岡嶋二人のレビュー一覧

  • クラインの壷

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    やーばい。
    これは面白い。一気読みしてしまった。
    めっちゃ好み!

    1989年の作品なのだが、現代SFミステリーと言っても遜色ない。
    むしろ最近の方が話題になっても不思議はないのでは。

    ゲームブックの原作を売却した主人公、上杉彰彦が、イプシロン・プロジェクトというVR企業の開発した新作ゲームの体験をする。
    そのVR機器が通称「クラインの壺」という。
    内容を知らないで読んだもん勝ちですので、これ以上は書きません笑

    33年前、、、。
    1999年頃マトリックスが賑わせ、MACやWindowsが出回りPCを個人で所有する世の中になっていきチャットルームや BSSが盛んになっていました。
    そこからの

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    2022年02月11日
  • クラインの壷

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    30年前に書かれたVRのミステリー、次々展開される物語がスゴイ! 圧倒的に★5

    新しいゲームのテストとしてVRを体験する主人公がトラブルに巻き込まてしまい、真相の究明と解決に奔走する新進気鋭のミステリー。

    レビュー自体がネタバレになるので何も語れませんが、平成元年に既にこの設定、この真相ですか… すげーよ。内容もわかりやすく、どんどん話が展開されて、純粋に面白い! 現代の映像技術と演出で、もう一度連続ドラマを作ってほしい。

    ミステリー好きは絶対読んどけって作品、こんな小説にであえて幸せです。

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    2022年01月11日
  • 増補版 三度目ならばABC

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    ネタバレ

     一人で考えても発想に限界。二人の個性がぶつかり、発想が止揚する。二人が化学反応のように合作する。そのようにして「おかしなふたり」の岡嶋二人ができた。
    「電話だけが知っている」の制作過程が説明されていて興味深かった。
     しかし多忙さの中で化学反応をする時間が取れなくなり、歯車が狂っていく。後半の「衰」への下り坂は痛ましい。
     

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    2021年11月29日
  • あした天気にしておくれ

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    ネタバレ

    まさしくノンストップ。次々と変化していく展開には一寸の隙もなく、読者を全く飽きさせない。

    前半は倒叙モノ、そして犯人の計画外の事件が起こり、もう1人の犯人が捕まったら自分も捕まってしまうという動機により中盤からは犯人=探偵役の構図へとすり替わる。
    徐々に朝倉に感情移入していき、気づいたときには"バレるな"と思っている自分がいる。
    倒叙モノはあまり読んでいないのだが、やはりこれが倒叙モノの醍醐味だろう。

    だがやはり本書の見どころは身代金の受け渡しのトリックだと思う。
    犯人が馬券を買うことを指定してきたときにようやく気づいたが、このトリックにはかなり驚いた。
    直接お金を受け

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    2021年09月20日
  • クラインの壷

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    仮想現実(VR)を背景としたSF仕立てのミステリ。30年以上前の作品(映画「マトリックス」より更に10年前!)だが、設定は古びていない。というよりも、むしろ、VR技術が進んだ今のほうが、リアリティをもって受け入れやすい作品ではなかろうか。

    「夢と現、どっちかな?」という、「胡蝶の夢」からある古典的な - VRという設定であれば必然的ともいえるテーマだが、ミステリらしく、その判断のためのヒントも適度に散りばめられており、謎解きとして普通に楽しめる。終盤は、そうした伏線が回収されつつ進んでいき、「うんうん、そうだよね」などと、心の中でつぶやきつつ、このまま事件解決にむかっていくものと思って読んで

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    2021年09月05日
  • クラインの壷

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    ポケベルとか言ってる時代に、VRの更に先を進んだ世界を描く先見性が凄い
    仮想世界に対する空想を古今東西誰しもしてきた事だとしても
    いずれこんな体験が出来るのかなと
    途中までの展開はおおよそ予想はつくがそれ以降、読者もこの作品の中の人物も内と外どちらにいるのかわからない。評価の分かれそうな部分
    現実と仮想世界の区別がつかなくなるのは恐ろしいし寂しいなと感じた
    しかしいまこの感想を書いている自分が仮想世界の住人ではないという事を証明する事もまた、出来ない
    はじめのところから始めて、終わりにきたらやめる事にする

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    2021年02月21日
  • あした天気にしておくれ

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    岡嶋二人、2冊目。前に読んだかどうかも忘れているが、多分これは初読み。

    3億2千万円の2歳馬(今でいう1歳)が輸送中の事故で骨折し、共有する他の馬主にそれを隠すために、馬の誘拐事件をでっちあげる。

    20世紀にセリで3億円以上した高馬というとサンゼウス(3億6050万円)を思い出すが、サンゼウスは1988年生まれなのでこの本が書かれたよりもずっと後。
    時代的にイメージに近い馬というと1979年生まれのハギノカムイオーだけども、カムイオーは1億8500万円だもんな。まあ、いいけど。

    どんな計画かも知らされていないながら、こちらも主人公になった感じで読み進め、警察の捜査に加えて謎のスカGの女が

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    2020年12月12日
  • どんなに上手に隠れても

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    本作は文庫解説の東野氏が絶賛するのも納得の傑作だ。やはり誘拐ものは岡嶋作品の真骨頂なんでしょうね。本当に読み始めたら止まらなくなる。大手広告代理店による劇場型犯罪、執筆当時としてはかなり斬新だったろうな。

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    2019年05月12日
  • あした天気にしておくれ

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    「焦茶色のパステル」に勝るとも劣らない傑作。別の作品にあるのかもしれないが、オッズの仕組みを利用した身代金の受け取りなどは本当に鮮やかで、何か爽快な気分になった。終わり方が少し気に入らないが、そんなことは些末に思える素晴らしい快作。

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    2019年04月24日
  • 解決まではあと6人

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    これは傑作。個人的にもこの展開はすごく好きなパターン。これは絶対に最後まで犯人はわからない、がこじ付け感が全くないのがスゴイ。こんな作品を読むとその日は幸せな気分になる。

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    2019年04月11日
  • 焦茶色のパステル 新装版

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    本作を読まずしてミステリーが好きです、なんて言ってはいけないですね、すいません。というぐらいの記念碑的作品。20数年の競馬ファンということもあり、タイトルはやはり「黒鹿毛のパステル」にしてほしかったとは思いましたが、まあ本当に大傑作で文句のつけどころがないわけです、タイトルぐらししか。
    この歳になって岡嶋作品童貞であることを本当に恥ずかしく感じています。まだ余命のリミットが多少あると思いますのでやりまくり、では無かった、読みまくりたいと思います。

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    2019年04月06日
  • クラインの壷

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    むちゃむちゃ面白い!
    ノンストップで読めてグイグイ引き込まれる!
    今でこそあり得そうな話だが、これが書かれたのが30年前なんて信じられない!
    文章も古くさくなく、最近の本って感じ。

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    2019年02月20日
  • なんでも屋大蔵でございます

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    面白かったです。なんでも屋の大蔵さんが、事件に遭遇したときの話をしてくれるという話です。最終的に大蔵さんが事件を解決します。短編集で五話の変わった事件があります。
    岡嶋さんの小説は全部おもしろいです。それがあふれていたのが、宮部みゆきさんの解説です。講談社版は再収録?なので、この本が最初に出されたときと今回の2種類の解説があります。チョコレートゲームあたりは読んでから解説読んだ方がいいかも。解説読みながら、ウンウンとうなずいていました。

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    2018年06月27日
  • タイトルマッチ

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    2017年11冊目。
    読み始めてすぐに「また誘拐かよ!」と思ったけど^^;これまた今までの誘拐モノとは全く違う、そして相変わらず最後までハラハラドキドキさせてくれる作品だった。
    岡嶋二人は競馬、野球、ボクシングと随分幅広いなーと思ったら、徳山氏がプロボクサー目指してたとかでなるほど。
    競馬と違って、ボクシングは全く知識がなかったので言葉の意味とか分からないところもあったけど、素人にも分かるような書き方してくれてて助かった。試合中の描写にも何とかついていけた。
    とにかく前代未聞な犯人からの条件、どうやって捕まえるのか全然見えなかったけど、終わってみれば、やっぱりそうだったかー!と。
    でも爽やかな

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    2017年02月16日
  • どんなに上手に隠れても

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    ネタバレ

    2017年10冊目。
    「人さらいの岡嶋」と言われる理由が分かる。もちろん書かれた時代背景と今とを考えると成り立たないかなと思うところもあるけど、岡嶋二人に関して言えばそんなことどうでもいいくらい作品にのめりこんでしまうんだよな・・。
    のっけから惹きつけられっぱなし。そしてメリハリがあり飽きさせないまま最後まで持っていかれるのはホントさすが。
    やっぱり大好きな作家だと思い知らされた作品。

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    2017年02月09日
  • 殺人者志願

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     作品解説(冒頭より一部抜粋)「ある人物を、殺してもらいたい」なんて頼まれて、ホイホイ引き受けるヤツ、そういないだろう。普通なら「ご冗談を」ぐらいで片づけるところだ。つまり、その時の俺と鳩子は、普通じゃなかった……ってことになるんだろう、たぶん。

     主人公・菊池隆友は何の才能も無い日本人男性。あるのは膨らんだ借金のみ。妻・鳩子の親戚・宇田川から借金の肩代わりとして、殺人を依頼される。そして作品は一気に暗い展開へ……とはならないのが岡嶋作品のいい所。菊地夫婦は頭のねじが一本外れたような性格だし、殺しを依頼する宇田川でさえも二人の会話にはタジタジ。ミステリーの肝であるラストもさることながら、この

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    2017年02月12日
  • あした天気にしておくれ

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    ネタバレ

    2017年5冊目。
    競馬三部作の中でもダントツに面白かった!!!他の2作品に比べるとやっぱり競馬の知識がないともしかしたらイマイチ入り込めないかなーとは思うけど、昔競馬をかじっていたおかげでより楽しめたと思う。
    いやー、早く続きが読みたくて読みたくて。朝倉に同調してなんだかあたしまで胃が痛くなるような思いをしながら一気に読んでしまった。
    これが事実上の処女作かー。やっぱり岡嶋二人はすごい。
    あたしは、ホント去年初めて名前を知ってハマったばかりなので、作品がかなり前に書かれたことを承知で読んでいるから、このトリックが今実現可能かどうかというところはあまり重要視していない。それよりもどんでん返しが

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    2017年01月18日
  • なんでも屋大蔵でございます

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    ネタバレ

    2016年46冊目。
    岡嶋二人の短編集。
    あたしはこの語り口、嫌いじゃない。短くても謎解き部分はやっぱり面白いしほろっとする部分や思わず笑ってしまう部分もあってあっという間に読んだ。続編あるのかなーと期待してたらこの1冊のみらしい。残念。

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    2016年09月08日
  • 殺人!ザ・東京ドーム

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    1ページ目を見た瞬間から、とにかく文章の感じが好みで、一字一句逃さずに読みました。稚拙な犯人vs悪い大人vs優秀な刑事さん。2時間サスペンスとか相棒とか古畑とか…ああいった感じで気楽に読めます。

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    2016年08月13日
  • 焦茶色のパステル 新装版

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    競馬に興味はないので、読む前は正直どうかなと思っていたけど、そんな心配はまったく無用でした。もし同じことを考えている人がいたら、とにかくすぐ読むことを薦めます。

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    2015年02月04日