町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
サスペンスやホラーなど、近年はいろいろなジャンルに挑戦している印象のある作者だが、最新作はまさかのファンタジー。個人的には、ここ最近はあまりフィットしない作品が続いていたこともあり、正直こわごわ読み始めた。――が、その不安は良い意味で裏切られることになる。
そもそもファンタジー小説をそれほど多く読んでいるわけではなく、最近の読書経験で思い浮かぶのは『レーエンデ国物語』シリーズくらい。本作は「戀記」というタイトルどおり、恋愛に重きを置いたファンタジー小説だが、これが実に面白い。むしろ、こういうジャンルを書きたくて小説を書いてきたのではないかと思わせるほど、完成度が高い。
ファンタジーにおいて -
Posted by ブクログ
迷い、悩む時。
言葉は重さが増す。
“好きなように言えばいい”
そう言えるほど振り切ることはできなくて…
『ここが『不幸の家』って呼ばれているのを知っていて買われたの?』
…なんて縁起の悪い話、言葉だろうか。
心に重くのしかかり、黒く暗く塗りつぶしていく。
責任を持たない第三者は事実を面白おかしく主観的に脚色する。
外側から見た時と内側から見た時。
他人から見た時と自分から見た時。
180度見方が変わる。
無責任な人の言葉に心を踏みにじられないで。
形骸的な言葉に負けないで。
自分が感じることに素直に生きて、言葉にする。
そして放す〈はなす〉。
ここは私が感じる『幸せの家』な -
Posted by ブクログ
小さな町の廃校が決まった小学校。
最後の秋祭りに集まった人たちの連作短編集。
結構好きでした!!
それぞれの登場人物たちにはあまり惹かれなかったのだけど、校舎やそれにまつわる過去の思い出、ドヴォルザークの「家路」。
そんな小説全体の空気感が好き。
自分も夕方、校舎の窓から秋祭りの風景を眺めながら「家路」を聞いているように心持ちになりました。
ただ、登場人物の区別がつきづらい。
話数が進むたびに、前話でどんな風に見られている人だったかを読み返す必要がありました。
一番癖が強くてイラッとさせられる杏奈視点の話も読んでみたかった。
しかし終始魅力的に描かれていたこうちゃんが、最終話であんなこと