町田そのこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
帯には『泣ける』と一際大きく書いてあり、本当か?と疑いながら手に取りました。
最初から最後まで、悩み、向き合った朱鷺。
死人に口無しとは本当にこのことだと思いました。
故人が生きている間に心に芽吹いた、罪悪感や幸せが、遺すものを時に苦しめ、時に幸せにさせる。
答えのない『あの人だったら』『あの時こうしていれば』に答えを見つけようとする、生きている人間であればきっと誰しも耳を傾けてしまうような本でした。
最後に壇蜜さんが解説を行っているのも新鮮でとても楽しく読むことができました。
自分もそろそろ、周りの人の死にきっと直面する場面に出会うと頃合いです。その時はきちんと向き合おうと思いまし -
Posted by ブクログ
ネタバレR-18文学賞という賞があることをこれまで知らなかったが、本作の裏にはその賞の大賞受賞作と書かれていた。しかも、自分の大好きな辻村深月先生が絶賛されたという言葉も著者紹介に書かれていた。
全部で5編からなる連作の短編集は、どれも痛々しさがあるが、読後感はとてもよい。
そして、自分のツボは、登場人物の男性達が魅力的なところだ。少女漫画に出てくるような、やんちゃだけど自分にだけ優しかったり、謎めいていたり、困っている時に現れて助けてくれたり、、、ファンタジーと現実の境目の絶妙さがたまらなくよかった。「女による女のためのR-18文学賞」と書かれていたが、女性だけでなく、男性も楽しめる作品だと思う。 -
Posted by ブクログ
見送る背中
どの登場人物にも共感ができた。でもただ一人なつめだけには共感はできない。命をたってしまってはもう終わりなのだ。
でも残された友人がその友達の死から色んなことを考え、自分のこれからのことを考える。
主人公が葬儀屋の仕事に誇りを持っているのに恋人にはわかってもらえない。
でもちゃんと話し合って理解してもらえ幸せになれることを祈るばかりです。
私が愛したかった男
よかった。涙がとまらなかった。ひとはいつ大事なことに気づくか分からない。気づけるその日まで自分なりにもがくしなかい。
最後の最後まで純也とは別れないでほしかったのに別れを選んだ佐久間にはなんだか共感はできなかった。
あんなに素 -
Posted by ブクログ
わたしとしてはとっても面白かったのですが…!
テンダネスが出てくるのもコンビニ兄弟と混じってて良かったですし、ああいう設定のお話は大好きです♡
若干、ビビとツギがもしかしたら同一人物なのかもしれない、なんて思いながら1人でウハウハしていましたが、そういう事実はありませんでした笑
「楽園の楽園」っていう本、この物語に出てくるだけの本かと思っていたのに、本当にあったんですね!
伊坂幸太郎さんの本だそうです。
うわあ〜…読みたい〜!
最後の終わり方も良かったなぁ。
町田そのこさんって本当にすごい人ですよね〜。こんな本も書けるなんて…ますますハマってしまいます…(*˘ ˘*) -
Posted by ブクログ
町田そのこさんの作品は、厳しくもあたたかさが感じられるから本当に大好きです
いつも、特に、子どもたちへの視点が優しいです
周りの大人や社会の不条理に振り回されることがこれからもきっとあるし、どんなに望んでも今より状況は変わらないかもしれない
むしろ、絶望が待っているのかもしれない
それでも、そんな世の中でも
手を差し伸べてくれる、そんな大人はきっといるから、諦めないでほしい
世の中捨てたものかもしれないけど、捨てたものじゃないって思ってほしい
私も、誰かにとって、そんな大人になれていたらいいなと思う
子どもは親も、環境も選べない
大人になって、あの時の時間を返してほしいとどんなに願ってもそ -
Posted by ブクログ
読んでいて「痛い」「しんどい」という感情が沸き上がってきたけれど、それでも最後まで目を背けずにこの物語を見届けたいと思った。保守的な土地に残る根強い男尊女卑思想やをはじめ、いじめやトランスジェンダーやネグレクトや貧困家庭、そして報道の在り方など現代社会が直面している問題が詰め込まれたような作品。つい「自分の周りではいない。あくまで物語」と思ってしまいがちだけど、実はただ見えてないだけなのかもしれない。また、事件の加害者とその家族の問題にまで踏み込んで描いていたのも印象的だった。犯した罪は償うべきだけれど、だからといって彼らの人権まで踏みにじるような社会的制裁を加えてしまうのは、なんか違う。
-
Posted by ブクログ
こんな店長のいるコンビニがあったら行きたいかと言われると考えてしまう。興味半分では行ってみたい、ひと目拝んでみたいとは考えるだろうな。でも日常的に使いたいかと言われると多分ノー。騒がしい客と長いレジ待ちについ舌打ちしそうだなって。あとやたら名前を覚えられてるのもちょっと抵抗あるかも知れない。(どういう経緯で名前が知れるのだろう?宅配受付とか?)個人的にはコンビニの店員さんとは他人でいたい。でも落ち着いたイートインスペースがあるのは魅力的かも知れない。物語の舞台としては面白いし温かくて良いのだけど、自分の求めるコンビニ像とは違うという事実もちょっと面白い。
印象に残ったのは老夫婦の話。目まぐるし -
Posted by ブクログ
事件の解決後にも長く尺が取られていたのが印象的だった。真実が明らかになり、犯人が逮捕されたとしても事件の余波があり、当事者や関係者の中では終わった訳ではないという当然のことが描かれていたのが良い。美散は懲役6年か。なかなか重いなと思った。彼女達の歪な同居生活、高原がいなければ成り立たなかったものなのに、ヤツさえいなけりゃなと思ってしまうような温かさと物悲しさがあった。また祖父が怒り涙しながら美散を抱きしめたシーンも強く印象に残った。大切に思ってくれる人達はいたのに恋愛に盲目になって気づけないというのはあるあるではあるが、気づく為の代償が大きすぎて気の毒だった。頑張って立ち直ってほしい。
全体的