吉田篤弘のレビュー一覧
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ネタバレ12のお話がおさめられた短編集です。
ぜんぶ読み終わって、あとがきを読んで初めてラジオに気付きました。読み返してそう言われてみればそうだな…と。
まったく関係ない短編の寄せ集めも好きですが、この話とこの話、繋がってる!という短編が好きです。
特に好きな2つの話について感想を書きます。
「マリオ・コーヒー年代記」
この話は本の中で2番目に好きです。
マリオが何か不幸な目に合うのではと警戒していたのですが、何も起こらなくて良かった。
ホットドッグとミルクコーヒーはとても良い組み合わせだと思います。カシャカシャする紙に包まれてくるホットドッグはなぜかとてもおいしそうに見えますね。たぶんマリオの店の -
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雨の様に降り注ぐ
幾千もの言葉を
日々、ぼんやり目にしつつも
思わず(はっ!)と、手で受け止めたくなる様な
キラリに出会う事がある。
それは自分だけに光るキラリ。
音楽好きの彼が
パラパラ捲っていた雑誌に掲載されていた
ほんの小さなコラム。
その記事がキラリと光った。
(誰?聞いた事もないアーティスト…)
それがソラシド。
どうやら女性2人のデュオらしい。
彼女達のコメントや弾いている楽器も気になる…
早速NETで調べてはみたものの、
彼女達は派手な活動をしていなかったらしく、
全く手がかりがつかめない。
でも、
何故か追っかけずにはいられないし、
そうせざるを得ない事情も出来た。
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すごくいい。
すごく好き。
出来ることなら★を100こ並べたい。
ものすごく優しいお話。
でも、ちょっと寂しい。
そして、じんわりと温かい。
「おれ」は探し物をしている。
いや、「おれ」だけじゃなく、みんなが探し物をしている。
探し始めた時には自分が何を探しているのか正確なところは分からない。
だんだんと見えてくる。
そうすると最初にイメージしていたものとは違うものだったことが分かってくる。
いよいよ探し当てたと思い、「そうだったのか」と納得しようとすると、また新たな探し物が始まっている。
気付かないうちに。
「この物語はこういう物語です。」と言い切れません。
ただ、とても美しい物語です -
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面白かった。有名な古典小説「罪と罰」をネタにした対談集。
前半は、この小説を読んでいないメンバーが読まないままに語り合う座談会。最初はこれまで知っていた断片的な知識を元に内容をあれこれと内容を想像し、途中から各章ごとに数ページを抜き出して読み、それを元に内容を「推理」する。これらが面白い。断片から空想を広げていくわけだが、その過程がとてもファンタスティックである。新しい断片を読む度に、これまでの想像が更に飛躍していったり、ひっくり返されていったりするさまもスリリングである。
いったん座談会が終わってから各自が「罪と罰」を読み、そのあとで語り合うのが後半の座談会。読む前の座談会の答え合 -
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『月とコーヒー』のタイトル通り、眠れない夜に
月の下でコーヒーを飲みながら味わいたい短いお話の短編集。
作者の吉田篤弘さんが、本来人間には、月とコーヒーよりも太陽とパンが必要、でも月やコーヒーがなかったら人生は味気ないものになるだろう、ということを書かれており、本当にその通りだなぁと思った。世の中って、生きていく上で無くても生きていける物で溢れているけれど、もしも余計な物がなかったら、ただただ寿命まで生きているだけになってしまう。栄養を摂るだけならサプリでもよいけど、彩りを楽しんだり、調理法を考えて工夫して達成感を味わったりすることで、人生は豊かになるんだろうと、この本から経験の少ない自分な -
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「本はすべて面白いものです。すべての本が、その可能性をもっています。面白さというのは、刻一刻と移り変わっていくんです。」「本を求める理由は千差万別で、理由はどうあれ、ある日突然、こんなふうに本と自分とがつながるのです。本の中身が面白いのはもちろんですが、こうしたことが──つながるということが、本のもうひとつの面白さなんです。」
螺旋プロジェクトがなんなのかよくわからないまま作者買い。表紙とタイトルがすごく好みです。
不眠症が蔓延した東京が舞台。「面白くない本」は不眠者たちに重宝され、「面白い本」は不眠を助長するとして発売禁止、焚書の憂き目にあっているという未来の話。
そんな「面白い本」をど -
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「本屋がなくなるとさ。なんというか、セーターの袖に小さな穴があいちまったみたいな——」
決して生きていくために必須なわけではないけれど、あるとほっとできる。
そんな作品でした!
本が大好きな私にとって、
・ページをひらくことは世界をひらくことでした。
・さみしいもんだよね。本屋がなくなるとさ。なんというか、セーターの袖に小さな穴があいちまったみたいな——
このフレーズは自分の本に対する気持ちも同じ気がしたし、
・重力は偉大だ。どんな人間も平等に地上につなぎとめてくれる
・迷路のごとき路地で迷いながら生きていくことはそんなに悪いことじゃない
このフレーズは生きるのが少し楽になるなと感じました。
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「月とコーヒー」の3作目を先日読んだけれど、もうちょっと読んでみたくなったので1作目から読むことにした。はたして、3作目よりこの1作目の方が好みのお話が多かった!
優しくて静かに、たんたんと進んでいくところは変わらないが、こちらのほうが食べ物がより際立っているというか、すごく美味しそうに感じる。どれも簡単に作れるような素朴で飾らない食べ物ばかりなんだけど、なんとも食欲をそそる…。
どの話もお話が盛り上がりそうなところでぷつっと終わってしまうので物足りなく感じるのだが、だんだんとこれがくせになってきて、心地よくなるのが不思議。
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