町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
心に傷を負い、閉ざしてきた人たちの物語。
人の思いやり、温かさ、やさしさに泣ける。
この物語には、加害者と被害者の両方がいる。
しかし、本当の意味で「わるい人」もいない。
結果的に加害者になっても、「わるい人」になるにはそれなりの背景があるようだ。だからといって、その人たちのすることが許されるわけではないけども、最初から「わるい人」なんていないんだな、とも思う。
弱い人の声を奪うのはいつだって強い人たち、というわけでもない。弱い人の声を奪おうとするのは、自分も弱い人なのだ。
今にも消え入りそうな声を、掬い上げる大切さ。
それこそが強さなのだな。 -
Posted by ブクログ
今月からドラマが始まる『コンビニ兄弟』の作者が手掛ける王宮ロマンスファンタジーです。
わたしはカタカナが苦手なので、冒頭の「主要登場人物一覧」に20人以上のカタカナの名前が一斉に並んでいるのを見たときは、正直に言うと覚えられる自信が全くなく、どうしようかと思いました( ̄◇ ̄;)
しかし最初から一気に20人登場する訳ではなく、少しずつ増えていく感じになっているので、頻繁に登場するキャラクターについては難なく覚えられました。
一つ引っかかったのが、第一章の最初に登場するキャラクター達は誰も「主要登場人物一覧」に載っていないし、その後にも登場していないので重要じゃない…のかな?(゚ω゚)
どのキ -
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めちゃくちゃ切ない物語。序盤から悲しい要素が多くて、読み進めるほど胸が苦しくなっていった。あんさんとの関係、お義父さんや琴美さんの冷たさ、そしてそれとは対照的に昌子さんや秀治さんの深い愛情が重なって、本当に印象に残る一冊だった。
虐待についても、親側の葛藤やストレス、見て見ぬふりをしてしまう人の事情、そして傷つく子どもの気持ちなど、いろんな視点が描かれていて、読んでいてすごく複雑な気持ちになった。イトシがあまりにも愛おしくて、最後は涙が止まらなかった、、!
あんさんという存在が大好きで、あんなふうに静かでミステリアスで、優しさのある大人になりたいと思った。心に残る表現が多くて、全国民に読ん -
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町田そのこさんの連続短編。
子どもは親を選べない…毒親に支配されて生きてきた子どもたちの話を他の作者のも読んできたけど、やっぱり重いよね。
毒親に育った子どものパターンとして、毒だとわかりながらも、それは自分のせいだ。自分がいい子になればきっと愛してもらえる。ってのが、多いように記憶してるけど、この作品は自分が生きていくために親の命を奪おうとする…
でも結局、縛られるんだよ…どんな形になろうが縛られる…
生きていればいいことがある。とか、過去が辛くても自分次第でなんとかなる。なんてのは与えられてきた人間だから言える。
本当に辛いときは言葉に出せない。心が死んでくんだよね…
大富豪になり -
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ネタバレなんでもっと早く読まなかったんだろう。タイトルは知っていたのにずっと買わなかったこと、買ったのに2ヶ月も積読していたことを後悔した。最初の数十ページは登場人物、というか主人公の周りの田舎の人達にイライラしたりと嫌な感情を持ってしまってなかなかページをめくる手が進まずにダラダラ読んでいたけどふたりが出会ってからは休む暇もなく3時間で読んでしまった。しかも夜中の12時に読み始めたのでもう3時だ…。
最近は休憩を挟んだり、何日かかけて少しづつ本を読んでいた私にとって眠気も吹っ飛んで物語に入り込み、泣いて、読み終わった今でさえ余韻と興奮で寝れる気がしない。ここ最近読んだ本で1番好きな本になったかもしれ -
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Posted by ブクログ
ネタバレ(記入途中)
読んで良かった。もっと早く読めばよかった。
町田そのこの作品は初めて読んだけど
こんな素晴らしい本を書く人なんだと
一気にファンになった。
文章の読みやすさ、飽きのこない展開の速さとテンポ感、登場人物やその背景、心理描写、社会問題、メッセージ性。
どこを取っても素晴らしく、そこの要素を絶妙なバランスで300pほどの本にぎゅっと詰め込んであるのが本当にすごい。
・ALSの義父の病状が悪化し、半狂乱になった母親が貴瑚の頬を打ち責め立て、貴瑚が絶望の心を知るシーン
・絶望の中、美晴とアンさんと出会い、居酒屋でアンさんに中華餡かけの茶碗蒸しを食べさせてもらうシーン
は思わず涙が出た。 -
Posted by ブクログ
町田そのこさんの本をこれで全部読みました。(多分)
『ぎょらん』って何となく生々しい感じがして読むのが一番最後になってしまったのですが全然そんなことなかったですね。『イクラ』のイメージがそうさせたのかしら?
読んでみたら…色んな死にまつわる話しで一つ一つがとても切なく悲しくそして温かく感じました。
中には壮絶な死に方に立ち合ってしまい長年苦しんできた人もいました。
でも、もがきながら周りの人に支えられながら前に進んでいく姿に思わず応援したくなる。
このお話し、町田さんのお話しの中で一番好きになりました。
(Word)
・救い救われて生きていけ