み進めるにつれてそんなにかなぁといった感じ。そんなに日本の警察も無能じゃないと思う。

でも、最後まで面白かった。
タイトルにちょっと騙された。

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2025年04月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ


まあまあかな?
先が気になる!面白い!て感じではなかった。先が読めるというかどんでん返しなことは何一つなく。
結局主人公は奪ったダイヤモンド何に使うんやろ?

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2025年03月14日

Posted by ブクログ

かって誘拐事件があった。その当事者の手記により語られ、そして現在で事件が起きるという2部構成の物語。
最後のほうがあっさりしすぎてもう少し印象に残る部分が欲しかった

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2025年01月08日

Posted by ブクログ

前後半の二部構成
前半は誘拐される側
後半が誘拐する側
特に後半は倒叙物として描かれている

物語の時代的にはかなりハイテクな手法を取ってアリバイ作りを行い終始警察を翻弄している
結末で99%の誘拐の意味が分かると思う

回収しきれていないところがあったりとちょっと残念な部分があった

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2024年12月11日

Posted by ブクログ

前半はページを捲る手が止まらない。序盤から、この先どうなるんだろうと犯人の指示に釘付けだった。

後半は犯人の視点で進んでいく。疾走感はあるが、ハイテクすぎて少しついて行きづらいところも。過去と現在の2つの事件の関係もわかったが、恨みや怨念が色濃いわけでもなく、あまり強い結びつきがなかったがどうしてここまで大それた事件にするのかはよくわからなかった。

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2024年11月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久々に犯人側視点を含んだ作品を読んだ。
初めに始まる父親の無念を胸に息子の慎吾がその当時のハイテクを駆使して1人で時間を成し遂げる。

父親の事件に関わる間宮と慎吾は、不思議な距離感を保つなぁと思いながら読んでいた。
慎吾からしたら父親の手記をみたら間宮のことを許せないだろうな、と思うけど。
それを直接手を下すわけではなく、誘拐事件を通して追い詰める。
慎吾が間宮が自分に対しての愛情や、後悔の気持ちを持っていると知っているから。
ある意味、直接より残酷な復讐なのかもしれない。

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2024年10月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

過去の事件〜現在の事件の前半部分までは楽しめたが中盤(犯人の指示に従って移動を繰り返す場面)はダラダラ引き延ばされている感じがして退屈だった。
あそこをもう少しコンパクトにまとめればもっとおもしろかったと思う。

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2024年09月29日

Posted by ブクログ

クラインの壺と似たような感想を、持ちました
発売年を考えると当時は凄く斬新なハイテクアイデアなのだと思いますが、
今となってはそれが割と現実になりつつあるということで、
何十年も前にこれを思いついたのは凄いですが、
2024年の読者からすると、割と普通にありそうな技術なので、驚きは少なかったかなと思いました。

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2024年09月02日

Posted by ブクログ

クラインの壺が大好きなので読みました。
発売当時これはかなり面白かったんだろうなと思う反面、今や当たり前に使用しているテクノロジーが近未来だった過去を知ることができてワクワクした。今出てる本を読む理由と、名作はいつまで経っても名作であり続けることの難しさも感じた。

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2024年06月11日

Posted by ブクログ

5歳の子供が誘拐に遭いその事件を父親は手記に遺した。それから数十年後かつて誘拐事件に関連するように新たな誘拐事件が発生。それはコンピュータを使った完全犯罪だった。とにかくノンストップで事件が展開していき読む手が止まらない。コンピュータ関連の知識も凄いし、犯人が考えた完全犯罪のトリックも緻密に計算されていて驚く。
これだけの濃い内容を一冊におさめている事に興奮が止まりませんでした。

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2024年05月22日

Posted by ブクログ

「第1章『誘拐する側』で書かれる1968年の事件」
「第2章『誘拐される側』の目線で書かれた19年後の事件。」
と新装改訂版の表紙に書かれていて面白そうだと思った。

最初の方に犯人がわかるので、倒叙型のようだけど、2つの事件とも犯人の心理はほとんど語られることがなく、淡々と事件が進んでいく感じ。

1988年当時だとパソコンを使用しての誘拐は前代未聞だったと思うけど、現在では驚きがない。

同じ著者の『クラインの壺』は現在よりも技術が先に進んでいたのでSFのような面白さがあったけど、『99%の誘拐』は古さしか感じなかった。
もっと犯人目線の心理的な描写を期待していたので物足りなく感じた。

でもストーリーや展開は面白かったし、読んでいて辛くなるような誘拐ではなかったのは良かった。

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2024年04月15日

Posted by ブクログ

1988年の作品のため、登場する技術は少々古めかしいものがありますが、それはそれとして楽しめました。
サスペンス色が強く、ハラハラドキドキの展開が面白かったです。

ご覧いただきありがとうございました。
素敵な本に出会えますように。

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2024年02月25日

Posted by ブクログ

1988年の時点でこの作品が描けた事は素直に凄いと思う。作品の全体像と文章がスッキリとわかり易かった。

倒叙形式で犯人が途中で分かるタイプのミステリです。

後半の誘拐事件の犯人が最後の最後まで分からないパターンだったらもっと盛り上がってスリリングだったかな。

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2023年12月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『スペース・シャトルだって完璧に計算されている。
それでも落ちる時は落ちる。』

あと1%はなんだろう?と思いながら読んだ。

二つの誘拐の動機は自己防衛と復讐のためなんだけど
そこらへんの心理描写が十分だとは思えなかった。
というか、人間ドラマを敢えて不十分に描いて、
最先端のツールを使った鮮やかなトリックに読者の視点を誘導するのが狙いのはず。
そして読み終えてタイトルの深い意味に気がつくと。

完全犯罪に達していない理由は
間宮にとっては慎吾、慎吾にとっては間宮の存在なんだと思う。

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2024年01月18日

Posted by ブクログ

「この文庫がすごい!」で第1位になった本だそうです。
母親と本屋に行ったときに見かけて、「これおもしろそうだよ」と買わせました。
話は、読みやすかった。
でも、とくにおもしろくもなかった。
パソコンによって誘拐が進んでいくっていう設定はおもしろかったし、こんなの思いつくなんてすごいなぁと思ったけど、なんかイマイチな印象。
「この人の、他の本も読みたい!」とは思えなかった。

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2023年08月28日

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