あらすじ
あたし“なんでも屋の大蔵”と呼ばれておりまして、ご用命さえあれば引っ越しのお手伝いから、留守中のペットの世話、雨漏りの修理までなんでも格安で承ります。こういう商売をやっておりますと色々と珍妙な事件に遭遇しますもんで──鋭い勘と名推理で難事件を次々解決する便利屋・釘丸大蔵の事件簿。新潮社から1985年に刊行。収録作品「浮気の合い間に殺人を」「白雪姫がさらわれた」「パンク・ロックで阿波踊り」「尾行されて、殺されて」「そんなに急いでどこへ行く」(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
面白かったです。なんでも屋の大蔵さんが、事件に遭遇したときの話をしてくれるという話です。最終的に大蔵さんが事件を解決します。短編集で五話の変わった事件があります。
岡嶋さんの小説は全部おもしろいです。それがあふれていたのが、宮部みゆきさんの解説です。講談社版は再収録?なので、この本が最初に出されたときと今回の2種類の解説があります。チョコレートゲームあたりは読んでから解説読んだ方がいいかも。解説読みながら、ウンウンとうなずいていました。
Posted by ブクログ
2016年46冊目。
岡嶋二人の短編集。
あたしはこの語り口、嫌いじゃない。短くても謎解き部分はやっぱり面白いしほろっとする部分や思わず笑ってしまう部分もあってあっという間に読んだ。続編あるのかなーと期待してたらこの1冊のみらしい。残念。
Posted by ブクログ
読むたびに思い出しますが、岡島二人さん、文字通り「二人」なんですよね。
一人で文の構成を練るのでも悶々とするのに、よく二人で書けるな~と感心します。
「Out drawback」が続いてるのかなんとなく軽いタッチの物を選んでしまう今日この頃。
なんでも屋の大蔵さんに癒されました。
短編集なのでトリック、キャラの発展はどうしても限度がありますが、その中でも主人公の大蔵さんは「昔ながらのいいおじちゃん」でとても好感が持てます。
物腰は柔らかいけど芯は強い、ポジティブ思考な人は、その人の存在だけで心温まるものです。
話がよく脇道に逸れますが、それも彼のキャラの一つとして好きになります。
やっぱり、どうしても、短編集は話が短絡になってしまいがちですが、主人公のキャラがそれを補う、短編ミステリーの中ではかなりよく出来たものだと思います。
Posted by ブクログ
なんでも屋の大蔵が巻き込まれる事件。大蔵の語りがソフトで穏やかなので事件が殺人や誘拐だったりするのにあまり深刻さが無い(笑)津軽刑事とのやり取りも面白い。最後は相棒も出来て続編とかあるのかと思ったけど、無いらしいのは残念。結構はまりそうな感じなんだけどな~。
Posted by ブクログ
岡嶋二人にしては珍しい短編もの。
半七捕物帳ちっくで主人公大蔵が昔を回想して事件の話をする構成。なかなかユーモアがありほのぼのとする。最後には犯人と疑われた前科者を大蔵が雇うなど心温まる感じ。続編が無いのが残念。
Posted by ブクログ
なんでも屋に持ち込まれた事件を、大蔵さんの視点から
5つ語ってくれます。
ほとんど人が死んでいる犯罪関連にしては
何だかのんびりとした感じでした。
ものが短いので読みやすかったですし、結構あっという間に
解決していくので、だらだら読みたくない! という人には
いいかも知れません。
あ、でもさすがに犯人が誰なのか分かったのがひとつだけ。
そんな事だろうとは思っていましたが、そんな理由とは…。
馬鹿だ、と呟きたくなるものでした。
Posted by ブクログ
なんでも屋を営む釘丸大蔵が、過去に遭遇した事件を回想形式で描いた連作短編集。
扱われる事件は殺伐としたものが多いですが、語り口が丁寧で穏やかなのでほのぼのとした温かみが感じられます。
また、話が途中で脱線したり、どことなく落語的な雰囲氣があるところも面白いと思いました。
Posted by ブクログ
徳山諄一と井上泉(現・井上夢人)による共作作家とは知らなかった。古いものらしいのに、読むのになんら不都合なかった。逆に面白かったなぁ。しっとりとしたミステリーかな。ハデじゃないけど、謎解きがあって、まず太蔵さんの話口調が丁寧で気に入った。シリーズ化されていないのは、残念。