町田そのこのレビュー一覧

  • 月とアマリリス

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    私達は常に誰かを傷つけずには生きられないのか?一人の老女の死体遺棄事件を追ううちに様々な人間模様が混じり合い、主人公の過去も繋がっていく。非常におもしろい小説でした。

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    2026年10月28日
  • 初恋をしまう日

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    主人公は繊細で神経質だし、その相手は頑固でウジウジしてるし、まったくどうしようと思いながらなんとか読んだけど、まあ良かった。
    そもそもあまり恋愛話が得意じゃないんだろうな。

    第1話 中学校2年生の茜と碧生の初デートは近くの遊園地。

    第2話 茜はヘアサロンのスタイリストとして働いている。ヘアサロンオーナー夫妻と住んでいる。中学3年生の夏、兄が人を殺した。無免許運転でガードレールに激突、同乗者が死んだのだ。母は首を吊った。

    第3話 碧生は犬を拾ってきたが、父の意向で保健所に連れて行かれる。友達とゲームをしていたら、友達を追い出してしまった。
    温という女性と、佑真が隣に住んでいる。今碧生はドラッグストアの物流倉庫で働いている。茜と会ったよとナマタからメッセージがある。父が脳梗塞でリハビリしているという。お見舞いに帰る。

    第4話 結婚式で助けてくれた外岡玲央と萩まで一泊二日の旅に行くことになった。玲央には兄が人を殺したことを話した。玲央も傷害罪で実刑を受けていた。実家の始末をしなくてはならず、萩に行くという。

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    2026年10月27日
  • 夜明けのはざま

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    ネタバレ

    先日、祖母を亡くした。
    私は独身で、きょうだいもいない。
    祖母が亡くなる一週間ほど前に、「あなたは一人だから心配」と言ったのを思い出した。
    結婚したいとは思っていない。そこに私の幸せはない。それは祖母も理解していたと思う。いつも「こんなに可愛いのに彼氏がいない」と言われるのが嫌だったけれど、最後には「でもあなたの人生だもんね」と言ってくれた。
    だけど私はきっと、一人で背負っていくこともできない。毎日不安で仕方がない。喪主なんてできる気がしない。逃げ出したくてたまらない。
    私は仕事に誇りもなにも持っていないし、一発当てて退職したいと常に思っているが、佐久間さんの生き方を素敵だなと思った。だから、彼女の選んだ未来が幸せであると信じたい。

    あと主題ではないのはわかっているが、クソ男が割と出てきてなかなか読み進められなかった。最後まで許せない奴も多くいて、だから私は誰かと一緒に過ごしていくことはきっとできないのだろうなと思った。

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    2026年10月26日
  • 元カレの名前なんて忘れた

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    四人の作家の元カレアンソロジー。
    青木さんも町田さん目当て。書き下ろしなんてお得!
    一木さんの短編は、リアルで生々しい。蜜月の二人の描写が詳細に描かれるほど、この先に別れが来るんだよなあ、と苦しくなった。どの小説も元カレが基本クズ!
    サクサク読めました。

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    2026年10月25日
  • 初恋をしまう日

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    初恋という、誰もがくすぐったくなるようなワードのある題名ですが、とても大人のお話でした。
    少し前の自分なら、この物語の展開に少しだけ肩を落としていたかもしれません。

    ですが、町田そのこ先生の考えの深さ、
    叶って欲しいことほど叶えようとしていた頃より、叶うことが現実になった瞬間、その難しさに気付く。

    そんな大人の、思った通りにいかない現実描写をよくもこんなにも、綺麗に深く考えられるな〜と、尊敬です。

    碧生と茜の物語はふたりが歩む先は違えど、
    2人の初恋は、時の経過と共に色褪せるのではなく、草木染めのように儚く優しい色のまま、ずっと彩り続けるんだろうなと思いました。

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    2026年10月26日
  • 初恋をしまう日

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    やっぱり町田さんの物語はいいね~
    犯罪を犯した人ではなく、その家族に焦点を開ててるのがとても良かった。最後はハッピーエンドで良かった

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    2026年10月25日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    4.6

    深い辛さと愛情を感じる作品で素晴らしかった。

    キナコと52の辛い過去、アンさんの心のうちが深く刺さり辛い。

    そんな3人が52Hzで繋ぐ声を互いに聴き合って助け合っていく様子に涙する作品。

    とても素晴らしかったです。
    ただ、辛い部分は苦手でこの評価。

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    2026年10月25日
  • 夜明けのはざま

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    人の生死に関わるお仕事、葬儀屋が舞台の物語。
    そこで働く人々や家族の感情や思いを物語の中で感じながら共感する部分が多かった。
    仕事内容や生き方を否定されるときは辛いだろうし、なぜって思うことが多いと思うけど、それを他人に理解してもらうことが難しい。
    自分にも似たようなところがあって、考えさせられる場面が多かった。
    初めて、町田そのこさんの本を読んだけど、他の本も読みたくなった。お勧めの本です。

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    2026年10月25日
  • 夜明けのはざま

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    死は怖い。
    自分が年齢を重ねてきてどんどん身近に感じられてきて尚更考えるようになった。
    自分の死もそう、周りの大切な人達も。
    そんなタイミングでこの本を読めて怖く思うのは私だけじゃないんだなと心が落ち着いた。

    死を迎えるとき、自分がどんな思いをしているか分からないけど、何かしら誰かの心に私という存在が残っていて欲しいと願う。
    だから今を大切に生きていきたいと思える作品でした。

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    2026年10月25日
  • コンビニ兄弟5―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

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    老若男女問わずに愛されるフェロモン店長がいかにして誕生したのか?
    実はその背景に悲しい初恋のお話があったことに驚きました!でも、なるほどな〜と納得するところもあり…。
    切なかったり、寂しくなってしまったりするお話が中心ではありますが、その分だけテンダネスを取り巻く人たちの優しさがそっと胸に降り積もるような良い巻だったと思います。

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    2026年10月25日
  • 初恋をしまう日

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    初恋ずっと続く人って世界にどれだけいるのだろう。
    自分の努力でどうにもならないことは自分のせいじゃない。この先の人生がどう繋がっているかなんて分からない。後から「あの時こうしておけばよかった」なんていくらでも思うけど、そもそも直面している今、この地点がどう分岐しているかなんて分からない。そもそも努力ってなんだ。誰のせいでもない強い引力に人はどう抗えばいいのか。13年という空白は人を強くもするし弱くもしていく。変わらないものなんて何一つないのに、昔の記憶だけで生きていけるものか。
    でも、私がここまで生きてこられたのはあの初恋があったからなのは確実で、完成させることだけが気持ちの整理の仕方だけじゃない。そっと箱に入れて私の中に大事にしまっておくことで完成される。それでいいとも思う。(結末はぜひ読んでね)

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    2026年10月25日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    あらすじ:過去に深い傷を負い、海辺の町へ移り住んだ貴瑚。そこで出会ったのは、母親から虐待を受け、声を失った少年だった。かつて孤独の中で誰かに救われた貴瑚は、少年の境遇に自らを重ね、彼の声に耳を傾けようとする。誰にも届かない声を抱えた人々が、互いの存在を通して生きる意味を見いだしていく物語。

    感想:これほどまでに、タイトルが物語の本質を美しく表現した作品があるだろうか。誰にも届かない52ヘルツの声。それは決して、虐待や孤独に苦しむ特定の誰かだけのものではない。本作が描くのは、救う者と救われる者の境界がいかに曖昧であるかという、人間の複雑さだ。
    その象徴ともいえるのがアンさんの存在である。貴瑚を絶望から救い出した彼女は、常に穏やかで、他者の痛みに寄り添える人物として描かれる。しかし、その内側にある苦しみは容易には見えてこない。彼女の死があらかじめ示されている構成も巧みで、結末への驚きではなく、彼女の優しさを知るほどに、その孤独の深さを考えずにはいられなくなる。誰かを救えることは、その人自身が救われていることを意味しない。彼女の胸中をすべて理解することはできないからこそ、その事実が重く残る。
    そして物語の終盤、かつて声を聞いてもらう側だった貴瑚が、今度は少年の声に耳を傾ける。しかし、彼女自身の傷が消えたわけではない。人は誰かを救いながら、同時に自分も救いを求めている。救う側か、救われる側か。そんな単純な二分法では語れない人間の姿が、タイトルの意味と最後まで見事に重なっていた。自分の苦しみに囚われ、身近な誰かの声を聞き逃してはいないだろうか。読み終えた今、そんな問いが静かに残る。受け取った優しさを次の誰かへつなぎたいと思わせてくれる、忘れがたい一冊だった。

    町田そのこ

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    2026年10月25日
  • 月とアマリリス

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    私たちは誰しもがそれぞれの弱さを抱えている。

    その弱さを攻撃されたときのダメージもまたそれぞれなのだ。

    自分だったらと想像し、痛みを理解しようとし、寄り添おうとするのは間違いではないが、そこには自分の物差しで人の苦しみを測っている危険性をわかってほしい。


    この一節がこの一冊の内容を凝縮している。
    登場人物はみな、弱さを抱えている。
    でもそれは一つの側面でしか描かれていない。

    現実世界でもそうだと思う。
    苦しいなんてその人の感じ方すべてをそっくりそのまま理解するなんてできない。
    できないということを理解しているか。

    これはあくまでも自分の物差しで、自分の経験と価値観で、感じているものであると理解しているか。

    それができるかできないかが本当の意味で優しい人なのだと思う。


    どんどん引き込まれる、でも生々しくて読み進めたくもなくなる、そんな不思議な感覚があった。

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    2026年10月25日
  • コンビニ兄弟4-テンダネス門司港こがね村店-(新潮文庫nex)

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    前巻がはっちゃけていたので1話目を読んで今回はちょっと大人しいほっこり系でいくのかな〜と思いながら2話目へ…。
    するとおやおや、ヒーローになりたかった男?、アル・パカッションくん?ん?様子がおかしいぞ?
    前巻よりさらにはっちゃけの境地へ…!?
    などと言うと変なストーリーなのかと思われそうですが、そこは町田先生!
    しっかり良い話なので心温まります(本当なのでご安心ください)^_^

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    2026年10月24日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    新興宗教の施設を舞台に、少女たちの友情や葛藤に不気味な事件が絡み合い、青春小説のような所もありながら次第にホラーのような緊張感に引き込まれる物語。
    相手を理解しようとすることの大切さと、自分の信じるものを疑う勇気について考えさせられる一冊。

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    2026年10月24日
  • 蛍たちの祈り

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    過去の傷や後悔を抱えながら誰かを思い、懸命に生きる人たちの姿が胸に残る物語で、読後も心に静かな余韻が残る一冊。

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    2026年10月24日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    最後の方までずーっと辛い話。

    主人公自信が虐待を受けていて、そこを逃げだして人間らしい生活を取り戻しつつある時に、また悲しい出来事がおこり。

    そんな中で出会った1人の喋れない男の子。
    身体には沢山の痣。

    52ヘルツで鳴くクジラがいる。
    ほかのクジラとは音域が違うため、群れを見つけることができず、自分の声も届かない。

    魂のツガイを見つけることができて良かった。

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    2026年10月24日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    本当に、大好きな作品
    心の支えのような本
    町田さんの作品を読んだのはこれが初めてだったけど、なんて優しい文章を書く人なんだろうと思ったし、読み終えたあと、映画を見たあとのような気持ちになった。
    小説だからといって夢物語みたいな、あったらいいなの話ではなくて、きちんと現実的に、でも希望はある終わり方で好きだった。

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    2026年10月24日
  • 夜明けのはざま

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    人は色々なことに妥協して生きていくものだと思っていた。ここに出てくる人たちは、自分に大切なものを絶対切らない。その為に別のものを無くしても。芥子実庵のような葬儀場、素晴らしいと思った。亡くなった人のことを心から考えて、残された人たちも安心して、気持ち良く送り出せる。人の死を避けず、しっかりと向き合うことにもとても好感が持てた。

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    2026年10月24日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    素晴らしかった。
    どれも最初の一文でぐっと物語に引き込まれてしまう。
    連作ならではの仕掛けや繋がりが本当に巧くてすごい。

    ここではないどこかを求めるひと、ここで生きていくことを決めるひと、どちらを選ぶ人の背中も押してくれるような、寄り添ってくれるような物語たちだった。

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    2026年10月24日