町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ九州北部、廃校が決まった柳町小学校で最後の秋祭りが行われる。そこに因果のある女性たちを主人公にした5編の連作短編集。
いかにも九州らしい(というのは偏見なのか?)旧態依然とした男尊女卑や閉鎖した村社会でもがく女性登場人物たち。そりゃ、こんなに住みずらそうな環境なら、みんな出ていくし、子供も減って廃校にもなるよなぁ、と簡単に思ってしまってはいけないのだろう。
育児や家事を女性に求めてしまう環境は未だにあるし、うちなんかもついつい負担を強いてしまっているかも知れない(できるだけ気を付けてやれることを見つけてやってるつもりだが)。
男女参画とかエラそうに言うてるけど、結局政治と経済が舵を切りそ -
Posted by ブクログ
文章から登場人物に寄り添うご飯が具体的に想像でき、それぞれの立場からの思いを感じながら悲しさや嬉しさ色んな味が浮かんできた。
言葉で表しにくいけれど、人情の物語の中にそっと寄り添うようなご飯がある。
決して綺麗ではない家庭の中で子供ながらに宙が成長していき、家族の形も考えさせられた。自分が当たり前にできることは、教えてくれた人たちがいるおかげであること。一方自分にとっての当たり前が、他人にとってはそうでないこと。
また私はまだ恋、愛がわからず、若い時は一緒に山を登る人が正しいのかもわからないからこそ、大好きな人と登る練習をすることが大切の部分が刺さった。一緒に登り同じ景色を同じ眼でみたいと思え -
Posted by ブクログ
この話は世の中の縮図であり、私自身の物語だ。
仕事、育児、家事に疲弊し、夫が守ってくれない、頼りないと自分からはめた形と違う相手を詰る。
昔の考えから抜け出せないのに、男と対等である事を望んでしまう。正直、心が疲れている今読むのはしんどかった…
家族葬専門葬儀社芥子実庵で働く人を中心とした連作短編集。
自分の仕事にプライドを持ちたいのに、家族が、社会が、夫が女だからと見下してくる。
でも、それに納得する自分もいてる。
昔の考えといいながらも、自分も一部は古い考えを引きずってたり、乗り越えられないトラウマもある。
でも、自分がダメなら、誰かに託して繋いでいけばいいじゃないか。
そんな事を教えてく -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んだきっかけ
友達に勧められて。また最近職場の身近な人が亡くなり、今読むべき本な気がしたから。
読んで思ったこと
自分の人生を生きるって覚悟がいるし、勇気もいる。成功してても苦しんでいても、その姿はカッコよくて私はずーっとそんな生き方に憧れてもう7年くらい経とうとしてる。。
私は学生時代はろくに悩みもなくすんごく幸せ者だったんだな。最近も悩みを無視するように生きてきたけどさすがに限界だし、自分の人生やキャリアをしっかり考えることが私の幸せにつながるんだと気づいた。逃げずに考えないと。
心に残った登場人物
①なつめ
死んでしまったのは悲しいけど、ものすごく強烈な印象とかっこよさを残して散っ