吉田篤弘のレビュー一覧

  • おやすみ、東京
    深夜の東京のどこかで起きた一人一人の短篇が
    どこかで誰かとすれ違って少しずつ繋がって
    ひとつの長篇になっていく

    今時は地方もそこそこ発達して
    人も物欲が薄れていて
    東京に住む魅力が薄れていると
    テレビで前に見かけたけど

    こういう偶然に同じ時間同じ場所に居合わせた
    というだけで人が繋がって物語が生...続きを読む
  • 奇妙な星のおかしな街で
    この人の作品好きだなぁ、、
    物語もあるけどどちらかというと吉田さんの「気づき集」のように思いました。
    作家の脳内は本当に豊かで、大人がこんなこと考えているの面白いなと。日常にどれだけ疑問とか発見を見つけられるかが大事なのかなと思います。面白い。『月とコーヒー』に引き続き、この方の本はコーヒーが飲みた...続きを読む
  • 鯨オーケストラ
    ハンバーガー食べたい。

    全部が全部都合よく繋がっていくーって感じじゃなかったのが凄く良かった。

    ハンバーガー食べたい。
  • 鯨オーケストラ
    目当てのやつがなかったから何気なく手に取ったけどめちゃよかった。
    雨が止むまでちょっと読もうと思ってたら気づいたらほぼ読み終わってた。

    なんか全部繋がってるのかな~

    多々さんの年齢の重ね方の解釈好きだな
    美術館の描写上手すぎてちゃんと想像できた。どれだけ鯨の絵がすごいのかとか。
  • 奇妙な星のおかしな街で
    うん…
    好きだなぁ…
    それしか出てこん。

    好きな作家の言葉、頭の中と同調しようとする行為

    読書の醍醐味のひとつだと思った。

    ひとつ5,6ページのエッセイ集。ページごとの文字数も少ないので、サクサクと読める。
    著者の想像力の羽が自然と伸びていく様がいい。
    小説でも出てきたフレーズが垣間見れるの...続きを読む
  • 『罪と罰』を読まない
    挫折しそうな名作長編を読む前に、みんなで妄想討論するのは最高に楽しそう。私も気になって、漫画版を読んだ。カウリスマキの映画版も再見しようかな。
  • 鯨オーケストラ
    3作目もとても良かった。読んでいて心地よかった。出会いは大切、過去にとらわれず未来に目を向けることも。「G線上のアリア」が物語の雰囲気と合っていて良かった。
  • 屋根裏のチェリー
    『流星シネマ』から引き続き、吉田篤弘さんの世界がまた広がった。

    ガケ上にある建物の屋根裏部屋に住む、元オーボエ奏者で、食いしん坊のサユリ。土曜日よりも日曜が好き。人との関わりを避け、頭の中のチェリーと過ごす日々。チェリーの言葉に叱咤激励されつつ、ガケ下の町に住む人々との交流が広がっていく。

    鯨オ...続きを読む
  • 鯨オーケストラ
    「くつろいでお聞きください。静かな声でお届けします。」と始まり、ラジオで曽我哲生が語ってくれているような感じがした。うまく言い表せないけれど、吉田篤弘さんの小説を読むと心が落ち着く。

    17歳のときにモデルになった絵から、新しい人との繋がりができ、いくつかの奇跡を感じさせてくれた。「時間は消えるもの...続きを読む
  • おやすみ、東京
    深夜、夜明け、夜が深まっていく時間や夜が明けていく時間、とにかく夜の周辺で読みたい本。
    びわ泥棒も名探偵シュロも変なひとばかり出てくるのに、なぜかすっと受け入れてしまうから不思議。
    感動したいとかドキドキしたいとかそういうんじゃなくて読んで落ち着きたいときにこの本って最適だなぁって思った。
  • 鯨オーケストラ
    角川のオンライン小説で読んだもの。
    ダウンロードしたファイルはPDFで、kujira.01~kujira.18まであった。

    もともと美術館と、音楽を聴くことが大好きなので、この作品にはとても沢山の想いが溢れた。

    「やはり、美術館から遠ざかってはいけない。」
    「こうした時間を過ごすことは繰り返され...続きを読む
  • 屋根裏のチェリー
    半年前に読んだ「流星シネマ」の続編。
    前作の最後にチラと出てきたオーボエ奏者・サユリさんを中心に語られるお話。
    しんみりと確かな文章で綴られたお話にはたくさん感じるところがあった。

    団長がいなくなり練習場所もなくなって、〈鯨オーケストラ〉は自然解消になった状況の中、寄る辺なくガケの上にある古いアパ...続きを読む
  • 天使も怪物も眠る夜
    面白い!

    螺旋プロジェクトの最後を飾る近未来SF小説。本作だけでも楽しめるほどに完成度の高い小説だが、それまでの壮大なストーリを見事に収束させる爽快感が最高。

    世界観、複数の登場人物が徐々に絡み合ってくる緊張感、謎がだんだん解けて物語の輪郭がはっきりしてきつつ、新たな謎が立ち上がってくる「螺旋」...続きを読む
  • おやすみ、東京
    タクシー運転手の松井
    そのタクシーの常連客で映画会社で働く調達屋ミツキ
    そこでびわを探した時に出会ったオペレーター加奈子
    そして出会うことになる使わなくなつわた電話を回収するモリイズミ
    探偵シュロ
    11人の若き女優の栄子
    映画館を建て直す青年加奈子の弟
    バーを開いた前田
    古道具屋のイバラギ
    よつかど...続きを読む
  • 鯨オーケストラ
    私もまた、主人公のソガ君に似て、しっかり者の妹を持つ、歳を重ねて形成してきた年月がぼんやりと心許なく、世界をぼんやりとみている部類だ。17歳から何が変わったか?何を伸ばして何を広げて何を深くしてきただろう。鯨やラジオやハンバーガーや川やオーケストラ。過去も未来も孕む31歳そのままのソガ君に、偶然では...続きを読む
  • 鯨オーケストラ
    人と別れるのは自分で決められるけど、誰かと出会うのは自分では決められない。だから人生は面白いー
    クラリネット奏者の主人公がFMラジオのDJを努めることになったのがきっかけで、色んな縁と音楽が繋がる深海のように静かな物語。シリーズものと知らずにいきなり読んでも楽しめる作品でした。
  • 天使も怪物も眠る夜
    本当に素敵な物語でした。
    中央公論新社の「螺旋」という、8人の作家による共作で、本作が最後の物語にあたることは知っていたけれど、大好きな作家と心惹かれるタイトルに最初に読んでしまいました。が、もし、これを1作目に読み始めようとしているあなた、やはり順番通りに読む方が良いかもしれません。

    吉田篤弘さ...続きを読む
  • 鯨オーケストラ
    『レコード屋の店主に試聴をお願いすると、店主は黙って頷いて、B面の三曲目――それが「Be Nice To Me」だった――に針をおろした。これまた、どうしてなのか分からない。普通はA面の一曲目に針をおろすように思うが、店内に流れ出したのは、にぎやかな曲調のA面の一曲目ではなく、おだやかなゆったりとし...続きを読む
  • 鯨オーケストラ
    鯨オーケストラ。いろいろ大変なことがあって、どうにもならない気持ちを抱えて、しばらく大好きな本も手に取れない状態だったけど、この小説を手に取り、ぼぉっとしてたって毎日の生活を、出会いを、未来を大切に丁寧に静かに生きていこうと思った。別れは自分で決められるけど、出会いは自分で決められないものね。
  • 流星シネマ
    空っぽになったチョコレート工場で町の人の想いがひとつになった。クジラの骨格標本、鯨オーケストラ、8ミリフィルムの投影、ピアノとヴァイオリンの演奏‥
    読み終わりが心地良かった。