町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
何度も泣きそうになりながらあっという間に読み終えた。幼い子供時代から寂しさや不満を自分で解決しなきゃと奮闘する宙ちゃんが健気で愛おしい。佐伯の存在が本当に暖かくて、物語の中で常に希望の光として寄り添ってくれる。最終章は特に読んでいて辛かったけど、考え得る限り最高のエンディングでした。赦してもらおうと謝罪することは暴力になること、日頃から忘れないでいようと思っていることなので、この作品でまた深く刻んでもらった。あと、大切な人を亡くしてしまうと、不在の事実が大きすぎて胸を塞いでしまうけど、その人からもらったたくさんのものを忘れずに自分のこれからの糧にすることも大事だと思い出させてくれました。
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Posted by ブクログ
男尊女卑に支配された過疎地でもがく女性たちのお話。
徹頭徹尾女性視点で描かれるお話のため、男の私には読むのがキツイところもなくはなかったですが、それでもとても良かったです。辛い状況の中自分を見つけようと縋りもがく人たちの姿が美しいと思いました。
福島のエピソードがないのが意外に感じました。あってもよかったのに。しかし、最後にきれいにまとめるものだな。それもよかったです。
「月とアマリリス」に続いて北九州が舞台となっていて、北九州から抗議でも受けそうだなと思いながら読みましたが、月とアマリリスでは男尊女卑を基本的に男の罪として取り扱ったことに対して、本作では男女が共同で男尊女卑という環境を作 -
Posted by ブクログ
月並みな感想かもしれないけれど、町田そのこさんの作品は読んでいて目が離せなくなる時がある。この作品がそう。休憩を挟んだり、内容を頭の中で咀嚼し自分の中に取り込む時間も惜しいくらい、食い付いて、むさぼり食う、みたいな読み方をしてしまう。登場人物たちの何気ないセリフの中に自分を代弁してもらっている感覚に落ち入る時がある。だからかなー。
女子高生の安珠(あんじゅ)が、偶然か必然か分からないが、絵を描く高齢男性平さんと出会う。親友奏斗(かなと)との繊細な関係や元カレ貴博とのやりとり、おばあちゃんと平さんとの謎の関係。
平さんが関わった母娘、若い頃の平さんを知っている老男性、いくつかエピソードがあるん