町田そのこのレビュー一覧

  • 星を掬う

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    52ヘルツ後の第一作。否が応でも期待は高まったが、その期待をも超える作品。自分の人生のマイナスを誰かのせいにしてしまう。自分のせいだと考えればわかることを、考えを停止して逃げ込む。こんな、自分自身にもあることを突き付けられた。だけど妙に爽やかな気持ちになれたのは、町田さんの優しさと筆力なのかなあ。

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    2026年03月06日
  • うつくしが丘の不幸の家

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    それぞれの家族の再出発の物語

    しあわせか不幸かは、本人が思うこと。
    新しい家を手放すことは決して不幸なのではなく、新たなスタートを踏み出す後押しをしてくれた気がする。

    タイトルに構えてしまったけど、希望を見つけた家族の物語だと思った。

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    2026年03月03日
  • わたしの知る花

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    ネタバレ

    まっすぐに生きてきたひとは、いつか愛される。まっすぐに誰かを求めたひとは、いつかまっすぐに求められる。背中を、追ってくれるひとが現れる。

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    2026年03月02日
  • コンビニ兄弟3―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

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    シリーズ第3弾も納得の面白さ。

    とくに第三話。
    「誰かを引きずり落としたって、自分が救われるわけじゃないのよね。自分の位置は、変わらない。でも、あのときは何もせずに落ちていくことに納得できなかった。いまも、あのときの正解は分かんない」

    神崎華のしたことは決して正しくはない。けれど、そこにある人間の業と悲哀が、どうしようもなく切なかった。

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    2026年02月28日
  • 宙ごはん

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    何かの琴線に触れ続け、涙が止まりませんでした。感動なのか共感なのか理解なのかよく分かりませんが、素晴らしい作品に出会えて、良かったです。

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    2026年02月28日
  • 宙ごはん

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    私の周りにいる人も、はたまた街で通り過がるだけの人も、私が見えている面だけでは計り知れないような背景が、ストーリーが、たくさんあるのだと思った。
    この世界は人の感情でパンクしてしまうくらい、感情が行き交い、巡り巡っているんだなと。

    そして自分の苦しさも誰かに共有したくなる本だった。
    プラスに捉えることが難しい過去があっても、この本を読むと前向きになって救われる人もいるかもしれないと思った。

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    2026年02月22日
  • 夜明けのはざま

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    短編集なんだけど、一つ一つがずっしり。いろんな人の人生がギュッと詰まってた。人生は選択の連続で、全部を掴むことなんてできないし、その時は気付けないことだって山ほどある。でも掴めなかったとしても、その掴めなかったという経験から得た感情や苦しみが何かに繋がることがあるし、誰が繋げてくれることだってある。特に好きなお話は、やっぱり真奈なつめ楓子の話かなぁ。死んだ人はもう話さないから何が本当の気持ちかは分からないけど、思い出は変わらないし、心の中に席を残すことはできる。人を理解したいって気持ち、向き合い続ける気持ちは絶対に喪っちゃだめ。悪しき風習があるなら、先を行く女になる。

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    2026年02月22日
  • うつくしが丘の不幸の家

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    はぁ町田そのこさん大好き…
    個人的に第2話(家族離散)、第3話(トラブル抱えて同居する高校の同級生たち)、第4話(不妊治療をする夫婦)が好み

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    2026年02月21日
  • うつくしが丘の不幸の家

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    不穏な話なのかなと思いつつ読み始めたらとてもよかった!うつくしが丘にある一軒家にまつわる連作短編集。表面だけでは見えないいろんな物語が詰まってるのは現実の家庭も同じ。凝縮された旨味が詰まってる感じで、万人におすすめしたい。

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    2026年02月20日
  • コンビニ兄弟2―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

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    シリーズ第2弾、3話だけなのが物足りなく感じるほど、どれも良かった。なかでも第1話のおばあちゃんの言葉には、孫を想う温かさがあって一番心に響いた。

    「ひとを好きになる、っていうのはいいことよ。それはほんとうに、いいこと。
    いくつになっても、ひとを好きになっていい。そのときには相手だけでなく、そのひとを好きな自分までも好きになれたらいいと思う。相手を大事にして、同じくらい自分を大事にする。大事な相手に見合う自分でいよう、そういう「好き」に巡り合えたら、きっとしあわせ。」

    早く3巻目をゲットして、早く続きを読みたい!

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    2026年02月15日
  • ドヴォルザークに染まるころ

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    九州の片田舎の閉鎖的な町「かなた町」
    そこの柳垣小学校は廃校が決まり最後のお祭り「柳垣秋祭り」の日を迎える
    その舞台で起こった閉鎖的な町の女たちの5つの短いお話
    第1話 ドヴォルザーク檻より
    第2話 いつかのあの子
    第3話 クロコンドルの集落で
    第4話 サンクチュアリの終わりの日
    第5話 私たちの祭り

    ただ5つのお話はそれぞれで完結すること無く
    複雑に交錯し様々な出来事を様々な面から捉えて
    納得感がある形で染み込んでくる
    そして夕日がきれいな校庭に
    「遠き山に日は落ちて。。。♪」
    ドボルザークの家路が流れて全ての伏線が回収される

    とっても読みやすく面白かったです

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    2026年02月14日
  • あなたはここにいなくとも

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    おつやのよるはこんな彼氏がいいなーと思った。そしてこのおばあちゃんのように誰かの力になれるそんなおばあちゃんになりたいと思った。
    ばばあのマーチは思わずホロリと泣けた。自分には何もないと思っていてもどこかの場面でふとした時に誰かの役に立てている、誰かの支えになれている、そんな人間でありたいと思った。
    入道雲が生まれるころは2人がまた幸せにやり直せることを祈りたいと思った。
    最後の話はとても切なかったけど、でも勇気をもらえた気がした。
    やっぱり町田その子さんの話は切なくてやさしくて好きだなーと思った。

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    2026年02月14日
  • あなたはここにいなくとも

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    おつやのよると、先を生くひとが良かった。
    おつやのよるの、鶏肉のすき焼きの思い出が切なすぎる。
    子どもには、どんなことでも、自分と人とが、その家庭のあり方が違ったとしても、『へぇそうなんだ』と受け止めて欲しいと強く思った。
    でも、大人でもすぐ言ってしまいがち。変わってるねって。でもそれぞれみんな変だし、変だと思うことも違う。杓子定規にはなりたくないなぁと思う。

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    2026年02月09日
  • コンビニ兄弟4-テンダネス門司港こがね村店-(新潮文庫nex)

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    コンビニ兄弟3を読み終え、だいぶ経ってからの4の読み始めとなりました。
    登場人物達は覚えていたので、すんなりと物語に入っていけました。
    このシリーズは変わらず読みやすく、ストーリーもしっかりと描かれているので、どんどん読み進められます。
    コンビニ兄弟5も買ってるので、一気読みしたいと思います。

    ドラマ化されるので、そちらも楽しみです!!

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    2026年02月08日
  • 夜明けのはざま

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     『わたしたちは、何かを手に入れて、何かを失う。己の手の中に残ったものと失ったものを数えて、嘆いたりする。でも、大事なのはそこから得た喜び、得られなかった哀しみ、葛藤やもがきこそが大切なのだ。それらは、誰かに繋がれていく。』というフレーズが心に響きました。
     この物語は芥子実庵という葬儀屋が舞台となり、関係する人々の日常や葛藤、それぞれの苦しみや気付きが描かれています。
     人は誰しも取り返しのつかない後悔や、得られなかったことへの執着など、さまざまな痛みをもっているんだということを実感しました。
     私はそのような気持ちを解決したり昇華したりできないことを苦しい、と感じていました。
     ですが、解

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    2026年02月01日
  • 星を掬う

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    母娘関係の話であると同時に、介護のお話でもあって、タイトルはそれにまつわるもの。

    とても素敵な表現なんだけど、もどかしさや切なさも含まれてて、読後はこのタイトルを見るだけでも胸がきゅっとなる。

    家族であっても“離れることがお互いのためになる”。
    こんな使い古された陳腐な言い回しじゃ到底言い表せないのだけど、こういうことはあるんだよね。

    でも、途中まで本当にわからなくて、読んでいて感じるもやもやした気持ちが抱えきれなくて、どうおさめればいいのかわからなくて、一気に読んでしまった。

    愛がないわけじゃなく、あるからこそ、そうしなくちゃいけなかった。
    それが作品内で語られる部分が、母としての気

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    2026年01月27日
  • うつくしが丘の不幸の家

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    うつくしが丘という陸の孤島のような住宅街にある『不幸の家』と呼ばれている家。その家には、さまざまな住民が住み、みんな不幸になって去っていった……と、近所の噂好きな人は語る。

    本の中では実際に住んだ人たちの話を追っていく。ひとつひとつの話が緩急がしっかりしており、読み心地が良い。不幸の家の住人たちは本当にみんな不幸だったのか?気になる人はぜひ。

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    2026年01月18日
  • ハヤディール戀記(上) 攫われた神妃

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    ファンタジー、恋愛、ミステリーといろんなジャンルてんこ盛りなのに、全然とっ散らかっていないどころかきれいにまとまってる!
    面白くて続きが気になるうえに読みやすいので一気に読み終わりました。
    私はファンタジーが好きなので読み始めたけれど、各ジャンル好きな人が楽しめる作品だと思う。

    上巻は謎がいくつも残って少しずつ少しずつ真相に迫っていくところで終わったので、下巻で全部回収できるの?という若干の不安と大きな期待で読むのが楽しみです。

    町田そのこさんといえば生きづらさ、孤独感、家族間の問題などをテーマにされている印象が強く、個人的にはあまり興味のあるジャンルではないため今作が初読みでしたが、大人

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    2026年05月04日
  • 夜明けのはざま

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    葬儀屋で働く主人公や周囲の人々にまつわる差別や価値観の押し付けに向き合っていく話。

    いつもながらの町田そのこだなあと思いつつ読みましたが、各章ごとに話の区切りがあり、それぞれに理不尽なことへの憤りと、そこからの気づき、一つの解のようなものが提示されてゆく、それらがなんというかよい着地で、ざわざわしながらも少しホッとさせてくれるのでした(3章だけはちょっと違く感じたけど)。

    この方のほかの作品もそうですが、差別や抑圧に不満や辛さを持ちながら、いつか自身も内面に差別を抱えていることを自覚させられてゆく、という合わせ鏡のような構造をわかりやすく見せるために、登場人物の内心の描写がとてもシンプルか

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    2026年01月04日
  • あなたはここにいなくとも

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    全5編、粋なおばあちゃんとほぼクズ男が登場する。読んで分かったが浮気や不倫をする事を女性の方が理性で断つのがいいね。スカッとしたのは「くろい穴」。女性同士協力するのが賢いと私は思う。
    「先を生くひと」かっこよく可愛いおばあちゃん、年をとればとるほどいい女になっていくとおどけて笑う彼女はとても魅力だ。
    初回限定特典でカバー裏にエッセイが書いてあるが粋なおばあちゃんに町田その子さんはなりたいとの事。文学通じてなっとるじゃん、おばあちゃんではないけど。

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    2026年01月03日