吉田篤弘のレビュー一覧

  • ガリヴァーの帽子

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    「ガリヴァー旅行記」、ラピュタと同じ章で日本も訪れてる…この短編集で初めて知りました。ラピュタは日本より東にあるらしい。
    「イヤリング」と「ものすごく手のふるえるギャルソンの話」が好き。
    「かくかく、しかじか」は柳家喬太郎さんの「時そば」の有名な枕と同じ香りがしました。コロッケそばのやつでコロッケが喋りだして忘れられません。

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    2022年06月04日
  • 『罪と罰』を読まない

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    ドストエフスキーの『罪と罰』を読んだことのない四人が、断片的な情報を手がかりに、その内容についての憶測を語りあった本です。最後に、四人がじっさいに『罪と罰』を読み、その感想について話しあっています。

    「教養の崩壊」が論じられるようになって久しく、本書のタイトルを目にしたときには、教養主義の逆張りのようなネタで、はたしてどれだけおもしろく料理できるのだろうかと、あまり期待はせずに読みはじめたのですが、予想以上にたのしく読むことができました。

    とりわけ、三浦しをんが現代の小説家としての観点から、次々に彼女なりのストーリーを展開していくのがおもしろくて、現代の小説と19世紀のロシア文学のちがいが

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    2022年04月13日
  • それでも世界は回っている 1

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    『月とコーヒー』に収録されていた“青いインクの話”に連なる物語との事。個人的に“青いインクの話”は気に入っていたので、期待を抱きながら読みました。

    博物館の保管室に勤務する少年・オリオ。亡くなってしまった彼の師匠・ベルダさんが愛用していたインク〈六番目のブルー〉が廃盤になってしまっていた事に気づきます。
    オリオは〈六番目のブルー〉を求めて旅に出る事に・・・。

    幻想的で優しい中にも哲学的なものが見え隠れする、独特の世界・・・他の方も書かれていましたが“大人の寓話”のような雰囲気のお話です。この世界の心地よさがクセになります。
    著者の吉田さんが描かれたイラストもいい味出ていますね。
    本書は「1

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    2022年04月10日
  • イッタイゼンタイ

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    ネタバレ

    吉田作品にしては珍しく、そら寒い終わり方。「イッタイ」のパートでは、なぜか憑りつかれたようにモノを修繕する「なおし屋」の男性たちが登場。猿のおもちゃをなおす仕事に思いのほか需要があって和むも、後半「ゼンタイ」のパートで、なおし屋の男性たちを窮地に追い込む陰謀が明らかに。何が怖いといって、オオモノの思惑から逃れた女性たちの純然たる愛情ゆえに、男性たちが数奇な運命を辿るところ。未来が灰色……。

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    2022年03月08日
  • ソラシド

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    「意見は言葉に出来るけど、思いは言葉にならないよね」とは登場人物のセリフ

    忘れ物を取り戻しに行くかそのままそっとしておくかは人それぞれだけれど、無かったことにはしたくないね

    というモチーフを感じた。

    それはそうとソラシド(作中に登場するユニット)の曲を聴いてみたい。自分の中のソラシドを見つける作業も楽しいかも知れない。

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    2022年03月03日
  • 『罪と罰』を読まない

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    読まない、というか…部分読みしつつ、推理する。
    新しい読書会みたいなもの、かな?

    4人の想像が当たったり当たらなかったりで面白い!この本が楽しかったのと、『罪と罰』を読むか読まないかという問題は別なので…私はきっと読まないと思う。やはり本編は陰鬱とした面倒くさい類のロシア文学なのだろうなぁという予想。

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    2022年02月09日
  • 流星シネマ

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    都会のヘリのガケ下の町。流星新聞という地方紙を発行するアルフレッドの手伝いをしている太郎。太郎自体は平凡でどこにでもいそうな癖のない人なのに、彼を取り巻く人たちは癖が強い。かつて鯨がたどり着いた。御伽噺のような歴史は、太郎の心にも残っているし、地元の人の心にも残っている。それは事件であったり、ロマンであったり、人それぞれの形になっている。そして、太郎をとりまく人たちは、人は点なのに、太郎が関わることで線になり、円になる。人と人の出会いは縁であることを柔らかく、優しく紡いだ物語だった。

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    2021年12月29日
  • 流星シネマ

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    過去、現在、未来が混沌の中にゆらめいていて、それぞれの断片が物語が進むにつれて、形作られていく。

    表現が詩的で、意味が拾いきれない部分もあったけれど、登場人物たちの言葉がすてきで、何か大きなものに身を任せる心地よさを感じた。

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    2021年12月12日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    川上弘美さんの、愛した人の骨の話が、秀逸だった。自分には、強烈な作品もあったが、面白い企画だと思う。

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    2021年11月18日
  • 78(ナナハチ)

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    78回転レコードから着想された短編が、さりげない共通点で繋がり合い、ひとつの物語となっている。

    浮世離れした雰囲気ではあるが、描かれる人の思いは素直で共感できる。
    どの短編でも明確な答えや教訓めいた結末は描かれず、まるで音楽の終わりを憂い寂しがるように、次のレコードに針が落とされ、新たな物語が静かに紡がれ続ける。

    好みが分かれる作風だが、物語の風合いに浸るタイプの読み手とは相性がいいと思う。

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    2021年11月10日
  • ソラシド

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    レコードを蒐集することだけにすべてを費やしている主人公は、1960年代にごく一部で話題になっていた女性デュオ、ソラシドの現在を追うことになる。主人公には、親子ほどに歳の離れた異母妹がおり、二人で探し始める。
    音楽の話かと思いきや、二つの家族の絆の話だった。とても個性的な家族だが、読後は優しい気持ちになる。

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    2021年11月07日
  • 奇妙な星のおかしな街で

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    落ち着いた夜に読むといい本。エッセイ。 デザインとかが素敵な本。言葉を慎重に選んでいるかただなと感じました。

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    2021年09月19日
  • 奇妙な星のおかしな街で

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    久々にエッセイ読んだ。

    日々の、何気なく見過ごしていたり思い過ごしていることに気づき、言葉で表現している。

    まさしく“見えない”ものを言葉にしてくれている。

    なんとなく、あぁ私もそんなこと思ったことあるな、と改めて感じること部分も割とあった。

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    2021年04月17日
  • 台所のラジオ

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    不思議な短編集だった。
    どこか懐かしくて、穏やかな時間の流れを感じる話。後半は掴みどころのない話が多かった印象。アリスのお話が好み。

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    2021年02月21日
  • ソラシド

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    何冊か読んで、この著者の空気感が好きだと思ったのでこの本も読んでみました。
    でも今までで一番「おじさんが書いている」という感じが伝わってきてちょっと辛かった。
    あと私は音楽好きなのですが、出てくる音楽は全然わからなかった・・・
    音楽の趣味が合えば、すごくテンションが上がる話なんだろうな。

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    2020年09月29日
  • 奇妙な星のおかしな街で

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    現実から3cmくらい浮いているような、
    5度くらい見える世界がズレているような世界を物語る人が、
    目を向けるところをちょっと教えてくれるようなエッセイ。
    「自分にご褒美」→幸福な時限爆弾
    台所の時計→ある人にとっての標準時刻
    なんて感じ

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    2020年09月22日
  • ガリヴァーの帽子

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    色んな夢のお話を毎晩読み聞かせしてもらっているような。うつらうつら聞きながら寝ると夢と現実の間できっと起こり得る。挿絵が各話なんともキュート。奇妙な人たちにまつわる奇妙な話が、優しく包み込んでくれた。

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    2020年09月11日
  • ガリヴァーの帽子

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    面白かったけど尻切れトンボ感が強い。どの話もそれだけで本一冊になるくらいの要素がぎっしり詰まっていた。

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    2020年09月02日
  • ガリヴァーの帽子

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    うーん…。著者ご本人が【おかしな作品】と自評する通り、何とも不可解な作品が多く、物語の途中で話の筋を追うのを放棄せざるを得なかった。表題作に加え「かくかく、しかじか」と「御両人、鰻川下り」はそれが顕著で、結論から言うと吉田作品では苦手な部類。それでも「イヤリング」や「ゴセンシ」そして「名前のないトースターの話のつづき」はユーモアとノスタルジー、そして少し感傷的な雰囲気の私が好む吉田作品だった。しかし、僅か六頁の「ものすごく手のふるえるギャルソンの話」に自身の世界観をここまでパッケージング出来るのは凄いな。

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    2020年06月02日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    恋愛でも偏愛でもなく、変愛。変な愛の短編集。変だけど当人たちにとっては大真面目。
    幻想小説を読んでいるときみたいな、いつの間にか背後にこことは違う世界の気配がぶわっと広がって迷い込んでいくような没頭感を覚える作品が多め。
    一部文章が合わなくて読みづらい作品もあったけれど、そこを乗り越えたらすいすい読めた。
    形見…川上弘美さん
    梯子の上から世界は何度だって生まれ変わる…吉田篤弘さん
    クエルボ…星野智幸さん
    あたりが好み。

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    2020年04月06日