町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
どの章も惹き込まれるストーリーだった。
登場人物は特に晴子と芙美が好きだったな。
晴子はおばあちゃんが自分の元にいなくなっても自立していこうという姿勢が感じられて応援したくなった。自分をいじめてきた奴に馬乗りになって殴るなんてかっこよすぎる!
そして魚のチョコレートグラミーに例えるなんて、なんてロマンチックなんだろう。
芙美は口が悪い時はあれど、あんなに優しい嘘をつけるなんて。誰にでも出来ることではない。あの人柄はおおらかを超越していた。
連作短編小説、いいなぁ。
章と章が少しずつ、ゆるやかに繋がってる。
個人的に晴子のその後がちょっとだけでも知れて満足!
町田そのこさんの作品、もっともっと -
Posted by ブクログ
『星を掬う』を読んで、親と子の関係について改めて考えさせられた。
親から見えている世界と、子どもから見えている世界はきっと違う。同じ出来事を経験していても、そのときに何を感じ、どんな意味を持つのかはそれぞれ違うのだと思う。
親の不器用な愛情と、それを素直に受け取ることのできない子ども。育ってきた環境や親との関係が、その後の子どもの性格や生き方にまで影響していくこと。そして、親子だからこそ近すぎて分かり合えないこともあるのだと感じた。それでもやはり、母という存在は大きい。母は偉大だと改めて思った。
そして、若年性認知症という病気の恐ろしさも強く心に残った。
大切な人の中から、自分との思い -
Posted by ブクログ
ネタバレ町田その子の初サスペンスらしい。どこからどこまでがサスペンスなのかはさておき、殺人事件を追う雑誌記者、事件自体と記者自身の緊張感をしっかりと描きつつ、登場人物の内面や人間ドラマもしっかり含有させていて、きちんと「町田その子」小説だったのが良かった。
とんでもないクズ男が1名出てきて、そいつのせいで人生狂わされる人々が不憫で仕方なかった。現実世界でもこういうヤツがまぁまぁの数潜んでいるんだろうな、繁華街の人混みの中に数十人はいたりするんだろうなと考えると、自分のことはともかくも、家族や知っている子供たちが全く知らない間にクズの毒牙にかかることまで連想して心が苦しくなる。「人は人で歪む」
序盤 -
Posted by ブクログ
『環境』という名の『水槽』の中で、上手く泳げなかったり、迷子になったりと生きづらさを抱えた女性達を描いた連作短編集。
趣向を凝らした最初の一行。
登場人物を魚になぞらえたり、差し歯がとれた、フルーツガム、孵化した、椅子に座っていられないなど印象的な言い回しにガッチリと心を掴まれる。
各話の主役は異なるが、前話の登場人物との意外な繋がりが判明したりと、設定がサプライズ的に明かされる仕組みには思わずにやり。
どんでん返し的な演出も、アンニュイな世界観に華を添えている。
迷える主人公達の側にいる数少ない理解者達。
彼らとの交流の中で一縷の希望が生まれる流れが大変美しく、特に前述のどんでん返しを -
Posted by ブクログ
全5章の物語。
過疎化が進んで田舎の町の廃校になる小学校が共通の舞台。
そしてそこで昔から暮らすそれぞれの家族の物語。
同じ出来事もそれぞれの立場から見えていたもの、なんとなく違っていたり、事情があったり。
そして廃校が決まった町上げての最後の小学校のお祭り。
世代が代わって、この町で結婚して子育てをしている人。
町を出て行って、生活をしている人。
この年で読むからこそ、色んなことが分かって、それぞれの事情が分かって…
苦い嫌な思い出も良い思い出も全てがあったからこそ、今、ここに辿り着けている!!
そこに深く、深く共感しました。
そうそう今でも実家に帰ると季節に合わせてドヴォルザー