吉田篤弘のレビュー一覧
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少し不思議で温かい二十四の短編集。
あとがきに「一日の終わりの寝しなに読んでいただく短いお話を書きました。先が気になって眠れなくなってしまうお話ではなく、あれ、もうおしまい? この先、この人たちはどうなるのだろう──と思いをめぐらせているうちに、いつのまにか眠っているというのが理想です。」とありますが、吉田篤弘さんの書く世界はほっとして居心地が良くて、なかなか抜け出せず、結果一気読みしてしまいました……。
再読する際は一日一話と決めてゆっくり楽しみたいです。
特に『隣のごちそう』が好きでした。
ちょっと主人公の行動がストーカーじみてるなと思いつつ、この後どうなるのか、何か起きるのかそれとも変 -
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絵本のような世界観、作者自身によって描かれた装丁、挿絵もほんわかして味があって素敵です。
作者さんのあとがきより、
“一日の終わりの寝しなに読んでいただく短いお話を書きました。先が気になって眠れなくなってしまうお話ではなく、あれ、もうおしまい?この先、この人たちはどうなるのだろう⋯⋯と思いをめぐらせているうちに、いつのまにか眠っているというのが理想です。”
とあるように1話目を読み終わり、え?これで終わり?続きは??となりました。
24篇からなる不思議で静かな余韻にひたれるお話の数々で、実際何度か寝落ちしてました(笑)
私が好きなのはやはり「青いインク」であとに出てくる2つのお話と繋が -
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『おやすみ、東京』は、夜の東京を静かに散歩しているような気分になれる物語でした。
登場する人たちはどこか孤独で、でも完全に絶望しているわけではなく、日常の隙間に小さなぬくもりや希望を見つけている。その距離感がとても心地よいです。
何気ない風景や会話が丁寧にすくい取られていて、「東京はこんなふうに息をしているのかもしれない」と思わせてくれます。
この作品は、元気をもらうための本というより、疲れた心を静かに休ませてくれる本だと思います。タイトルの「おやすみ」という言葉どおり、一日の終わりや眠る前に読むと、世界が少しやさしく見えるかもしれません。
夜は何かを解決してくれるわけではないけれど、「 -
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とうとう螺旋プロジェクト最後?を読み終えた。
あくまで螺旋プロジェクトは海族、山族の対立を軸に皆んなで小説を書こうといったものなので特に読む順番などないと思うが、私は古代から順々に読み進めていった。
この近未来の作品では現代付近までの顕著や山族、海族の対立といったものは顕著に表現されていなかったように感じる。どちらかといえば、西、東、眠り、覚醒といった二項対立の要素が様々に散りばめられていたように感じる。
最後には締めくくりなのか海族と山族との間の産声でとじられる。必然なのか偶然なのかシュウが眠り姫まで辿り着く旅路がふわふわと揺れ動く不思議な感覚だと読んでいて感じた。
シリーズの締めくく -
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伊坂幸太郎さんの呼びかけで集まった8作家による競作企画〈螺旋プロジェクト〉の作品の一つで、伊坂さんのシーソーモンスターとの伏線もたくさん出てきてわくわく。あと6作品も読みたい!螺旋プロジェクト第2弾始動とあるので、その前に読み切りたいです。
睡眠ビジネスとか盛んな今、本当に不眠症の原因となる〈面白い本〉が焼かれる時代が来たら…おそろしい。言葉狩り!こわい!
争いはなぜ起こるのか、〈ひとつになりたいふたつ〉はなぜ壁を作るのか…ネタバレになるのでこれ以上は語れないけれど、8作家の作品読み終えたら、再読したい作品です。
伊坂さんのパスカのように、吉田さんもSFらしく未来のありそうな横文字の固有名詞