町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本作を読んで感じたのは、やはり私は町田そのこさんの著作が好きだ - ということでした。
まだ3作目ですが、傷ついた人物の生き様や再生の描き方などは凪良ゆうさんと、どこか共通する部分を感じます。どちらもとても好みです。
個人的に強烈に印象に残ったのは、3つ目の話の女性3人が登場する『波間に浮かぶイエロー』でした。
"おんこ"を自称する店主の芙美さんのキャラクターが、どうしても同じくそのこさん著の〈星を掬う〉の作中人物である、千鶴の母聖子とキャラクターが被るようなところがあったからです。
あのなんとも言えないが言葉にするならば、がたいが良くて、エネルギッシュで、逞しい女性で、歯 -
Posted by ブクログ
短編集なんだけど、一つ一つがずっしり。いろんな人の人生がギュッと詰まってた。人生は選択の連続で、全部を掴むことなんてできないし、その時は気付けないことだって山ほどある。でも掴めなかったとしても、その掴めなかったという経験から得た感情や苦しみが何かに繋がることがあるし、誰が繋げてくれることだってある。特に好きなお話は、やっぱり真奈なつめ楓子の話かなぁ。死んだ人はもう話さないから何が本当の気持ちかは分からないけど、思い出は変わらないし、心の中に席を残すことはできる。人を理解したいって気持ち、向き合い続ける気持ちは絶対に喪っちゃだめ。悪しき風習があるなら、先を行く女になる。
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Posted by ブクログ
読み終わった後も余韻がすごい本。これは誰もが読むに値する。
加害者とは被害者とは、と自分の人生の過去についてかなり考えさせられた。
たった一言で人を傷つけてしまうことがある。その人のその後の人生を左右することがある。振り返ると自分にもそんな事があってもおかしくないと思った。仲良かったはずの子がサッと距離をとった。理由は教えてくれない事がほとんど。物語の中ではたまたま主人公はいじめていた子から過去の事を聞く事ができたが、恐ろしく、、、自分の普通が相手の普通ではなく切望しているものである可能性、理屈では分かっていても、できていないことはあるなと気付かされた。
あと、もう一つの大きなテーマと感じた、 -
Posted by ブクログ
表紙と町田そのこに惑わされて読むと失敗します(娘は装丁をサムネ詐欺とまで言ったよ)。これは民俗学テイストホラー、高校生女子キラキラ友情入り本です。あ、九州あるあるネタも盛り込まれていて、コンビニのテンダネスでてきてニヤリとさせられたり、「楽園の楽園」が出てきて伊坂幸太郎ファンを喜ばせたりもします。会話が軽妙でクスッと笑いながら読みました。私はこの本は好みでとても面白かったですが怪異現象ネタが本当にある前提で書かれたものが嫌いな人は回避した方がいいです。
主な登場人物である高校生3人はそれぞれ悩み(トラウマ)あり、それとホラーの主が怪異となった理由、納めるきっかけともリンクされていました。
九州 -
Posted by ブクログ
子どもが成長する過程で親の影響が大きいことを改めて感じました。それどころか良くも悪くも大きく人生を変えてしまう。
時間はかかるかもしれないけれど、何歳になってもやり直せるし、成長できる。ただそれには周りの人の支えも必要だと感じます。そして、困難にぶつかった時に支えになってくれた人への感謝の気持ちは、一生忘れないものだなと改めて思います。
宙と二人の母親との関係が明らかになっていく話もそういうことかと最後に分かってよかったです。
謝ることが暴力になってしまう、難しいなと思いました。自分がどうしたいかではなく、相手の気持ちを考えるということだと思いますが、やはり難しい。