岡嶋二人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ高額の競走馬が移送中に事故で骨折し、それを隠ぺいするために競走馬の身代金誘拐事件を偽装。倒叙形式で1日ごとにその様子が描かれ、その中に意表を突く出来事を2つ盛り込み、クライマックスである身代金引き渡し当日の土曜日へと突き進んでいく展開は無駄がなく、引き込まれる内容であった。
「第6章 金曜日」が終わった時点で、犯人がどうやって、安全に身代金を詐取するのかを考えてみて、ひとつの方法が思い浮かんだ。ヤマ勘にすぎないが、結果的にほぼそのとおりの方法であった(細かい計算はしていないし、詳しいシステム上のことまではわからなかったが)。映画「スティング」のような、意表を突く、鮮やかな手際だ。
主人公がその事実に気づいた後、さらにいくつかの疑問点が示されるが、そちらの真相の方は伏線があちこちに散らばっていて、わかりにくい。
主人公の朝倉は、事件のからくりを見抜いたり、犯人がこれから取る行為の危険性に気づくなど、鋭いところもあれば、北海道に行った際に尾行のことすっかり忘れていたり、ある人物の正体を勘違いするなど、迂闊なところもある。 -
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ネタバレ2017年13冊目。
「眠れぬ夜の殺人」から間を開けずに続編。
いやー・・よくできてるなぁ・・。
相変わらず3人の絡みもいいし、ホントに1つ1つがつながってく感じとかもうあっという間に読んでしまった。
もちろん、やはり今とは色々勝手が違うから、んー・・って思うところもあるけど、それでもやっぱり面白かった。
あたしは、続編の方が好きかな。
2022年8月再読。
やっぱ好きだなぁ…ソーレンw
眠れぬ夜の殺人から続けて読んだ。
今回の再読では最初の方が好きかも。
法月綸太郎の解説読んで、あーそうだったのかーと納得しつつさみしくなった。 -
Posted by ブクログ
宝飾デザイナーの香苗は
突然の刑事の訪問を受けた。
競馬評論家の夫・隆一の知人が殺害され
直前に夫が被害者を訪ねていたという。
その夫も、訪れた先の牧場で猟銃により
殺害されてしまった。
隆一と共に牧場長と一組の
サラブレッドの親子が犠牲となった。
夫は何故殺されたのか。
香苗は親友の芙美子と共に
事件の真相を探る。
ただ競馬に携わる人間が
事件に巻き込まれた、というのでなく
競馬、サラブレッドが事件の核心に
深く関わってくるのだから、
競馬ファンとしては堪らない。
すっきりとして非常に読みやすく
テンポの良い文体が特徴的。
登場人物のキャラも非常に魅力溢れる。
特に探偵役の芙美子は、
自由奔放でエネルギッシュ。
女性らしさは全くないが、
機転が利き、鋭い観察力で
事件の真相へずんずんと進んでいく。
女性2人で挑んだ危険な冒険も
ハラハラさせてくれた。
競馬を題材の中心としているが、
知識のない読者も十分に楽しめる作品。
どんでん返し、予想外の強烈な一撃、
というのは無かったが、
何故事件が起こったのか
いわゆるホワイダニットという所が
よく出来ていて楽しめた。 -
Posted by ブクログ
9篇の短編集。目新しさはないものの、突拍子のない不満な展開などもないので、読みやすいと思います。
【記録された殺人】事件に関わった人物達の証言で話が進みます。証言が増えていくほどに事件の全容が見えてきます。
【こっちむいてエンジェル】【眠ってサヨナラ】この本はそれぞれの話が独立した短編集ですが、この二篇は同じ人物が主人公です。サッパリしてるけど愛情深い主人公に好感が持てました。
【バッド・チューニング】追い詰められると無茶なことを考えてしまうものなのかと切なくなりました。
【遅れてきた年賀状】重い話ではないので気楽に読めました。
【迷い道】ねっとりとした怖さがある話。男女は、好き同士のラブラブの時はいいんですけどね…。片方だけの気持ちが変わってしまったら、大変ですよね。
【密室の抜け穴】【アウト・フォーカス】わかりやすい謎解きだと思います。
【ダブル・プロット】岡嶋二人ファンなので、楽しめました。 -
Posted by ブクログ
サブタイトル「5W1H殺人事件」と、講談社文庫ということで、80年代の赤川次郎か夏樹静子かという先入観で読み始めたものの、面白い。
まずカメラを調査している探偵が持ち主のもとに向かうと死体が見つかる。その次は突然、別の探偵が喫茶店探しということで、短篇集かと思っていたところ、実は謎の依頼者が同一で…という、なかなか斬新な展開。しかも各章で、有る1点について徹底的に調べる。例えばカメラの修理履歴だったり喫茶店の電話帳、果てはコンピュータープログラムのバイナリコードまで。なかなか最近の作家には出来る技じゃない。
全体を通して、ほとんど姿を表さない共通の依頼者を軸に、視点を章ごとに切り替えるというテクニックに溺れること無く、読者を引っ張っていく文章力や、それぞれの登場人物の魅力的な性格など、非常によく出来た推理小説だ。1980年代はこのレベルの推理小説がよく有った。
ダメ出し。1988~9年頃に書かれたようだけど、その頃は2バイトの文字も普通に有ったし、そもそもフロッピーディスクが当たり前であって、若干そこらは古い。
また、最後のオチがうーん、という内容なので、オチに対して星一つ減点。