岡嶋二人のレビュー一覧
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ネタバレ単なる酒に酔った喧嘩での致死事件と思われたが、実は金を強請るために仕組まれた犯罪だった。 五件目の致死事件が起きた直後、警視庁刑事部の秘密部外組織が密かに動き始める。
酔っ払い同士の些細な口論、絡まれた相手を振りほどいただけのつもりが、相手を死に至らしめていた。 実際に起こってもおかしくない致死事件、それが裏で仕組まれていたとは・・・ 身の回りにそんなことがあったらと思うと恐ろしい。 何よりも、そんなことを思いつく事がすごい! そして警視庁刑事部の秘密部外組織の存在。 トップの菱刈は恐ろしく冷静で、すこぶる頭の回転が速い。 この人にかかったら、どんな事件もすぐさま解決してしまうのでは思うほ -
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ネタバレ岡嶋二人による、初期の競馬三部作の一作。
中央競馬会に、要求に従わなければ「伝染性貧血症」のウィルスを馬に接種するという脅迫状が届く。要求は八百長レース。妻の父で競馬会の理事でもある江戸川から委託されて隠密理に調査を始めた八坂がたどり着く真実とは。
デビュー作「焦げ茶色のパステル」もそうだが、新人作家の作品とは思えない完成度の高いミステリで、複雑に絡み合った様々な登場人物のいろんな思惑が、終盤に見事に解きほぐされて行く様子は一種のカタルシスを読者に与える。30年前の作品ゆえに、現在とは若干の状況の違いがあるだろうが、知識がなくてもちゃんと理解でき、会話主体で人の感情を表現し、最後まできっちり読 -
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岡嶋二人『珊瑚色ラプソディ』
ミステリというかサスペンス・・・
ん?ミステリーとサスペンスの違いは・・・?
犯人が最初から分かってるのが「サスペンス」で、犯人が最後に分かるのが「ミステリ」・・・なんていう分類もあるみたいだけども、『【サスペンス】小説・ドラマ・映画などで、筋の展開や状況設定などによって、読者や観客に与える不安感や緊張感。』
てことで、サスペンスになるのかな?(正直、どっちでもいい)
物語の舞台は春先の沖縄、記憶を失った花嫁の奇っ怪な出来事を解明しようとするオーストラリア帰りのフィアンセの一人称で進められる。
ずっとハメられている感で敵を探るのだけども、終末には、なんと・・・ -
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ネタバレこれは、すごい。
こんなお話をよく思いつく。
天才!!! 感動!
犯人そいつか!!!
裏で動きながら犯人に詰め寄る
天才集団の(なんでもお見通しなのじゃ)って感が
かなり良かった!こういうの好き!コナン風!
【あらすじ】
ちょっとしたイザコザに巻き込まれ、逃げようとした相手の体に
触れたとたん、その人は倒れ、打ちどころが悪く・・・
大都会・東京ならではの、そんな殺人事件は連続発生。
だが、逮捕されなかった加害者には、死者からの脅迫状が届く!
動き出したのは警視庁刑事部のマル秘部外組織。はたして犯人は
見つかるか!?
登場人物。とくに、マル秘部外組織の人たち -
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乱歩賞受賞昨の“焦茶色のパステル”がめちゃくちゃ面白く
その前昨である本作を無性に読みたかった所
偶然、古本屋の100円均一コーナーにあり
これぞ“運命”と小躍りした上での
購入&一気読みとなりました。
いやぁ~受賞作より本作のほうが
断然面白い!
読む前からいろいろな所で
落選理由(トリックが既出&実現不可)については
耳に入っていたけど、これは問題ないレベルだと思うなぁ。
あとがき部分で岡嶋氏ご本人が述べているけど
あくまで材料が同じなだけで、どう料理するかが腕の見せ所なんだから。
そもそも大乱歩も結構やってたはずだし(笑)。
まぁ、既出作品(氏によると夏樹静子氏の“五千万円すった -
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ふふふ、見たか、岡嶋二人は不死身なのである。岡嶋二人は、まだ終わっていなかった!
まさか、ミステリ・ファンで彼らのことを知らないなんていう人はいないと思いますが、仮にもしそういう人がいたとしても、彼らがコンビを組んで活動したのが、1982年から89年までのわずか8年間しかなく、ゲーム・ブックやノンフィクションを入れても29冊しか著作を出していないので、仕方のないことかもしれません。
そんな彼らの新刊本が出るとは、お釈迦さまでも気がつくめぇ、こいつは春から縁起がいい、なんちゃって。
なんといっても、私のような往年のファン(?)のみならず、復刊や再刊ではなく新刊が出されたことによって、まっさ -
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読むたびに思い出しますが、岡島二人さん、文字通り「二人」なんですよね。
一人で文の構成を練るのでも悶々とするのに、よく二人で書けるな~と感心します。
「Out drawback」が続いてるのかなんとなく軽いタッチの物を選んでしまう今日この頃。
なんでも屋の大蔵さんに癒されました。
短編集なのでトリック、キャラの発展はどうしても限度がありますが、その中でも主人公の大蔵さんは「昔ながらのいいおじちゃん」でとても好感が持てます。
物腰は柔らかいけど芯は強い、ポジティブ思考な人は、その人の存在だけで心温まるものです。
話がよく脇道に逸れますが、それも彼のキャラの一つとして好きになります。
やっぱり -
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世界ジュニア・ウエルター級タイトルマッチ15回戦
チャンピオン アルフレッド・ジャクソン VS. 挑戦者 琴川三郎
この試合は、因縁の対決と言われていた。引退した前のチャンピオン最上永吉は、琴川の姉と結婚していた。世間は、琴川にとって義兄の雪辱戦になるからだ。
この試合の二日前、ジムで琴川を待ってた最上の元に青い顔で駆け込んで来た妻。この時間は、仕事をしてるはずでは?と、疑問に思い妻の話を聞くと子供が誘拐されたという。駐車場で突然襲われ、育児所に預けるはずの生後10ヶ月の息子を誘拐されたのだ。妻の手には、子供を誘拐した手紙。そして、ジムの電話が鳴った。琴川を呼び出す電話だった。琴川が -
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クリスマス・イヴの日に、恋人未満のカップルが
山奥にある友人の別荘で友人夫婦と婚約したカップルと6人で
楽しい一夜を過ごすべく、車を走らせる。
予定より随分遅れて到着した二人を迎えたのは真っ暗な別荘。
またいつものようにからかっているんだと思いつつ別荘に入ると
そこには友人の血まみれの死体が・・・
電話線は切られ、車は壊され、逃げ場のない二人に襲い掛かる
まるで「13日の金曜日」のジェイソンのような無差別殺人鬼。
途中で別の別荘に隠れていた友人の一人と合流し、また他の別荘の
オーナーである老紳士とも協力してなんとか脱出を試みるが
殺人鬼の前に次々と倒れていき・・・
息もつかせぬ展開にドキドキ