吉田篤弘のレビュー一覧

  • 月とコーヒー

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    あまりに穏やかで、はらはら冒険もなく、ドキドキの恋物語があるわけでもない。

    ふと見上げた時にだけその姿を認識できる、昼間の月のような物語。
    暗い夜には、その明るさは夜道を照らす導になったり、夜の暗い室内で電気のスイッチを探す手助けになったりするけれど、必ずしも必要というものではない。
    でも、傍らにあればその柔らかさと穏やかさで、なくてはならないものになる。
    そんな物語かもしれない。
    読み始めた時は、あまりに平坦で、退屈かもと思ったのだけれど、読み進めて行くうちに、少しズレた世界だけどすぐ隣にいる誰かの日常を感じているようで、それがなんだか愛おしく思えてきて、病室のベットの上で一気に読んでしま

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    2025年06月27日
  • 月とコーヒー

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    全部で24篇の作品が収録されてますが、どれも不思議な感覚にさせてくれます。登場人物や物語全体であの人は何だったのか?これからどうなったのか?と思わせる魅力があります。

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    2025年06月22日
  • 月とコーヒー

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    みなまで言わないこの作品。あとは想像にお任せしますみたいなところが好き。あとがきの吉田さんの言葉が身に沁みる。

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    2025年06月22日
  • 月とコーヒー

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    5分程度で読める短編小説が何話もあり、隙間時間に楽しめる1冊でした。
    ほぼ全ての話にコーヒーが出てきており、どの場面でどんなコーヒーが出てくるか楽しみながら読めました。

    正直内容としては薄く、特に盛り上がりがあるわけではなかったため待ち時間の暇つぶし程度になら良いかもしれません。
    また、ここで終わるの?その先どうなったの?と中途半端なところで話が終わりますが、そもそも気になる展開になる前に終わるので、なんだったの…?感が強い短編小説でした。

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    2025年06月08日
  • 月とコーヒー

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    クラフト・エヴィング商會だったか。
    自分の好みそうな名称?なのに、以前読んだ本ではあんまりだった印象がある。

    著者の吉田先生は日本人だよね?なんか、外国の物語を訳しているような文体に思える。
    読みやすかった、んだけれども、好きな話もあまり好みでない話もあった。宇宙系はちょっと苦手。インクの話はよかった。

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    2025年06月06日
  • 月とコーヒー

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    あとがきで作者さんも触れているように
    読み手によっては「ここで終わり!?」となるかもしれません。
    寝る前に読むのにちょうどいい長さとおっしゃるように
    ひとつの物語を読んでその先を想像しているうちに気づいたら寝てる…
    それがまさに理想的な作品だと思います。

    完成しているようで未完成で、読み手によって物語のその後が
    変わってくると思うので、本書を読んだ人と感想を語り合いたくなります。

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    2025年06月02日
  • 台所のラジオ

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    どの話も最後まで読んだ後、「きっとこうなるんだろうな」と想像を掻き立てられる良い話ばかりだった。
    私が特に印象に残ったのは、夜間押しボタン式信号機でした。

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    2025年02月18日
  • それでも世界は回っている 3

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    6番目のブルーは、5番目のブルーに涙を加えてできる。 中々の発想だと感心しました。
    オリオさんココノツと幸せに生きてください。

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    2025年02月12日
  • それでも世界は回っている 1

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    ファンタジーと言うよりは哲学的な世界観の物語でした。
    独特の哲学的価値観の主人公から見る独特なルールに則って生きている人たちや世界のお話。
    個人的に好きな雰囲気です。ふわふわ不思議な読書感。
    つづき物だと思ってなかったので、意外な所で終わりました。そのうち続きも読みたいです。

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    2025年01月20日
  • おやすみ、東京

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    2024.12.28〜2025.01.01
    最初は、なんだか、テンポが悪くて・・・
    後半、やっと勢いづきました。
    なんだか、カタカナが多くて繋がりが把握できなかったんです。
    最後は、スッキリしました。

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    2025年01月01日
  • ガリヴァーの帽子

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    なんとも不思議な吉田さんの世界で
    おどらされているような
    そんなお話たち
    理解しようとかそんなことは
    考えても無駄だし
    それを望んでもいないんだろうな
    そんな気がする

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    2024年12月24日
  • それでも世界は回っている 2

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    面白かった。先が気になり止まらずに読んだ。

    「それでも世界は回っている2」なので、スタートが16章からだった。

    章が短く区切られていて寝る前にも読みやすい。けど続きが気になってしまい、また直ぐに読みたくなる。

    オリオ、ベルダさん、ジャン叔父さん、ココノツ、博士、ハルカとカナタ、パティさん。

    続きの「それでも世界は回っている3」を読むのが楽しみ。

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    2024年11月12日
  • 天使も怪物も眠る夜

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    螺旋プロジェクト完走!

    年代の最初と最後が難解でしたね。
    本作は21世紀末の東京。

    やたらと登場人物が多くてわかりにくいが、途中から少しずつ慣れてきます。
    最後はプロジェクト完結編にふさわしい内容かな。

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    2024年11月06日
  • おやすみ、東京

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    半年くらいかけて、ゆっくりと読んだ。どこを読んでも東京の長い夜を過ごす人たちを描いていて、まだ眠りたくない夜に、時間をかけて読むのにふさわしい一冊だった。
    ある登場人物が、私はいま夢を見ているのか、と感じながら会話をして買い物をするシーンがある。始めから最後まで、この本を読んでいてそんな心地だった。ふわふわと数センチ浮かんでいるようで、現実との境目が曖昧で、特に劇的な出来事も大きな感銘も生まれないけれど、色々な思いをそっと自分の中に置いていく…
    それなのに最後にはさまざまなピースが収まるところに収まって、始めからここに向かっていたのかと不思議な気持ちになった。

    私は一時、介護の仕事をしていた

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    2024年10月29日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    純文学作家の発想
     ひとつづつ評していく。

     川上弘美。未来SF。
     発想が陳腐だと思ふ。書きたいことを意識的に書いてはゐるが、予定調和的で凡庸から突き抜けない。
     人間由来の人間を工場で作らず、多様な動物由来の人間どうしが結婚し合ふ未来観(近親交配によるホモ接合型を減らすためだらう)。そこでの恋愛。
     厳密にいへば、人間と他種ではゲノムの相補性が少ないからありえない。遺伝子組換かもしれない。まあそこは目をつむることにしても妙だ。
     未来でも入籍といふ制度は残ってゐる。人間に本能の性欲が残ってゐるんだらうけど。結婚しない人や、核家族がどうなったかも書いてない。
     妙にSFが現実路線のわりには

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    2024年10月10日
  • おやすみ、東京

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    色々な話が実は繋がっている短篇集。

    忙しなさから解放された夜のゆっくり時が流れる感じとか、自分に向き合える感じが心地よかった。
    だが登場人物が多すぎて、この人なんだっけとなることが多く、一気読みのほうがいいかも。

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    2024年10月06日
  • それでも世界は回っている 1

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    他の本にも出てきた「青いインク」が出てくる。

    吉田篤弘さんの、いつも通りの平凡で物静かな世界の話。
    短編のように一つ一つの章に名前がついている長編。とても読みやすく気づくと読み終わっていた。続きが楽しみ。

    ベルダさん、オリオ、ココノツ、叔父さん。

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    2024年09月23日
  • 鯨オーケストラ

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    静かな雰囲気だけど、なぜか読み進める手が止まらない。満足感。

    鯨オーケストラがもっとガッツリ出てくるのかと思いきや、想像とは違って、緩く、周りの世界が少しずつ繋がる感じが面白かった。こんなにも繋がっているのか、と驚くほどだった。

    曽我さん、多々さん、太郎くん、ミユキさん、サユリさん。アキヤマくん、水越さん、カナさん。

    前の2冊を読んでから、この順番で読むことができて良かった。
    個人的には2番目の本、屋根裏のチェリーが一番好き。

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    2024年09月19日
  • 天使も怪物も眠る夜

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    ⭐⭐螺旋プロジェクト、完結編⭐⭐
    登場人物多く、しばらく読み進めるまでリンクしない…、でも最後の章まできて、なるほど確かに螺旋状に展開してるのかと気づきました!!
    もう一度最初から読み直したい!
    どこか無機質的な文体が面白くて好きです。
    他の7作品を読んだ後なので、海族対山族の対立場面が描かれてないことには、少し物足りなさを感じてしまいました。

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    2024年08月31日
  • 奇妙な星のおかしな街で

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    北海道新聞に連載されたエッセイをまとめたもの。
    読み終えたものの、ほとんど記憶に残っていない。
    ただ、幸福な時限爆弾についての記述で、読めてよかったと思えた。
    「人生の楽しみは、この『幸福な時限爆弾』をいくつ仕掛けられるかにかかっている。」
    未来の自分を楽しませるための仕掛けを、考えて、実行する。歳を重ねてからの楽しみはこれに尽きる気がする。

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    2024年08月28日