町田そのこのレビュー一覧

  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    生きるということを考える1冊だった。
    なんで恋人を置いて自殺したのかとか、愛しているのに一緒に住めないのとか、『なんで』と思うことが多かった。だけど、それは私にとっての普通の感覚がそうさせるのてあつてきっと他の人にはその人にしか分からない生き方があるんだろうなあって思った。
    生き方に正解があったら、誰も悩まないしね。でも正解なんてないからみーんな悩んで苦しんで生きてるんだよね。
    短編だけど、お話が繋がっててすごくスルスルと読めた。ずっと気になってる作者だったから、この作品を最初に読めて良かったなと思う。

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    2025年10月19日
  • ドヴォルザークに染まるころ

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    やっぱり好きだ。町田そのこの世界観にミステリーはいらないんだよな。日常の閉塞感の中で生きる人の背中をそっと押してくれて、その先に細い光を見せてくれる。子ども達が校歌を歌う様でも涙してしまう。これからもこんな作品が読みたい。

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    2025年10月19日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    圧倒的に引き込まれる文章力とサラッとしているのに深い読後感に感動した、、今年一かも

    どの短編も良かったけれど個人的にはカメルーンの青い魚が1番好き。構成力というか、文体ならではの仕掛けが組み込まれていて最後は本当に切ない

    一匹死んでしまったことがこの先りゅうちゃんとは共生できないことを比喩しているみたいで本当に苦しくなった

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    2025年10月19日
  • ぎょらん(新潮文庫)

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    町田そのこさんの作品を涙無しでは読めなくなってしまった。私自身、人生の中で「死」について向き合う機会があまり無くて、ぼんやりとした想像しかすることができない。亡くなった人の想いを、私たちは思い詰めることしかできないし、答えを知ることはできない。けれど、亡くなった人となにか繋がりを感じられれば心は和らぐのだなと思った。ぎょらんを通じてたどり着いた答えがみんな同じなのもよかった。あと、後悔しないように、大切な人に素直に思いを伝えようと思う。

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    2025年10月18日
  • うつくしが丘の不幸の家

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    うつくしが丘の不幸の家と、呼ばれてる家に住んでいた人達の話
    最後、枇杷の木の苗をプレゼントしてくれた子と、木の苗を植えた子が会ったシーンがあって、心温まった。

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    2025年10月18日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    文体が不思議で優しくて、海が好きなわたしにとってはとっても心地よい作品だった
    「波間に浮かぶイエロー」の環さんが人間らしくて一番好きな短編
    わたし自身も最期は海に散骨してもらいたい、とふと誰かに言ったことを思い出した
    あまり好きではない母親と同じ思考で笑ってしまったし、やっぱり最期はみんな海に帰るんだなぁ

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    2025年10月17日
  • ぎょらん(新潮文庫)

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    亡くなった人が何を思うか、それは想像でしかなくて、
    ぎょらんは残された人の理想や想像でしかなくて。
    でも直接聞くことのできないことくらいは
    自分の都合の良い話であれと願ってしまった

    突然訪れる死は、誰しもが経験しうることなので
    大切な人たちとたくさん話をして、大好きだよありがとうって抱きしめたいなと思わせてくれる、温かいお話でした。人に対しての気持ちが荒んだとき、また読みたいな

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    2025年10月17日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    面白かった。
    なんだか不思議な読後感が味わえました。
    爽快な余韻ではなく、微妙読み終わり。
    後書きにも書いてありましたが、書き出しの
    引き込まれ具合がよい。でもどこにつながるの?
    と期待しながら読む空気感がよかったのですかね。
    「波間に浮かぶイエロー」が好きでしたね。

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    2025年10月16日
  • 宙ごはん

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    暖かくて大好きなお話
    言葉だけを切り取ってはいけないなと学べたかなぁ
    誰かの為に暖かい料理用意するってこんなにも素敵なことなんだな

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    2025年10月16日
  • 宙ごはん

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    涙がぽろぽろ出てくる素敵なお話でした。

    宙ちゃんには、2人のお母さんがいる。
    産みの親 花野さん(おかあさん)
    育ての親 風海さん(ママ)
    そして宙ちゃんの周りには支えてくれる人たちで
    溢れていることにとても感動した。

    宙ちゃんの過去や花野さん、風海さんの関係性
    宙ちゃんの友人関係などもきめ細かく書かれていて
    作品に惹き込まれていました!

    そして寺地はるなさんの解説も良かった…。

    自分自身の周りにも支えてくれたり、
    愛してくれる人がいるだけで
    こんなにも人生は幸せでいられるんだなと
    改めて実感させられました!

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    2025年10月16日
  • ぎょらん(新潮文庫)

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    ずっと積読してて絶対町田その子さんだから絶対好きなのはわかってたけどようやく読み切ってやっぱり好きだった。
    町田その子さんのお話を読むときは青葉市子さんの音楽を聴きながら読むんだけど、いきのこり●ぼくらって曲が本当にピッタリだから聴いてほしい。
    生き残った人たちのお話だから。

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    2025年10月15日
  • 星を掬う

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    ネタバレ

    「娘を捨てる母」何も知らない私たちはきっと
    酷い母だと言葉を投げ捨てる人がほとんどだと思う。
    でも酷い母だけが全てじゃなく、
    母自身にも理由があって、
    そんな母と娘が再会することでお互いのすれ違っていた気持ちに理解し合う。そんなお話。
    でもそんな簡単になんでも上手くいくことはなくて
    再開する頃に母は若年性認知症を患っていた。
    物事が上手く整理出来なくなっていたり、
    こんな姿に母がなっていると納得したくないのも凄く共感できた。私も同じ立場で母を見たらきっと辛くなる。母もこんな自分を娘に見られるのが辛いと思う気持ちも分かる。最初は冷たい母だと思いこんでいたけど娘を守るために最後に全身全霊かけて戦う

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    2025年10月13日
  • わたしの知る花

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    ネタバレ

    "自分が幸福であると実感するたびに、私をしあわせにできないと言った男のことを考えた。わたしはわたしひとりで、しあわせになれる力のある女だった。ならば、わたしがあなたをしあわせにすると言えばよかった。それだけでよかったのに。"

    本当に痺れた。正直、私が今生きている生活とはかけ離れた生活を送る悦子に対してあまり共感が出来ない部分が多かったのだが、この言葉が出るようになるまでの葛藤と努力に、同じ女、そして人として脱帽した。

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    2025年10月13日
  • 夜明けのはざま

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    たまには違う本屋さんに行ってみようと思い、いつもと違う街の本屋さんで、偶然出会った一冊。町田先生の作品は何冊か読んだが、この本は見たことがなかったので迷わず購入。町田先生の作品は心をこれでもかと抉ってくるが、この作品も例にもれず抉られた。葬儀社が舞台なので、死の話が続くが、それはタブーとは違う向き合わなければいけない現実。生と死が隣り合わせである事を改めて考えさせられる一冊。

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    2025年10月13日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    短編だけれど、この1冊を通して映画以上の物語の深みを感じられた。
    どの話にも傷ついたり、苦しむ人々が出てくる。でも、必ず寄り添ってくれる人がいて本当に救われる。生きる強さを押し付けられた訳じゃないのに、自然と前向きになれる世界観だった。苦しんでいた誰かが他の人に救われ、その救われた人もまた他の誰かを救っている。世の中必ずしもきれいに循環しないとは思うけど、その優しさがとても温かく感じられた。

    個人的に同じ場所が違う短編の場面に共通して出てきたところが、好きだなーと思った。

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    2025年10月13日
  • わたしの知る花

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    「無二の親友になれるタイミング、過去の友人になるタイミング。大事な思い出を共有しあえる存在になるタイミングに、もちろん、きっぱり決別するしかないタイミングもある」

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    2025年10月12日
  • ぎょらん(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「死人に口なし」
    私が、自分自身に言い聞かせている言葉だ。
    私自身の訴えを無視して、誰かに勝手に美化されて終わる死に様はまっぴらごめんだ。

    きっと、私が遺すぎょらんは、今の精神状態ならば
    酷く血生臭い味がするんだろう、と思う。

    仕事に行き詰っている私にとって、「冬越しのさくら」エピソードは何とも耳に痛い内容だった。
    しかも私は、相原さんのように誇りや信念を持って仕事をしているわけではなく、「この仕事は私がやりたかった仕事とかなり乖離している」というモヤモヤを抱えた状態で仕事をしている。
    ああ、カッコいいなあ彼女は。
    迷い、苦しんで、でもご遺族の為に仕事をするって、それで救われた方がいるって

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    2025年10月12日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    連作短編なんですけど、どのお話も語彙なくなるぐらい良かった。
    生きていくのに必要なものってなんだろうって時々考えるんですけど、多分割と些細なことだったりするんですよね。昔の約束とか誰かのくれた言葉とか、そんなもので息ができる日はある。

    個人的には「波間に浮かぶイエロー」が一番好き。仕掛けが素晴らしい。

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    2025年10月12日
  • ぎょらん(新潮文庫)

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    人の死体にたまに現れる赤い球体「ぎょらん」
    死んだ人の強い思いによるものなのか、はたまたまったく関係は無いのか、謎な存在のぎょらん。これを口に含むと様々な感情が入ってくる。それは人それぞれで幸福感に包まれる者や、苦悩に包まれる者もいる。主人公は後者であり10年間引きこもる。そんな主人公が様々なぎょらん経験者に触れどう変わっていくか、そんな話でした。
    死にまつわる話なので心が揺さぶられるのだが温かい揺さぶられでした。

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    2025年10月11日
  • 星を掬う

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    いろんな環境で育ってきた人がいて、自分の気持ちにみんな正直に生きているなと思った。
    理不尽に人のせいにして生きていくのではなくて、自分の気持ちに伴ってとった行動に責任をもって生きていきたいと思った。
    えまちゃん、自分の過去の辛さを感じさせず器用に生きていて強くてとっても素敵な人だなと思った。

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    2025年10月11日