吉田篤弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
死んだ飼い犬ベニーが体の中にいる、クラリネット奏者のテツオが鯨オーケストラと出会い、新たな音楽を奏でていくまでの物語。
けれど、それに関わるいろいろな人の物語がそこに織り重なって、重奏的なハーモニーを聴いているかのような繊細な物語になっていく。
別の目的で行った美術館で、たまたま開催されていたポール.モカシンの深海魚展。
モカシンといえば、あの、モコモコとした靴のことでは? と疑問を抱きながら入った展示室で荘厳なハーモニーのような真っ白の鯨に出会ってしまったり。
人ちがいをされて訪ねた食堂で、たまたま出会った土曜日のハンバーガーの完璧な美味しさに舌鼓を打ちながら、たまたま楽団員募集の貼り紙 -
Posted by ブクログ
万年筆のインクを集めている。
昨今、たくさんのメーカー(や個人)がご当地インクやコンセプトインクなど、とにかく数えきれないほど出しており、まさに百花繚乱の状態だ。
中でも人気はやはり青系インクなようで、たぶんバリエーションは一番多いのではないか。
水のように澄んだライトブルーから、夜の底のように深い深く、星さえ見えない日のブルーブラックまで。くすんだ青、煌めくラメの混ざった青。
この世に青いインクはどれだけの数あるのだろうか(これを書いている今も新たな「青」が誕生しているかもしれない)。
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この世で一番美しい「青いインク」の物語、そのはじまり。
「月とコーヒー」で書かれてい -
Posted by ブクログ
「流星シネマ」「屋根裏のチェリー」に続くお話。
文庫になるのを待っていたはずが、そこから5か月経ってようやく手にした。
河口にある町のローカルラジオ局で深夜の番組を担当している曽我くん。彼のおしゃべりと同じく、静かでおだやかでゆっくりと進む話の佇まいが良い。
ある日ラジオで、17歳の時に絵のモデルをしたことを話したところ、リスナーから、とある美術館で出会った一枚の絵の中に写真で見たあなたによく人がいた、と葉書が届く。
そこから話は動き出し、『「アキヤマ君――ではないんですよね?」』『クラリネットを吹ける人、探しています。』『ソガ君、ひさしぶり。』…、ページをめくるたびにいちいちびっくりしてじ