町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大好きな町田さん初のサスペンス作品であると読後に知った。確かに、新鮮だった。人の繋がりや心に焦点を当てる作品が多いから、サスペンスも書けるなんて、どこまで私を虜にするの?と思った。町田さんの作品は読んでて本当に心地良い。毎回書き留めたくなる言葉に出会う。ここまでファンになる前に、書店でサイン本を見かけた日、なんで買わなかったんだよってひどく後悔。いつかご本人にお会いできますように。
あと、いつか私が文章を書く日が来るなら町田さんのような作品になるだろうな(月とスッポンなのは承知)と失礼ながら想像したりもした。そのくらい、私の思考にどストライク。小説の最後によく感謝されている、各専門分野の方達の話を私も聞いてみたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレすべての話がぼんやり共感できて心に残るストーリーだった。特に黒い穴って言う話が印象に残ったかなぁ。自分の経験とか終わりのスカッとする感じも面白かった。
・おつやの夜
これはほぼ印象に残ってない
・ババアのマーチ
ちょうど今日、会社の1個上の男性が私のことをぼんやり狙ってきて、変な悪評たてられて、やめてって言ったら、うざいって怒られてたことがすごい染みた日だったんだけど。その時にこの女性が昔の職場で言われた、お前は実は会社の中でみんなに嫌われてるんだっていう言葉が私もそうなのかもしれないと思ったけど、そこでその言葉を真に受けるんじゃなくて、周りの人が自分にどう接してくれてるかっていうのをもう一回見直したほうがいいなと思った。
・入道雲が生まれるころ
これも共感できるんだよなぁって思った。ここまでリセット症候群が強くないけど、自分も恋愛になったら辛い思いをした瞬間手放したくなる時とかあるし、逆にここに出てくる妹さんが不倫してて無理矢理別れさせられたけど、不倫相手の奥さんのSNSをずっと毎日見続けてしまうって言うところもわかる。執着が続く時もあるしみたいな。少なくとも私にはどっちの気持ちももうわかるなぁと思った。
・くろい穴
不倫してる女性が昔職場に作った甘露煮を不倫相手の男性から奥さんに向けて作って欲しいって言われて作る話。
そこで黒い塊が1つの栗にあって、普通は甘露煮を作る過程で、脱落するのに残り続けて、最後、不倫相手の奥さんに食べさせるために渡すけど、食べたのは不倫相手で。
その不倫相手の男性が食べてるときに奥さんがあなたがつまんだものはちゃんと食べなさいって言ってたって聞いて、彼が自分で作った悪意は自分で最後食べないといけないって言う話が本当にそうだなぁと思った。
不倫してる女性の心の揺らぎとか、別の同期の男の子に好かれてるのに、そこは本気で好きになれなくて自分のことを全然大切にしてくれない 不倫相手に夢中になってしまって、奥さんを恨むとかぐちゃぐちゃとした感情がリアルですごいなぁと思った
・先を行く人
これは最後、男の子に振られて走って逃げていくときに、その女性が待ってるって言うところにすごく感動した。
この先の人生辛いことがたくさんあるけど、その先に私がいると思って欲しい。遠い先の未来で待っていてあげる。私はあなたたちのぜーんぶを受け止めて抱きしめるわよ。がんばったねって言うわよ。だから、安心して傷つきなさい。安心して 生きなさい。後悔や心残りだけはないように頑張りなさい。何もかも穏やかに眺められる日がくるし、ありのままを受け止めて、自分なりに頑張ったからいいじゃないって いう遠い未来がきっとあるから。ここまで生き抜いてきた自分を褒めたい。だから大丈夫。私が保証するっていう言葉すごく刺ささって。
今確かにちょうど辛いタイミングだからこそすごく刺さった。 -
Posted by ブクログ
あまり期待していなかったが、さすが皆売れっ子作家だけあり、どの短編も非常に面白く、満足度は高い。恋愛・SF・ミステリとバラエティに富み、それも良かった。
一番はダントツで、町田その子「きっとあの日の光と同じ」。ひと夏の爽やかな学生の恋とエピローグの多幸感。恋愛物は小説では久しぶりだったが、とても「エモい」。初めての作家だったが、非常に高い興味をもった。
梨木香歩『見越しのマツ』も素晴らしかった。静かで平坦な語り口から一転、急に突きつけられる辛辣なテーマ。抜かれた松は、本当に繁栄など望んでいるのだろうか。松からのメッセージとされる「繁栄への意思」を真美子が真っ向から否定し、自身の心情と重ね合わせる展開に深い示唆を感じた。 -
Posted by ブクログ
4人の作家による4つの終わった恋とその後の物語。元カレの名前は誰も忘れていない。忘れてはいないけれど、忘れた。もういらないという訣別の宣言だから。
▷以下一部内容に触れます
姉ちゃん
テレビドラマに出て有名になった姉ちゃんの周囲に元カレが増えた。なのに姉ちゃんが会いたい元カレは連絡もしてこない。でも僕はその元カレの今を知っている。姉ちゃんはその元カレに思いを残しているわけではなく、かつての同志として会いたいと思っているということも。僕と姉ちゃんのちょっとイレギュラーな関係。でも僕は。
青山美智子さんらしい明るい展開が心地良い。
三月なんて前世
物語は琴をずっとフォローしてきた気の合ういとこ(のようなものの)瑞月が買ってきた米粉パンを食べるところから始まる。恋の始まりから終わりまで、そしてその後まで丹念に描かれる。
元カレは二股男で、琴のためだったはずの米粉パンを利用され、おまけになんだかキレイなストーリーを勝手に作って自己陶酔しつつPR。
そんな元カレをすっぱり断ち切って前世にしてしまうまで。元カレの米粉パンをまた買って、バリバリもりもり食べて、新しい現世を生きることができるといいなと思う。
瑞月が最高の親友、だ。
すべてはカーテンの中
別れを告げてきた彼が無傷で去ることが許せず、セフレとしてとどまることを選択してしまった美加。その選択もどうかと思うが、別れた後まで最低なクソ特盛男。高校の同級生サチと出会い、彼女の壮絶な過去を知った美加が手にしたもの。美加の出す答えは?何か一撃を加えて欲しいと思ってしまう。犯罪でなくていいから一生忘れられないようなことが起きないかな(←犯罪者の思考かもしれない)
短編だが町田そのこさんパワー全開。サチに会えて良かったね。
二つ歳上
大学生の19歳から27歳まで過ごした彼と別れて着物屋で働き始めた沙良。着物との出会い、そしてひかりさんを初めとする同僚たちとの関わりの一方で、別れた元カレとの日々を見つめ直す。2歳歳下にただ甘えて過ごしてきたことにも気付く。
着物屋さんで働く仲間がみんな気持ちの良い人たちで、とても良い職場だ。着物を好きになり、今の自分を楽しんで生きる沙良の成長にエールを送りたい。