アマリリスはおしゃべり
月は冒頭で美散がみた満月か?
井口が性同一性障害って設定は必要だった?
読んで、あぁ、町田そのこだって感じ。
映画化しそう。
自分の書いたいじめの犯人記事で犯人のひとり(被害者でもあった)を自殺未遂においこんてしまった。そこから記者をやめた。
しかし、もう一度、他の事件について記事をかく。今度は犯人に真摯に記事を書いていく。犯人のひとりが小中の同級生だった。
ネタバレ
ばーさんを埋めるシーンからはじまる。3人で。その1人“私(美散みちる)”が満月をみる。
主人公、飯塚みちる。福岡県北九州市を中心としたタウン誌のフリー取材ライター。実家。
元彼、堂本宗次郎から電話があり、仕事を依頼される。冒頭の事件を追ってほしい。二日前、高蔵山で遺体が発見された。遺体のスウェットのズボンのポケットに『ありがとう、ごめんね。みちる』と書いてあったから。
ゴミ出しで、近所の男性井口に会う。井口は認知症の母を施設に入れて一人暮らし。
飯塚は十カ月前までは『鶴翼社』の週刊ツバサに所属する記者として働いていた。
小学生高学年のころ、いじめにあっていた。
飯塚は神奈川県平塚市の私立中学校で2年女生徒、吉高真希が首つり自殺した、事件を追う。遺書があり、いじめがあったことが発覚。それはSNSに裸の写真を投稿されるもの。取材で犯人5人を、つきとめ記事にする。しかし、そのうちひとり“西”は記事が出た4日後、4階自宅ベランダから飛び降り自殺する。命はたすかったが、両親が遺書を公開。西も裸の写真をとられ脅されていじめに参加していたのだった。飯塚は自分の記事が西を追い詰めてしまったことで、記事が書けなくなって北九州の実家に帰った。宗次郎とは恋人でもあったがわかれた。
宗次郎の大学時代の友人、丸山佑が警察官で協力してくれる。
遺体とともに花が埋まっていから、葬儀のお金がない貧困家庭の人間が埋めたという見解だった。
ばさあんのポケットに入っていたメモは和菓子屋の包装紙だったから、そこから手がかりを探していく。
途中、詐欺のじいさんに騙される。情報あるといって食事をおごらされる。そういう人が集まってきてしまう。
そんな中、ストリップショーをみて感動する。井口に見られていて協力してくれることになる。井口は10歳くらい年上。
40歳くらいの女性から情報提供もらう。ばあさんの名前が“スミさん”だとわかる。スミさんの住んでたアパートがわかり、大家の“長野かるた”にたどり着く。スミの部屋には若い女性の遺体があった。絞殺体。“菅野茂美”
飯塚は親に仕事を反対される。
井口が自分はトランスジェンダーだと告白。認知症の母が施設に入所する日「今までごめん、好きなように生きてくれって言えんでごめんね」といわれた。
親はきっといつか、子どものことを理解してくれる。という励まし。
結局、兄・潮が親を説得してくれる。まだまだ、女は嫁になるのが幸せ、という土地。
丸山から高蔵山の遺体が吉屋スミと確定。スミの部屋では4人が生活していたこと。事件が連続殺人遺棄事件になった。
茂美は風俗店で働いていた。
家族を取材にいく。遺体の発見者として兄嫁・知依ちえが話をしてくれる。茂美の兄・保志やすし。
茂美は恋愛依存だった。高校も中退。18で出てった。たぶん頭もわるい。
知依が茂美にお金を貸したと両親には内緒で教えてくれた。中絶費用。たいては“タカハラ”と名乗った。
風俗店に聞き取りにいく。源氏名は乃愛。10月4日から無断欠勤していた。その日は高蔵山で遺体が発見された日。
飯塚は街で偶然、同級生の吉永に声をかけられる。自分をいじめてたやつ。
小学生同級生の話になり、学年一可愛かった伊東の名前を出すと、彼女もみちるという名前だったとしる。美散。気になって美散の行方をさがす。
茂美の同級生・宇部真麻に取材。最近、こわい夢ばかりみる。助けて。と7月10日にメッセージをもらっていた。
真麻は茂美のお世話係をさせられていた。
吉永から住所を聞いて美散の実家を訪ねる。何年も音信不通だった。美散の実母は3歳で事故死。後妻の子供は5歳で小児がんになり、8歳で死亡。
近所の大平鶴代というおばさあさんは美散が家族から外されていることを見ていた。美散の逃げ場だった。白いダイフクという猫を飼っていた。美散が拾ってきた。
美散の働いていた飲み屋がわかり、取材に。寿退社したという。相手は高校の同級生タカハラ。
吉永に卒アルみせてもらってタカハラをさがす。家原崇のあだ名がタカハラだった。タカハラは家原崇。
小学生のとき、飯塚は無意識に言葉で吉永を傷つけていた。だからいじめられた。
丸山に家原崇のことを報告すると、今朝、腹を刺されて自分で救急車を呼んだという。女に刺された。刺したのは美散。家原は“邑地和彦むらじかすひこ”という偽名で、独居老人を狙った詐欺事件を複数起こしていた。スミもその被害者。
美散は逃げている。逃げるならどこだ?と考え、実母の実家、ようは祖父母の家を思いつき、そこにいく。もうじいさんだけだったけど、美散はいた。
吉永が小学生のときにやったアマリリス会の話をする。女子会のようなもの。お菓子を持ち寄っておしゃべりした。大人になってもそういうの必要。美散と話したい。美散にアマリリス会しよ。ってつつたえて。
美散の祖父の家がわかったのは鶴代が年賀状さがしてくれたから。
飯塚は友人として、美散の心を開かせることに成功。手記を書く。
その記事が本編にそのまま出てくる。
美散の店に、偶然を装って家原が現れた。すぐ交際に。腹に根性焼きでたかしと名前をいれられる。家原も自分の父親に入れ墨で父親の名前を入れられていた。
家原に詐欺事件の捜査の手が伸びていて、スミの家に2人で引っ越す。美散は便利屋のようなもの。老人を助けている。と誤魔化すが、美散はなにかおかしいと思うがすでに共依存になってて、抜けだせない。そこに家原が恋人として、茂美を連れて帰ってきた。美散は“姉”と紹介された。家原は茂美はただのATMだと言う。
スミが老衰だか病気で死ぬ。スミは、外出させてもらえなかった。女2人を妹と思っていた。
遺体を埋めにいく。
美散は茂美に「逃げたら?」というが、茂美は家原に「逃げたら実家に火をつける。兄ちゃんの奥さんを風俗におとす」と脅されていた。のちに、茂美家族が記事でそのことを知り、少しは救われる。10月4日、高蔵山で遺体が発見されると茂美は警察に行くと言い出した。家原に首を絞められ殺される。死ぬ間際、美散と目が合い「助けて」ではなく「逃げて」と言った。だから逃げれなくなった。茂美を家の中で埋めようとするがうまくいかず、放置してつぎの老人の家に。
通報や出頭しなかったのはこれまでのつらかった時間や2人の命が無駄になってしまうから。スミの息子の遺骨を遺族に返したかった。ケガをさせておけば簡単に追いかけてこないと思って家原を刺して逃げた。
美散は懲役6年。
飯塚は美散の記事を書ききり、記者をやめて犯罪加害者家族の支援施設で働く決心をしていた。しかし、『義父から性的暴行を受け続けたという告発の遺書を残して小六女児自殺』のニュース報道を見て、まだ真実を書き続けるしかないと鶴翼社に戻る。
美散の記事はWEB連載だったが、書籍として出版された。
井口は長野とともに、コミニティカフェを運営する計画を立てていた。地域の高齢者やこども、ひとり親とか、一人暮らしの若者とこいろんな人が気軽に集まれる場所をつくりたい。
ひととひとを繋いで、孤独なひとを生まないようにする。辛さを引き出せる場所をつくる。