町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
凄く苦しいけれど、それ以上に美しい。そんな作品だった。
人は他者との関わりや温もりによって救われ、新たな自分を見つけていくことができる。その過程を登場人物たちとともに追体験することで、心の奥底にある感情を強く揺さぶられた。
物語を読み進めるうちに、自然と自分自身の人生にも重ね合わせていた。人との出会いがどれほど人生を変えるのか、誰かに理解され、寄り添ってもらえることがどれほど尊いのかを改めて実感した。
キコとイトシが出会えたことはもちろん、二人の周囲に温かく手を差し伸べてくれる人たちがいてくれたことが、本当に嬉しかった。
どれほど深い孤独や苦しみを抱えていても、自分の声を聴いてくれる誰かがいる。それだけで、人はもう一度前を向けるのかもしれない。
自分もこれからの人生で、人との出会いや繋がりを大切にしていきたい。
ただ感動するだけでは終わらず、自分自身の生き方にまで目を向けさせてくれる、心に深く刻まれる一冊だった。 -
Posted by ブクログ
大切なものの死に触れた時から考え方って大きく変わると思っていて、この本もまさに、人の死を通して生き方を考えていくものだと感じました。
傲慢に生きてはいないと思っていても人はやっぱり自分勝手で傲慢で、ちっぽけな自分の器でしか物事を考えていない。自分の内面と真っ直ぐに向き合えるのは死に触れた時なんじゃないかと思います。少しでも人のために、いや、やっぱり自分のためなんだけど、自分が愚かしくなく生きていくために、人を受け入れ、支え、声をかけていける人でありたいと感じました。
暖かく、でも残酷で、なんだかモヤモヤが残るのもやっぱり人生って感じの小説でした。
良かった!
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Posted by ブクログ
すごい重厚感のある話で、胸が締め付けられ当事者じゃないのにボロボロと涙が出る箇所がたくさんあった。
特に美散のおじいちゃんの言ってくれた言葉は、ずっとずっと美散が言って欲しかった言葉で、ようやく言ってもらえて良かったという思いと、もっと早く言ってあげて欲しかったという思いで感情がぐちゃぐちゃになった。
井口さんのお母さんの話もすごい心が締め付けられた。
お母さんも、気づいて言葉にするまでにどんだけ勇気が必要だっただろうか。
自分らしく生きるということは、とても簡単そうに聞こえるが、とても難しいことだと思った。
そうは頭ではわかってても自分の「普通」に当てはめたら幸せになるんじゃないかという気持ちも、痛いほどよくわかった。
私も自分が両親から愛されているとは確認せずともわかっていたが、そうは思えない子が世の中にはたくさんいることも事実で、そういうのはどうやったら分かるんだろうと考えるきっかけにはなった。
ただ、私は心が狭いので昔いじめてきた人に対して、私も傷つけてごめんなんて言葉は絶対に出てこないと思うので、みちるの心の広さは素直にすごいと思ったが、どうしても昔いじめをしていた人がいじめをなくそうなんて言ってるのは許せないなと思った。