吉田篤弘のレビュー一覧
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ネタバレ螺旋プロジェクト(私の中で)最後の作品。
今まで読んだ他の7作品よりも、海と山の対立が前面には出ておらず、途中まで螺旋プロジェクトということを忘れそうになるほどだった。しかし終盤に行くほどその仕掛け(?)が分かり、これまでの7作品が紡いできた最終着地点として感慨深い作品となった。
登場人物が多く、文体も結構独特なので慣れるまで時間がかかったが、このワールドにハマると結構面白い。「未来」にうってつけだったのではないか。最後のあとがきを読むとまた一段と感慨深かった。
【最後に螺旋プロジェクト全体の感想】
このプロジェクトを知ってから1冊ずつ読み進めるのが本当にワクワクして面白かった。
同じ設 -
Posted by ブクログ
吉田篤弘作品、読んだつもりになっていたけど、実はこれが初めてだった。
「流星シネマ」「屋根裏のチェリー」に連なる物語だと読んだ後に知り、順番に読めば良かったとちょっと後悔。
でも、もちろんこの作品だけを読んでも十分に楽しめる。
読みやすくサラサラと入っていく感じの文章は心地よく、何のストレスもなく読み進められる。
「涙腺崩壊」とか、「大どんでん返し」といった仰々しい宣伝文句とは無縁の気を衒うことのない、静かで淡々とした物語の運び方が心地よく、一枚の絵が導く小さな奇跡のような出会いが胸を温かいもので満たしてくれる。
「時間は過ぎていくのでは無いのです。どこかへ消えてしまうわけでもありません。 -
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本作は、『流星シネマ』『屋根裏のチェリー』に続く物語ですが、単独でも吉田篤弘さんの世界観を楽しめます。順に読むと、確かにより広く深く堪能できると思います。
読み始めてすぐに、「あ〜吉田篤弘さんだなぁ」と、静かな世界に没入できます。本の静寂の中に、筆者のつぶやきにも似たいくつもの声が、紙の上から伝わってくる感覚です。不思議な安心感に包まれ、穏やかな気持ちで読み進められます。
大きな事件や出来事も、感動的な結末もありませんが、何気ない日常生活の機微を焦点化し、淡い希望の物語を紡いでいきます。
廃墟や古いものも登場しますが、寂寥感もなく、むしろアンティーク、スタイリッシュなイメージで、光沢 -
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「屋根裏のチェリー」を買おうと思っていたが、その前の話があると分かり、こちらから読むことにした。
都会のへりの窪んだところにあるガケ下の町で、「流星新聞」を発行する手伝いをしている太郎君と、その周りの人たちの話。
自分が創刊した「流星新聞」を太郎君に託して故郷に帰ったアルフレッド。
「メアリー・ポピンズ」を愛読しジュリー・アンドリュースにあこがれるミユキさん。
編集室に置いてあるピアノを弾きに来るバジ君。
詩集屋を営む“煙草をくわえた女神”カナさん。
幼馴染で〈オキナワ・ステーキ〉の店主・ゴー君と、流し目が素敵な看板娘のハルミさん。
個性的なコーヒーとカレーのお店〈バイカル〉の店主・椋本さん -
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ネタバレ「1」を読み終わった後に娘に手渡しておいたら、あっという間に読み終わり「2」も先取りされ、早く「3」を持ってこいと要求してくるほど。
いや、だからまだ出てないんだって。。。
ということで、小学生高学年から楽しめる幻想旅物語、『それでも世界は回っている』の第2巻。
”6番目のブルー"を探してエクストラへ向かうはずが、いつの間にか唄のメロディーを求めてリリボイに向かうことに。
”人生っていうのは「いつの間にか」をめぐる戦いなんだ”とのことなので、それもまた必然。
それにしても登場人物が多い。
それほど長くない章立ての中、ほぼ1章に1人のペースで出てくる。
吉田さん自身のイラストを毎回 -
Posted by ブクログ
「螺旋」プロジェクトの4冊目。
語られる時代としては一番後ろになり、皆さんのレビューを見ると最後に読むほうが良いように書いてあったが、読み始めたものはしょうがない。
2095年、四半世紀前に建てられた壁で街を東西に分断されている東京が舞台。
そこは不眠の都と化し、睡眠ビジネスが隆盛を誇っているという設定のもと、巻頭に紹介されているだけでも25名+1匹、色んな人物が登場し、それぞれの周辺が描かれていく。
睡眠コンサルタントに勤め覚醒タブレットの開発を命じられたシュウが〈いばら姫〉の物語の謎を追うパート、〈眠り姫の寝台〉という本を巡ってシュウの姉で探偵のナツメと小説家のマユズミが動き回るパート、 -
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アパートの屋根裏部屋で一人暮らすサユリは人見知りで、人とうまく話すことができない。
元オーケストラのオーボエ奏者で、彼女の所属していた、がけ下の町のはずれにあったアマチュア楽団〈鯨オーケストラ〉はすでに解散していた。
サユリの頭の中に現れて、時々話しかけてくる小さな彼女の名前はチェリーという。
レモン・ソーダやハンバーガーやササミカツ定食などおいしい食べ物が登場し、物語全体が居心地良く優しい雰囲気がします。
私の住む町で身近におこった、先日の淀川の迷いクジラの出来事を思い出し、『流星シネマ』のことが即頭に浮かびました。
小説も侮れないなと、嬉しさがこみ上げてきました。
個性的で、懐かしい