吉田篤弘のレビュー一覧
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(01)短編集。一部分星新一風味もちょっとあり。
(02)クラフト・エヴィング商會の瀟洒なイラストがある。
(03)内容は…リリパット王国再建を目指す者とガリヴァー映画を撮りたい者、なんでも解決する男、手のふるえるギャルソン、シャンパンの泡たちの浮かんでははじけるつぶやき、五線紙ノートに自分を書く高校生、女房という名の男と鰻食う道中、トースターとの会話、エセ洋館に飾られていた絵からエセ王子が出てきた、あとがきのような作品。
■簡単なメモ
人は波打ちぎわの地図を描けない(p.11)
毎日が未来のためにあるのよ。(p.18)
その一瞬のニヤリがこの仕事の醍醐味である。(p.52)
手がふ -
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誰もが皆どこかで触れてきた物語。取り上げられているのは「不思議の国のアリス」「ガリヴァー旅行記」「星の王子さま」「モモ」の4作。その物語のすぐ側に、密やかに在るだろうささやかな世界。著者が舞台袖と名付けているそのアナザーストーリーと、それぞれの物語に対する著書の視点に立った解釈。
実のところ、私が確実に読んだと言えるのはモモだけ。星の王子さまはぼんやり読んだつもりでいたが、実は読んでいないのかもしれない。
この本のタイトルである「エデンの裏庭」は、とある本を巡るファンタジー。著者の過去作の作中作で、未完だったものを完成させたのだそう。チョコレートの代わりに受け取った種はどう育つのだろう。ひと -
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誰もが子どもの頃に出会った4つの物語、
「不思議の国のアリス」、「ガリヴァー旅行記」、
「星の王子さま」、「モモ」
有名すぎる物語の、舞台袖の創作と書評。
特に印象に残ったのは、「星の王子さま」の
書評。
この物語が、実は王子さまと飛行士が砂漠で
出会う話ではなく、登場人物が飛行士の
「ぼく」一人きりであるとも考えられるという、
吉田さんの解釈が新鮮! 成長してはならない
王子さまは、最後に空へ消える。成長することの
ない「少年」というものを少年のまま自分の外へ
追いやって葬る必要があったという解釈が、
斬新で面白かった。実際に、作家のサン=テグジュペリは飛行中に行方不明となっている。まるで -
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幻想ショートショート第二弾。
どの章にも、月とコーヒーが何らかのかたちで散りばめられています。
月もコーヒーも、存在と、纏う雰囲気だけで絵になる。でも主役ではありません。
『今回は、「デミタス」とサブタイトルをつけてみました。デミタスの語源はフランス語の demi tasse(小さなカップ)で、小さなカップでほんの少しだけ味わっていただく、そんなお話を書きました。少量ではありますが、一杯一杯がそれぞれの味わいをもたらしてくれるものでありますように、と念じながら書いたのです。』(p.330 あとがき)
Wikipediaで調べたら
『旨味成分が多いとされる70-80cc部分のもののみを使用し -
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ネタバレ「月とコーヒー」二作目。あいかわらず優しくて不思議で少しSF風味な、静かな短編集。
こちらは1作目より終わり方がほんの少しわかりやすくなっている気がする。かけがえのなさを予感させる出会いの直後や、決断を前に終わってしまう話が多い。余韻があって、これはこれで良いんだけれど…。
あと、短編同士でつながっている話が増えた。最後の話で色々な短編をつなげる構成になっているのが面白いと思った。
収録されている中では、ゴム印画家が地球儀を求めて百貨店を訪れる「地球儀の回る夜」、島流しになった囚人の話「パラダイスの二人」が好き。でも、1作目の方が好みだったかな。食いしん坊だから、食べ物の話が多い方が好きなの