岡嶋二人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
競馬評論家の大友が東北の牧場で
牧場長とサラブレッドの母子とともに
銃で撃たれて死亡した。
その死に疑問を持った妻の香苗は
競馬業界の出版社に勤める
芙美子とともに真相を調べようとする。
裏には競馬界の大きな秘密が
隠されていることが判明し
彼女たちも何者かに狙われることに。
細かい記録を取り始める前に読んだ本を
再読してみることにしました。
だいたいの流れは覚えているけど
犯人を忘れていたので、楽しめた。
ちなみに競馬業界に詳しくなくても
香苗がまさにそうなので
(夫の仕事に興味なかったタイプ)
一緒に芙美子からレクチャーしてもらえるから
気にしないで読めました〜。 -
Posted by ブクログ
「第1章『誘拐する側』で書かれる1968年の事件」
「第2章『誘拐される側』の目線で書かれた19年後の事件。」
と新装改訂版の表紙に書かれていて面白そうだと思った。
最初の方に犯人がわかるので、倒叙型のようだけど、2つの事件とも犯人の心理はほとんど語られることがなく、淡々と事件が進んでいく感じ。
1988年当時だとパソコンを使用しての誘拐は前代未聞だったと思うけど、現在では驚きがない。
同じ著者の『クラインの壺』は現在よりも技術が先に進んでいたのでSFのような面白さがあったけど、『99%の誘拐』は古さしか感じなかった。
もっと犯人目線の心理的な描写を期待していたので物足りなく感じた。
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Posted by ブクログ
はじめは馬の取り替えでホームズの銀星号事件かと思ったが全く違ってました。
二重に重なる流れは一気読みです。
最後に〇〇さんのその後が気になります。
なぜか江戸川乱歩賞を落選した、競馬界を舞台にしたミステリの最高傑作。北海道で3億2千万円のサラブレッド「セシア」が盗まれた。脅迫状が届き、「我々はセシアを誘拐した」で始まる文面は、身代金として2億円を要求してきていた。衆人環視のなかで、思いもかけぬ見事な方法で大金が奪われる。犯人たちの「裏の意図」とは。そして、「裏の裏」の出来事が! 『焦茶色のパステル』の前年に江戸川乱歩賞に応募、刊行はデビューの翌年1983年に刊行となった。(講談社文庫) -
Posted by ブクログ
最近、昔読んだ岡嶋二人の作品を呼んでいる。面白さだけは覚えているが内容はほとんど忘れている。ミステリー再読にはちょうどいい。今回はストーリーというよりも文庫本解説に驚いた。あの島田荘司御大であるのだが、そこに書かれている内容で
ミステリーの型の説明の一例としてバレリーナの不可解な殺人事件を題材とあげているいるのだが、なんと今読んでいる島田荘司の最新作がまさしくそれなのだ!
ちなみにこの解説が書かれているのは平成2年、今からざっと30年以上前。
その頃から構想していたのかは不明だが、たまたまほぼ同時に読み出した2冊分にこんな偶然が重なったことに一番驚いた~