吉田篤弘のレビュー一覧

  • 月とコーヒー

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    夜寝る前にちょっとだけ読めるようなお話がつまった短編集。大きな起承転結も無く(むしろ結が無いような話も)、読み終わった後の余韻を持ったまま眠りにつける。
    とはいえ私は日常の合間に読んだりしていたのであまり寝る前には読めてなかったけど(;^ω^)
    どの話も穏やかで、夢の続きのような世界が広がっている。
    この世界観大好きだ。優しい。
    一部連作になっているものもあって、あの話と繋がっているのか!というサプライズ感もあっていい。装丁もサイズもデザインも全ていい。

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    2026年07月07日
  • エデンの裏庭

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    ネタバレ

    前半がエッセイ、後半が小説という、最高に贅沢な構成の一冊!
    全体的に静かで優しく、でも哲学的な深みがあり、吉田さんらしい魅力がぎゅっと詰まった作品だった。

    特に、「舞台袖」という言葉の使い方。
    光の当たるメインステージの物語の傍らでは、常に人知れず別の物語が広がっている。それを想像することで、物語は永遠に終わらない、という考え方がとても素敵だった。
    この視点は小説だけでなく、芸術や人の人生そのものにも当てはまるなぁとも感じた。
    好きな作家のエッセイを読むと、その人の考え方に触れて自分の感性が豊かになる。
    そんなことを改めて実感させてくれた、何度も読み返したくなる大切な一冊に出会えました。

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    2026年07月02日
  • おやすみ、東京

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    短編それぞれの登場人物が物語をまたいで登場して、「世の中って狭いよね」をとてもうまく描いた作品。

    誰が主人公というわけでもなく、深夜1時からゆったりとした時間が流れていくような物語の数々。

    食堂にも行ってみたいし、古道具屋も覗いてみたい、マイナーな映画を上映してるシアターにも行ってみたくなった。

    毎日、短編を一つずつ大切に読み進めてて、ふと心がじんわり温かくなる感覚があった。
    夜にコーヒー片手に読むのにぴったりかも。

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    2026年06月24日
  • エデンの裏庭

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    アリス、ガリヴァー、星の王子さま、モモ。それらの舞台袖の物語が語られ、新たな物語が紡ぎだされる。
    久しぶりに読む吉田篤弘は、実に吉田篤弘の世界でした。とても居心地がいいのです。
    それぞれの物語との出会いや想いも語られ、物語の楽しさを存分に味わえます。

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    2026年06月22日
  • 月とコーヒー

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    ネタバレ

    『おそらく、この星で生きていくために必要なのは「月とコーヒー」ではなく「太陽とパン」の方なのでしょうが、この世から月とコーヒーがなくなってしまったら、なんと味気なくつまらないことでしょう。』
    この一文が、この本の良さを体現していると思いました。

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    2026年06月21日
  • 月とコーヒー

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    ほっと息つく暇をもらいました。
    忙しくなった時、苦しくなった時、悲しくなった時
    そんな時にまた開きたいと思いました。

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    2026年06月12日
  • おやすみ、東京

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    よつかどを中心に
    夜の東京をいくつもの人と事情が交差する
    東京というとてつもなく人の多い都市で
    なぜか出会う人と人の繋がりは
    「なんだか世の中って狭いよねー」と
    思わせる
    今まで生きてきて何度も思ったことのある
    セリフだなって思うのです

    どんな仕事をしていようが
    どんな過去を持っていようが
    年齢も関係なく
    人と人は絡まり合って
    生きているのですよね
    もうたまらない物語!
    人が絡まりすぎるので
    紙一面に関係図を展開してしまった
    この紙一枚に
    いくつの人生が書き込まれたことか
    ここからまた広げたくなる

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    2026年05月14日
  • エデンの裏庭

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    物語の舞台袖、解題としてもおもしろいし、物語としてもいい。エデンの裏庭、本が大好きな人に贈る最上の物語でした。どれ読んでもとても落ち着く。

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    2026年04月25日
  • 月とコーヒー

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    静かな夜に、そっと寄り添ってくるような一冊だった。
    大きな出来事があるわけじゃないのに、読んでいると心がじんわりほどけていく。

    コーヒーの湯気みたいに、言葉がやわらかく立ちのぼって、
    月明かりの下でぼんやり考えごとをしているような感覚になる。

    特別じゃない日常がこんなにも豊かに感じられるんだって、
    少しだけ自分の毎日も大切にしたくなった。

    読んだあと、いつもより丁寧にコーヒーを淹れたくなるし、
    夜の時間をゆっくり味わいたくなる本。

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    2026年04月12日
  • 月とコーヒー デミタス

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    大好きな月とコーヒーの第2集
    夜寝る前に少しずつ読む
    不思議な浮遊感があって夜に溶け込むような24の小話

    話の終わりがいい。心地良い余韻に浸れる。贅沢な時間だった

    終わってしまったのが寂しい

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    2026年04月01日
  • 鯨オーケストラ

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    過去の自分を認識して受け止めて、前に進めさせてくれる物語。

    吉田篤弘さんの本は2冊目。電球交換士で心を奪われ、他のも読んでみたくなった。
    結果、ものすごく良かった!個人的に良い本というのは情景や人物が勝手に思い浮かぶ本。頭の中で映像のように動き、その成行きに目を奪われる。
    そして読み終わったあとに少し現実の世界がどこか変わったような感覚になる。
    まさにそんな印象を受けた本だった。

    あとがきに書いてあったが、実は本書は3部作のうちラストらしい。これだけで十分面白かったのに…!
    これは他の2冊も読まなければ。
    はぁ。久しぶりにいい読書をした。

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    2026年03月27日
  • 月とコーヒー

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    あら、もう終わり?っていうくらいの長さでした。
    どのお話も2度読みしていい気分です。
    忘れられたものと、世の中の隅の方にいる人たちのお話!
    ほんとにその通りですね。
    この本大好きです。

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    2026年03月24日
  • おやすみ、東京

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    どの短編も時間は、ほぼ午前一時の出来事。
    深夜に起きる出来事は、いつもの吉田篤弘さんの世界だなと思い、楽しみながらの読書でした。

    タクシー会社〈ブラックバード〉の松井が乗せたミツキの探し物から、どんどん人が繋がっていきました。

    読者の私が好きなのは、古道具屋〈イバラギ〉の店主。品物の名前の付け方で、物の見方が変わるというのが面白かったです。

    あとがきによると、連作短編のようでいて、実は吉田さんの頭のなかにある10冊の本が交差点のように交わったもの、だそうです。読めば読むほど全体が繋がってきて、最後にはいい方向に皆が向かっている感じがしてきました。

    日常から離れて、この本の世界に入り込む

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    2026年03月17日
  • 月とコーヒー

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    寝る前に一章ずつ読みました。嫌なことがあった夜も、人と遅くまで語らって興奮した夜も、月を眺めながらコーヒーを飲むような静かで物想いにふけるような時間をくれました。おすすめです。

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    2026年03月04日
  • エデンの裏庭

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    世の中のものは変わりゆく。燃えないゴミですら朽ちてゆくのだから。
    しかし、唯一変わらないものがあるとすれば、それは本であるとこの作品で感じた。だって、いつでも本を開けばその本は変わらず語りかけてくれるのだから。
    変わったのは本ではなく私の心だって事も。

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    2026年02月28日
  • 鯨オーケストラ

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    地方ラジオ「サイレント・ラジオ」を受け持っている曽我。ある時、彼自身とよく似ている肖像画を見たというメールが届く。自身が17歳の時に、一人の女性に描かれた記憶がふとよみがえった。一つのパーツからスルスルと人のつながりが広がっていく。派手さはない。けれど一人の夜に求めていたのは、こういう物語だったのかもしれない。
    <感電>
    17歳の曽我を書いた女性、多々さんが恐れた「感電」にすごく共感を覚えた。彼女は「感動」を「感電」と表現する。「感動することに戸惑いを覚える」「うっかり、感電してしまいそうになると慌てて席を立って続きを見ないこともある」「むやみに心を動かされたくないでしょう?」このフレーズを読

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    2026年02月28日
  • エデンの裏庭

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    吉田篤弘さんにはいつも関心させられます。大袈裟ではなく、本当に読んでいて声が出そうになります。本の世界へ戻りたい。

    本作『エデンの裏庭』では「メインストーリー」とそれを書くに至らしめた児童文学を吉田マジックで味付けされたものが四編、そして各作品ごとに「物語の舞台袖」なる項目(作品の前後を著者の目線で解説するパート)が用意され、最後に「あとがき」の4パートに分かれています。一つの小説に4つの独立しパートを登場させ上手い具合に混ざり合わせていること自体、ある意味発明です。

    そして毎度のことながら本作もクラフト・エヴィング商會さんの装丁家としての手仕事が極まっております。文字のレイアウト、スピン

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    2026年02月23日
  • エデンの裏庭

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    この心地よさ。言葉の迷路をくぐり抜けてきた爽快感。吉田さんの作品には不思議な魅力を感じます。

    『不思議の国のアリス』
    『ガリヴァー旅行記』
    『星の王子さま』
    『モモ』
    読者の私が子どもの頃に出会った4つの物語。その〈物語の舞台袖〉を吉田篤弘さんが書いてくれました。物語の前にも後にも物語は続くと考えると、永遠に物語は終わらないなんて壮大です。物語の空白が書かれた舞台袖の創作作品は、どれもなるほどねと思わせてくれる楽しい作品でした。吉田さんの原点も知ることができました。

    舞台袖の創作作品のあとには〈舞台袖からの報告〉。吉田さんと作品たちとの不思議な繋がりを感じることもできました。

    そして〈エ

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    2026年02月17日
  • おやすみ、東京

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    とても軽やかな小説でした。
    穏やか、安定とはまた違う、
    静かで波が立っていない夜の海、そんな空気感がずっと続く本でした。
    ずっと読んでいられる本でした。
    なんだか世の喧騒にあきあきしてる、1人でボーッとしたい、でもどこか人と繋がっていたい、そんな時におすすめの本かなと思います。

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    2026年02月13日
  • エデンの裏庭

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    吉田篤弘先生の本はもったいなくて大事に温めて静かに穏やかにひっそりと読むのが常です。この本もまたそうやって今私の手元にあるのですが、これまでのストーリーを編まれた本と構成が違っています。「アリス」「ガリバー」「星の王子さま」「モモ」にまた違った色合いのスポットライトが当てられているステージの舞台袖で篤弘先生が自分を語り、思いを示してくださる。なんと生の先生の声が聞こえてきそうなほど!
    そして第2部、「エデンの庭」初めてお目にかかるのによく知っている人たちの登場するおはなし。
    あとがきを読んでまた、ため息。
    なんと素敵な時間を持つことができたのか、しみじみと余韻に浸ってます。

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    2026年02月11日