永田和宏のレビュー一覧

  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

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    ネタバレ

    是枝監督のファンなので読みました。
    天才5人がみんなと同じ人間だということを実感してもらうための書籍とのことでしたが、やはり5人とも若くから頭角を現しているように思う。

    以下、備忘録。
    山中伸弥
    ・iPS細胞のiはiPhoneをパクって小文字にした
    ・アメリカではみんな「素晴らしい研究だから頑張れ」と励ましてくれた。
    日本では「こういうやり方ではダメだ」と忠告の方が多い。ディスカッションで大事なのは、身分の上下があっては絶対にいけない。
    ・学生時代に海外に行って欲しい。
    ・20代の失敗は宝物。財産。失敗してでも夢中になれることを見つけて欲しい

    羽生善治
    ・様々な物差しを身につける。3年

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    2022年09月11日
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

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    二十代。何をやったら正解というものはない。でも何もしないのだけはやめてほしい。どんなことでもいいから、何かに夢中になっていたら、自分の成長につながっていく。なんでもいいんだ。


    一つでもいいけど、もう一つ何か力を尽くしてるものがあると、one of them で楽になれるかも。

    自分にしかできないことは何だ。

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    2022年09月05日
  • 現代秀歌

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    なべてものの生まるるときのなまぐささに月はのぼりくる麦畑のうへ
    (真鍋美恵子)

    前衛短歌運動を端緒とし、「今後100年読まれ続けて欲しい」現代短歌100首以上が、テーマごとに紹介されています。1人の歌人の紹介に割かれているページは見開き1ページほどなので、さくさく読めますしどこからでも読めます。テンポがよいです。

    日常の中でふと短歌を思い浮かべる瞬間。「そういえばこんな歌を詠んだ人がいたっけなぁ」──その瞬間ほど、歌人にとって幸せな瞬間はない、と永田さんは述べます。とても共感しましたし、まさしく短歌という表現の素敵な要素が凝縮されたような1冊でした。1回読んだだけで軽々しく理解した気になっ

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    2022年09月02日
  • 知の体力(新潮新書)

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    知の体力とは何か?
    想定外の問題について、自分なりに処理する体力。それには先人がどのようにその知を培ってきたのかを知る必要がある。なぜか?視点の多様性をまなぶこととなり、想定外の出来事に対処できるようになるから。

    なぜ学ぶのか?
    知らなかったことを知ることで、これまでの自分がいかに知らない存在であるのかを客観視できる。また、未知なる知への好奇心や尊敬も、学ぶからこそ生まれ、モチベートされる

    世界は望みさえすれば、すぐそこにある。
    If you wish for the world, it’s just right there.

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    2022年04月01日
  • 知の体力(新潮新書)

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    受験が終わって大学に入る若い人が読むと特にいい本だと思う。
    社会に出ると正解の無い問題に対して落とし所を考え、何とか理解してもらうために説明すると言うことが多々ある。想定外のことでも自分で考えて対応案を判断しないといけない。大学という場所は単に技術やスキルを学ぶだけでなく、正解の無い問題や想定外の内容にどう取り組むかという自分で考えることができる知の体力を鍛える場所だと思う。
    最後の伴侶となるべき存在の話は共感した。一緒にいると自分の良い面がどんどん出てくると感じられるということは長く付き合う上で大事なことだと感じた。

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    2022年02月19日
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

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    立花隆『青春漂流』『二十歳のころ』にしろ、仮に美化されたものだとしても、誰かが己の青年期を回顧し、そこから人生訓を抽象化してくれるなら耳を傾けない手はない。そもそも正解がなく、比べられない人生。与えられるのではなく、掴み取ること。

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    2021年09月02日
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

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    どの人もさすが第一線で活躍されている方。こんな風に歳をとりたい。

    山中伸弥…20代はなんでもいいから失敗してでも打ち込めるものを見つけて貰いたい。それと体力は裏切らない。

    羽生善治…失敗を挽回できないほど重ねないこと。ミスを重ねないためには「その時点から見る」という視点が大事。「次の一手から始まる」とその場に集中していく。様々な物差しを持つと何かに挑戦する時に必要以上に不安にならないし考えすぎない。結果だけを求めると上手くいかず苦しくなることもあるが、プロセスの中で「面白い!やって良かった」という感動を見つけられることが挑戦を続けることの支えになる。挑戦をスムーズに続けるにはどこまでアクセ

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    2021年06月06日
  • 学問の自由が危ない

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    法的に見て明らかに違法な任免拒否。
    国会での議論を行わず、解釈だけでも運用を変更してしまう内閣に底知れない怖さを感じる。
    また、これを見過ごして、何も考えずに自民党に投票してしまう国民が情けない。
    再び戦争を起こす事が無いよう、この本は全ての国民に読んで欲しい。

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    2021年03月16日
  • 知の体力(新潮新書)

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    確かに大学が過保護になり過ぎている。薬学部など、国家試験が控えてる学部のほとんどは試験対策の予備校化している気がする。

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    2020年12月06日
  • 京都うた紀行 歌人夫婦、最後の旅

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     友人の影響で少々万葉集にはまっている。その流れで永田河野夫妻のこの本も京都人としては一読しておこうと、巣ごもり中に読んでみた。
    「たとへば君 ガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか」
    まるで与謝野晶子のようなズバリとした表現に男性ならお手上げだろう。
    「とげとげともの言う妻よ疲れやすくわれは向日葵の畑に来たり」
    とこれはまた、立派な先生ご夫妻でも夫婦の日常は一般人と似たようなところもあると安堵する。奥様の早すぎる死を前に収録されたご夫妻の歌集である。同じ日常でも歌を通して見るとこのような豊かな人生絵巻に仕上がるのだと言霊の力
    を改めて感じた。京都大好きなご夫妻のまさに人生うた紀

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    2020年09月30日
  • たとへば君 四十年の恋歌

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    夫婦ともに歌人であるふたりの相聞歌。20代の出会いの頃から、河野さんが乳癌に罹り64歳で亡くなるまでの、互いに向けられた歌を中心に、その他彼女のエッセイなどが時系列で編集されていて、その時々の思いが伝わってくる。

    以前、NHKのなにかの番組で、永田さんのドキュメンタリーが放映していて、そのとき河野さんが亡くなるときの歌を紹介していた。それを涙ながらに永田さんが詠んでいた。その歌は本書にも掲載されている。

    さみしくてあたたかかりきこの世にて会ひ得しことを幸せと思ふ 河野裕子(P257)

    その番組の内容はもう覚えていないのだけれど、歌で過去を振り返る様子をみながら、短歌というのは、その時その

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    2020年08月08日
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

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    京都産業大学での講演・対談シリーズ「マイ・チャレンジ 一歩踏み出せば何かが始まる!」の書籍化。
    登場人物は、iPS細胞でノーベル賞を受賞された山中伸弥先生、将棋の羽生善治さん、映画監督の是枝裕和さん、京大の山際壽一総長という錚々たるメンバー。聞き手が科学者で、かつ、歌人の永田和宏という素晴らしいメンツ。
    どの人の話も含蓄があり、興味深い。
    どの分野でも一流になる方というのは、当たり前だけれども、自分の仕事を自分の言葉で語れる。

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    2020年04月19日
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

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     4人のスーパーリーダーが短い講演をして、そのあとそれぞれ永田和宏(生物学者、歌人)と対談するスタイルである。
     僕は傷が後を引くので、あまり積極的でなかった。傷が少なければリスクを取る事、機会を掴む事(オファーを受ける事など)を、心掛けたいと思う。

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    2020年04月06日
  • 人はどのように鉄を作ってきたか 4000年の歴史と製鉄の原理

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    実際にたたら製鉄を文献調査や監察で止まらずに、再現実験で研究した著者によるものなので、文明が崩壊したあとになっても、この本があれば製鉄技術が回復できるのでは無いだろうか?というレベルの書籍。

    実験データの部分を読み飛ばしても、製鉄の歴史について興味深く読めるし、実験データを(ある程度)読むことで、たたら製鉄の話が、現代の主流となっている製鉄法とは別の、CO2排出量を抑えた新たな製鉄法の提言(どこまで大規模にできるモノなのかはなかなかわからないが)に繋がっていく。

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    2020年01月03日
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

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    京大名誉教授でありかつ詩人の永田和宏氏と山中伸弥氏、羽生善治氏、是枝裕和氏、山極壽一氏という超一流の人たちの講演とその後の永田さんとの対談を収録したのが本書である。

    山中さんとの対談では、大学はそれまでと違い答えがある問題の正解を探すのではなく、誰も答えを知らない、もしくは答えがあるかどうかもわからないが、大切な「問い」を自分で見つけるという態度を学んでほしい、というところが心に残る。大学に入ったときにまず第一に欲しい言葉だ。自分はこれがわかっていなかった。

    羽生さんとの対談では、ミスをした直後には後悔して過去に引きずられることなく「自分の将棋は次の一手からはじまる」とその場に集中する、と

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    2020年01月03日
  • タンパク質の一生 生命活動の舞台裏

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    細胞生物学をシロウト向けにわかりやすく解説した本。ニュースでたまにIPS細胞にことがでたりするが、この本のように素人の基礎になる本を読んでおくと俄然として興味が沸いてくる。自分の仕事にはまったく関係ないのだが、前提知識なしで楽しめた。

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    2019年05月10日
  • たとへば君 四十年の恋歌

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    初めて歌集を読みました。歌はド素人ですがタイトルの歌が好きでなんとなく。
    河野裕子さん夫妻の、出会いのときめきから、子育てのあれこれ、病気発症後の衝突と、
    河野さんの生涯がぎゅっとつまった本でした。
    晩年は特に、かっこつけてない夫婦の現実が伝わってきて泣けました。
    「たったこれだけの家族」という言葉が自分にもしっくりきて、
    私の「たったこれだけの家族」と過ごす時間を大切にしたいと思える本でした。

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    2019年05月09日
  • 生命の内と外(新潮選書)

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    生命活動の基本、細胞の内と外に注目し、生命活動を維持する精妙な仕組みを解説する、知的に興奮する一冊。

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    2019年05月07日
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

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    ネタバレ

    山中伸弥:受精後、最初の1週間ぐらいは、受精卵はお母さんの子宮の中でプカプカと浮いていて、1週間位して子宮の壁に潜り込んで妊娠が成立します
    羽生善治:挑戦と言うと、何か大きな目標に向かっていくことを想像しがちですが、毎日の生活の中で何かを選択したり、新しい知識を得ようとすることも、小さな挑戦の積み重ねと言えるのではないでしょうか
    是枝裕和:自分が学生の頃は、先生とか大人と言うものを全く信用していなくて、まともに学校に通っていませんでした

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    2019年05月07日
  • 続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

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    池田理代子、平田オリザ、彬子女王、大隈良典の四氏が自分の挑戦・取り組みを語るもの。想像していたより面白い、いい本だった。それはたぶん、この本のために編まれたものではなく、研究者であり歌人でもある永田和宏氏の主導のもと京都産業大で開いた「マイ・チャレンジ 一歩踏み出せば、何かが始まる!」という講座の記録だからだろう。この講座、演者の講演の後に演者と永田氏との対談があり、本書もその流れで編まれることでいい効果を出している。対談で永田氏がうまく演者の魅力やポイントを明らかにしてくれている。
    四氏に総じて感じられるのは、面白そうだと思ったことに飛び込んできたこと。岐路で必要な力はあくまでシンプルで、思

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    2019年05月04日