町田そのこのレビュー一覧
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短編集なんだけど、一つ一つがずっしり。いろんな人の人生がギュッと詰まってた。人生は選択の連続で、全部を掴むことなんてできないし、その時は気付けないことだって山ほどある。でも掴めなかったとしても、その掴めなかったという経験から得た感情や苦しみが何かに繋がることがあるし、誰が繋げてくれることだってある。特に好きなお話は、やっぱり真奈なつめ楓子の話かなぁ。死んだ人はもう話さないから何が本当の気持ちかは分からないけど、思い出は変わらないし、心の中に席を残すことはできる。人を理解したいって気持ち、向き合い続ける気持ちは絶対に喪っちゃだめ。悪しき風習があるなら、先を行く女になる。
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Posted by ブクログ
主人公の貴湖の過去がつらすぎます。子供の人生を搾取してもいいと思ってる親ってなんなんでしょうね。読んでいて胸糞悪くなりました。
そんな貴湖ですが、アンさんと出会い人生のどん底とも言える状況から一度脱します。その後もまた変な男に捕まりどん底に陥ります。
そんな時に自分と同じく親の愛情を受けられていない52と貴湖が出会います。おそらく時間でいうと52と貴湖が出会ってからの出来事は短い期間の話だと思いますが、お互いに信頼関係を積み上げていく過程が丁寧に描かれています。52にとっても貴湖の存在に救われたでしょうけど、最後に貴湖が自分の方が救われてたと言った場面が非常に印象的でした。
あと、久しぶりに本 -
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ネタバレすごく大好きな本になりました。
有名な本なので読んでみようと思い、軽い気持ちで手に取ったのですが、すごく本の中に入り込み夢中になりました。
本の中にでてくるほぼ全ての人が違う助けを求めていて、誰にも届かない声で誰かが助けてくれるまで呼び続けている。魂の番の存在を失ってから気づく人の愚かさと、誰も悪くないのに心が傷つくやるせなさ、そして助けてもらった自分は誰かを助ける存在になる。
気持ちが追いつかなくて読めなくなるところもありました。全て読んだ後に心が救われたような、喪失感のような言葉で表しきれない色々な気持ちが込み上げてきます。
この本は人を救える本だと思います。ぜひ読んでみてください。 -
Posted by ブクログ
読み終わった後も余韻がすごい本。これは誰もが読むに値する。
加害者とは被害者とは、と自分の人生の過去についてかなり考えさせられた。
たった一言で人を傷つけてしまうことがある。その人のその後の人生を左右することがある。振り返ると自分にもそんな事があってもおかしくないと思った。仲良かったはずの子がサッと距離をとった。理由は教えてくれない事がほとんど。物語の中ではたまたま主人公はいじめていた子から過去の事を聞く事ができたが、恐ろしく、、、自分の普通が相手の普通ではなく切望しているものである可能性、理屈では分かっていても、できていないことはあるなと気付かされた。
あと、もう一つの大きなテーマと感じた、 -
Posted by ブクログ
表紙と町田そのこに惑わされて読むと失敗します(娘は装丁をサムネ詐欺とまで言ったよ)。これは民俗学テイストホラー、高校生女子キラキラ友情入り本です。あ、九州あるあるネタも盛り込まれていて、コンビニのテンダネスでてきてニヤリとさせられたり、「楽園の楽園」が出てきて伊坂幸太郎ファンを喜ばせたりもします。会話が軽妙でクスッと笑いながら読みました。私はこの本は好みでとても面白かったですが怪異現象ネタが本当にある前提で書かれたものが嫌いな人は回避した方がいいです。
主な登場人物である高校生3人はそれぞれ悩み(トラウマ)あり、それとホラーの主が怪異となった理由、納めるきっかけともリンクされていました。
九州