町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
冒頭からグッと心を掴まれ、その先の展開が気になって読む手が止まりませんでした。
リアリティに満ちていて目を覆いたくなるような描写もありましたが、現実を突きつけられた気がしました。
さまざまな登場人物は、水槽を泳ぐ魚として描かれています。
自分の居場所を求めて、今いる場所に留まる魚、旅立っていく魚、戻ってくる魚、死を選ぶ魚。
それぞれが、水槽しか知らない魚たちです。
彼らは悲しみも苦しみも循環し昇華してくれる“海"の存在を知りません。
しかし、人との出会いによってその海の存在を知り、それぞれの幸せを見つけにいく物語で、「自分の居場所」「幸せ」「大切な人」「約束」「生きる」について深 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの物語を一言で表すとすれば、「時を超えた友情物語」かな。
ホラー小説の面から見るとグロくて残酷で胸糞悪かった。日本の怖い話独特の後味悪い感じ。
友情物語の面で見たら、主人公たちの絆の強さに元気をもらえる。人は他人と自分を見比べるとき、相手の良い部分に目が行き過ぎて自分は何も持ってないように感じるが、その他人もまた同じように感じているのだなと感じた。でも自分は決して役たたずではなく、自分にしかできない強みがあるからそれでお互いを支え合っているんだな。
推理小説の面で見たら、読者が推理するというよりは、主人公たちが探索で少しずつ情報を集めて真相に向かっていくのを傍観しているイメージだった。わたし -
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待ちに待ったシリーズ5冊目。発売日当日、書店に駆け込み平積みを見ると帯に「2026年春ドラマ化」の文字が。そして、「主演 中島健人」と。
ついにドラマ化。私の脳内では店長は目黒くんだったから「ケンティーか…」となったけど、彼はセクシーケンティーのアイドルだから店長に合うかもなぁと納得しながらレジへこの本を持って行った。
今回は世のおばさま、もといお姉さまたちをトリコにしている九州限定コンビニエンス『テンダネス 門司港こがね村店』名物店長の志波三彦の切ない過去となぜ彼がコンビニの店長になったのかも明らかに。
フェロモン溢れる店長にも思春期があり、そして切なすぎる過去を乗り越えて大人に成長したん -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった!
途中まではなんかホラーもの?伝記?としゃくぜんとしなかったが、コンビニ『テンダネス』が出てきたり、ドーナッツ屋のお兄ちゃん、森美美憂がイケメンだったり、いつもの子ども関係の暗めの話とコンビニの話が合わさった明るさもあり半分からはスラスラあっという間
内容は地方の伝説がベースの怨霊モノ?NI求会、宗教団体らしきものが生贄用の養殖場とは酷い。基本は友情話
まめもち= 真目餅 とは!!
伊坂幸太郎の「楽園の楽園」がベース、五十九彦、三瑚嬢、蝶ハ隗… ? 色々な作家が作品を出した、と言うのを聞いて、其々読んでみたいと思った!面白い企画だ!
終わりが明るいのがやはりこの作家さ -
Posted by ブクログ
自分の心に向き合い1番自分を大切にする。
背けたくなるくらい辛いこともあるけど、
決して自分の心から逃げてはいけない。
そうすれば、受け止めなくていい痛みは受け止める必要なんてないと気づけるはず。
そうすることで周りへ優しくできる。
周りの人のありがたみがわかるようになる。
痛みは共有できないけど繋がり合うことはできる。
そうやって人は支え合って生きていき強くなれる。
その強さから来る輝きが誰かに勇気を与えたり、
助けになるかもしれない。
そんな大切なことを教えてくれた一冊。
私も昔すごく辛いことがあって当時の自分ではどうにもできなくて塞ぎ込んでしまった時代があった。
だ -
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親と子は生まれた時から別の人間で、重なっているようでも違う人生を歩んでいる。当たり前のようで、それを受け入れるのは難しいと思った。親に甘やかされて育った私は、苦境に立った時、自分の人生の手綱を親にも一緒に握って欲しいと思ってしまうだろう。けれども母の人生が母のものであるように、私の人生は私が責任をとるしかないのだ。改めて気付かされた。
自分の置かれた苦しい状況や不甲斐なさを、親や環境のせいにしてしまうこと、誰しも少なからずあるのではないかと思う。切なく苦しい物語だが、わかりやすく読みやすい文で詰まることなく読めた。自分の足で立って生きるために背中を押してくれる作品だった。 -
Posted by ブクログ
今まで読んだ本の中で、泣いた本トップ3に入るくらい、ずっと泣きながら読んだ。今までに読んだ町田そのこさんの作品の中でも一番好き。
かつて親友を自死で亡くした朱鷺が軸となって、ひとつの街の中でそれぞれの身近な人の死にとらわれている人たちの人生が交差する。どの章にもぎゅっと胸を締めつけられるような別離の哀しみがあり、それでもその苦しみと向き合おうと行動したり、人との繋がりによって思いがけない事実を知る登場人物の姿を見ながら一緒になって泣いてしまう。
死者と繋がることは絶対にできないし、遺された者ができることは想像だけ。だからこそ葬儀は生者のためにある儀式だというのは本当にその通りだと思う。死ぬこと