あらすじ
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・ロングセラー『月とコーヒー』に連なる
〈インク三部作〉待望の第二弾!
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
「奇妙な惑星」博物館の保管室に
勤務する十四歳のオリオ。
師匠のベルダさんと二人、
世の中のあらゆるものを記録し保管すべく
作業に勤しんでいた。
そんなある日、ベルダさんが死んだ。
自殺か、病気か、事件か。
原因がわからぬまま、
オリオは保管室の責任者を
引き継ぐことになる。
ところが――。
ベルダさんが記録に使用していた
万年筆のインク、
〈六番目のブルー〉の在庫がない。
あれなくして記録作業はできない。
旅するギタリスト、ジャン叔父さんとともに
幻のインクを求める旅に出るオリオ。
ところが、行く先々で奇妙な人たちに出会い、
インク探しは前途多難。
行方を探るうち、インクの秘密は
ある奇妙な「唄」に
隠されているとわかるが……。
感情タグBEST3
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引き続き14歳のオリオと叔父さんとオリオにだけ声が聞こえるココノツとの旅が、描かれていました。個性的な人達と出会いながら、〈六番目のブルー〉のインクの手がかりが、つかめてきました。〈五番目のブルー〉こそが1番だと思うハルカ、もしくはカナタの時計で不思議な力が働き···という感じで終わってしまいました。
21番まである唄が手がかりとなり、世界で1番美しいブルーを作ることができるのか?
〈いつのまにか〉が、果たして味方なってくれるのか?
これからどうなるんだろうと、またワクワクしてきました。
今回もたくさんの個性的な登場人物が楽しませてくれました。そして、「それでも世界は回っている」ことの意味が少しわかったような気がしました。おいしそうなオイスターシチューにも魅せられ、自分の両親が食したものに想いを馳せたりしました。
また物語の続きが楽しみになりました。
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暖かく乾いた幸福ななにか
吉田篤弘の文章はいつだって私にそれをくれる
コーヒーの香り、オイスターシチューがつめたい身体を伝う幸福
私が口にするコーヒーも、何番目かのブラウンだったりして
ごきげんなオオカミ!
今日から私の心のなかにも住んでもらおう
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失われたインクを探す旅の続き。
ジャン叔父さんとココノツとの旅。不思議な大人達に囲まれてオリオは少しずつ成長していく。町並みや景色の書き方がとても美しい。リリボイ行きたい。世界は勝手に回ってるけど、誰もが中心となって回っている。そして失った事を受け入れる。この旅の終わり、オリオは何に辿り着くんだろう。続きが気になる!
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前作の内容をほとんど覚えてなかったけど、とにかくインクを探し求める話だ!
インクのヒントになる歌のメロディーを探すために色々な場所を訪れる主人公オリオとその叔父ジャン。だいぶテキトーだがギターは上手いジャンに引っ張り回されたりしてるが、なんだかんだで真相に近づきそうなそうでもないような。
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『月とコーヒー』から始まった青いインク探しの物語の第二弾です。
失われたインクを探しているのか、音楽を探しているのか、結局は自分自身を探しているのか。
読んでいるうちに心が凪いで来て、ちょっと泣きたい気持ちになって来ます。
月舟町シリーズが好きな方には、絶対にオススメのシリーズです。
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オリオは、ギタリストのジャン叔父さんと共に幻のインク〈六番目のブルー〉探しの旅を続けます。第1巻の終末で、インクの秘密が、ある奇妙な「唄」に隠されているということが明かされ、第2巻の物語が新たな展開を見せます。
偶然の導きが道しるべとなり、行く先々で風変わりな人と出会い、交流を重ねていきます。インクと唄の謎に少しずつ近づいていく興味・関心と、逆にどこまでもほのぼのとした感覚は、大人にも心地よく刺さります。
万物は流転する…それでも世界は回っている…喪失から再生へ…。"いつのまにか"に抗いたくて、時間を止めたいのか、戻したいのか、後半少し幻想の度合いが増した? どこまで不思議な人たちと交流が続くのかな?
ただ、人と関わる経験を積むほど、オリオのものの考え方が行きつ戻りつも、変化と成長が感じられるのが好ましいです。
誰しもがもつ孤独や哀しみ、そして悩みや迷いなどを、ゆる〜く癒してくれるような言葉が、ふと目に飛び込んできます。その押し付けがましくないところがいいし、しっくりくる感じです。
オリオとジャン叔父さんの旅は、どこに帰着するのでしょうか? 最終巻に続きます。
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叔父さんの人間らしさが好き。
自分の中に、目を背けたいものがあるときマシンガンのように喋っちゃうとことかとても共感した。
ラストが一気に謎すぎて、これは3巻読まないとと思った。ハルカとカナタさんと目覚まし時計。
大人になっていくってことは、子供の頃大事にしていたものがひとつひとつなくなっていくということ
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オリオと叔父さんと(ココノツ)の旅は続く。
人が物に入る。
人の中に人がいる。
人が3段階の大きさに変わる。
不思議で魅力的な世界にいつまでも浸りたくなる。
オイスター・シチューが頭から離れない。
「いつのまにか」の解釈が印象的。
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「1」を読み終わった後に娘に手渡しておいたら、あっという間に読み終わり「2」も先取りされ、早く「3」を持ってこいと要求してくるほど。
いや、だからまだ出てないんだって。。。
ということで、小学生高学年から楽しめる幻想旅物語、『それでも世界は回っている』の第2巻。
”6番目のブルー"を探してエクストラへ向かうはずが、いつの間にか唄のメロディーを求めてリリボイに向かうことに。
”人生っていうのは「いつの間にか」をめぐる戦いなんだ”とのことなので、それもまた必然。
それにしても登場人物が多い。
それほど長くない章立ての中、ほぼ1章に1人のペースで出てくる。
吉田さん自身のイラストを毎回挟み込んでくれているので、とてもイメージしやすくて良いのだけど、次から次へと目まぐるしいほど。
この辺も世界は回っている感が出ているのかも。
さて次は完結編(なのかな?)。
待ち遠しい。
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幻のインク"六番目のブルー"を探すオリオ君とジャン叔父さんの旅。
様々な人と出会い、その考えに触れるオリオ君。
オリオ君と一緒に旅をして、吉田篤弘さん独特の幻想的で不思議な世界観を味わうような感覚が心地良い。
旅はまだ途中。オリオ君の旅は続く。。
オリオ君は六番目のブルーに辿り着けるのだろうか?
その時、オリオ君はどのように感じるのだろうか?
「世界はお前を中心に回ってるんじゃない」
「子供の尻尾」
「いつのまにかに追われる」
など、ときに発するジャン叔父さんの言葉が刺さる。
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「~1」を読んだときの感想は会ったことのあるような人たち、街並みみたいな感じだったけれどこちら「2」の感想はその時よりももっと進化してファンタジーのような、「楽園」のような「天国」のような気持ちの良い場所にいるっていうような気持ち。
最後のまち『リリボイ』の印象も良かったけれど六番目のブルーのこと、オイスターシチューのことなどシンと染み渡りました。
理解出来ない現実的な疲れた心で読んではいけない、しっとりゆったりした気持ちの時に読まなければならない本だということも。
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面白かった。先が気になり止まらずに読んだ。
「それでも世界は回っている2」なので、スタートが16章からだった。
章が短く区切られていて寝る前にも読みやすい。けど続きが気になってしまい、また直ぐに読みたくなる。
オリオ、ベルダさん、ジャン叔父さん、ココノツ、博士、ハルカとカナタ、パティさん。
続きの「それでも世界は回っている3」を読むのが楽しみ。
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だんだんとインクの謎に近づいてきながら、どんどん枝葉が分かれていってるような感じ。
旅する先で実に様々な人と出会っていくのが道標になっているが、余りにも多くて少々混乱する。
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章ごとに出てくる人物のイラストにわくわく。
装丁の終列車がかわいい。
この続きの3はすでに読んだはずなのに、続きが思い出せない(笑)。
そう、おとぎ話は何度読んでもいいもの。
また、3を読み返そうっと。
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ただただ叔父さんにモヤモヤしながら読んでいたら最後にココノツが思ってたことそのまま言ってくれてその後のオリオの返答からの流れで急に面白くなってびっくりした!笑
続きも買います!笑
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幻のインク探しの旅、第二弾。
時空を彷徨うようなフワフワした感覚にどんどん惹き込まれていく。
インクの色の素となる染料が自然界から失われている、という。まさに幻のブルー。
名前と空き壜だけが残され、このまま永遠に封印されてしまうのか。
色の素となる染料が自然界から失われていく…このことは現実世界でも起こりうることとちょっと心配になる。我々の世界でも似たような現象が近い将来起こるのではないだろうか。
インクの素となる岩石も尽きてしまい、幻のインク探しの旅も暗礁に乗り上げたかと思いきや、偶然見つけた〈五番目のブルー〉により、新たな展開が期待されるが…?
他にも幻のインクを狙う人も登場して、何やらキナ臭い展開に。
今は亡きベルダさんの魂の宿る〈六番目のブルー〉。一体どんなブルーなのか、ますます見てみたくなる。次回いよいよ最終回…どうなる?
「人生っていうのは、『いつのまにか』をめぐる戦いなんだ。だから、たしかにぼんやりしていたら時間の野郎にごっそり持っていかれる。しかし、気を確かに持って、こつこつと積み重ねていけば、ある日、『いつのまにか』が、こちらの味方になってくれる。それでもう、時間は敵じゃなくなるんだ」
旅の相棒の叔父さん。たまにはいい事言う。
”たまに”だから心に響くのね。ズルい。
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それでも世界は回っている・第二巻
師匠・ベルダさんの死を受けて、廃盤になったインク〈六番目のブルー〉を探す旅に出たオリオとジャン叔父さん(そして、オリオの心に声が宿っている“ココノツ”も共に)。
インクの秘密が、ある“唄”に隠されていると知らされますが・・。
どこか浮世離れした、不思議だけど心地よい空気感に包まれながら楽しめる本書。
行く先々でちょいと奇妙な人達と出会い、そして別れを繰り返しながら人生観を深めていく二人ですが、とりわけ今回は、ジャン叔父さんが経験した“別れ”(犬の“終列車”だったり、パティさんだったり・・)と、彼の死生観が切なくて印象的でした。
街の描写も魅力的で、個人的に〈世界〉と呼ばれる駅・「リリボイ」の雰囲気が好きでしたね。
〈六番目のブルー〉への道のりは遠そうですが、今後オリオ達にどのような出会いが待っているのか、三作目が楽しみです。