岡嶋二人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。とはクラークの三原則。 「2001年宇宙の旅」は公開50周年、いつ見ても時代を感じさせない造りです。 そして本作もまた時代の先陣を切ったような作品、仮想現実という近未来の設定にミステリーを上手く重ねています。
SF作品の楽しさはそれを読む時期によって移り変わるものだと思う。 時代設定がはるか未来なら果てしないロマンを心に秘めるし、近未来であれば自分の存在と重ね合わせ想像する、過ぎ去った未来ならあれは違った当たってたと俯瞰して答え合わせが出来る。 本作は近未来、五感をコンピューターに支配されゲーム内の仮想世界に身を委ねた男のお話・・・。 -
Posted by ブクログ
出会いマッチング、個人情報保護等、まさに現代の社会問題を捉えている35年前のハイテク犯罪ミステリー
結婚相談センターに女性オペレーターとして勤める主人公。ある日、登録している兄の個人データを閲覧したいと会社に飛び込んでくる客がいた。どんな理由であっても見せられないと断るが、その物々しい雰囲気に不穏な空気を感じていた…
コンピュータ犯罪、男女のマッチングシステムをテーマに書かれたミステリー。
なにがスゴイって1986年の作品ですよ、コレ。
1986年っていったら、ファミコンで伝説のクソゲー、たけしの挑戦状が発売されたあの時代です。
にもかかわらず、今まさに現代を予見したかのようなテーマ、課 -
購入済み
誘拐ものに定評のある岡嶋二人作品の中でも特に傑作との評判の高い本作なのですが、筋立てとしましてはシンプルな犯人当て推理小説ではなく、割と最初の段階で犯人の正体がそれとなく分かるような書き方がされてまして、いわゆる倒叙スタイルのような感じで話が進んでいきます。とは言いましても犯人が完全に明示されてる訳ではなく、読んでいる内に多分そういうことなんだろうなと思いながらも、でもどうやってこれを実現しているのかというハウダニットの謎が積み重なっていくという岡嶋作品ならではの面白さがあります。また後半の身代金の受け渡しの為に高速道路をひた走ったりスキー場でのアクロバットな活劇シーンは映像化にも向いている感
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Posted by ブクログ
構成に惹かれて手に取った初見の作家さん。
それぞれ別の探偵事務所に持ち込まれた依頼。それらは一見なんの繋がりもなさそうだけど、回を追うごとに場所や人物がリンクしてくるのがわかる。
四半世紀前の作品だから色々と時代を感じるところはあるけど、依頼人の目的や、隠された事件が少しずつ明らかになっていく様は結構リアルに感じた。中でも暗号解読編では丁寧に図で解説もしてくれて、その道の素人でもわくわくしながら読み進められたので1番のお気に入り。
こういう連作短編は初めてで、思わず一気読みしてしまった。最後だけちょっと雑感はあったけど、それでも充分面白かった! -
Posted by ブクログ
過去の作品シリーズ。第27回江戸川乱歩賞を取れなかった作品。
3億2千万という、破格の値段が付けられたサラブレッド「セシア」。
4人の馬主が共同で保有し、将来を楽しみにされていた。
だがある日、そのセシアが誘拐されてしまう。
「我々はセシアを誘拐した」と犯人は脅迫状を送り付け、2億円もの身代金を要求してきた。。。
岡嶋二人氏の事実上のデビュー作とでも言うべきこの作品。
相当に古い(1981年の作品)であるが為に、当然のようにその時代背景は古いのだが
それ補って余りある面白さである。
いわゆる“メイントリック”は今現在では使用出来ないものだそうだが、
それでもその鮮やかさは競馬を知らない人で