【感想・ネタバレ】奇妙な星のおかしな街でのレビュー

あらすじ

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北海道新聞文化面での連載(16年8月~20年2月)に加筆修正し、単行本化しました。笑ったり、考えたり、思い出したり、忘れたり。奇妙な星(地球)、おかしな街(東京)でのほのぼのとした癒されるエッセイ集です。ベスト・エッセイ(日本文芸家協会)にも毎年選出。

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Posted by ブクログ

笑ったり
考えたり
思い出したり
忘れたり

帯に書かれたこの言葉のとおりに、吉田さんのお話をゆったりとした気分で聞いている感じがしました。

もちろんコーヒーを飲みながら。

『奇妙な星のおかしな町で』というタイトルの付け方も吉田さんらしくていいと思いました。吉田さんのこだわりや話の広げ方が、おもしろくて休日に読むのにぴったりの本でした。

この星のこの街で書かれたエッセイは、心地よくて何度でも読みたいと思えるものでした。

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2025年07月06日

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装幀、小説で
夢を見せてくれるクラフト・エヴァング商會の吉田篤弘さんのエッセイ集は初めて読むのではないか。
ウィットに富んだ話にひかれる。

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2025年02月12日

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三浦しをんは人生において驚くほどなんら支障のない作品ってのもあるけってたけど、だからと言ってエッセイ読めばに支障が出るようなエッセイはきついだろう。ゆるゆると生きるエッセイはまた格別です。

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2024年11月01日

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この人の作品好きだなぁ、、
物語もあるけどどちらかというと吉田さんの「気づき集」のように思いました。
作家の脳内は本当に豊かで、大人がこんなこと考えているの面白いなと。日常にどれだけ疑問とか発見を見つけられるかが大事なのかなと思います。面白い。『月とコーヒー』に引き続き、この方の本はコーヒーが飲みたくなります。

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2024年05月28日

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うん…
好きだなぁ…
それしか出てこん。

好きな作家の言葉、頭の中と同調しようとする行為

読書の醍醐味のひとつだと思った。

ひとつ5,6ページのエッセイ集。ページごとの文字数も少ないので、サクサクと読める。
著者の想像力の羽が自然と伸びていく様がいい。
小説でも出てきたフレーズが垣間見れるのもいい。夜のカバンとか。

引用

カバンの中には闇があるのだ。
カバンの中は基本的に、静かで、ほの暗くて、ひんやりとしている。つまり、自分が考える「夜」の条件をすべて充たしている。
そう思うと、なんだか愉快になってくる。
電車に乗ってごらんなさい。乗客のほとんどがカバンを持っていて、そのいちいちに「夜」が仕舞われている。
街を歩けば、あちらにもこちらにもカバンを手にしたり背負ったりしている人がいて、そのすべてに「夜」が宿されている。
持ち運びのできる「夜」というのは、いかにも未来的なものであろうと思ったのだが、じつのところ、何百年も前から誰もが手軽に持ち運んでいるのだった。

カバンの中に夜が仕舞われている…
カバンから物を出す時に、静かな夜から物を出すんだって想像すると、何ともいえない気持ちになる。
薄明るい夜のカバンもあると思うけど…
それもいい


特に最後の2つが、特に、良い余韻を感じた。

「旅先で読む本」

引用

自分の経験からすると、旅先で読んだ本は、ときに香ばしい山椒のようである。決して大きな変化をもたらすわけではないけれど、ピリリとした印象的な影響をその後の人生に与えうる。どうしてなのか、理由はいくつも考えられるが、おそらく、自分が日常の外へ出ていることが大きい。本はいつもどおりの本なのだが、自分が外へ出ていることで、一冊の本のその佇まいからして、いつもと違って見える。
仮に、その本が何度目かの再読であったとしても、それまで、さして感じ入ることのなかった文章が、いちいち抜き書きをしてしまうほどになる。なにより、いつもより、ずっとゆっくり読んでいることに気づく。

本も、時にいろんな場所で読むのがいいよなぁ
と思った。
家での読書と、喫茶店、旅先での読書…
確かに違う

作家の役割として、新しい感じ方の提示
があると思う。

吉田篤弘さんは
確実に
幸福感を伴う、温かく「新しい」視点を感じさせてくれる作家さんです

うん

コーヒー飲もうっと

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2024年05月06日

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こころがちぢこまっている。
時勢は回復に向かい、様々なものが雌伏の時を終えて飛び上がろうとしているのに、私には何もない。
帯電するような微かな恐れが身を包んでいる。

自室で読書することもできず、一冊片手に外に出る。
記憶にあったすてきなのみものは時を経て好みでない味に変化している。
それでも何か、枷がすこし軽くなったような思いがする。
奇妙な星のおかしな街で、もう少し生きてみる。

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2022年05月07日

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ネタバレ

毎日1話ずつ読んだ。全篇滋味深く心に沁みわたるようなエッセイだった。一番最後の「見えないもの」は2020年1月に書かれており、「見えない敵をどれだけ可視化できるかが、人間の営みの重要な課題で、敵を可視化することで、命という曖昧なものに輪郭を与えてきた。」という一文にうなった。
あとがきの、見えないものと共存するためには、見えるものをより注意深く凝視する必要があるという言葉も現状を的確に射抜いていて心に残った。

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2021年01月28日

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この方のモノの見方(見え方?)、表現力、ほんとに面白いです。『天国の探偵』が読める日を楽しみにしています(^^)

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2020年10月11日

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スルスル読めるエッセイ本。何気ない日常を送る作者の頭の中をのぞかせてもらっているみたいで、読んでいて楽しかった。

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2025年09月24日

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吉田篤弘さんのエッセイ。
想像力の方向がチャーミングで素敵だなと思った。「月とコーヒー」のような素朴で可愛らしい世界観の物語はこの想像力から生まれたんだなーと納得。

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2024年05月08日

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奇妙で愛おしいこの世界。吉田さんの視点で日常のいろいろを面白く描く。
幸福な時限爆弾、私もたくさん仕掛けておこう。

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2023年08月21日

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高温多湿の梅雨の末期に
ようやく家に戻ってきて
風呂場に飛び込んでシャワーで
ひと汗流す
それから
冷蔵庫の氷をコップに入れて
とにかく冷たい飲み物をこさえて
一口飲んで
ほっ と している

冬だったら、
寒風の吹きすさぶ中
ようやく家に帰ってきて、
とりあえず外套とマフラーをはずす前に
ストーブの火を入れて
やかんにお湯を沸かし
熱々のココアをつくって
ほっ と している

そんな 感じの
こころがゆったりする瞬間の
エッセイ集

何気ない 普段の景色が
なんだか 愛おしく感じてしまう
お話しも素敵ですが
緑罫線の原稿用紙風も
いつものクラフトエヴィング社さんの装幀も
いかにも 素敵です

「幸福な時限爆弾」
「旅先で読む本」
の章が秀逸でした

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2021年07月06日

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ネタバレ

吉田さんのエッセイはこれが初めて。
吉田さんの経験された実体験よりも妄想話が面白かった。
吉田さんの描く物語そのもののようで、その発想がいかにも吉田さんらしい。

自分を「いまの自分」と「未来の自分」に分けて二人の自分を演じる話、「天国」は自分の記憶によって創られた世界で「天国」に到着したら探偵を雇って再会したい人(故人)を捜索する話、持ち運べる「夜の鞄」の話、体の中の状態を瞬時に読み取って病気等の警告をしてくれる「ミラー」の話等々、本当にあったら面白いだろうと思わせる、ちょっと不思議でユニークな吉田ワールドに惹き込まれた。
いつかこれらの妄想話から新たな物語を創ってほしい。

『あとがき』に新型コロナのことについて書かれていた。
「見えないもの」に対峙し、共存を余儀なくされている今、「見えるもの」をしっかり把握し注意深く凝視する必要がある、とあった。
肝に銘じよう。

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2020年10月24日

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ネタバレ

 小説家、吉田篤弘氏が新聞に連載していたエッセイ集。一遍一遍が短いのですっと読める。
 本を開いてまず目に入るのが、緑色の罫線である。
 文章の幅に合わせており、まるで原稿用紙に書かれた文章を読んでいるかのようだ。
 一遍一遍に味のある手書きイラストと、アルファベットがついている。もしかしたら、26文字が重複することなくついているのかもしれない。
 短いエッセイだが、一つの漢字であったり、「時計がずれた」というささやかな日常の事柄から、どんどん想像が膨らんでいく作家の脳の一部を垣間見れるような気がする。
 好きな一遍は「幸福な時限爆弾」である。
 この中で、筆者は「なぜ小説を書くのか」という問いかけに対し、自分を楽しませるために、いつでも自分が読んでみたい小説を書きたいと答えている。
 このように、未来の自分を楽しませるために行う行いを、「幸福な時限爆弾」と呼んでいる。自分もこのように生き、幸福な時限爆弾を作っていきたいものだと思った。

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2020年08月26日

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穏やかな気持ちで読めるほのぼのエッセイ。

私の好きなポイントはなんと言っても装丁。
原稿用紙調なのがとてもいい…!
使われている色もイラストもとても好みだし、可愛らしいカバーを外すとシックなブラウンの装丁になっているのも素敵。

個人的にはインテリア感覚で、所有欲を満たしてくれる本。

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2020年08月15日

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北海道新聞に連載されたエッセイをまとめたもの。
読み終えたものの、ほとんど記憶に残っていない。
ただ、幸福な時限爆弾についての記述で、読めてよかったと思えた。
「人生の楽しみは、この『幸福な時限爆弾』をいくつ仕掛けられるかにかかっている。」
未来の自分を楽しませるための仕掛けを、考えて、実行する。歳を重ねてからの楽しみはこれに尽きる気がする。

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2024年08月28日

Posted by ブクログ

北海道新聞に連載されていたエッセイ。
本文にノートの様な罫線があるデザインが面白い。

よく考えないと奇妙であることに気付けない、というのは正にそうで、何となく忙しなく生きているとそこに注目出来ない。

「まわれ、洗濯機」のコインランドリーの風景が好きだ。
「幸福な時限爆弾」はそれが無いと日常に耐えられないのでよく分かる。

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2023年06月04日

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落ち着いた夜に読むといい本。エッセイ。 デザインとかが素敵な本。言葉を慎重に選んでいるかただなと感じました。

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2021年09月19日

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久々にエッセイ読んだ。

日々の、何気なく見過ごしていたり思い過ごしていることに気づき、言葉で表現している。

まさしく“見えない”ものを言葉にしてくれている。

なんとなく、あぁ私もそんなこと思ったことあるな、と改めて感じること部分も割とあった。

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2021年04月17日

Posted by ブクログ

現実から3cmくらい浮いているような、
5度くらい見える世界がズレているような世界を物語る人が、
目を向けるところをちょっと教えてくれるようなエッセイ。
「自分にご褒美」→幸福な時限爆弾
台所の時計→ある人にとっての標準時刻
なんて感じ

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2020年09月22日

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