町田そのこのレビュー一覧
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今年の夏に読んだ「52ヘルツのクジラたち」も良かったけど、また違った雰囲気が味わえた本でした。
1日1組限定でお葬式を取り扱う「芥子実庵」での物語。故人とちゃんと向き合うことがどういうことか、葬儀を取り仕切る仕事に就いて、とても誇りに思って頑張っていても、身内にはこんなに不評なのか…そのあたりは読んでいて苦しい文章だった。
『壱との関係は、これ以上深度を増すことも、重なりを厚くすることもできない。だけど、これまでの関わりや繋がり、思い出、そういうものは決してなくならない。僕たちの中に、壱のたくさんの部分は残っている。-4章あなたのための椅子-』
10月頭に、祖父母宅の愛犬が亡くなった。「酷 -
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ネタバレ「ここが『不幸の家』って呼ばれているのを知っていて買われたの?」体格の良い40代の女性が話しかけてきた。
コンビニの袋の中には女性週刊誌とコーヒー牛乳、ビッグサイズのポテトチップス。「最後の末次(すえつぐ)さんなんて、一家離散よ!一家離散!」口角を上げて、面白そうに悪意を放つ。
週刊誌のゴシップ記事の見出しによくあるような薄っぺらな言葉しか口から出ない人もいる。
ちなみに、子供が次々に独り立ちして、3階建ての家は夫婦2人で住むには広すぎるから手頃な家に住み替えた、ということを「一家離散」と普通は言わない。
しかし、1階を美容院に改装して、明日からオープンの予定だった美保理(みほり)は、心無い -
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電車の中で読んでいたのに涙を堪えられなかった本でした。いつもは小説はあまり読まないのですが、この本は心を軽く、そして温かくしてくれました。
たまには小説も読んで、気持ちをほぐしてあげないのだという気がしました。
小説を読んでいると、特に心が揺れ動く瞬間や、ハッとさせられる登場人物の言葉が出てくることがあります。そんな言葉を見つけた時、自分の状態に気づくことができる気がします。
小説を通して自分の状態を知ることができ、なんだかカウンセリングを受けているような感じがします。
この小説では、『夢』や『強い言葉』、『幸せ』についての表現にハッとさせられ、2章で描かれる家族の姿に感動しました。この -
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読んで、笑って、なぜか元気がもらえるシリーズ。
今回もプロローグは和歌とマキオ。たいして物語に重要ではなさそうだった二人ですが、今回は大きな役割を果たします(といっても、本編は出番ありませんが)。
テンポ良い展開や突っ込まずにいられない言動に、思わずクスリ。読んでてニヤけちゃうので、怪しい人にならないように周りにはお気をつけください笑
とは言っても、面白いだけでなく、人が前を向いて一歩を踏み出すお話でもあるところがこの本のおすすめポイント。今回は離婚し、親の言いなりだった女性がひとりで歩き出そうとする物語と、バイトの高木と彼のヒーロー(に憧れる)友人の物語。