吉田篤弘のレビュー一覧

  • 『罪と罰』を読まない
    ここ最近のヒット。いや〜みんなの言い放題っぷりが気持ちが良い。ドスコ?馬かな?って冒頭の辺りから爆笑。
    ちょっととっつきにくそうだな〜と避けていた外国文学だけど、やはりキリスト教とかの影響はありつつも、こんなふうに面白がって読めるんだ!っていう大発見だよね。
    後書きでもお話されているように、読む前か...続きを読む
  • 鯨オーケストラ
    『流星シネマ』『屋根裏のチェリー』に続く大好きなシリーズもいよいよこれで完結。
    少しずつゆっくり読もうと思っていたのに、一気に読んでしまった。

    キッチンあおい、ミユキさん、ロールキャベツ、サユリさん、土曜日のハンバーガー、鯨オーケストラ、チョコレート工場、太郎君、ゴー君、流星新聞、カナさん、そして...続きを読む
  • 流星シネマ
    住んでいる街に鯨が眠っている。なんてステキなことだろう。。そういえば、「アスファルトの下には森が広がっている」と教えてくれたのも著者だったか。

    自分の足元に広がる世界に思いをはせる。
  • おやすみ、東京
    東京という広い場所なのに
    登場人物が何かしらで繋がってる
    不思議な物語でした。

    夜に読みたくなる一冊です。
    私はこの本で作者の虜になりました。
    青山美智子さんが好きな方には特におすすめです。
  • 鯨オーケストラ
    どう表現したら良いのか分からないけれど、篤弘先生の世界はひとつの(一枚でもなく、一冊でもなく、もちろん一団体とかでもない)大きな枠のない四次元に広がっている宇宙のようなモノで(尚かついまだに広がり続けている)その中のほんのひとつまみを一冊の本にして表現しているに過ぎないのではないか…

    いつまでも終...続きを読む
  • おやすみ、東京
    「短編連作集の交差点のような物語」と作者あとがきにあるように、すべてが緩やかにつながっていて、目を閉じると真夜中の静かな東京が浮かんでくるような物語でした。
    すてきな物語を描く作者さんに出会えてよかった。
  • 鯨オーケストラ
    ちびちび読んでたのに、終わってしまった
    「生きている間に触れ合わなかったものは、その人の天国に存在しない」
    なるほど、「詩」を書けと言うわけで
    彼の行方を祈り、言葉と、繋がりを信じる
  • 屋根裏のチェリー
    新刊「鯨オーケストラ」への期待感を高めたく流星シネマに続き再読。相変わらず素敵な世界観、そしてあとがきの「鯨オーケストラでお会いしましょう」で期待感を高めるには充分でした。
  • 台所のラジオ
    吉田さんのつむぐ物語は、やはり好きだなぁと思う。
    それぞれのおはなしに共通するあることに気づいて、あっとする。
    あとがきを読んでまたあっと思う。
    その、あっとするのは大きな衝撃ではなく、ささやかな、ほっとするような、あっ。
  • 流星シネマ
    吉田篤弘さんの作品を読むのはまだ3作目なのだけど、
    いつも始めの1行が素晴らしい。
    「この世界は、いつでも冬に向かっている。」
    グッと引き込まれて、まだどのような内容かも分からない私を、ストンとその世界に着地させてくれる。
    クラフトエヴィング商會としての装幀も、吉田さんのイラストも可愛らしくて、創造...続きを読む
  • 天使も怪物も眠る夜
    螺旋プロジェクト 未来編。
    面白かった。登場人物が次々に出てきて、パラレルに、小出しに物語が進む。読みにくいなあと思いつつも、読み進めてしまえるあたりが秀逸。

    伊坂さんが何かの本のあとがきで「風呂敷を目いっぱい広げて、それをどう閉じるかが大変だけど醍醐味」みたいなことを言っていた。この作品を読みな...続きを読む
  • 『罪と罰』を読まない
    ロシアものは自分に酔う
    こんな本読んじゃってる自分を想像するだけで満足してるかもしれない。
    何冊か読んで途中棄権してる本もあるが、罪と罰も上下巻で揃えて読むタイミングを逃している。

    そこにこの本があると知り、こちらを読んだら読む気になるのか…?なんて
    ちょっと遠回りしてみることに。

    結果、四人の...続きを読む
  • おやすみ、東京
    ・それに、結婚に限らず、どんな決断であっても、『もっとずっと先』って思うもんです
    ・そうしたものは壊れたときに、ようやく人間に従事することから解放されて、はじめて自由になる。
    ・二台が力を合わせて正しい時間を示しているわけです
    ・〈二階まであと一段〉
    ・朝はいずれ昼となって夕方になって夜になり、東京...続きを読む
  • 『罪と罰』を読まない
    未読座談会という、(立会人以外の)出席者全員が本を読まずに参加するという、『読んでない本について堂々と語る方法』をやってみたという記録本。

    実際には、冒頭と結末を数ページずつ読んでからでありましたが、想像力が膨らんでどんどん空想の話が進んでいって面白い。小説家と自分の距離感を感じざるを得ませんでし...続きを読む
  • おやすみ、東京
    東京の午前1時すぎ、夜の舞台が描かれていて職も異なるれそれぞれの人物が、すれ違い、繋がっていく。読んでいて癒やされた。
  • 台所のラジオ
    『油揚げと架空旅行』がとくに好きだった。とにかく出てくるもの全てが美味しそうでお腹が空く。静かで小さく温かい世界観。考えすぎて疲れてしまったときに読むと癒される。のんびり生きてていいんだよなあ、自分の気持ちを大事にしよう、と思える。
  • 奇妙な星のおかしな街で
    こころがちぢこまっている。
    時勢は回復に向かい、様々なものが雌伏の時を終えて飛び上がろうとしているのに、私には何もない。
    帯電するような微かな恐れが身を包んでいる。

    自室で読書することもできず、一冊片手に外に出る。
    記憶にあったすてきなのみものは時を経て好みでない味に変化している。
    それでも何か、...続きを読む
  • おやすみ、東京
    10人の登場人物が織り成す人生の不思議。
    こんなオチが自分にもあったらいいなと思う大人のおとぎ話。
    夜中が舞台とあって、落ち着いて静かな雰囲気の連作短編集です。
  • 『罪と罰』を読まない
    すごくおもしろかったです!何やってんだこのひとたち…(もちろんいい意味です)といういとおしい呆れ、ところどころ鋭い考察というかちゃんと読んでいる。作家の人たちはこうやって本を読むのか、とふむふむした。わたしもカタカナ名前が覚えられないがちだけれど、こうやって楽しくあだ名をつけて読んでいくといいのだな...続きを読む
  • 電球交換士の憂鬱
    「それでも世界は回っている」に出てくる電球交換士、ただの新キャラクターの一人かと思ったら、巻末に「電球交換士の憂鬱」という本が紹介されており、別シリーズからの登場人物だったのかと知り、読みたくなってしまった。

    結果的に、どうも微妙に違う世界線な感じがしたが、これはこれで面白かった。
    最近吉田篤弘作...続きを読む