吉田篤弘のレビュー一覧

  • それでも世界は回っている 2

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    叔父さんの人間らしさが好き。
    自分の中に、目を背けたいものがあるときマシンガンのように喋っちゃうとことかとても共感した。
    ラストが一気に謎すぎて、これは3巻読まないとと思った。ハルカとカナタさんと目覚まし時計。

    大人になっていくってことは、子供の頃大事にしていたものがひとつひとつなくなっていくということ

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    2024年10月25日
  • 鯨オーケストラ

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    偶然似た人と出会い、結果人違い。でもそれが縁を作る。ここに著者のこだわりを感じる。なぜか?理由はミユキさんの言葉=「人と別れるのは自分で決められるけど、誰かと出会うのは自分で決められないのよ。つくづく、そう思う。だから、人生は面白いんだって」重みのある人生論。でもほのぼのとしてていい。

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    2024年09月26日
  • 『罪と罰』を読まない

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    〈読まずに読む〉とは
    「文字を読む」と「先を読む」の組み合わせ。
    この興味深い読書会を覗き見できるのが本書であり、笑いたい時にぴったりな本だと私は思っています。
    登場人物に勝手にニックネームを付けちゃったり、各々が持ち合わせた情報から推理しつつ皆さん好き放題言ってて(特に三浦しをんさん)、電車では読めないレベルで笑えます。
    読後の読書会の模様も描かれているので「罪と罰」のネタバレありですが、読んだことのない「罪と罰」を読んでみたくなります。
    「本は読まなくても読める」
    「読む前から“読む”は始まっている」
    「小説は、『読み終わったら終わり』ではない」
    という言葉が素敵だなと思いました。

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    2024年09月15日
  • おやすみ、東京

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    掴みどころのない不思議な人たちの夜の話。タクシー運転手の松井さんが運ぶ奇妙な繋がり。不思議だけど怖くは無い、心地よい夜が描かれている。

    どこかふわふわとしていて、まるで夢みたいで、朝になったら忘れてしまいそうな物語

    偶然が重なってそれぞれが願う所へたどり着こうとする過程が愛おしい。ほんとうに偶然なのかはわからないけど。

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    2024年09月14日
  • 台所のラジオ

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    題名通り、台所とラジオをベースに展開される12本の物語。

    私たちが生きる世界の話なのか、はたまた別の世界で紡がれている話なのかは分からないけど、全ての物語が緩い糸で繋がっている

    それぞれの物語の結について書かれることは無く、起承転で終わっている。すっきりしないと捉える人も居るだろうが、結に向かっていくエネルギーを読者に残したまま終わるのが今までにない形で面白い

    作者の後書き「天使の声が聴こえてくるラジオ」もオチがちゃんとあってなるほどなという感想

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    2024年09月13日
  • 中庭のオレンジ

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    全編、ファンタジーだな。そういうのはあまり好きではないと思っていたけど、この人の描く物語は、好きだなあ。変に重すぎず、悲しすぎず、そして楽しすぎず。
    あとがきでこの人が言っているが、途中から始まり途中で終わる、か…
    言われてみればみんなそうだよな。

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    2024年09月12日
  • おやすみ、東京

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    短編なのに長編。
    読み終わると、登場する全ての人の生きる営みが、一気に蘇ってくる。
    再読するたびに、友人が元気で過ごしているという便りをもらうような感覚が生まれそう。


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    2024年09月04日
  • 鯨オーケストラ

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    さて、3部作の最後の主人公は、川に流されて子どものときに亡くなったアキヤマくんならぬ、曽我さんである。

    三部作の第1作『流星シネマ』は「すべてのことは死に向かっている」で始まるのだけど、この第3作の最後では、サユリさんと曽我さんが合奏を始めるシーンで終わる。クラシックのサユリさんと、ジャズの曽我さんという「まったく違う道を歩いてきた二人だからこそ、そんな二人が音を合わせることで、わたしたちがまだ知らない、あたらしい音楽を作り出せるような気がするんです」。
    そして、「真っ白な空間に、はじまりの合図の『ラ』の響きが鳴り渡った。」という希望に満ちた文章で幕を閉じるのだ。
    まったく異なる人間が結婚して子どもを産むような。
    すべての人は死に向かっているけれど、こうして再生していくのだというような。

    ぐっときた箇所。
    p165「つまり、僕の場合で言うと、『詩を書く太郎』と、『詩を書かない太郎』っていうふたつの太郎がいるわけです。で、これまでは完全に『書かない太郎』だったわけですが、このままだと、一生、『詩を書かなかった太郎』として人生を終えてしまうと思うんです」
    (略)
    「もしかして、すべてに言えることですよね」
    (略)
    「詩を書くとか書かないとかじゃなく、これまで一度も経験していないことに、『いまこそ挑戦してみなさい』と言っているんです。詩を書くことは、そのひとつに過ぎなくてーーたぶん、なんでもいいんです。たとえば――なんだろう――ギリシア料理をつくってみるとか、野菜を育てて収穫するとか、セーターを編んでみるとか――あとは何でしょう――そう――ハモニカを吹いてみるとかね。どれも、自分にとっては思いもよらないことだけで、どれも、さぁ、やってみようと思い立ったら、すぐに始められます。そう思ったら、どうして自分はこれまでハモニカを吹いたことがなかったのかなって――やろうと思えば、すぐに出来るのに――なんと、もったいないことをしているんだろうって」

    わたしはこれを読んで、「英語」が頭に浮かんだ。英語を話さない自分で一生を終えたくなかった。話してみたかった。そして学習を継続して8年以上、まったく流暢ではないけど少し話せる人になった。
    あと最近興味が出てきた樹木。いろいろな木の樹皮を見て、触ってみている。この間もクスノキに初めて触れた。意外とふわふわだった。桜の木のように硬くない。触ってみなくちゃ一生わからなかった。樹皮に注目して触れてみるなんて、今まで考えもしなかったこと。

    p171
    「自分はこれまでの人生で、電信柱に触れたことがあったろうかと考えた。
    あるいは、遊歩道に立ち並ぶ桜の木に触れたことはあったろうか。
    (一度くらい、あるんじゃないか?)とは思う。でも、自信がなかった。
    (略)
    もし、一度も触れたことがなかったら、天国へ行ったときに、それらはことごとく実態を失ってしまう。触れたくても、もう二度と触れることは出来なくなる。」

    この間わたしは30年ぶりにバイオリンを再開した。やろうと思えば意外とすぐにできてしまった。考えてみれば、世の中はそんなことであふれている!!

    いろいろなことに手を出すことを、どれも中途半端に終わるのではと批判する向きもあるけれど、経験したことだけが天国に持っていけることなのだそうだ。なんでもやってみるのはいいことだ。

    ほかに印象的だった箇所。
    p51 「音符をなぞるだけでは駄目なのだ。楽譜のことは忘れて、たったいま自分が思いついたことを誰かに伝えるように奏でるといい」
    そうすれば、たとえ、楽譜どおりの旋律でなくても、メロディーが伝えようとしていることは、その音を聴いた者に伝わるはず――。

    p193「そうなのかもしれません。時間は過ぎていくのではないのです。どこかへ消えてしまうわけでもありません。すべての時間は自分の中にあり、それが少しずつ積み重なっているんです。
    (略)
    年齢はただの数字でしかありません。
    たまたま、一番上のカードに「17」と書いてあるだけで、その下には十六枚のカードが重なっています。その十六枚がなければ、「17」は成立しません。積み重なった17枚のカードすべてがそのときの年齢なんです。」

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    2024年08月18日
  • 天使も怪物も眠る夜

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    螺旋プロで小生初、吉田篤弘さん。未来の話ですが、ストーリもよく練られて、前向きかつ軽快で虜になりました。現代版の星新一さんのような印象です。他の著作にもトライしたいです。

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    2024年08月12日
  • 鯨オーケストラ

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    一度行ってみたいと思わせてくれる町で、偶然か必然なのか不思議なことが重なって…
    新しいことを始めてみようかな~

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    2024年08月05日
  • それでも世界は回っている 1

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    吉田篤弘さんの作品を読むと何故か『デジタルデトックス』をしたくなる。ラジオが聞きたくなる。
    現実世界とは違う世界がとても心地良い。

    六番目のブルー、どんな色なんだろう。

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    2024年08月04日
  • 鯨オーケストラ

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    ネタバレ

    多々さんの言葉で、
    感動することに「戸惑いを覚える」
    「だって、むやみに心を動かされたくないときだってあるでしょう?」

    に、まさにそれだと思いました。
    感動作と銘打つ作品に少し身構えでしまう私は捻くれているのだろうか?そんなに心を揺さぶられたいものだろうか?それはそんなに絶賛されるものだろうか?思っていましたが、まさか私の心に共鳴するような言葉がでてくるなんて思わなくて虚をつかれました。

    多々さんの言葉を借りると、むやみに「感電」しなくて良いのがこの方の本で、だから毛布に包まれるような安心感で手にとってしまうのだなと得心がいきました。
    ああ、だから心地いいんだな。

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    2024年07月31日
  • 天使も怪物も眠る夜

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    昔途中まで読んだ小説BOCの吉田さんの作品
    個人的には1984年味が少しあったりで面白かった
    羽深と田所がすき、あの掴みどころのない感じが
    ちなみに間違えて2冊買ってしまったのはここだけの話

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    2024年07月22日
  • おやすみ、東京

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    なんてお洒落な。みんなが眠りにつく深夜の街。静かな夜の街に、それぞれの人生のストーリー。その小さなストーリーが交差点のように、交じり合って、重なり合って、すれ違って。それぞれのささやかな出会いを、夜空の星になって、上から静かに眺めているような、そんな感覚を味わって、とても柔らかい気持ちになった。

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    2024年07月17日
  • ガリヴァーの帽子

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    ネタバレ

    吉田篤弘さんの短編が読んでみたくて、手に取りました。
    かなり趣向が変わってる話もあり、読んでいてワクワクしました。
    「イヤリング」は、何でも相談所が、本人達に内緒である男女のキューピッドになっているとわかった時には、こちらまでにやけました。
    ものすごく手の震えるギャルソンの話は、緊張し過ぎて失敗することは、本気でその物事に取り組めているって事だということが謳われていて、勇気がもらえました。
    ゴセンシは、シャンパンの泡たちが蒸発するまでの気持ちの話で、こんな話読んだことありません笑

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    2024年06月27日
  • 鯨オーケストラ

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    タイトルに惹かれて初めて読んだ作家さんですが、なにか優しい気持ちになりました

    3部作の3作目なのか…
    初めから読んでみましょうかね

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    2024年06月01日
  • 中庭のオレンジ

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    大人が読むファンタジーのような短編集。
    一つ一つ、発想が面白くて読み飽きなかった。

    題にもなっている「中庭のオレンジ」の物語も、もちろん面白く、最終話で色々回収できて嬉しいまま読み終われてステキな流れに感謝もしたが、他にも1話単体で面白かったのも多々あり。
    中でもカウントㆍシープ#5391とか、視点も面白くて私はお気に入り!


    『物語はいつも途中から始まって、途中で終わるということです。本のページには終わりが来るけれど、物語はこのあともつづいていく-ーー』
    前回読んだ月とコーヒーのあとがきも、とてもよかったけれど、今回のあとがきにあったこの言葉も、いい言葉だなぁと思いました。

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    2024年05月30日
  • それでも世界は回っている 3

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    「ロングセラー『月とコーヒー』から派生した〈インク三部作〉堂々完結!」と帯に書かれて、このシリーズも終わるのかと、少しセンチメンタルな気持ちになりました。

    一時期、吉田篤弘さんの著作品に没頭して読んだ時期がありました。

    こう表現するのは語弊があるかもしれませんが、私にとって著者の作品は、「星の王子さま」や「銀河鉄道の夜」そして傾向が外れますが「デミアン」を読んだ頃の自分に帰らせてくれる感があるのです。(自分の読書歴の狭さも感じますが)そして著者の書かれている文章にとても共感してしまうことが多いことも、いつも驚きです。

    人と人は、考えや思いが違うから争うんじゃないんだよ。同じことを考えて、同じものを求めるから、争いになる。本文p38抜粋

    人と人が「結ばれている」というのは、すぐ隣に寄り添っているからそう云うのではない。たとえ、二人がいる時間や空間が遠く離れていたとしても、すぐ隣の誰かと言葉を交えるように睦み合える。たぶん、人間にはそんな力がある。本文p165−166抜粋

    引き継ぐというのは、その人をそっくり真似るのではなく、その人の思いと自分の思いが一つになることを云うのだ。 本文p205抜粋

    このシリーズも「月とコーヒー」から読んでいて、結末もとても気になっていました。結論である、6番目のブルーはどうやって作られたのか、それは是非読んで納得してみてください。

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    2024年05月20日
  • 中庭のオレンジ

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    初めて読む吉田篤弘作品。
    寝る前に読む本を探していた時にTwitterで知った本。

    読み心地良くて静かで不思議で余韻が残る。
    あともう少し読みたいなと思うところで話が終わるので想像が膨らむ。
    月とコーヒーも読んでみたい。

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    2024年05月12日
  • 奇妙な星のおかしな街で

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    吉田篤弘さんのエッセイ。
    想像力の方向がチャーミングで素敵だなと思った。「月とコーヒー」のような素朴で可愛らしい世界観の物語はこの想像力から生まれたんだなーと納得。

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    2024年05月08日