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Posted by ブクログ
「明日、世界が終わるとしたら」
美々と直人の微妙な関係。伯母いわく臆病すぎる性格の美々と、猪突猛進な直人のほんの少しの生きづらさ。わかるなぁ。何もかもが上手く行ってないわけじゃないんだけど、思い描いていた未来とズレていって息がしづらい感じ。
学生時代によく行った中華料理店に大人になってからは年に一回行くか行かないか…くらいになって
コロナ禍で閉店してしまったあの時を思い出しました。
もっと行っておけば良かったな、なんて。
他に思い入れのあるお店がなかったから、まだ若い皆さんは学生時代にもっと思い出を作っておこうね。もう大人な皆さんは行きつけだったお店大事にしてね。
前向きになれる作品でした。
Posted by ブクログ
六年前に逝ってしまった恋人。
正式に婚姻はしていなかった。
自分(多江)の他にもうひとり女が居ると思っていたからだった。
だけど彼亡き後も続けてきたお店をたたむことになり、友人やラジオからの言葉もきっかけになり、その女に会いに行くことにした。
「さくらと海苔巻き」より
ラジオからの声は不思議だ。
こちら側は見えていないし、そもそも万人に向けて話しているというのに、ひょいと自分に寄り添ってくれることがある。
ハッとさせられたり、共感したり、背中を押してくれたり、思わず笑みがこぼれたり。
そんな小さなお話が、美味しい食べ物と共に12話収められている。
紙カツ、海苔巻き、きつねうどん、ビフテキ、お茶漬け…。
いつもながら吉田さんの作品に登場する食べ物は美味しそうだ。
それぞれのお話の登場人物が少しずつ重なっているのも、いつも通り。
(チラチラ登場する黒いソースは、みんなカジワラ印の黒ソースなのかな…)
好きだったお話は、
「紙カツと黒ソース」
「さくらと海苔巻き」
「明日、世界が終わるとしたら」
好きだったフレーズは、
「紙カツとマカロニサラダと赤だしと御飯とおひたし」
「光かがやくようにつるりとしたうどん」
「〈ハシモト〉の四文字を夜の中に守っていた」
「銀色の宇宙船が部屋の一角に置かれた感じ」
「百年に一度の流星群より、三十年の時間を消してみせたアリスの生姜焼き定食に神秘を感じた」
「そんなものより、女は黙ってハンバーグだ」
「役割を終えたものには自然と美しさと物語が宿る」
「夜おそくの静かな台所に、冷えた白飯にお茶を注ぐ音が湯気と一緒にひろがった」
でも欲を言えば、もっともーっとラジオからの声と深く関わって欲しかったかな~。(特に後半)
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