岡嶋二人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ミステリー書評
読書レベル 初級〜中級
ボリューム 444頁
ストーリー ★★★★★★!
読みやすさ ★★★★★★!
トリック ★★★★
伏線・展開 ★★★
理解度 ★★★★★
読後の余韻 ★★★★
一言書評:
面白い!!
倒叙ミステリが好きな方にオススメの1冊!そしてまさに一気読み!ぐいぐいぐいーっと惹きつけ方が半端ないストーリー展開は圧巻デス!
初めて読む作家さんでしたが、文章の構成が秀逸過ぎる!例えば、
①Aが起こった
②なぜAが起こった?
③もしかしたらBではないのか?
④いやBはあり得ない
⑤Cという可能性は?
みたいに、読み手の思考を手玉に取るような書きっぷりで、「そうそう!そこなんだね!」「確かに、そこが疑問!」みたいに寄り添ってくれるから、読み心地も抜群でスラスラと読めてしまう。
登場人物も少ないため、そう言った意味でも読みやすいミステリでした! -
Posted by ブクログ
先日読み終えた歌野さんの本の解説で知った著者。変わった名前だなと思っていたのだが実際に2人で書いておられるらしい。井上泉(井上夢人)さんと徳山諄一(田奈純一)さん。井上さんは知っていたが徳山さんは初耳。そしてその徳山さんは2021年に他界されていると。まぁ詳細はWikipediaで読んでください。
この作品、ミステリの完全版、パーフェクトミステリのように思える。5W1Hを駆使した謎解き。1人の女性が各章で探偵事務所に依頼をもたらす。各章を読むだけではその大きな謎には辿り着けない。そして終章で初めて全てがつながり、犯人が炙り出される仕組み。カセットテープのデータに時代を感じる。最後、犯人はちょっと反則気味だけど構成がとても面白かった。
岡嶋二人さんの作品はまだこれが初読みなので、今後も楽しませてもらおう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレまさしくノンストップ。次々と変化していく展開には一寸の隙もなく、読者を全く飽きさせない。
前半は倒叙モノ、そして犯人の計画外の事件が起こり、もう1人の犯人が捕まったら自分も捕まってしまうという動機により中盤からは犯人=探偵役の構図へとすり替わる。
徐々に朝倉に感情移入していき、気づいたときには"バレるな"と思っている自分がいる。
倒叙モノはあまり読んでいないのだが、やはりこれが倒叙モノの醍醐味だろう。
だがやはり本書の見どころは身代金の受け渡しのトリックだと思う。
犯人が馬券を買うことを指定してきたときにようやく気づいたが、このトリックにはかなり驚いた。
直接お金を受け取るというわけではなく、間接的に得をする。複合馬券の引き換えという問題は残るが、かなり安全性の高いトリックであることは間違いない。
岡嶋二人の良さが非常によく出た作品。 -
Posted by ブクログ
岡嶋二人、2冊目。前に読んだかどうかも忘れているが、多分これは初読み。
3億2千万円の2歳馬(今でいう1歳)が輸送中の事故で骨折し、共有する他の馬主にそれを隠すために、馬の誘拐事件をでっちあげる。
20世紀にセリで3億円以上した高馬というとサンゼウス(3億6050万円)を思い出すが、サンゼウスは1988年生まれなのでこの本が書かれたよりもずっと後。
時代的にイメージに近い馬というと1979年生まれのハギノカムイオーだけども、カムイオーは1億8500万円だもんな。まあ、いいけど。
どんな計画かも知らされていないながら、こちらも主人公になった感じで読み進め、警察の捜査に加えて謎のスカGの女が絡んで、結構キリキリする展開。
馬の誘拐というとシャーガー事件(1983年2月)を思い出すが、馬を誘拐してもレースに出したり種付けしたり出来るわけでもないし、飼っておくだけでも大変だし、あまりメリットはなさそうな。
まあ、本作は狂言だからあまり関係ないけど。
それにしてもこの本が書かれた頃は丁度私が本格的に馬券を買い始めた頃だが、青色のゲートなんて懐かしいね。東京に右回りのレースがあったことは知らなかった。
ユニット馬券やオッズ表示のことなど今から考えると隔世の感だが、それをうまいことトリックに利用していて、、、このトリックを見て、この本を読んだことあるのに気がついた…。
私の記憶には、このトリックと該当のレースが終わった後の寒々しい競馬場の風景しか残っていなかったのだが、一頭の馬に対する多くの人の思惑が二重三重に蠢いて事件を形作っていたことが明らかになる作りこそが、本作の値打ちだったのを改めて思い知った。